2015年04月16日
【働き方】『僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと』和田一郎

僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日fujiponさんが絶賛なさっているのを見て、気になっていた1冊。その記事自体も大量にブックマークされて、多くの方の共感を呼んでいました。
アマゾンの内容紹介から。
会社人生はゲームなのだ。ゲームは勝たなきゃ面白くないのだ。辞めたからこそわかった会社生活を充実させる12の真理。
私自身、かつてこの「ゲーム」に参加しており、色々と思うところもありました。
なお、最近になって待望のKindle版も出ましたので、そちらもご検討を!

Chicago - Macy's 7th floor / ruffin_ready
【ポイント】
■1.入社初日から社長を目指して全力疾走する前に述べたように、ゲームは勝たなければ面白くない。そして、僕はそのことを長い間直視できずにいたのだが、同期に負けない、誰よりも会社に貢献するということ、つまり、会社人生という長丁場のゲームを勝ち抜いた先にあるゴールは、「社長」という役職である。要するに、ゲームを楽しもうとするなら、必然的に社長を目指すことになる。だからこそ、自らの全知全能を振りしぼって社長を目指し、仕事に臨むべきなのだ。そして、その間に培わざるを得ない創意工夫や危機に対する精神力、人間観察力などは、あなたの人生をとても豊潤なものにするはずだ。
■2.社内の人間関係に興味を持つ
社内の人事や人間に興味がないということは、逆にいうと他の社員から自分も興味を持たれないということでもある。
これには少し説明が必要かもしれない。
たとえば、自分が社内の人間に興味があれば、たまたま社内の会議で同席した相手のことを知っているかもしれない。自分が相手のことを知っていれば、挨拶をしてこちらから話しかけることができる。相手にしてみれば、自分のことを知られていて嫌な気はしない。こいつは誰だろうと興味を持って、話し相手になってくれる。
そういう小さなことが積み重なって、社内でのコミュニケーションがスムーズになる。これは本当のことなのだ。
■3.できる上に使いやすい人間を目指す
組織人とは、オーナー企業でもない限り、どこまで偉くなろうと上と下に繋がれたチェーンのひとつに過ぎない。部長の上には取締役がいて、取締役の上には専務がいて、専務の上には社長がいて、社長の上には株主がいる。
「使いやすい人間」は、決してそのことを忘れない。
しかし、多くのできる人間は実績を積むと尊大になり、自分が上司をも動かしていると錯覚してしまう。その結果、自分の哲学や主義と上司の望むことがぶつかってしまった場合ギリギリまで抵抗し、結局「転んでしまう」ことになる。
■4.上司と意見が対立したら、指示を受け入れて、速やかに結果を報告する
現実のビジネスでは、多くのトライをして多くの失敗をするが、そこからいくつかの成功例も生み出される。その内実をいかに早く組織にストックできるかどうかが勝負なのだ。
そして、中間管理職の仕事とは、トライした結果が「失敗」だったか「成功」だったかを、なるべく早く、ありのままに上司にフィードバックすることなのだ。
自らのチームに「最速で結論を出す」覚悟さえあれば、僕も上司の指示にいちいち反発し、不必要な関係悪化を招くこともなかっただろうと今なら思えるのだ。
■5.信念に固執しない
人は往々じして自分の成功体験にしがみつき、それに「信念」というラべルを貼る。
そして、その旗を高らかに掲げて皆に見られるようになると、その旗を容易には降ろすことができなくなる。その旗が、自らの行動を縛ってしまう。
もし、あなたが誰かに、「信念のある人だ」と言われたら、それが本当に褒め言葉なのか、暗に「頑固者」と言われているだけのことなのか、ちょっと立ち止まって考えてみても損はない。そんな「信念」が、どんな状況にあっても正しいものか、状況によって変化し得るものか、場合によっては守るべき優先順位としては低くなり得るものか、じっくりと考えてみればいい。そして、時には自分が「信念」と呼んだものを、ゴミ箱へ放り込む勇気が必要になるかもしれないのだ。
【感想】
◆冒頭でご紹介したfujiponさん同様、私も自分自身を著者の和田さんに重ねあわせていました。学歴は違えど(和田さんは京大卒)、私も元はと言えばマスコミ志望で、その夢がかなわず留年し、まったく違う業界(和田さんはデパート、私は電機メーカー)に新卒で就職したところまで同じ。
ただ、和田さんが特に望んでいなかった鍋の売り場に配属されたのに対して、私は希望していた海外グループに配属されました。
そこで私は何をとち狂ったか、上記ポイントの1番目のように「入社初日から社長を目指して全力疾走」します。
本社だけで6000人いる大きな会社だったので、普通に考えたら「頭おかしい」のですが、私はグループに配属された際の自己紹介で、同期50人ほどを前に「将来社長になりたいです」と宣言したのでした。←アフォw
……ちなみに、後から「ウチの会社では、まだ文系卒が社長になったことはないんだよ」と先輩に教えてもらいましたがw
◆宣言した以上、やらざるを得ないので、私はとりあえず「時間上だけは」働きました。
初年度は忘れましたが、2年目は有給は1日しか取らず、土日のどちらか(もしくは両方)出勤。
最初の2年で、直接の先輩2人が相次いで課や部を移ってしまい、課長のすぐ下が私になってしまったため、係長的なことまで何でもやっていたのも大きかったです。
また、以前もブログに書いたこともありましたが、その頃丁度消費税の導入があって、やらねばならないことは鬼のようにありました。
おかげで、その過程において、当初は他部門から「何も知らない素人」扱いされていたのが、消費税導入後は、いっぱしに会議を開催するようにまでなったという……。
そういう事もあってか、部内の情報通(そういう話が好きな人がいるんです)の人の話によると、当時の私の評価は「トップグループ」だったそうです。
◆私の場合は、和田さんと違って、早々に退職(在職丸5年)してしまったものの、元々私のいた海外グループは、当時にしては珍しく、転職するする人がゴロゴロいました。
海外グループに配属されるくらいですから、英語が達者な奴や帰国子女が多く、外資系やら広告代理店やら移った先も多種多様。
そういう「OB」も含めて、数年前「四半世紀ぶり」の海外グループの同期会が開かれ、私も参加したのですが、そこで意外だったのが、同期の出世頭が、私が「ライバル」と目していたような男ではなかったことでした。
ぶっちゃけ、まったくのノーマークというか、「え? 彼が?」と声に出してしまったくらい(失礼)。
「単に仕事ができる能力だけでは、出世できない」なんて事は、当ブログでご紹介した本にいくらでも書いてあったのに、いざ実際に直面してみると、結構衝撃でした。
本書では、和田さんが当時張り合っていた同期が先に昇進することを、上司から告げられてショックを受けるお話があったのですが、私の同期は、そういう現実を、どう受け止めていたのか……。
◆本書は、そういった「出世のオキテ」や「会社人生の真実」を赤裸々に明かしてくれています。
きれいごとだけではなく、実際、和田さんのドロドロした「負の面」を記している分、インパクトも大。
お世話になった先輩が、上司に叱責された直後に、和田さんがその上司を笑わせて一緒に笑ったエピソードなんぞ、なかなか書けるものではないと思います(その事を非常に悔いてらっしゃるのですが)。
「給料もらった分だけは最低限働く」というドライな考えの方は別として、会社で熱く働きたい方なら、一読の価値アリ!
当時本書を読んでいたら、私も違った生き方をしていたかも!?

僕が18年勤めた会社を辞めた時、後悔した12のこと
1.入社初日から社長を目指して全力疾走すればよかった
2.会社のカラーに染まりたくないなんて思わなければよかった
3.あんな風になりたいという上司をもっと早く見つければよかった
4.社内の人間関係にもっと関心を持てばよかった
5.思い上がらなければよかった
6.できない上司や嫌いな上司に優しくすればよかった
7.もっと勉強すればよかった
8.ゴルフを始めワインをたしなめばよかった
9.信念なんてゴミ箱に捨てればよかった
10.クリエイティブであるよりもリアリストであればよかった
11.周りの評価のために長時間働かなければよかった
12.同期が先に昇進したことを笑ってやり過ごせばよかった
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【編集後記】
◆本日も、Kindleの日替わりセール本を。
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ネット中毒の方は要チェックです!

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