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2015年01月24日

【仕事術】『速さは全てを解決する---『ゼロ秒思考』の仕事術』赤羽雄二


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速さは全てを解決する---『ゼロ秒思考』の仕事術

Kindle版アリ


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、デビュー作である『ゼロ秒思考』が、当ブログでも大人気だった赤羽雄二さんの最新作。

リアル書店でもドーンと平積みされており、その期待が伺われます。

版元さんのページから。
思考のスピードを極限まで速くする方法を解説し、7万部突破のヒットとなった『ゼロ秒思考』。その著者の驚異的な仕事量を可能にする哲学とノウハウを詳細に解説する。「好循環を作る」「工夫の仕方を工夫する」「PCでの単語登録を300はする」といった実践的な内容は、読者の生産性を何倍にも上げてくれるはずだ。

『ゼロ秒思考』がツボだった方なら、必読の1冊です!





Working hard / the Italian voice


【ポイント】

■1.丁寧にやり過ぎない
 仕事を速くするには、丁寧にやり過ぎてはいけない。丁寧なことはもちろんいいが、「やり過ぎない」という点が重要だ。(中略)
 本当に大事な、仕事の核心部分はもちろん丁寧にやる必要があるが、それ以外の部分も同じ丁寧さで延々と進めては、時間がいくらあっても足りない。
 それに、結果として時間切れになってしまっては、丁寧さも何も元も子もない。仕事の核心部分についても、「本当にその丁寧さでよいのか」「このやり方は過剰品質ではないのか」、あるいは「時間ばかりかかって、じつは本当の意味での丁寧さと違うのではないだろうか」という疑いを常に持ち続ける必要がある。


■2.工夫のしかたを工夫する
 たとえば、仕事を速くするためにはどうやったらいいか、先輩のやり方を見たり聞いたりは普通にするだろう。しかし、身の回りで一番仕事が速そうな2人にやり方を聞き、一番遅そうな2人にやり方を聞いて、2組に一致するところ、一致しないところを整理し、自分のやり方を工夫する、というところまでやる人はまずいないと思う。「仕事を速くするためにそこまでするのか」「そこまでしなくてはいけないのか」と感じるとしたら、「まさにそういうレべルの努力、工夫が大事だ」と言うしかない。そういう工夫を常にし続ける人と、ほとんど何も考えず、言われたまま何となく仕事を続けている人の差はとてつもなく大きい。


■3.「メモ書き」でゼロ秒思考を目指す
 A4用紙を横置きにして、左上にタイトル、右上に日付、本文を4〜6行で各20〜30字程度書く。この1ぺージを1分で書き、朝起きてから夜寝るまでの間に毎日10ぺージ書くと頭が非常にすっきりする。毎日10ぺージのメモ書きを続けていると、確実に頭がよくなっていく。仕事ができる人はさらに切れる人材になっていく。

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ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング


■4.フレームワークは練習あるのみ
 フレームワークは問題点を切り分け、仕事の優先順位を明確にし、スピードアップするうえで非常に強力であるが、使いこなすことは結構むずかしい。かなりの練習量が必要だ。(中略)
 今以上に成長し、大きく飛躍したい人にとっては、フレームワークは絶対に使えるようにしておくほうがよい。そのためには使い慣れることが必要だ。「好きな食べ物」とか「読みたい本」など、ちょっとしたことをタイトルとして、この2×2フレームワークで整理すると練習しやすい。


■5.「アウトプットイメージ作成アプローチ」で指示を出す
◎部下に仕事を指示する際、最初に完了時のアウトプットイメージを極力詳細に書いて示す
◎業務が企画書、報告書等の資料作成の場合は、全体の目次、ぺージ数、ぺージ配分を決め、各ぺージにタイトルを書き、ぺージ番号をふる
◎慣れてくれば、部下の目前でこのアウートプットイメージを作成して、合意し、仕事に取り組み始めてもらう
◎最終ゴールを最初に明示し、到達するまでの期間中に極めて頻繁な進捗確認ミーテイング(2週間であれば、7〜10回程度)をすることにより、過度なストレス・プレッシャーもなくスピーディーにゴールに到達することができる(後略)


■6.再利用可能ファイルは、専用フォルダに保存する
 仕事では資料、メールを多数作成し、やり取りをすることが必須になる。その際、そういった資料、メールをそのたびにゼロから用意すると時間がいくらあっても足りない。私はデスクトップ上に「再利用フォルダ」を置いて、部分的にでも再利用する可能性のあるファイルやメールを全部保存している。(中略)
 数週間あるいは数か月後に、近い内容で資料を作成する必要がある場合、「再利用フォルダ」から該当するファイルを見つけ、新しい日付で保存して、必要な修正を加える。そのファイルは、また該当する案件ごとのフォルダに入れ、コピーを「再利用フォルダ」に保存しておく。


【感想】

◆著者の赤羽さんは、マッキンゼー時代には「部下が数十名、場合によってはクライアントチームメンバーが数百人いた」のに対して、起業後は業務のほとんどすべてを自分でやってらっしゃるのだとか。

その業務というのも、「複数の大企業の経営改革」ですとか、「10社を超えるベンチャーの経営支援」といったものから、「年間50回を超える講演・ワークショップ」とさまざま。

なのに「会議中以外はほとんどのメールに着信から5分ほどで返信している」ため、しばしば驚かれるのだそう。

本書では、その仕事量とスピードの秘訣を明かされており、考え方からTIPSまで広範囲に解説されています。


◆まず第1章では、「速さは全てを解決する」と題して、「私たちの仕事が遅い理由」や「速さの利点」等について言及。

この辺は、まぁ確認事項だったり、「仕事は遅い方が良い」という人はいないでしょうから、割愛しました。

続く第2章の「スピードを上げるための8つの原則」は、本書の根幹をなすもので、ぶっちゃけここだけ拾って記事にしても良かったくらいw

アマゾンの目次ページでは、下記目次ページより細かく「8つの原則」の見出しすべてが掲載されていますので、気になる方はご確認を(上記ポイントでは、1番目と2番目が該当)。


◆一方第3章では、「思考のスピード」を上げるための方法として、初っ端に「メモ書き」が紹介されています。

これについては、ある程度ページが割かれていますが、本書でも触れているように、詳細はこちらの本をお読み頂きたく。

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ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング

参考記事:【思考術】『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』赤羽雄二(2013年12月27日)

そして最終章である第4章では、具体的な方法を指南。

ただし、上記ポイントの5番目や6番目のような、ストレートに仕事に関係するTIPSと、知的生産系のTIPSが両方収録されており、少々面食らい(?)ましたw

後者について具体的に挙げると、例えば「朝晩自宅で30分ずつネットで記事を読む」ですとか、「FacebookとTwitterのタイムラインを活用」といったところが。

もっともこの辺は、「仕事で使うキーワードをGoogleアラートに登録する」ような仕事のやり方をしている方には、普通に腑に落ちるのかもしれませんね。


◆なお、その第4章の後半では「会議のやり方」についても何点か提案がなされていましたが、こちらも若手だったり、ある程度発言力がないポジションだとツライかと。

特に部門間で行なわれる会議を、独自のスタイルで押し進めるのは難しいと思います。

そこで、誰でも実践できるのが「ホワイトボードマーカーの選択」。

赤羽さんは、このマーカーを「黒2本、赤2本、青1本と補充カートリッジを5本以上そろえてある」のだそう。

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パイロット ボードマスター 中字丸芯 ブラック WMBM-12L-B / 10セット

詰め替え式のホワイトボードマーカーって、あまり見たことないですが、これは残量も分かるし便利そうです。


まさに「速さで全てを解決する」1冊!

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速さは全てを解決する---『ゼロ秒思考』の仕事術
はじめに
第1章 速さは全てを解決する
第2章 スピードを上げるための8つの原則
第3章 思考のスピードを上げる具体的な方法
第4章 スピードと効率を極限まで上げるノウハウ
おわりに


【関連記事】

【思考術】『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』赤羽雄二(2013年12月27日)

【スゴ本!】『外資系コンサルの知的生産術 プロだけが知る「99の心得」』山口 周(2015年01月15日)

【仕事術】『外資系コンサルが教える「勝ち方」の教科書』笛木克純(2014年12月20日)

【仕事術】『世界No.1コンサルティング・ファームが教える成長のルール ハイパフォーマー集団が大切にする3つの仕事力』作佐部孝哉(2014年11月28日)

【オススメ!】『コンサル一年目が学ぶこと』大石哲之(2014年07月30日)

【仕事術】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』戸塚隆将(2013年08月18日)


【編集後記】

◆本書を買った際に、やはり近くで平積みになっていた作品。

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努力が勝手に続いてしまう。---偏差値30からケンブリッジに受かった「ラクすぎる」努力術

読んで記事にしようかと思っていたら、版元さんの記事がホッテントリ入りしていたの巻w


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