2015年04月14日
【エクセル】『「あるある」で学ぶ忙しい人のためのExcel仕事術』植山周志
「あるある」で学ぶ忙しい人のためのExcel仕事術 (できるビジネス)
*Kindle版アリ
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、当ブログでもコンスタントな人気のあるExcel本。なかなか紹介しにくいジャンルではありますが、リアル書店でパラパラ見て役立ちそうだったので、ついゲットしてしまいました。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
◆こんな人におすすめです!
・Excelの便利技をサッと覚えたい
・仕事の生産性を上げたい人
・グラフや表を使った資料を作成したい人
・仕事に使える関数が知りたい人
・売り上げを分析したい人
私自身、さっそく使いたい小技がいくつもありました!
Excel Works- Charts / tjmwatson
【ポイント】
■1.列幅を適切な幅に広げる方法数値が「####」や「4.0E+05」と表示されるのは、列幅が狭くて表示できないためのエラーです。列幅を広げてあげましょう。
列幅は、列の境界線をドラッグして調整できるのですが、もっと簡単な方法があります。列の境界線にマウスポインターを合わせてダブルクリックすると、瞬時にちょうどいい列幅に調整されます。
■2.住所を自動入力する
まず、住所の列に全角で郵便番号を入力し、[SPACE]キーで住所に変換しましょう。番地までは入力されませんが、煩雑な入力の手間がこれだけで省けます。また、番地の列に前項で紹介したデータの入力規則を設定し、入カモードを[オフ(英語モード)]に設定しましょう。こうすれば入カモードが自動で[半角英数]になり、すぐに番地を入力できます。
■3.クイックアクセスツールバーを活用する
例えば、エクセルファイルをPDFに保存するには、以下の4クリックで操作する必要があります。(1)[ファイル]タブをクリックしかし、クイックアクセスツールパーに[PDF/XPSの作成]ボタンを追加すれば、1クリックで操作ができるようになります。
(2)[エクスポート]をクリック
(3)[PDF/XPSドキュメントの作成]をクリック
(4)[PDF/XPSの作成]ボタンをクリック
クイックアクセスツールバーとは、画面の左上にある[上書き保存]ボタン、[元に戻す]ボタン、[やり直し]ボタンがあるエリアです。
■4.「分母がゼロ」エラーを回避する
数式が参照してしているセルにデータが入力されていないと、「#DIV/0!」というエラーが表示されます。(中略)
入力すべきデータがない行は、数式を削除すればいいのでは? と思う人もいるかもしれませんが、コピーし直すのも面倒です。こんなときは、IFERROR関数を利用して、かっこで数式を囲めばいいのです。=IFERROR(値,エラーの場合の値)引数[値]に数式を指定し、[エラーの場合の値]にデータがないときに表示する文字をダブルクォーテーション(")で囲みましょう。エラー表示を回避でき、見た目が美しい表に生まれ変わります。
■5.大きさの違う表をレイアウトを崩さずに並べる
複数の表を上下に並べると、どちらかの表の列幅に合わせなければならず、表のレイアウトが崩れてしまいます。でも、1つのワークシートに複数の表を配置できたら便利ですよね。そんなときは、表をコピーして貼り付けるときに、貼り付けの形式を[図]に設定します。
表が画像となるので、好きな位置に移動したり、大きさを自在に変更したりすることも可能です。気を付けなければいけないのは、画像として貼り付けた表は再編集ができないことです。表の編集結果を画像に自動で反映できるようにするには、[貼り付けのオプション]の一覧から[リンクされた図]をクリックしてください。私はパワーボイントやワードの資料に表を貼り付けるときも、この技を多用しています。
【感想】
◆最近よく見かけるExcel本は、大きく分けて2つの傾向があると思います。まずは従来からあった「マニュアル系」で、これはいわゆる「ハウツー本」であり、Excelの使い方について解説するもの。
私が持っている中では、この本がそうなのですが。
Excel大全 神ワザ1000+α (三才ムックvol.772)
この手の本は、図とその説明文が中心なので、なかなかレビューしにくいところです。
もう1つが「仕事術本」で、最初に「使うシーン」があって、それを「Excelでどうやるか」について述べるもの。
当ブログでは主にこちらをご紹介しており、最近ではこの本をレビューしたばかりです。
ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術−−−数字力が一気に高まる基本スキル
参考記事:【エクセル】『ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術』熊野 整(2015年02月22日)
◆本書は、この分け方ですと明らかに後者に該当する本。
それで後者の本の場合、「使うシーン」と「スキルレベル」が、どのくらい実際の自分の業務に近いか、が問題になってくると思います。
その点本書は、「スキルレベル」が今の私より「ちょい上」くらいで、丁度「本を読んで新たにスキルを身につける」のに適していました。
一方の「使うシーン」については、私はさておき(?)「売り上げデータの集計」「特定の条件でデータを抽出」「担当者別の売り上げ比較」といった「ありそうなシーン」が多いのが特徴かと。
多分、金融系にお勤めでない限り、一般的な業務内容に近いのではないでしょうか。
◆ちなみに私が本書を読んで初めて知った(それだけじゃないですがw)のが、上記ポイントの5番目のTIPSです。
従来、表を縦に並べる際、縦罫線の幅(列幅)が異なる場合には、セルを多めに取って(列の数を増やして)セルを結合したり、複数のセルを罫線で囲んでいました。
それがこのTIPSを使うと、図として貼り付けして、一気に対応できるという。
分かりずらいので、実際に簡単な表を作ってみましたが。
上の表と真ん中の表とで、列の幅が異なるのが分かると思います(分かりやすいようにグリッド線をあえて残しています)。
この真ん中の表は「図」なので、再編集できないのですが、一番下の表とリンクしているため、そちらを修正することで、真ん中の表も自動的に変えることができるんですね。
こんなの知らなんだ!←私だけ?
◆もちろん、上記ポイントの他にも付箋を貼った部分は多々ありましたが、泣く泣く割愛。
というか、やはりExcel本をレビューするには、実際に自分でやって図を貼るか、版元さんがサイトで図を用意していないと、なかなか分かりにくいな、と改めて思った次第です。
一応、本書の実際の内容がアマゾンの方でも用意されている(書影の下の「11点すべてのイメージを見る」)ので、気になる方はそちらでご確認を。
いずれにせよ、本書は「あるある」と名乗るくらいですから、読者の方の業務でも起こりがちな、Excelの悩みを解消できるハズ。
エクセルを使いこなすために!
「あるある」で学ぶ忙しい人のためのExcel仕事術 (できるビジネス)
第1章 基本技を知りたい人のためのあるある
第2章 仕事を早く終わらせたい人のためのあるある
第3章 関数を使いこなしたい人のためのあるある
第4章 伝える力を上げたい人のためのあるある
第5章 未来を予測したい人のためのあるある
【関連記事】
【メモ】『週刊ダイヤモンド2015年2/28号』のエクセル特集を読んでみました(2015年02月24日)【エクセル】『ビジネスエリートの「これはすごい!」を集めた 外資系投資銀行のエクセル仕事術』熊野 整(2015年02月22日)
【はてブ2000超!】『ビジネスプロフェッショナルのExcel術』(2014年09月20日)
【資料作成】『外資系コンサルが実践する 資料作成の基本 パワーポイント、ワード、エクセルを使い分けて「伝える」→「動かす」王道70』吉澤準特(2014年08月20日)
【エクセル】『入社1年目のエクセル仕事術』中山真敬(2014年05月08日)
【編集後記】
ちょっと気になる本。仕事に効く!デジタル整理術 (日経BPムック)
PDFやクラウドの活用も解説されているよう。
なおKindle版も出ているようです。
ご声援ありがとうございました!
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