2015年01月10日
【スゴ本!】『半径5メートルの野望』はあちゅう

半径5メートルの野望
*Kindle版アリ
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、お馴染みはあちゅう(敬称略)の最新刊。アマゾンのちょっと長めの内容紹介を読んで、自己啓発書なのだと思って読み始めたら、そのハードコアぶりに泣けました。
そのアマゾンの内容紹介から一部引用。
自分のやりたいことをなかなか実現できない人、その一歩が踏み出せない人、自分に自信の無い人に、もともと「人の意見が全て」で動いていた著者が、この10年で身につけていった工夫や考え方の変化など、たくましく、泥臭く、そしてときにしたたかにキャリアを積み、生き抜いていく術を綴る。夢を実現させるヒントがいっぱい詰まった本。
……これはもう、「はあちゅう版『野心のすすめ』」ではないかと。
圧倒されて、付箋を貼りまくってしまいました!

【ポイント】
■1.行動は「感情」と「作業」からなる「人生をつくるのは、行動だけ」です。だから、人生を変えたかったら行動力は絶対に必要なのですが、行動力と才能をはき違えている人が、世の中には大勢います。実は行動力というのは才能ではありません。行動を分解すると、「感情」と「作業」の2つから成り立っています。「これをやろう」という一握りの前向きな感情と、特に才能のいらない単純な作業が、「行動」の正体です。何かを始める時の行動は、調べたり、人に話したり、勉強したり、書類を書いて申請したりなどの単純作業であることがほとんどです。何をやるかさえちゃんとイメージして、順序立てることができれば、そんなに難しいことではありません。
■2.好奇心とやる気で乗り越える
「自信がないなら、自信をつけるために頑張る」しかありません。自信がないことをいくら宣伝したところで、誰かが「はい」とプレゼントしてくれるわけでもありません。そして、自信のあるなしは、結果には全く関係ないと思います。例えば私は、イべントや取材などで、自信があるテーマの回にだけ出ているわけではありません。自分よりも経験も知識も豊富な有識者と対等に話す自信なんて、誰だってないでしょう。逆にあったとしたら、傲慢かもしれません。でも、自分にオファーが来たのだから、何かを求められているのだと考えます。好奇心とやる気。その2つの力で乗り越えています。
■3.失敗は未来の自分で挽回する
手を抜かないと決めていたって人間ですから、毎回最高のものが出せるかというとそうではありません。そういう時の自分の未熟さには腹が立ちますが、その時の悔しさと恥ずかしさを次につなげるしかない。失敗した時は、自分で自分の汚名を返上しないと、他に誰もかばってはくれません。上書きするのは次の仕事、その次の仕事、つまり未来の自分でしかないのです。私は、自分が恥をかきたくない見栄っ張りだからこそ、昨日よりも今日、今日よりも明日と、ずっと成長し続けたいと思っています。
■4.言い訳をやめる
努力をしない人は、自分の夢に向き合う勇気がないだけです。そういう人は、自由だったら怖くて何もやらないし、制限があったらそれを言い訳にして、結局何もやらないのです。夢を叶える気がないから、どんなことでもいいから言い訳を見つけようとしている。そんな人はたとえ100年あったって、夢なんて叶えられません。
忙しい人ほど、多くのことを成し遂げますが、それは、時間が貴重なことを知っていて、忙しいことを言い訳にしないクセがついているからでしょう。試験勉強ができなかった大学生ほど「もう少し時間があれば」と言いますが、もう少し時間があったところで、得られた結果は同じだったはず。言い訳を見つけるのがうまい人生は、もうやめにしませんか。
■5.四の五の言わず頑張る
「頑張りたいけど頑張れない」なんて言い訳でしかありません。
頑張りたいなら、頑張ればいい。お腹が減ったら、ご飯を食べればいいのと同じレべルで、頑張りたいなら、四の五の言わずに頑張ればいいのです。「頑張りたいとは思っているんだけど」と思っているだけで夢が叶うなら、私だって今頃、オリンピック選手でも弁護士でも、自由になれていたことでしょう。でも、選手になりたければ遊ぶ時間を削って、小さい頃から体を鍛えていなくてはいけないし、弁護士になるには、無我夢中で国家試験のための勉強をしなければなりません。その苦労は、誰かが代わってくれるものではない。苦しいことも、楽しいことも、全部自分が当事者だからこそ、味わうことができるのです。
■6.今この瞬間を変える
人生には「今」しかありません。
今この瞬間の自分には、未来も過去もコントロールできないのです。だから、「暇になったらやろう」とか「いつかやろう」と思っている人の夢は一生叶いません。今を変えられる力のない人が、未来を変えられるわけがないのです。夢を叶えている人はみんな、「今」を変えるから、「未来」を変えることができるのです。未来の自分に現実離れした期待を抱くことをやめて、今この瞬間の自分に無理やりやらせる。「できなさそうだな」ではなくて「どうすればできるか」を考える。それが自分の日常の半径5メートルの景色を変えることにつながります。
【感想】
◆冒頭の画像のように、付箋を貼りまくってしまったので、当然上記ポイントは割愛しまくった結果なのですが、その中でも「泣く泣く割愛」というより「自重」した結果、ご紹介できなかった章がありました。それが第1章の「負を燃料に変える」。
ここでは、ブログで知られるようになってからの約10年間、色々な形で叩かれてきたはあちゅうが、その非難や中傷を、いかにエネルギーに変えてきたかが、生々しく描かれています。
もっとも、これは成功した多くの方々も実践していることであり、例えば林真理子さんも、『野心のすすめ』の中で「悔しい気持ちをパワーに変える」と言われていました。

野心のすすめ (講談社現代新書)
参考記事:【スゴ本】『野心のすすめ』林真理子(2013年04月18日)
特に女性の場合、容姿を叩かれる事が多いと思うのですが、はあちゅうも、かつてGoogleで「ブス」を画像検索して、トップに表示されたこともあるのだそう。
……林さんのように、本書の帯にその当時の写真を載せても面白かったかもですが。
◆また、こうした「ヘイター」以外にも、はあちゅうが本書の中でディスっている(HipHop風)のが、頑張らない人や努力をしない人。
この辺は、上記ポイントの2番目や4番目、5番目にある通りです。
ただし、こうした傾向がある人は、「ヘイター」だけでなく、むしろ彼女のファンの中にも多いはず。
たとえば、自分にできないことをやってのけるはあちゅうに憧れる女性とか。
それでも彼女は容赦なく(?)、ある時、大学生向けの講演会で「夢に向かって頑張りたいけど、なかなか頑張れません。どうしたらいいですか?」と質問されて、「たぶんそのまま『頑張りたいけど頑張れないなー』と思い続ける人生で終わると思います」と答えたのだとか。
この答えには、「会場の空気が一瞬変わった」のだそう。
そういえば、この一節は、アマゾンの内容紹介にも
「頑張りたくても頑張れない」と言っている人は、しょせん「頑張れない人生で終わってしまう」と、はあちゅうは断言。という風に使われているのですが、まさか大学生に向けて、大勢の前で実際に言ったことだったとは……。
はあちゅう、半端ないっす!
◆さて、今回はあまりに割愛しまくったので、本書内のはあちゅうの名言集から、一部披露しておきます。
●知らない他人を気にしている暇があるなら、大好きな誰かのために生きよう
●仕事というのは、裏切らない実績
●一回一回の仕事はすべてオーディション
●一流の人たちが生きる世界というのは、努力していることが普通の世界
●「憧れ」と「同情」は同時には得られない
●「悩む」ではなく「考える」という単語を使うようにすれば、それだけでも、きっと人生は変わるはず
●予定が一日をつくり、その積み重ねが人生となる
●大胆なことを言えば言うほど、実現したらかっこいい
本書はそれほど厚くはないのですが、とにかくグッとくるフレーズが多くて圧倒されました。
◆ところで、はあちゅうの「夢」への第一歩となったのが、今では伝説となった(?)このブログなんですが。
さきっちょ&はあちゅうの恋の悪あが記
私がネットを始めた当時、かなり話題を集めており、その後書籍化されたことは、ご存知の方も多いかと。

さきっちょ&はあちゅう 恋の悪あが記 Super edition (ブログブックス)
一方私も、はあちゅうに影響を受け(?)、ライブドアブログで、ブログをスタートさせた……というか、当時は「ブログと言えばライブドア」だったんですよ、マジでw
……ここでワタクシ事なのですが、当ブログも10周年を迎えました!(パチパチ)
ちなみにこれが記念すべき、一番最初の記事です。
年明け早々、ブロガー宣言(?)!:マインドマップ的読書感想文
最初はCDレビューブログだったんですよね。
すいません、全然はあちゅうと関係ないのですが、単独エントリー立てるほどでもないので、便乗させて頂きました。
◆なお、タイトルにもある「半径5メートル」というフレーズですが、これは、はあちゅうがNHKの『ニッポンのジレンマ』という番組で実際に使ったもの。
いわく、はあちゅうやその同世代が、自分の身の回りの「半径5メートル」圏内の日常にしか興味がなく、たとえそうだとしても、自らその世界を充実させていくことが大切である、という趣旨なのだそう。
そして、はあちゅう自身が進んできた道こそが、この「半径5メートル」の中の野望を叶えてきた道のりだったワケです。
私たちも「はあちゅうだからこそできた」とは考えずに、日々行動し、努力していかなくては。
本気で夢を叶えたい人なら、必読です!

半径5メートルの野望
第1章 負を燃料(エネルギー)に変える
第2章 機動力を鍛える
第3章 存在感をつくる
第4章 夢を叶え続ける
第5章 自分の居場所を見つける
第6章 進化と深化のバランスのとり方
第7章 人生を最高傑作に変える
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【非道?】園子温監督の売れるための努力がパネェ件(2012年10月13日)
【編集後記】
◆本書は恋愛に関してはほぼ皆無なのですが、はあちゅうと言えば「恋愛」ですから、未読の方にはこの本をオススメ。
恋愛炎上主義。 (一般書)
参考記事:「愛されたい!」と思ったときに試してみたい3つの『恋愛炎上主義。』(2014年05月17日)
上記記事でも書きましたが、「男性向けモテ本」をお待ちしておりますw

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