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2014年12月14日

【伝え方】『外資系エリートのシンプルな伝え方』澤 円


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外資系エリートのシンプルな伝え方


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日編集後記でもピックアップしたコミュニケーション本

著者の澤さん(名前はマドカですが男性ですw)は、日本マイクロソフトの顧客向けイベントのプレゼンテーションの投票で2年連続1位となった実力者です。

アマゾンの内容紹介から。
シンプルであれば4つのメリットが手に入る。「大事なことが明らかになる」「誰でも気づける」「多くの人に伝えてもらえる」「どんな人にも等しく伝わる」どのようにシンプルにするか、どうすれば本質が伝わるのか。本書では、そのポイントを突き詰めた。日本人エンジニア初の「Chairman’s Award」、日本マイクロソフト名物マネジャーが伝授するメール・チャット・会話・プレゼンの新技術。

なお、本書は新刊ですが、既にKindle版も出ております!





IMG_2765 / Long Zheng


【ポイント】

■1.伝えたいことを言語化する際の3つのポイント
(1)箇条書きできるほど短縮する

(2)本質を表す言葉に落とし込む

(3)「第三極の視点」を取り入れる

(詳細は本書を)


■2.メールでは求めるアクションをはっきり伝える
 まず、メールを出すときの目的は、おおよそ次の3つのパターンに分けられます。
(1)事実・状況の説明
(2)了解・了承を求める
(3)依頼・要請をする(中略)
 メールを出すときには、自分の出そうとするメールが、いずれのパターンに当てはまるかを意識してください。
 そして、相手にも、それがハッキリとわかるように表現することが大切です。


■3.「ちょっと確認」ならチャットを使う
 相手の反応を確かめながら話をしたいときや、大事な相談をするときなどには、チャットやメールよりも、電話が適しています。何といっても電話は、対面に次いでの最強のコミュニケーションツールです。
 しかし、仕事で誰かに連絡を取ろうとするときって、「ちょっと確認」レべルの用件であることが、案外、多いのではないでしょうか?
 そんなとき、やはりチャットは便利です。(中略)
 たとえば、ミーティング中に電話に出てしまうと、意識も身体も電話に向かってしまいますから、その場にいても、ミーティングには参加できません。
 けれども、ミーティング中に、「ちょっと確認」レべルのチャットに返事をしても、そのミーティングには参加し続けられます。
 たとえてみるならば、電話は脳の95%を奪うけれども、チャットは脳の30%程度しか奪わずにすむということです。


■4.カチンときたら、とにかく1回質問する
 私の場合、反対意見を受けたときには、1回質問すると決めているのです。
 相手の意見に異議を唱えることもなく、賛同もせず、「どうして、そう思うのですか?」「いつも、そう考えていらっしゃるのですか?」などと、相手に質問して、会話のバトンを渡してしまい、まず、相手から説明をしてもらうのです。
 これが、私にとってはクールダウン。ちょっとした、ひと呼吸になります。


■5.情報を渡しつつ質問する
 たとえば、A社へ、あるソフトウエアの導入を勧めるときに、「このソフトウエアは、同業他社のB社もC社も導入されていますけれど、A社さん、あなたはこういったものを導入するご予定がありますか?」と質問してみます。
 すると相手は、「いえ、ないです」と答えることが、何となく恥ずかしいことのように思えてしまって、「導入は考えているんですが、ちよっと事情があって……」などと、できない理由を話し始めてくれるかもしれません。
 そうすれば、しめたもの。ちょっと踏み込めば、提案ができる状態です。


■6.プレゼンでは、誰かに渡したくなる「核」を伝える
「プレゼンテーションが終わったあとに、しっかりと相手の心に残って、しばらくの間その人の中にとどまり続けるもの」
 これが、プレゼンテーションの「核」です。
 プレゼンの基本は、その場にいる人々にしっかり伝えること。それは間違いありません。
 しかし、さらに上をいくプレゼンテーションは、「聞いた人たちが自発的に、ほかの人にも教えてあげたくなるもの」ではないかと、私は考えています。
 そして、ほかの人に伝えようとしたときに、「ほら、これだよ」と言って、そのまま渡せるものが「核」なのだと。


【感想】

◆著者の澤さんは、今でこそ「名物マネジャー」として知られてらっしゃいますが、新卒時に某生保会社のIT子会社にプログラマーとして入社した際には、「三流エンジニア」だったのだそう。

というのも、澤さんは俗にいう「文系SE」であり、IT用語等の前提知識を全く知らない状態で働き始めたから。

結果、5年間の勤務期間中、技術的な面では、同僚との差は詰まることはありませんでした。

その代り、自らの得意な分野に特化し、「説明のわかりやすいエンジニア」としてその地位を確立。

その道を極めるべく、マイクロソフトに転職されたのだとか。


◆そこで本書でも、「自分のこと」を知ることを推奨しています。

そのためには、「自己分析」「多面インタビュー」「ツールの活用」といった手法があるのですが、特に「ツール」としては「ハーマン脳優勢度調査」「ストレングスファインダー」の2つが。

後者については、当ブログでもご紹介済みの、この本に詳しいです。

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さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

参考記事:【自分の"強み"を調べてみました】「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」マーカス・バッキンガム(2008年06月26日)

一方、前者は私も知らなかったのですが、こちらのサイトをご覧ください。

ハーマン脳優勢度調査 | ハーマン・インターナショナル・ジャパン

……さすがにタダではできない模様。


◆一方、本書の特徴として挙げられるのが、「ビジネスチャットの活用」について論じていることかと。

下記目次にもある通り、Chapter3では、丸々1章を費やして言及。

確かに上記ポイントの3番目のように、「ちょっと確認」に便利なだけでなく、複数の人と同時にやりとりができるのも、チャットのメリットです。

実際に、LINEをビジネスで活用されている方も多いと思いますし、シーンに合わせて使い分けることによって、より有効に活用できるのではないでしょうか。

ちなみに、マイクロソフトさんでも、「Lync」というチャットのグループウエア製品を出されているそうです。

Lync ホーム - Microsoft Lync


◆そして本書の最終章で掘り下げているのが、ビジネスシーンでも重要な「プレゼンの技術」。

冒頭で触れたように、澤さんは「顧客向けイベントのプレゼンテーションの投票で2年連続1位」となられているくらいですから、そのスキルを習得したいところです。

特に、上記ポイントの6番目にある「核」は、今後は是非とも意識したいな、と。

……ただ、この動画を観ると、まず外見で「え?」となりそうなんですが。

注:動画削除されました💦

確かに、「ツカミ」としては十分インパクトはありますが、真似するのは、それ以外の部分でお願いしますw


コミュニケーションスキルを高めるために!

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外資系エリートのシンプルな伝え方
Chapter1「なんとなく人に伝わらない」 と思っているあなたに知ってほしい5つのこと
Chapter2 トップも動かすメールの技術
Chapter3 実績に結び付くチャットの技術
Chapter4人も結果も引き寄せる会話の技術
Chapter5 外国人でも子どもでもどんな相手にも等しく伝わるプレゼンの技術


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【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

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21世紀の資本

リアル書店で見かけましたが、この厚さの本が、アマゾンの総合ランキングに入ってくるとは……。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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