2015年02月10日
【51のTIPS】『話すより10倍ラク! 聞く会話術』に学ぶ褒めテク5選
話すより10倍ラク! 聞く会話術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、スピーチコンサルタントであり、「話し方の学校」の学長としても活躍されている西任 暁子(にしと あきこ)さんのコミュニケーション本。特に本書では、「相手に気持よく話をしてもらうための技術」を指南して下さっています。
アマゾンの内容紹介から。
会った瞬間から相手の心をひらくまでのとっておきの5つのステップ、社内で、営業先で、パーティーなどで、すぐに使えるフレーズ満載!3000人を教えた「話し方の学校」代表が明かす、「相手を主役にする」究極の会話術。
今回は、特に第3章の褒め方にフォーカスして、TIPSを5つ選んでみましたので、ご覧ください!
なお、既にKindle版も出ております。
Small Talk / CarbonNYC [in SF!]
【ポイント】
■1.理由を添えて褒める褒め言葉のあとには、聞かれなくても理由を添えましょう。
「素敵なメガネですね」のあとなら、「すごくよくお似合いです」このように理由を添えることで、褒め言葉の味わいを深めるのです。「お世辞」という言葉もありますから、本心から褒めたいのに、「本当にそう思っているのかな?」「褒めておいたほうがいいと思って付き合いで言ってくれたのかな」と受け取られることもあります。でも、理由を添えれば大丈夫。褒め言葉の信憑性が高まって、相手は受け入れやすくなるでしょう。
「そんなおしゃれなメガネ、見たことがありません」(中略)
■2.質問して褒める
たとえば、「素敵なメガネですね」のあとに「海外で見つけられたんですか?」と質問すると、質問の内容以外に、あることが相手に伝わります。"海外に行かなければ見つけることができないほど素敵なメガネだ。"「海外で見つけられたんですか?」と質問したのは、当たり前ですが、海外で見つけたのかな?と思ったからですよね。つまり、質問にはこのように「前提」となっていることがあります。ですから、質問をすると、質問と前提の両方を伝えることになるのです。この前提で褒めるのが「質問褒め」です。
■3.自分の感情の変化を伝えて褒める
「笑顔が素敵ですね。なんだか明るい気分になってきました」なにかいいことを言おうとする必要はありません。元気が出た。嬉しくなった。気分が明るくなった。そんなシンプルな言葉でいいのです。相手の魅力に出会えて、あなたの心はどう動いたのか? その気持ちの変化を伝えると、相手はいい影響を与えることができた自分自身に価値を感じられます。「感情褒め」なら、お互いを深く知り合っていない段階でも、人間性を褒めることができるのです。
「笑顔が素敵ですね。なんだか楽しくなってきました」
■4.「むしろ」をつけて褒め返す
「むしろ」の法則は、褒められた内容に「むしろ」をつけて褒め返すだけ。褒められたら、「むしろ私のほうがそう思っていた」と伝えます。
「素敵なネクタイ! おしゃれですね」このように「むしろ」と言うと、先に褒めたのは相手なのに、私のほうが先にそう思っていたと伝えられるので、取ってつけた感じがしません。
「え! 私はむしろ○○さんのネクタイがおしゃれだと思っていました!」(中略)
■5.謙遜する相手には、こちらの「気持ち」を受け取ってもらう
日本人は謙遜を美徳とするため、褒められてもこのように否定したり、笑ってごまかすことがよくあります。一見、謙虚でよい返し方に思えますが、このあとに会話が続きにくいのが難点です。そこで、相手が褒め言葉を受け取ってくれないときは、やさしい笑顔でこう言ってみましよう。「○○さんの笑顔が素敵だなって感じた私の気持ちを、受け取ってくれませんか?」こう言われると、相手は否定するのがむずかしくなります。なぜなら、気持ちは感じる人の自由だからです。「そんなふうに感じるはずがない」とか、「そう感じるのはおかしい」と相手の気持ちを否定することはできません。
(あなたが自分自身のことをどう思うかはわからないけれど、私はあなたの笑顔が素晴らしいなって思ったんです。その気持ちを受け取ってくれませんか?)
【感想】
◆本書の著者である西任暁子さんは、ラジオDJとして、これまで5000人を超える方々にインタビューしてきたのだとか。そして、その体験から得られた会話術の秘訣は「相手を主役にすること」。
「相手が輝ける舞台をつくり、主役の相手に話してもらって魅力を引き出す」ことができれば、相手はあなたと話すことが楽しくなり、話も途切れることはありません。
そのステップは、下記目次にある通りで、全部で5つ。
上記のポイントは、その3番目にある「褒めて心を開いてもらう」から抜粋しております。
◆それ以外の部分でも、付箋を貼った部分は当然ありますので、そうした割愛したお話からいくつかご紹介しておくと、まず第2章にあったのが「目線を合わせてから話しかける」。
なぜなら、目線が合った瞬間、相手は無意識に話しかけられる準備をするから。
逆に背後から突然話しかけてびっくりさせてしまうと、相手は無意識のうちに警戒してしまい、心を閉ざした状態から会話をスタートさせてしまいます。
これは、パーティ等で、初対面の相手に話しかける際に意識しておきたいポイントで、実際、特に男性の場合、相手の目を見ないで話しかけるケースも多々ありそうな。
もちろん、仕事の商談や打ち合わせのときも同様で、まずは話し始める前に目線を合わせるようにしてください。
◆同じく第2章で意識しておきたいのが、「身体の表面積で興味を示す」。
これは、「相手の話を聞いているときに、自分の身体の向きをしっかり相手に向ける」ということで、こちらの身体が自分に向けられるほど、相手は話しやすいと感じます。
立っているときはもちろん、椅子に座っているときも、椅子ごと角度を変えて、身体を相手に向けるべし!
ちなみに、セミナー等で人前で話すときも、聞き手が自分の方を向いていると、話し手は話しやすくなるとのことで、西任さんがクライアントの講演をプロデュースするときは、聞き手の身体がスピーカーに向かうようにするのだそうです。
◆一方、第4章には「相手の質問から、話したいことを知る」というTIPSがありました。
西任さん曰く「相手があなたに嬉しそうに質問してきたら、それは相手が聞きたいのではなく、自分がそのことについて話したいというサイン」とのこと。
こういう場合に、質問に長々と答えてはダメで、自分の話はさらりと終わらせて、「○○さんは?」と、すぐに相手に質問を返しましょう。
「それがね!」と間を空けずに話し始めたら、それこそ相手が話したかったという証拠であり、相手は「主役」になれるワケです。
……私の場合、質問に長々と答えた上に、その流れで違う話に持って行って、それもダラダラ話してしまった記憶が(涙目)。
◆本書は「相手の話を聞く」ことにフォーカスしており、俗にいう「会話術」とは若干違う気がします。
また、本書を読んでも、たとえ「話しやすい」とは言われても、「話が上手い」とか「弁が立つ」とは言われないでしょう。
それでも人は、「話が上手い人」より「自分の話を聞いてくれる人」を好むもの。
私のように、喋り過ぎてしまうタイプの人には、本書のTIPSは有益ですし、もともと喋るのが苦手な人は、相手に話してもらえること必至だと思います。
会話で「相手を主役」にするために!
話すより10倍ラク! 聞く会話術
1 相手を好きになる
2 相手が話しやすい場をつくる
3 褒めて心を開いてもらう
4 相手が話したいことを引き出す
5 話を盛り上げる
【関連記事】
【プロインタビュアーの技術】『聞き出す力』吉田 豪(2014年12月22日)【56の心得】『会話は「聞く」からはじめなさい』上阪 徹(2012年08月29日)
【オーラル・ヒストリー】『「質問力」の教科書』御厨 貴(2011年03月31日)
【ホメ】『わかっていてもやっぱりうれしいほめ言葉辞典』話題の達人倶楽部(2014年11月15日)
【ホメ】『ほめる生き方』西村貴好(2012年06月04日)
【編集後記】
◆目的が違いますが、相手の話を聞くことに徹すれば、この方のようになれる可能性もあるかも!?口説きの技術 (角川oneテーマ21)
下記参考記事にあるように、「私はよく聞き上手だとも言われますが、本当のことをいえば、相手の話の内容はあまりしっかりとは聞いていません」なんてあって、ちょっと笑いましたがw
参考記事:【キャスターキラー?】山路 徹氏に学ぶ『口説きの技術』7つのポイント(2011年12月12日)
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「コミュニケーション」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
当ブログの一番人気!
10月10日まで
9月26日までのところ一部値引に移行して延長中
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです