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2015年04月26日

【スゴ本!】『限界はあなたの頭の中にしかない: 小さなアクションで、最大の成果を引き寄せる』ジェイ・エイブラハム


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限界はあなたの頭の中にしかない: 小さなアクションで、最大の成果を引き寄せる


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも一番人気だった1冊。

『ハイパワー・マーケティング』『クラッシュ・マーケティング』でお馴染みのジェイ・エイブラハムの最新刊とあって、紀伊國屋さんや丸善さんは、通常の5倍の仕入れなのだそう。

版元さんのサイトから一部引用します。
フォーブス誌で全米トップ5の経営コンサルタントに選出されたマーケティングの巨匠、ジェイ・エイブラハムの新著を米国よりも早く日本で発刊!
 『7つの習慣』のコヴィー博士が「最も偉大なビジネスとマーケティングマインドを持つ人物」と評した男の成功哲学を1冊に。

濃すぎる内容に、思わず付箋を貼りまくりました!






【ポイント】

■1.自分に無限の能力があると認める
 まず、あなたに最初にやってもらいたいと願っているのは、「考え方」を、これまでとはまったく違うものに入れ替えることです。
 あなたの成長と将来の可能性を制限しているものは、唯一、あなたが自分で達成できると考えていることの限界です。言い換えると、自分の能力はこれくらいだろう、自分の人生はこのくらいだろうという思い込みを根拠にして、あなたが何をやりたいかを考えていることです。でも、それは幻想にしかすぎません。
 あなたが授かった能力や、あなたの中に眠る偉大さ、あなたが他の人に与えられる価値は、本当は無限なのです。問題は、あなたが、自分には無限の能力があると認めるかどうかなのです。


■2.常に何を得るかに集中する
 採用はされないとわかっていても、業界が違うというだけで面接を受け、何かを学ぼうとしました。たとえ採用されても、私の力を活かすポジションではなく、また自己発展もないと思えば、採用を断ることも増えてきました。おそらく普通の人が長い年月を経て学ぶようなことを、私はなんと、就職試験からも学ぶことができたのです。
 おわかりでしょうか。就職試験を受け続けることを否定的にとらえると、そこから得るものはほとんどないでしょう。しかし、そこを生の研修の場ととらえ、何を得るかに集中し、自己成長の場と決意することで、多くのことを学ぶことができるのです。


■3.少しの改善でも掛け合わせると大きな成果となる
 会議を10分だけ短くする。あるいはその場で必ず決定し行動指針を決める。書類の数を減らす、出張をビデオ会議にする等、いくらでも改善点は見つかります。それをやる必要があると気づくか、「そんなささいなことにこだわってもしかたない」と考えるかの差だけです。なぜなら、各部門の10%の改善が、全社の全部門、全プロセスで行なわれた場合、その結果はたいへんな数字になるからです。
 まだ信じられない方は、「1.1×1.1×1.1……」というように、1.1を10回掛けてみてください。
 結果、私はコンサルティングにおいて膨大な利益増大を成し遂げるという成果を上げるに至りました。


■4.「働く意味」とは「自分の存在を通して、世界に価値を創出する」こと
 あなたがお金を得ることを目的にしている限り、決してあなたがお金持ちになることはありません。どんなに収入が増えても、それ以上にあなたの手元からお金がすり抜けていくことになります。時間を売って、しぶしぶ最低限の、クビにならない程度の価値しか創造できない仕事のやり方では、あなたの手元にお金が残ることはありません。
 あなたは仕事を通して、あなたの職場や、お客様や、あなたと接する人に何かしら価値を届けることで、少しずつ豊かになっていきます。より良い価値を創出することに焦点をあててください。それはすばらしい笑顔で接客することかもしれません。見えない場所もきちんと掃除をし、場の空気まできれいにすることかもしれません。


■5.顧客と恋に落ちろ
 私がこれまでビジネスで出会ったほとんどの人は、最初に会ったとき、お客様ではなく、自社の製品やサービスに恋しています。彼らは、市場や業界で、もっともホットでもっともクールな製品やサービスや会社を持っていることに、うっとりとなっています。誰もが会社を立てなおそうとしていたり、急成長したいと望んでいたり、その市場でもっとも成功した支配者になることを望んでいます。そして、その会社のメンバーは、その望みのために結集され、教育されています。
 しかし、それは完全に間違っています。
 あなたの会社や製品やサービスと恋に落ちるべきではないのです。そうではなく、あなたは、お客様と恋に落ちるべきなのです。


【感想】

◆冒頭の内容紹介で触れた版元さんのサイトには、本書の「はじめに」の抜粋があるのですが、そこの初っ端は「日本のあまりにも多くの人々が〜」で始まっています。

私も最初、本書のこの部分を読んで、日本は関係なく、「各国の版にそれぞれの国名が入っている」のだと推測。

ところが、巻末の「訳者あとがき」によると、「どうもそうではないらしい」ことが分かりました。

実は本書の執筆には、私たち日本人が大いに関係しているという……。

そもそも最初の疑問として、エイブラハム氏のような売れっ子マーケター(時給60万円超とのこと)が、自己啓発書のようなものを書く必要性がありません。

私もアマゾンで本書のタイトルを見た時点では、「過去2冊マーケティング本を出しておきながら、何で?」と思っていましたし。


◆実際、上記ポイントでは割愛していますが、エイブラハム氏は、貧しい生い立ちから、学歴もなく這い上がってきて、今の地位についてらっしゃいます。

しかも、一度は大きな財をなしながら、それを失ったり、2度の離婚経験があったり。

それらを公開して「自分の弱みをさらす」ことは、キャリアそのものを傷つけたり、中傷される可能性もあったとのこと。

それでもそれらをさらけ出して本書を書いたのは、「日本の若者の自殺率の高さを知ったから」なのだそうです。

……この部分を読んで、初めて冒頭の内容紹介の「米国よりも早く日本で発刊」というフレーズの意味を理解しました(ただし、第5章の「日本人の苦手な『クリティカル思考』」というパートはどうなるかは不明)。


◆なお、上記ポイントでは、比較的自己啓発書的な部分を引用していますが、本書にはもっとテクニカルなことも書かれています。

特に終盤の第6章、第7章あたりは、「さすがジェイ・エイブラハム」といった内容。

たとえばコンサルする会社に「100人の営業部隊」がいたら、エイブラハム氏はそれぞれにヒアリングをし、「100通りの方法」を聞きだします。

誰が何を得意として、なぜ他の人との違いを出せるのか、という理由を分析し、各営業プロセスにおける改善ポイントに働きかければ、飛躍的に売上を上げることができるという。

これはまさに、上記ポイントの3番目で言ってることに他なりません。


◆ちなみに、この考え方は、1つの会社内だけのものではなく、上記ポイントの2番目で触れているように、エイブラハム氏は転職活動中も、採用面接においてその会社の強みや弱点、独自性等々を聞きだし、その後の活動や就職先で活かしたとのこと。

この「異なる世界から学ぶ」ことは、本書内で何度か主張されていることで、付箋をはりつつも割愛した部分でも「慣れ親しんだ世界に自分を制限しない」というお話がありました。

実際、エイブラハム氏のセミナーで行なわれたワークでは、こんなものがあるのだとか。

まず参加者に興味のあること(料理やスポーツ、ファッション等)を聞き、それらとはまったく反対の本や雑誌を配ります。

そしてその本を読んで、一番面白かったことや興味深く思ったことを、2〜3項目書き出してくることを宿題にし、翌日10人ずつのグループの前でシェアさせるのだそう。

氏はこれを「知識の拡張」と呼んでいるのですが、なるほど「凝り固まった頭」には、効果がありそうです。


◆このように本書は、普通の自己啓発書好きにも、従来の著作が好きだった人にも刺さる部分アリ。

ただ、過去の2冊の愛読者の方は、むしろ前半の「普通の自己啓発書」的な部分にインパクトを受けるのではないか、と思います。

エイブラハム氏が、どのように今の地位を築き、そしてどのようにあのような手法を生み出したのかを知り得る、という意味でも本書の価値は大。

私も久しぶりに、『ハイパワー・マーケティング』『クラッシュ・マーケティング』を読みたくなりました。

逆に、この2冊を未読の方が本書を読むと、それらを読みたくなることウケアイです。


これはオススメせざるを得ません!

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限界はあなたの頭の中にしかない: 小さなアクションで、最大の成果を引き寄せる
第1章 あなたの人生をコントロールするのは誰か
第2章 成功者は皆、「他者」から学ぶ
第3章 あなたのいちばんの味方は、あなた自身
第4章 なぜ、あなたは働くのか―今日すべき3つのことを考える
第5章 「問題解決力」が人生を好転させる
第6章 ビジネスを突き動かす「基本原理」―なぜ、いとも簡単に売上が伸びるのか
第7章 マーケティングは死んだ
第8章 善なる経営
エピローグ 気高く生きる


【関連記事】

【スゴ本】ジェイ・エイブラハムの『クラッシュ・マーケティング』がいよいよ登場!【Amazonキャンペーン有り】:マインドマップ的読書感想文(2009年10月28日)

(再読)【マインドマップ書評】「ハイパワー・マーケティング」 ジェイ・エイブラハム (著) 金森重樹 (監訳):マインドマップ的読書感想文(2005年07月25日)

【名著!】「売れるもマーケ 当たるもマーケ―マーケティング22の法則」アル・ライ, ジャック・トラウト(2008年04月08日)

「究極のマーケティングプラン」ダン・ケネディ(著)、神田昌典(監訳)(2007年04月16日)

「ある広告人の告白」デイヴィッド・オグルヴィ(2006年07月12日)


【編集後記】

◆やはりここでは、ジェイ・エイブラハム氏の過去2冊を挙げておかねば。

4408107832
クラッシュ・マーケティング

4757302878
ハイパワー・マーケティング

いずれもレビューは、上記関連記事にて。


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