2015年03月13日
【マニュアル術?】『成功したければマニュアルどおりにやりなさい。』工藤正彦
成功したければマニュアルどおりにやりなさい。
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気を集めていた作品。本書の著者である工藤正彦さんは、「一流企業をはじめとしたさまざまな企業の極秘マニュアルを1500タイトル以上つくってきた、日本一の“マニュアル屋"」なのだそうです。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
・本書で説く「マニュアル」とは……「成果の出た行動」から「成果の出る考え方」を導き出し、その考え方にそって誰もが同じ成果を出せるように、行動を簡素化し、体系化し、文章化した「基本」のこと。
・あらゆる「ビジネスの基本」がつまった「マニュアル」のもっている意味と本質的な力が、若きビジネスパーソンにとってどれだけ重要か。そのことを気づかせてくれる一冊です。
マニュアルに対する偏見を一蹴してくれることウケアイです!
Manual de Desempenho / rdenubila
【ポイント】
■1.基本的なルーティンワークが「成果」を生み出す源泉一般の人間は、カリスマたちが上げる「すごい成果」にだけ目を奪われがちです。そして、その表面的な行為にだけ注目してしまいます。それをつくり出してきたもの、つまり、日常的な取り組み(ルーティンワーク)にはなかなか考えや関心が及びません。「きっと他人とは違う、なにかがあるはずだ」と思うのです。
これは思い込みです。ですから、ここでの結論は、基本的なルーティンワークこそが「成果」を生み出す源泉ということです。
そして、いかに基本を軽視している人間が多いかということです。基本をちゃんとやっていれば、誰でも「仕事ができる人間」になれるのに、それをやらないのです。
■2.おもてなしの「心」もマニュアル化する
次の回、その講師の説明は変わりました。私がつくったマニュアルを見ながら、このようになったのです。
「お花は、季節によっても、お花自体によっても一本、一本、みんな違います。でも、生け方には、基本のカタチというものがあります。まず、剣山に刺すには、真ん中の枝は中央に刺して、前に10度傾けます。次に副の枝はこのように……」
ここでのボイントは、最初の説明にあった「心をこめて」などという抽象的な言い方を一切止めて、「前に10度傾けます」というように、具体的に言い切ったことです。この具体性こそがマニュアルであり物事の標準化であり基本と言えます。
■3.「誰でもできる」マニュアルの4条件
(1)誰が読んでもわかる
(2)理解・イメージが同じ――他の解釈ができない
(3)誰がやっても同じようにできる
(4)成果物(アウトプット)が同じ
■4.プロセスを分解する
単純な例で説明しますと、レストランでカレーライスを注文するとします。レストランにとって、この注文がインプットであり、お客さまにカレーを出すのがアウトプットで、その間がプロセスです。
このプロセスのなかには、「調理プロセス」があり、そのなかには「材料を用意する」「煮る、抄める、焼く」「調味する」「味見する」「できた科理を盛りつける」などのさらに細かいプロセスがあります。
このようにプロセスは分解できるのです。ですから、これを徹底的に行うことで、マニュアルができ上がります。
この例で言えば、料理のレシピというのもマニュアルであり、もし完璧なレシピなら誰がつくっても同じ味と同じ仕上がりの料理ができるはずです。
■5.自分マニュアル作成上の注意点(抜粋)
●肯定形、ポジティブな表現が基本「〜しない」「〜してはいけない」といった表現は、できるだけ控えます。やる気がなくなります。●文章は簡潔に、箇条書きを多用する文章が長いと、自分でもなにを言いたいのか、やりたいのかわからなくなってしまいます。(1)、(2)といったように簡条書きにして書くことです。●定量化・数値化して記述する「〜と思う」「やりやすいように……」「だいたいの線で……」といった抽象的な表現、唆昧な表現は避けます。●「1テーマ1枚」が基本長くなった場合は、疑ってみることが必要です。本当に必要なことだけを、1枚にまとめる。「1テーマ1枚」にまとめることが基本です。(詳細は本書を)
【感想】
◆本書は、一般的なマニュアルに対する「ネガティブなイメージ」を、徹頭徹尾否定する1冊でした。曰く、「結果を出している人のハウツーをマニュアル化したものをつくり、そのとおりにした方が、確実に成果がでる」一方、「各人の個性やオリジナリティを尊重すればするほど、失敗が多くなる」、と。
マニュアルこそが「基本」であり、「基本」を身につければ、成功するのに、成功者には、何かとてつもない「秘訣」があるように思われている現状を、著者の工藤さんは嘆いてらっしゃいます。
具体例として挙げられていたのが、当ブログでもご紹介したこの本。
世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?
参考記事:【仕事術】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』戸塚隆将(2013年08月18日)
アマゾンレビューでは、「物足りない」「常識的なことしか書かれてない」といったフレーズが目に付きますが、逆にこうした「グローバルエリート」でさえ、ビジネスの基本に関しては同じである、ということを認識すべき、と工藤さんはおっしゃいます。
◆実際、工藤さんは依頼を受けてマニュアルを作る際には、まず、その会社や部門で高い成果を出しているハイパフォーマーを取材するのですが、そういった「カリスマ」たちは、特別な事はほとんどしていないのだそう。
ただひとつ言えることは、「基本を徹底して続けてきた」ということ。
逆に、普通の人は「基本が出来ていない」「基本からはずれた」ことばかりしているというわけです。
そして、「この世の中の基本的なことはすべてマニュアル化できる」以上、マニュアルがあって、そのとおりやるだけで、成功はほぼ確約される、という……。
たとえば、上記ポイントの2番目の「生け花」のケースでは、当初講師は「剣山に刺すときは、心をこめて……」と言っていたのですが、生徒はなかなか講師のようにできませんでした。
そこで具体的に「前に10度傾けます」と変えたところ、再現できるようになった次第。
なるほど、納得!
◆ところで、こういった「マニュアル化」の話になると、よく出てくるのが「ウチは特別だから」というエクスキューズです。
本書で出てくるのが、工藤さんが「制作マニュアル」作りに携わった、某有名エンターテインメント企業のお話。
コンテンツ制作の現場で話を聞くと「うちは匠の世界、職人集団ですから……」「私の仕事をマニュアルになんかできっこないですよ」と、皆、マニュアル化には否定的でした。
そこで工藤さんは、バラバラだった作業のやり方を分解し、基本とされることを整理。
どうしても「匠の技」や「個性」が必要とされる以外の部分をマニュアル化すると、その部門の9割の仕事がマニュアルでできるようになったのだそう。
そして、完成して言われたひと言が「なんだ、一本化できるんだ!」……ってなんぞw
◆具体的なマニュアルの作り方については、下記目次にあるように本書の第6章に詳しいです。
その一部については、上記ポイントの5番目にある通り。
ただし、本書は「マニュアル作成法」の本ではありませんので、その点についてはあまり多くを期待なさらぬよう。
むしろ、今現在、職場に何かしらの「マニュアル」があるのなら、それに立ち返って仕事をするのが先決だと思います。
もちろん、なければマニュアルを新たに作成して、その過程においてご自身の仕事を見つめ直して頂きたく。
マニュアルを制する者は、仕事を制す!
成功したければマニュアルどおりにやりなさい。
第1章 ビジネスエリートがエリートである秘密第
第2章 「考えない」から「結果」が出せる
第3章 仕事は「カタチ」が9割である
第4章 「カタチ」を極めれば、ロジカルシンキングが自然に身につく
第5章 「カタチ」を極めれば、考え方・判断・行動のブレない軸ができあがる
第6章 人生を変える「自分マニュアル」のつくり方
【関連記事】
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【効率化】「テンプレート仕事術」信太 明(2010年04月21日)
【整理術】「超! 自分マネジメント整理術」石田 淳(2008年08月23日)
【編集後記】
◆こちらは、工藤さんのガチな「マニュアル作成本」。実戦 業務マニュアルの作り方・活かし方 (アスカビジネス)
絶版のため、プレミアが付いちゃっていますが、職場でマニュアルを作られる方は、ご検討ください。
ご声援ありがとうございました!
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