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2015年05月23日

意外と知られていない『人の心を一瞬でつかむ方法』のテクニック10選


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人の心を一瞬でつかむ方法

Kindle版アリ



【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、当ブログでは人気の高いテーマである「人に好かれる」ための1冊。

ネットサーフィンをしていたところ、たまたま見つけて、ほとんど情報のないままアマゾンアタックしてしまいました。

現時点でアマゾンに内容紹介がないので、本書の帯から推薦文を。
「人間の心理の面白さをこれほど感じさせる本が他にあるだろうか。
コフートとネフィンジャーは、スピーチから恋愛に至るまで、あらゆる場面において我々を成功に導いてくれるだろう。魅力にあふれた1冊だ」
ハーバード大学教授 ジョセフ・S・ナイ・ジュニア

なお、タイトルは「ホッテントリメーカー」作なので、テクニックは10個も載せておりませぬー。





Clint / Sean Davis


【ポイント】

■1.評価の観点は「強さ」と「温かさ」
 人を品定めするときに、私たちが無意識にはかっている2つの観点。
 それはズバリ、「強さ」と「温かさ」です。
 この場合の「強さ」とは、個人の能力の高さや物事を成し遂げる意志の固さを指します。強さを感じさせる人物は、人々の尊敬を集めます。
 また「温かさ」とは、この人にもっと近づきたい、と相手に思わせる優しさや親近感のことを言います。温かい人物の周りには自然に人が集まってきます。
 私たちは温かい人に心引かれ、冷たい人に反感を覚えるものです。
 いかにも強そうな人には一目置きますが、見るからに弱々しい人間にはあまり注意を払いません。


■2.背筋をピンと伸ばす
 背筋がピンと伸びた姿勢は「強さ」を感じさせます。こうした姿勢を取れば(縦方向に)より大きなスぺースを占めることにもつながります。胸を張って堂々と立つ姿は、本人の自信を物語るものです。
 基本的に、「自らの肉体を用いてより大きな物理的スぺースを占領すること」は「大きな家や車を所有すること」とよく似た非言語メッセージを発しています。それは「俺を見てくれ。俺は偉い人間なんだ」というメッセージです。
「強さ」を誇示するのに最適な姿勢があります。いわゆる軍隊でいうところの「休め」の姿勢です。
 背筋は伸び、頭は上がっているものの、顎や胸には無駄な力が入っていません。このとき、私たちは背中の筋肉をしっかりと使って背筋をすっと伸ばし、頭をできるだけ高い位置に保っています。これは「強さ」を大いに感じさせる姿勢であり、兵舎や戦場だけでなく、たいていのビジネスやプライべートの場にも応用できるものです。


■3.信頼性を損なう4つのジェスチャー
 ジェスチャーは本人の不安感を無意識のうちに映し出す傾向があります(とりわけ、顔の表情にはそれが顕著に表れます)。
 そしてついに、MIT、ノースイースタン大学、コーネル大学の各研究者たちは「信頼性を損なう4つのジェスチャー」を特定することに成功しました。
 そのジェスチャーとは「腰が引けた姿勢を取る」「腕を組む」「自分の手を撫でたり、つかんだりする」「自分の顔や腹などに触れる」の4つでした。
 これらはみな、程度の差はあれ、「不安」や「保身」「逃避」といったメッセージを発しています。どれも「オープンな態度」=「温かさ」とは相容れません。


■4.笑顔そのものにパワーがある
「温かさを感じさせる視覚要素」の中で、最優先すべきなのは「顔の表情」です。そして「温かさ」を生み出す方法として「笑顔」に勝るものはありません。笑顔は人類共通の行動に深く根差した、究極の非言語コミュニケーション手段です。(中略)
 また、笑顔は「ハロー効果」をもたらします。つまり、微笑みを浮かべている人は有能で好感のもてる人物だと判断されやすいのです。教師は自分に向かって微笑みかけている生徒を指名する傾向があり、レストランのウェイトレスやバーテンダーもこのことを体感しているに違いありません。


■5.声をコントロールする
「ピッチ」とは声の高さのことです。
 低音の声は「強さ」を感じさせる一方、うわずった声からは興奮や不安、緊張感が伝わってきます。(中略)
 だからといって超低音の持ち主でなければ、「強さ」を発揮できないわけではありません。たとえ背の低い人であっても、背筋をピンと伸ばして立つことで「強さ」をアピールできるのと同様に、もともと声が高めの人でも、自分の声域の範囲内でできるだけピッチを低くすれば、十分に「強さ」を伝えることができます。
「強さ」と「ピッチの低さ」の間には相関性がありますが、「温かさ」と「ピッチの高さ」の間にはそうした結びつきは特にありません。「温かさ」を左右しているのは、「声の抑揚」のほうです。


【感想】

◆今までこういった「人に好かれる」「人を惹きつける」ことに関する本は、何冊もご紹介してきましたが、本書の指摘する「強さ」と「温かさ」という観点は初耳でした。

これらは、どちらか一方に秀でているだけではダメで、「両者のバランスがポイント」とのこと。

しかも、一般的な傾向としては、同時に発揮できる人は滅多にいません(だからこそ、それらを兼ね備えた人物が魅力的に感じるワケなのですが)。

おまけに本書によると、両者のバランスを取るのが難しいのには、生物学的な根拠もあります。

なんでも、「強さをもたらすホルモンであるテストステロンは、温かさを生み出すホルモンであるオキシトシンの分泌を阻害する働きがある」のだそう(知らなんだ)。


◆本書はまず、「強さ」と「温かさ」を表現する、分かりやすいものとして「性別」「年齢」「容姿」といった要素を上げています。

このうち、絶対的に変えようがないのが「性別」ですが、男性の方が、「強さ」と「温かさ」のバランスを取れていると見なされる傾向があるのだとか。

たとえば、男性が賃金交渉を行うと好感度が上がりますが、女性の場合はむしろ下がります。

また、働く女性に子供ができると、「温かみ」は増すものの、キャリアの面ではマイナスになる一方、男性の場合は、父親になったことで「温かみ」が増しつつ、強さの面でもマイナスにはならない(子供の面倒は主に母親がみるという風潮のため)という。

そこで本書では、女性が「強さ」と「温かさ」のバランスを取るための3つの戦略を提言。

当ブログには、男性読者さんの方が多いので、詳細は割愛しますが、気になる方は本書の76ページから7ページほどをチェックしてみてください。


◆また、本書の第3章では、性別や年齢とは違い、「心がけ次第でコントロールできるもの」を紹介しています。

具体的には、姿勢、ジェスチャー、表情といったところ。

上記ポイントの4番目にもあるように、表情のうち「笑顔」は特に重要であり、基本的には「温かさ」を表わす一方、「強さを感じさせる笑顔」というものも存在するとのこと。

実際、トップセールスマンや、大実業家、名教師といったカリスマと呼ばれる人々は、この「笑顔」を身に付けているのだそうです。

意外なことに、お手本は「クリント・イーストウッド」!?

……笑顔が写っているイーストウッドの作品がこれくらいしか見当たらない(薦めているわけではありませんw)んですが。

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その「強さを感じさせる笑顔」の詳細は本書にて。


◆一方、割愛した中で興味深かったのが、スピーチをする際に、威圧感を与えずに「強さ」をアピールできる「魔法のボール」というテクニックです。

これは、まず「見えないバレーボール」を両手で持ち、おへそのあたりに定め、体から少し離すようにせよ、と。

次に、その状態の自分の姿を鏡でチェック。

ここから、ボールのサイズを大きくしたり、小さくした上で、片手に握りしめ、もう一方の手は脇に下してみます。

話をしながら目の前の観客にこのボールを手渡したり、ボールを軽く揺らして、話の要点を強調するのも良し……って、実はこの仕草、無数の講演者が、無意識に実行しているのだとか。

確かに、そう言われてからこういう画像を見ると、皆、ボールを持ってるように見えますよねw


◆なお、本書のプロローグには、私たち自身の「強さ」と「温かさ」を自己診断するチェック表を収録。

全16問の質問に答えると、自分がどのタイプに属するのか分かる仕様です。

あくまで自己診断とはいえ、私自身はまぁまぁ良い結果が出たので、引き続きこのキャラでやっていこうかとw

もちろん、外見や年齢はどうしようもないところですが、本書を参考にして、さらに上を目指していきたいと思います。


「強さ」と「温かさ」を兼ね備えるために!

4860637984
人の心を一瞬でつかむ方法
1.人は人を「強さ」と「温かさ」で評価する

2.人はみな、「見た目」と固定観念に縛られる

3.「強さ」と「温かさ」をアピールする効果的な方法

4.「この人と一緒にいたい」と思わせる聞き方、話し方


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【編集後記】

◆先日の「未読本」記事執筆の際に、完全に見落としていた本がこちら。

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論理が伝わる 世界標準の「議論の技術」 Win-Winへと導く5つの技法 (ブルーバックス)

倉島さんの作品は、過去読んだ3冊とも「当たり」だったので、この本もゲットしなくては!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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