2014年11月24日
すぐに使える『アタマの体質改善』テクニック6選

アタマの体質改善
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、電通のコミュニケーション・デザイナーである武藤新二さんのアイデア本。アイデア発想法というより、アイデアが自然と湧き出るような「アタマの体質」になることを、本書は目指しています。
アマゾンの内容紹介から。
広告業界の最前線で走り続ける著者が、22年間におよぶ様々な経験から学び、発見した、アタマの体質改善トレーニング、全公開。苦しくも、つらくもない。場所も道具も選ばない。日常にちょっとプラスすれば、できることばかり。それは、広告や番組、アプリや絵本、商品や事業企画、さらには社内プロジェクトも数々手がけてきた筆者が、エピソードと共に語る、現場感覚にあふれた実践法。会社ではきっと教えてくれない秘策が、ここにある。日々の小さな一歩から、大きな変化が生まれます。
なお、書名が短かったので、タイトルには「ホッテントリメーカー」を久々に用いてみたんですが、妙にしっくりくるのができましたw

Radio / masochismtango
【ポイント】
■1.毎朝、ラジオを聴く無意識に聴き流すのではなく、音だけを頼りに頭の中で映像に変換します。出演しているゲストはどんな風貌で、どんな格好をしているのだろう? いま話題にしているモノはどんな色で、どういったカタチをしているのか? このニュースの情景は? といった具合です。
正解を当てる必要などありません。あれこれ自分勝手に想像してみるだけ。音だけなので「耳から入れて頭に映す」意識さえ持てば、想像したい欲求が自然と湧いてくる。毎日続けていると、最初は断片的な静止画だったものが、段々と映像に近い状態で映し出されるようになっていきます。同時に、眠っていた自分の想像力も起き出します。
■2.身の回りの色を意識する
僕は日頃から色についてチェックするようにしています。
まずは、自分の身のまわりで接しているものに注目します。様々な商品のパッケージ、たとえば、コンビニで買ったものやランチで食べているものなど、それぞれどんな色が使われていて、自分はいつもどんな印象や認識を持っているかを、その時々少しでもいいので考えるようなクセをつけているのです。
次に、企業や商品、店のロゴデザイン、さらには、施設の看板、そこで働いている人の制服などの色にも目を向けます。街を歩くだけでもたくさん出会えますが、電車や駅にある広告でも見つけることができます。
■3.2つの「ふへん」をさがす
僕がアイデアや企画を考えるときに最も大切にしているのは、できるだけ多くの人たちに受け入れられる「共通項」を見つけ出す、ということです。シンプルで誰にでもわかりやすいものが理想です。
時流に左右されないもの、昔からずっと変わらず、この先もそうあり続けるであろうもの。いつまでも錆びることなく、存在し続けるものを探し出したいと考えています。
いわば、「普遍」かつ「不変」。2つの「ふへん」の共通項を発見することを最優先にしています。
■4.要素に分解し、「入れ替える」「抜き出す」「迫加する」を試す
ビールを例にとって説明しましょう。どれも、これまで発売された商品を想定しています。
ビールは工場でつくり出荷されます。ここに着目して、工場でつくられてから出荷する期間を「抜き出し」、これを3日以内にすることで新鮮さを売りにする商品がつくられました。
ビールは食事と一緒によく飲まれます。そこに目をつけ、和食が世界文化遺産に登録されたタイミングで、その要素を「迫加して」、和食に合う商品が開発されました。
ビールの原材料は麦芽です。ビールの本場ベルギー産の麦芽に着目し、通常使っているものと「入れ替え」て、商品がつくられました。
分解する方法になぞらえれば、こんな感じで新たな商品が生まれたと考えられます。
■5.無機質な数値を、エモーショナルなものへ変える
あるとき、幼い娘と野球中継を見ていると、「3割バッターって、なーに?」と聞かれ、こうこたえました。
「1試合に1回はヒットを打って、応援していれば『ヤッター!』ってパパたちを喜ばしてくれる選手のことだよ」。それを聞いた娘は、「じゃあ応援しなくちゃね」とチアリーダーのマネを楽しそうに始めました。
仕事でも、プライべートでも、切っても切り離せない数値のこと。一見無機質で、エモーショナルなことからほど遠いと思われがちですが、単位を操って見方を変えるだけで、印象が大きく変わってくるのです。
■6.エピソードとして伝える
旅先で見た夕焼けが美しくて感動したことを伝えたいとき、ただ「美しかった」や「感動した」と言うだけではなかなか共感されません。
たとえば、「ふだん風景写真など撮らない私が、何十回もシャッターを切った」や、「こんな夕焼けを死ぬまでにあと何回見られるのだろうかと思い、生まれて初めて死を意識した」と、そのときに自分が具体的に感じたことや行動したことを語ったほうが、それがどれだけ美しく感じられたかが相手に伝わるのです。
ありきたりの言葉に頼って安易に発するのではなく、一拍置いてそのとき感じたことや自分のとった行動を思いかえし、エピソードとして伝えることが大切です。
【感想】
◆本書の「まえがき」には、「アタマの体質改善」の必要性が、スポーツに例えられて説明されています。たとえば、野球のルールや戦術だけ覚えてバッターボックスに入っても、ふだんから素振りや体作りをしていなければ、そうそうヒットは打てません。
これと同じで、仕事の場面でアイデアや企画を考えるには、日頃から「アタマの体質」を順応できるものにしておかねばならないということ。
結局、ただ「アイデア本」と呼ばれるモノを読んで、色々なテクニックを学習しても、「アタマの体質改善」がされていない状態では、やはり「ヒット」は打てないワケですね。
ということで、今までアイデア本を読んでも、いいアイデアが浮かばなかった方は、本書を熟読すべし(自分モナーw)!
◆個人的に、「目からウロコ」だったのが、上記ポイントの1番目の「ラジオ」です。
武藤さんの場合、風呂場や洗面所、そしてリビングにもラジオがあって、朝の1時間半はノンストップで聴き続けているのだそう。
もちろん聴き流すのではなく「アタマの中で映像に変換する」のは必須です。
私も、たまに整体に行くと、そこでつけっぱなしになっているラジオを聞いていましたが、あくまでそこで語られている「情報」のみにフォーカスしており、「ゲストがどんな風貌で、どんな格好をしているのか」なんて、考えたこともありませんでした(ダメじゃん)。
このTIPSの良いところは、朝支度の時間を活用しているので、習慣になりやすいことと、「ながら行為」なので辛くないこと。
まさに「体質改善」と呼ぶに相応しい妙手だと思います。
◆また、割愛した中で「なるほど」と思ったのが、「自販機では隣のボタンを押す」というもの。
たとえば、人にはそれぞれ「定番」があって、自販機の前に立つと、無意識に決まったボタンを押してしまいます。
そこで「いつも買ってる商品の隣のボタンを押す」と決めてみるとどうなるか?
同じように、コンビニでも「いつも買ってるものの隣をあえて手に取ってみる」とどうなるか?
きっと、「今まで何でこれを選んでいたのか(選ばなかったのか)」を考え直すきっかけとなること必至です。
そして、それを繰り返しているうちに、日常の些細なことでも「なぜ?」「どうして?」と考えるクセが次第についてくるという。
確かにこれも「体質改善」と言えそうですね。
◆一方、上記ポイントの3〜6番目は、心がけていれば「体質改善」になるのと同時に、具体的なアイデアを生むTIPSにもなります。
特に5番目はコミュニケーションのスキルとして秀逸ですし、6番目は文章を書く際にもモロに使えそうな。
さすがに、現役の電通マンの方が書かれたご本だけあって、実践的だと感じました。
しかも、辛くないトレーニングがメインなのもありがたいところw
まさに「日々の小さな一歩から、大きな変化が生まれる」1冊です!

アタマの体質改善
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【編集後記】
◆本書の「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」にあった作品。
本棚にもルールがある---ズバ抜けて頭がいい人はなぜ本棚にこだわるのか
成毛眞さんの「本棚」本ということで、これも見逃せませんね!

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