2015年06月12日
【快眠!】『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』三橋美穂
驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100
*Kindle版アリ
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも取り上げた1冊。本書の著者である三橋美穂さんの肩書きは、「快眠セラピスト・睡眠環境プランナー」とのことですから、説得力もかなりのものかと。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
みんなが待ってた、睡眠大全!
キャリア20年、1万人の眠りを変えた睡眠セラピストがあなたの悩みを解決します。
「夜、なかなか寝つけない」
「夜中に何度も目が覚める」
「ちゃんと寝ているのに、朝から疲れる」
眠りの悩みは千差万別。
だから本書では、快眠のための方法を100集めました。
メソッドが100もあれば、1人ひとりに当てはまるものが、必ずあるはずです!
Sleeping / chimothy27
【ポイント】
■1.朝起きられないときは、耳をひっぱるなかなかべッドから出られず、朝がつらい。
そんなときは、耳を引っぱりましょう。
やり方はかんたんです。
両手で左右の耳たぶを持って、グーっと引っぱるだけ。詳しくは左のぺージを見てください。次に、耳全体を揉んだり揺らして、全身の血行を促しましょう。
耳は薄くて刺激が伝わりやすく、揉んでいると体がポカポカしてきます。「揉む」「揺らす」「引っぱる」の動きで体温を上昇させ、活動モードに切り替えましょう。
■2.効果的な昼寝のとり方(抜粋)
●正午から15時までに20分以内に
●横にならない(寝すぎを防ぐ)
●昼寝の前にカフェインをとる
●時計、ベルト、くつなどの締めつけをゆるめる
●安心して眠るために、タイマーをセットする
■3.眠れないときは、頭を冷やす
イライラして眠れない、考えすぎで眠れない。
そんなときは頭を冷やして、脳の温度を下げましょう。
お惣菜やスイーツを買ったときについてくる保冷剤を使って冷やすのが手軽です。
小さい保冷剤を3〜4個冷蔵庫で冷やしておき、ハンカチに包んでおでこか後頭部に当てます。キンキンに冷えていると逆効果なので、ひんやり気持ちいいくらいに調整しましょう。
前頭部を冷やすことによって寝つきが早まったというアメリカの研究報告があります。これは脳の代謝を減速させることによる作用で、不眠症の人でも寝つくまでの時間が平均13分短縮されたそうです。
■4.頭に「ん〜」とハミングのように響かせる
べッドに入って眠ろうとしたら、思考の連鎖が止まらない。
そんなときは、頭に「ん〜」という音を響かせましょう。
これは、べッドの中でもかんたんにできる方法です。
目を閉じ、人差し指で両耳の穴をふさいで、「ん〜」と頭に響かせましょう。
鼻から息を細く長く吐きながら、ハミングするように軽くやるのがコツ。
全身のカを抜いて、ゆっくりと息継ぎをしながら、1分間やってみてください。指を離した瞬間に、頭の中がシーンと静かになっています。
思考が浮かんできたら、また響かせましょう。
■5.あごと目の奥の力をゆるめる
ベッドに横たわったら、まず、あごの力を抜きます。
力を抜いてはじめて、無意識にあごに力が入っていたことに気づくはずです。
奥歯を噛みしめると硬くなる咬筋は、ものを噛むとき以外にも、精神的緊張によって収縮するので、あごの力を抜くだけでリラックスできるのです。
次に、眼球の奥の力を抜きます。
パソコンやスマートフォンなど近くのものを見ることが多い私たちですが、一点を長く見ていると外眼筋が緊張します。
目の奥の力を抜いて、目の筋肉全体をゆるめましょう。ストレスがかかると上半身に力が入るので、この2力所をゆるめるだけで、かなり緊張がとけるはずです。
【感想】
◆メソッドが100も収録されているだけあって、なかなか興味深いものが多々ありました。上記ポイントも、2番目の「昼寝」以外は、あまり見ないモノばかり。
初っ端の「耳を引っぱる」というのも、睡眠関係の本では、おそらく初めて目にしたと思います。
ちなみに、「左のページ」にあるのは、「耳の引っぱり方」の図解。
1 耳たぶを下にゆっくり3秒引っぱって、パチンと放すそうなので、朝起きるのがツライ人はお試しあれ。
2 これを4〜5回繰り返す
◆逆に、ストレスで眠れない方にお試し頂きたいのが、上記ポイントの4番目です。
私もどんなものかと、起きている状態で「ん〜」を試してみたところ、「響いた」感じがしたので、「多分こういうことなんだろうな」というのは分かりました。
ただ、私の場合、ほぼ毎晩ベッドに入ってから眠りに落ちるまであっという間なので、効果は確認できそうもありませんが……。
ちなみに割愛した中に「1分で眠れるのは快眠ではない!」というお話がありまして、それによると、「健康な人は、入眠に10〜20分かかる」のが普通なのだそう。
ゆえに1分で眠れるという人は、「睡眠不足症候群」であり、「休日の睡眠時間が平日より2時間以上長い」人も、その可能性が高いのだとか。
……あー、私は完全に当てはまってますねw
◆一方、上記ポイントの5番目も、初めて知ったお話でした。
そもそも「あごの力を抜く」なんてこと、睡眠関係なく、今まで意識したことありませんでしたよ。
言われてみると、確かに無意識のうちに、「あご」にチカラが入ってましたし、それは「目の奥」も同様。
これまた、「眠れない」状態がない私には確認しようがないのですが、眠れない方にはお試し頂きたいところです。
◆ちなみに本書は、他にも知らなかったネタが満載でした。
付箋を貼りつつ、割愛したものを列挙してみると、こんな感じです。
・ブルーライトを目が感知すると、脳が目覚めるので、スマホを目覚ましに使うのはオススメ
・満天の星空を眺めるだけで快眠できることが、「ホームスター」を使った実験で証明されている
HOMESTAR Classic (ホームスター クラシック) パールホワイト
・横向きで寝るとき、抱き枕を使うと体の重さが分散されるので、リラックスできる
また、「羊を数える」のを英語で言うと、「one sheep」となって「シー」でゆっくり息を吐くので、心が落ちつき、力が抜けリラックスできる、というのは初耳でした。
つまり、日本語で羊を何匹数えても意味がない模様。
誰でも1度は「羊を数える」のを試したことがあると思いますが、あれも無駄だったんですね(涙目)。
◆前述のように、今回は「見かけないモノ」中心でお送りしましたが、普通の睡眠本に載っているお話は、本書には大体収録されています。
「夜眠れない」という人向けに、何か1冊選ぶとしたら、本書はかなり適していると思われ。
ビジネスユースではない分、徹夜対策が若干甘い気がしますが、それはそれで、専門書等をご覧頂きたく。
また、参考文献はあるものの、エビデンスが記されてない……なんてのは、実用書では「重箱の隅」ですかねw
かつての「夜眠れなかった自分」に読ませたい1冊!
驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100
第1章 「起きられない」「いつも眠い」をなくすコツ
第2章 「寝つけない」「眠りが浅い」をなくすコツ
第3章 気持ちよく眠れる環境を作るコツ
第4章 毎日の習慣で眠りが変わる
第5章 眠りが変わると人生がうまくいく
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【睡眠ハック】『脳に効く「睡眠学」』に学ぶ7つのポイント(2010年03月10日)
【編集後記】
◆上記で触れた「徹夜の専門書」がこちら。どうしてもがんばらなくてはならない人の徹夜完全マニュアル
Kindle版もありますが、さすがに中古がお手頃価格ですね。
参考記事:【睡眠ハック】『どうしてもがんばらなくてはならない人の徹夜完全マニュアル』宮崎 総一郎,森国 功(2012年03月19日)
ご声援ありがとうございました!
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