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2014年12月09日

【儲けのオキテ】『大金持ちの教科書』に学ぶ6つのNG


大金持ちの教科書
大金持ちの教科書


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店で見かけて思わず買ってしまった「『お金』の教科書」。

著者の加谷珪一さんは、経営やITのコンサルティングを行う一方、億単位の投資を行う投資家でもあります。

アマゾンの内容紹介から。
お金持ちを目指すのであれば、最終目標は「資産がお金を稼ぐ」こと。資産形成の方法、起業の秘訣、野心の持ち方、リスクの正しい取り方、時代を読む目…本気でお金儲けをするために身に付けておくべき「普遍的なノウハウ」とは?


今回は本書の中から「やってはいけない」NG行為を6つピックアップしてみました。

お求めやすいKindle版も出ていますので、お好きな方をどうぞ!





Money / Images_of_Money


【ポイント】

■1.従業員の立場に甘んじない
 もしあなたが、多額の借金をして、うまくいくかどうかわからない事業に投資をする立場になったら、どうだろうか? 事業が失敗すれば、あなたは破産して路頭に迷うことになる。従業員に対しては、事業の成否にかかわらず賃金は払わなければならない。成功した暁には、その利益の大半を自分がもらえるような条件でなければ、そんな投資はしないのではないだろうか?
 これこそが、従業員という立場での収入に限界が生じる最大の理由である。つまり、大きなお金を稼ぐには、ビジネスから得られる利益の多くを獲得できる立場になる必要がある。それが、経営者であり投資家なのだ。


■2.弱い人から搾取するビジネスをしない
 だが、本気でお金持ちを目指す人は、弱い人からの搾取など考えていてはダメである。倫理的に良くないということももちろんあるのだが、本質はそこではない。先にも触れたように、弱い人からの搾取は、たいして儲からないのである。
 考えてみれば当たり前のことなのだが、立場が弱い人というのは、あまり多くのお金を持っていない。そのような人をこき使って搾取したところで、そこから得られる利益はごくわずかなのである。
 むしろ、ある程度のお金を持っており、かつ大人数の層をターゲットにするほうが、ビジネスとしてはずっと効率的だ。


■3.スタート時に借金を抱えない
 筆者は、事業や投資をスタートするタイミングでは、負債を抱えないほうがよいと考えている。何もない段階で負債を抱えて失敗してしまうと、立ち直ることが非常に困難だからである。借金を使わなくても、事業や投資をスタートする方法はいくらでもある。(中略)
 借金を使ってレバレッジをかけるのは、以下のどちらかのタイミングにすべきである。
(1)事業や投資が順調に進み、一気に規模を拡大したいとき
(2)インフレが予想されるとき


■4.インフレ時には現金を保有しない
 ではインフレが予想される時代においては、自身の資産はどのようにして守ればよいのだろうか?
 インフレ時に資産を守る基本は、まず現金を保有しないことである。インフレとは現金の価値が下がることなので、これは基本中の基本である。
 次にしなければならないのは、物価の上昇に合わせて価格が上がる株や不動産へ投資することである。また、インフレとは日本円の価値が下がることでもあるので、同時に円安が進む可能性が高い。株や不動産の代わりに外貨という手段もある。


■5.やみくもに貯金しない
 結局のところ、無理して少額の貯金を積み上げたとしても、大した効果はないのだ。緊急時において一時的に必要になるまとまった額のお金があれば十分であり、むしろ、クビになってもすぐに転職できたり、自分でビジネスを始められるよう、スキルを磨き人脈を築いておくことのほうがずっと大事である。また、こうしたときに頼れる友人がいることのほうが、100万円、200万円のお金よりもはるかに役に立つ。(中略)
 普段からコツコツと貯蓄する人は、一般的には将来のことをしっかりと考える堅実な人だということになっている。だが、今述べたように、ただ漠然と「いざというときに備えて」ひたすらに貯蓄する行為は、実はあまり合理的ではない。
 

■6.現状に対して先入観を持たない
 すでに起こっている未来を見逃してしまう最大の原因は、現状に対する先入観である。ニュートンの例では、外出時には通信回線に常時接続する手段がないので、この製品は普及しないといわれた。実際、通信環境が貧弱であったことがプロジェクト失敗の原因になった。
 だが逆に考えれば、通信環境さえ整えば、そのコンセプトは一気に開花することになる。携帯電話とインターネットの普及が、まさにそれを後押ししたのである。
 時代の変化に追い付けない人というのは、新しいものを目にする機会がないのではなく、目に触れても現在の環境では実用性がないからといって、無価値と判断してしまっているのだ。ニュートンやザウルスの例を知っていれば、ネット環境が整った今、iPhoneが登場したことの意味はすぐに理解できたはずである。


【感想】

◆日頃、あまり「お金」系の本を読まないせいか、私にとっては知らない話が多く、色々と勉強になりました。

まず初っ端のポイントでは、お金持ちになるためには「経営者」か「投資家」になることを推奨。

これは当ブログの多くの読者さんにとっては、受け入れがたいお話かもしれません。

ただ、サラリーマンをやりながら副業をしたり、投資をすることも可能なわけで、デイトレでなければ、会社勤めをしながら投資をすることはできるでしょうし、ちょっとした副業を始めて、それをきっかけに、より大きなビジネスに参入することも可能です。

さらには、ビジネスであれば、ある程度まで拡大したら、その事業自体を売却してしまう方法も!

……もちろん、そこまで成功するのも大変ではありますがw


◆今回は数多く付箋を貼った中から、特に「NG」だけを選んでしまいましたので、本書には他にも注目すべきお話が多々。

たとえば「バブル」というのは、およそ10年に1回くらいの頻度で起こるのだそうです(詳細は本書を)。

そして、投資で失敗する人のほとんどが、この事実を知らずに「もっとも株価が高い時期」に投資をスタートさせてしまうとのこと。

また、こうしたバブル時には、付帯するビジネスも活発になるので、そこにチャンスが発生します。

実際、2000年代前半の不動産投資ブームの際には、不動産の価値を評価する人材が不足しており、不動産価格算定の専門家の中には、サラリーマンをしながら評価レポート作成を請け負って、年間2000万円の臨時収入を得た人もいたのだとか。


◆一方、ビジネスを始めるタイミングというのも重要です。

遅いのは論外ですが、早くてもダメで、典型的な例が、『社長失格』で知られるハイパーネットの板倉雄一郎氏のケース。

4822241300
社長失格

当時はまだインターネットが普及しておらず、ハイパーネットは97年に倒産。

しかし、その時期に創業した楽天(97年)や、サイバーエージェント(98年)は、その後大成功を収めています。

要は「人より半歩先」ぐらいがちょうどいい模様。

現時点の「半歩先」が何かを考えるのも、ビジネスチャンスにつながるかもしれません。


◆なお、最終章では「これからの日本でどう稼ぐか?」ということで、これまた興味深いお話がありました。

一例を挙げると、日本では高齢化社会になるのが避けられない以上、将来的には労働力が不足します。

その結果、「男女の区別なく、働ける人は一生働く」というのが、標準的なライフスタイルになるのでは、とのこと。

そして、こうしたライフスタイルの変化は、あらゆるところに及び、たとえば「専業主婦の存在を前提とした不動産は、その価値を大きく下げる」はず、と加谷さんは言われています。

具体的には「都市部から少し離れた場所に作られた一戸建て住宅」。

反対に、「利便性が高いエリアにある、機能性の高い住宅は、その価値を維持し続ける」のだそう。

今後不動産の購入をお考えの方は、ご参考まで。


◆もちろん、普通に会社勤めをしているだけでも、それなりのお金は稼げますし、逆に投資にせよ起業にせよ、「リスク」を伴います。

それに加谷さんのお仕事を考えた場合、「ポジショントーク」な部分がないとは言い切れません。

それでも、「お金持ち」になるための普遍的なお話として、本書は一読の価値はあるかと。

……今朝のメルマガで土井英司さんが紹介しちゃったので、アマゾンで急上昇中なんですがw


お金持ちになる覚悟のない人は読まないでください。(アマゾンより)

大金持ちの教科書
大金持ちの教科書
I お金持ちになる方法には、どのようなものがあるか?
II 「お金持ちになりやすい時代」はあるのか?
III お金持ちになる能力とは?
IV お金持ちに必要なメンタリティとは?
V お金持ちとイノベーションの関係
VI これからの日本でどう稼ぐか?


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【黄金の羽根】『貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』橘 玲(2009年06月08日)


【編集後記】

◆加谷さんの前作がこちら。

4484142015
お金持ちの教科書

今日のご本に併せて読んでおきたいところです。


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