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2015年03月09日

【エリート?】『一流企業で続々活躍、早稲田超人気・森川ゼミの 20代で10倍差をつけるエリート養成講座』森川友義


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一流企業で続々活躍、早稲田超人気・森川ゼミの 20代で10倍差をつけるエリート養成講座


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事にて取り上げた1冊。

タイトルが煽り気味なのと、装丁がライトなので、ちょっと敬遠していたのですが、いざ読んでみたら、意外にも(失礼!)腑に落ちまくる良書でした。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
未来につながる賢い「意思決定」のしかたや「目的」の持ち方、おさえておくべき会社や仕事のルール、働き方、現在の日本の状況から鑑みる自分の生き方、エリートとして身につけておくべき資質……
仕事上のスキルや知識だけではない、入社間もない若手ビジネスパーソンがほんとうに身につけておくべきことを、お教えします。

なお、お買い得なKindle版も、既に発売されています!





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【ポイント】

■1.過去に決別して未来思考になる
 1年間で二者択一の重要な意思決定が2回あるとして、残りの人生でどのくらいの意思決定の組み合わせがあるか考えてみましょう。
 人生残り60年ですから、60×2=120回あるということです。各々2つの選択肢ですから、2の120乗通りの人生があるということになります。(中略)
 というわけで、このルールでの結論を述べます。
 過去は過去。未来は未来。
 いままで納得できる人生を送ってこなかった人も、過去に決別して未来思考になりましょう。これからの人生を、納得できるものにすればいいのです。それが可能なのです。なにしろ未来には無限の可能性があるのですから。


■2.中期的に達成できる目的を持つ
 理論的には、一生の夢が決まっていれば、人生におけるすべての選択肢をその夢から逆算して選択することができることになり、近道を選ぶことができます。
 しかしながら長期にわたる人生の夢を決めるのは合理的に見えて、途中変更したときに時間のロスが大きすぎて得策ではありません。(中略)
 私は、一方で「目的を持とう」と言い、他方で「生涯にわたる目的は持つな」と言っています。では、その心はと言うと、
 「自分の人生に納得して生きていくためには、中期的に達成可能な目的を持とう」ということになります。
 今後40年の長期的な人生の目的よりも、10くらいに細分化して、3〜5年の中期的に達成できる目的を持つほうが有効なのです。


■3.目標を設定するための3つの基本原則
掲げた本質的目的を現実のものにするためには具体的な目標設定が必要になるのですが、目標設定に関しても重要なルールがあります。目標を設定するための基本原則は、次の3つです。
(1)やや高すぎるくらいの目標を掲げる
(2)短期的な目標にする
(3)自己完結する目標にする
(詳細は本書を)


■4.仕事は「結果主義」と心得る
 大学生までは、努力は評価されます。けれども、会社では、努力しても、原則として評価されません。
「努力しなかったけど成功しました」は問題なしですが、「努力したけど失敗しました」は問題ありです。
 努力の有無ではなく、成功の有無です。ビジネスの世界では「よくがんばったね」は成功者に対して送る言葉であって、失敗者に対する慰めの言葉としては使いません。(中略)
 先天的能力だろうが、努力だろうが、運だろうが、使えるものはぜんぶ使って結果を出してください。


■5.仕事を先延ばししない10の解決策(抜粋)
●一歩目を早く
●「認知不協和」に陥らない
●ゴールが早く見えるようにする
●やりたくない仕事を細分化する
●有限実行する
●期限を前倒しする

(詳細は本書を)


【感想】

◆若手社会人に対する、本書のような本は、意外と少ないのではないか、と思った私。

つまり、とりあえず目先の仕事で必要な、小手先のビジネススキルを伝授する「戦術本」でもなく、かといって、夢や目標を考える「自己啓発本」でもないという。

もちろん、自己啓発的な要素も含みますが、大学教授らしく理路整然と言及。

たとえば上記ポイントの1番目にしても、ただ「過去にとらわれず未来を見よう!」と言うのではなく、「過去はどうあれ、これからの選択いかんによっては、これだけ多くの未来がある」と、「事実」を言っているワケです。

……問題は、アラフィフの私には、意思決定の回数が、もうそんなにないことなんですがw


◆それに関連して、上記ポイントの3番目にも登場する「本質的目的」について、割愛したお話を。

著者の森川先生曰く、目指してはいけないものが2つある、とのこと。

具体的に言うと、1つは「将来、自分の会社の社長になる」というもので、もう1つは「将来、1000万円稼ぐ」というようなもの。

その理由は、前者については、ある程度の規模の会社の社長を目指すのは、確率が低く、自分の働くモチベーションを高いままで維持できるか難しいこと。

後者については、お金を目的にすると、日々の仕事がつまらなくなる(心理学者や経済学者の間で知られている)ことを挙げてらっしゃいます。

では、どんな本質的目的を持てばいいのか……という点については、具体例が本書にいくつか収録されていますので、そちらにてご確認を。


◆その肝心のポイントの3番目も補足しておきますと、まず、(1)の「やや高すぎるくらいの目標」というのは、「125%を目指せ」、と森川先生は言われています。

これは8掛けで100%になるからで、このくらいを目指せばちょうど良くなるとのこと。

また(3)については、「自分だけで達成可能なものにすべき」という意味であり、悪例として挙げられているのが「世の中を自社製品でいっぱいにしたい」「世界の貧困をなくしたい」といったところ。

これらは自分一人の力ではいかんともしがたいものであり、挫折したときに自分以外の人たちのせいにしてしまいがちです。

それではダメで、「失敗も成功も自分に帰すること」が重要なのだそう。

これ以降も、「目標を達成するための3つの要素」「リターンを得るために投資する3つの資源」といった、基本的でありながら、若手の方ならおそらくまだ分かっていないであろうお話が続くので、この第1章の辺りはお見逃しなく。


◆第2章以降も、多岐に渡って「人生指南」「働き方指南」がされており、得られる点が多々。

上記同様、若い方の方が効果が大きいお話が多いのですが、本書のアマゾンの内容紹介に「始めるのに遅すぎることはない」とあるので、中堅以上の方でも一読の価値はあると思います。

ただ、ちょっとひっかかったのが、英語の目標の高さ。

「TOEICなら900点、TOEFLなら100点を目指せ」(これが森川ゼミの受け入れ条件なのだそう)って、どんだけー、と思ったら、そもそも森川先生がいらっしゃる早稲田の国際教養学部って、英語で授業やってるんですね(知らなんだ)。

メッセージ|国際教養学部について|国際教養学部 SILS|早稲田大学

書名にある「一流企業で続々活躍」というのも、英語の実力を考えたら、ある意味当然とも言えるので、その辺は、若干割り引いてお考え頂きたく。


「論理的な自己啓発本」とでも呼びたい1冊!

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一流企業で続々活躍、早稲田超人気・森川ゼミの 20代で10倍差をつけるエリート養成講座
1 20代で身につけておくべきエリートになるための「目的」思考
2 エリートとして知っておくべきビジネスパーソンの基本
3 エリートは、日本のマクロ状況を知り、ミクロな自分に役立てる
4 入社3年目までに10倍差がつく「仕事偏差値」を超える働き方
5 日本のエリートになる


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【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

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買う5秒前

著者の草場 滋さんは、あの「指南役」の代表の方なのだそう。

そう聞くと、ちょっと読んでみたくなりますね!


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