2015年04月08日
【節約】『賢い人のシンプル節約術』リチャード・テンプラー
賢い人のシンプル節約術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、前回の「未読本・気になる本」にて取り上げた1冊。当ブログでも何冊かご紹介している、リチャード・テンプラーの『Rules』シリーズの最新刊で、今回は「節約術」についてです。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
節約の名人は「お金を使わないこと」を「我慢」だとは考えません。
お金のかからない暮らしを心から楽しみ、シンプルで充実した節約生活を送っています。
そんな「心の持ち方」を手に入れる方法の数々が紹介された1冊です。
なお、お買い得なKindle版もお忘れなく。
Saving / aag_photos
【ポイント】
■1.お金の出入りを把握する本気でお金の問題に取り組みたいなら、毎月自分が何にいくら使い、いくら残るのかをきちんと把握する必要がある。
「お金が余ったときには貯金にまわしているから大丈夫」と思うかもしれない。しかし、それでは、どこで無駄遣いをしているのか、どう切り詰めればいいのか、何にお金がかかるのか、といったことが見えてこないのだ。
ぺンと紙を用意して、いくら入ってくるのか、何にいくら使っているのか書き出してみよう。まず最初は、おおよそのお金の出入りを把握するだけでいい。それだけでも、不安が減り、気持ちがずいぶん楽になるはずだ。
■2.給料から自動振替で貯蓄する
私の友人は、銀行の振替サービスを利用して、給与が振り込まれたその日のうちに、貯金したい額を自動的に貯蓄用の口座へ移す設定にしている。
この方法だと、貯金する金額は普通口座の明細に表示されない。額面を目にすることがなければ、使いたい誘惑に駆られることもない。
実にシンプルで素晴らしい方法である。
昇給したら、その分はすべて振替サービスで貯蓄にまわしている知り合いもいる。
なんと彼は未だに1989年の給料で暮らしているのだ。そのおかげで、結婚式の費用を筆頭に、人生の大きな買い物を、すべて貯蓄でまかなうことができた。
■3.その場ですぐに買わない
(1)生活必需品ではないけれど「どうしても欲しい」と思うものを見つけたら、それを買うと決める。ただし、その場ですぐにそれを買ってはいけない
(2)それまで当たり前に使っていた出費から、削るものを決める。たとえば――
・バスや電車を使わずに歩く
・昼食に手作りのサンドイッチを持参する(中略)
(3)毎日、節約した金額をノートに記録する
(4)合計金額が、欲しいものが買える額に達したら、購入する
■4.安いという理由で買わない
誤解しないでもらいたいのだが、わたしはお金に糸目をつけずに、上質なものな買ったほうがよい、と言っているのではない。そもそも節約の本でそんなことをすすめるのは愚の骨頂というものだ。。
私が言いたいのは、「欲しいものが高くて買えないから」という理由で安物で手を打ってはいけないということだ。安物を買い続けたところで、役に立たないものが増えるだけだ。そんなことをするくらいなら、本当に欲しい上質なものを、お金を貯めて買えばいい。
■5.1回あたりのコストを計算する
つまり服を買うときには、「1回あたりの着用コスト」を考える必要がある。価格を着る回数で割った値を求めるのだ。
私の親しい友人も、「1回あたりの着用コスト」を考えて服を買っている。
たとえば、結婚式に着ていくフォーマルなコートを3万円で買ったとしよう。それを年に2回しか着なかったら、1回あたりの着用コストは1万5千円だ。ところが、寒い季節に週5回着るとなれば、1回あたり約200円になる。
使用頻度に応じて品物の価値を決めるのは、実に合理的な方法である。1回につき1万5千円なら高いように感じるが、200円だと思うとずいぶんお得感がある。
【感想】
◆なかなか、納得できるTIPSが詰め込まれた1冊でした。下記目次にあるように、まず第1章が「基本ルール」で、節約のべーシックなTIPSが。
上記ポイントの1番目の「お金の出入りを把握する」は、その最たるもので、意外とできていない人は多そうです。
かくいう私も、社会人に成りたての頃や、税理士試験の受験生時代は、こまめに付けていた(主に出費のみ)のですが、いつの間にやめてしまったのやら。
強力なのは上記ポイントの2番目で、ウチのヨメは自分の給料のかなりの部分をコレで即、貯蓄しています。
……さすが自分自身で「意志が弱い」と自覚しているだけのことはあるな、とw
◆第2章では「出費を抑える」ルールが。
上記ポイントの3番目の「その場ですぐに買わない」は、ぜひウチの子ども達にも実践して欲しいところです。
また、割愛した中では「買う前に、最低1日は考える」「買うのは2回目の買い物で」といった似たようなTIPSがありました。
同じく割愛したものとして「価格を見ないで試着する」というテクニックも興味深かったです。
これは、「試着をして鏡を見るまで価格を見ない」というもので、試着して気に入ったら、「いくらまでなら出すか」を考え、その後見た価格が、その金額以下だったら買う、というやり方。
本書でも指摘されているように、その金額が高かった場合に、「買わない」と決断するのが、一番難しいところですが……。
◆続く第3章は「食事」に関するルールなんですが、実は家計における食費の割合というのは、かなりの部分を占めるのだそう。
ここでは「自炊」を初めとして、いわゆる「王道的な節約ネタ」が10個紹介されています。
中でも「献立を決めてから買い物に行く」というのは、ヨメにも実践して欲しいな、と。
ヨメの言うように、「行って、安いものがあったら、それで何作るか考えて買う」というのも分からないではないですが、献立をあらかじめ決めておけば、「美味しそうだから」という理由で余計なものを買う事を防げます。
◆ただし、本書はこうした具体的な「節約の手法」だけでなく、冒頭の内容紹介にもあるように「心の持ち方」まで指南しているのが特徴かと。
第5章では、こうした「心豊かに暮らす」ルールが紹介されており、例えば「照明や冷暖房のスイッチを切る」というTIPSに合わせて、著者のテンプラーは、毎年冬になると「暖房なしでいつまで我慢できるか」というチャレンジを密かに楽しんでいるのだそう。
確かに、こういう「心の持ち方」ができれば、「お金を使わない」ことでも、逆に楽しめることもできそうなw
そもそもテンプラーが英国人(ラテン系の人にくらべると堅実)であることを割り引いたとしても、本書で紹介されているTIPSは、節約効果があると思います。
心豊かに節約するために!
賢い人のシンプル節約術
1章 賢い節約の基本25のルール
2章 無駄なお金を使わないための29のルール
3章 心豊かに食事を楽しむ10ルール
4章 お金をかけずに娯楽を楽しむ10のルール
5章 シンプルに心豊かに暮らす19のルール
【関連記事】
【ライフハック】『minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ』ジョシュア・フィールズ・ミルバーン,ライアン・ニコデマス(2014年04月02日)【ライフハック】「減らす技術 The Power of LESS」レオ・バボータ(2009年08月08日)
【幸せ】『LESS IS MORE 自由に生きるために、幸せについて考えてみた。』本田直之(2012年06月15日)
【リスト化】『ゆたかな人生が始まる シンプルリスト』ドミニック・ローホー(2011年02月15日)
【ストレスフリー】「ゆるい生き方〜ストレスフリーな人生を手に入れる60の習慣〜」本田直之(2010年05月23日)
【編集後記】
◆本書を読んで思い出したのが、こちらの本でした。minimalism 〜30歳からはじめるミニマル・ライフ
「消耗品以外買わない」というライフスタイルは、真似しにくいものの、色々と考えさせられる1冊です。
なお、レビューは上記関連記事にて。
ご声援ありがとうございました!
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