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2014年10月26日

【ダイアグラム】『イギリス式シンプル問題解決法図解思考50のルール』ケヴィン・ダンカン


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イギリス式シンプル問題解決法図解思考50のルール


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事でも人気だった1冊。

本書の著者のケヴィン・ダンカンは、マーケティングを専門とする企業アドバイザーであり、「クライアントの数は400超、手がけたプロジェクトの数は1000を超える」のだそう。

アマゾン内容紹介から。
複雑な問題をシンプルに解決するダイアグラムの使い方が身につく1冊!プレゼン、戦略・交渉、企画立案、意思決定、営業、目標達成などの複雑な問題をシンプルに解決して、最大の成果をもたらす。究極のフレームワーク!

難しい問題も、図解すれば解決できるんです!




【ポイント】

■1.ピラミッド


New Literacies hierarchy / dougbelshaw

 「ピラミッド」は、世界で最も広く使われている図の1つです。
 ピラミッドの一番下の部分は「土台」、真ん中は「移行部分」、そしてー番上は「成果」「目的地」、または「特別階級」などを意味します。(中略)
 通常、一番下の土台部分には「量が多いもの」、または「マスマーケットにあたるもの」が入り、上に行くに従って「量が少なく達成するのが難しいもの」が入るようにします。一番上の部分は「目標」や「願望」にあたるものが入ります。
 より厳密にピラミッドを作成するには、ピラミッドのすべての階層に数値を入れます。すると、そこにどのようなチャンスが存在するのかが明確になります。


■2.ウィトリング・ウェッジ(右下がりの三角形)


「ウィトリング・ウェッジ」(右下がりの三角形)は、選択肢を絞り込みながら戦略ストーリーを説明するのに最適なダイアグラムです。
 たくさんの選択肢が検討されたという過程を見せつつ、最終的には1つの簡潔な提案をすることができるからです。
 例えば、左端から説明を始め、たくさんの選択肢を紹介して分析しつつ、十分な根拠のもと体系的にふるい落としていくというようにです。
 三角形の左端と右端を除く真ん中の部分では、最大でも3つか4つの選択肢に絞り込むようにします。


■3.習慣のマトリックス


「習慣のマトリックス」は、あなたの仕事や、企業のビジネス慣行、または個人的な習慣などにおける「良い面」と「悪い面」を明らかにするのに役立ちます。
 縦軸は、上が「良い」、下が「悪い」ことを示します。
 横軸は、右が「新しい」、左が「古い」ことを表します。
 そして、できた象限に「プロセス」や「技術」、または「習慣」などを分類していきます。
 例えば、「古くて良いもの」は、左上の象限に入ります。
「古くて良い」セグメントに、いくつかの習慣が当てはまったとしても問題はありません。
 それらの習慣は、時の試練に耐えた本当に役立つものです。


■4.ゴッチャルドの図形


 ゴッチャルドの図形は、上のように3つの点と3つの行でできているので、箱または正方形のように見えます。
 この図の正確な起源については、いくつかの説がありますが、ジョン・アデールが1969年に編み出したと主張しています。
 この図を用いた問題には、紙からぺンを1度も離すことなく、すべての点を直線でつながなければならないうえ、直線の数が4本以上になってはいけないという、ルールがあります。(中略)
 ポイントは、「点を箱の形だと思うとこの問題を解くことはできない」ということです。これが、この問題が「枠組みにとらわれずに物事を考える(thinking outside the box)」ということわざの由来となった理由です。


■5.SO WHAT?(だから何?)の質問サイクル
「SO WHAT? (だから何?)の質問サイクル」は、アイデアやプロジェクトを確実に実行するために必要な確認プロセスを、10項目の質問を取り入れて図にしたものです。
 まず、「SO WHAT?」という質問から始めます。これは確認プロセスの最初の質問で、プロジェクトの要点を問いかけます。その質問に満足に答えられると、次の「なぜ?」という質問で論理的根拠を確認します。
 さらに「どのように」「誰が」「いつ」活動するのか、そして具体的に「どこで」実行するのかが問われます。
 これらすべての要素が十分に考え抜かれたら、次は見落としがないかどうかを確認するための質問が続きます。
 それらの質間は、「本当にやる必要があるか?」「もし…だとすると、何かが間違っている可能性はあるか?」「目標に到達したか?」などです。
 最後に「何を?」というプロジェクトのゴールに対する質問が残されています。


【感想】

◆ちょっと短めですが、今回はこれにてご勘弁を。

テーマ的に「図解思考」というだけあって、本書のそれぞれの思考法には、本来、もれなく図解が付されています。

ですから、上記5番目のポイントにも、本書には図解があるのですが、単に私が図解化できませんでしたw

そして、ご覧頂いてお分かりのように(?)、それ以外の2〜4番目は、私がエクセルでシコシコ作った画像です。

当初、似たような形がFlickrにあるだろうとタカをくくっていたところ、見事にアテが外れたと申しますか(涙目)。


◆ところで、本書を読む前は、いわゆる「図を使った資料の作り方の本」のようなイメージでいたのですが、それも少々違っていて。

これまたタイトルにもあるように、「問題解決」を「図解で図る」のが本書のテーマ。

そういう意味では、ミーティング等でホワイトボードにさらさらとこういった図を描いて、問題を整理したり、実態を整理するのが、正しい使い方なのだと思います。

以前、当ブログでご紹介したこの本に、方向性としては似ている感じ。

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描いて売り込め! 超ビジュアルシンキング

参考記事:【オススメ】「超ビジュアルシンキング」ダン・ローム(2009年05月25日)


◆ちなみに、上記ポイントの4番目の図が「ゴッチャルドの図形」と言うことは、今回初めて知りました。

「はいはい、あの一筆書きで……」とピンと来られた方は多いと思いますが、実はアレ(一般的に知られている解答ですね)以外にも、いくつかの答えがあるのだとか。

本書では、その有名な解答以外に、もう1つ例が挙げられており、これが結構「ヤラレタ」感が強かったです。

まさに「『枠組みにとらわれずに物事を考える(thinking outside the box)』ということわざの由来となった理由」と言うのも納得。

というか、そもそも有名な解答以外にも答えがあった事自体が驚きなので、それ以外の解答というのを考えてみたくなりました。


◆なお、本書で取り扱っている図解のカテゴリーについては、下記目次の通りです。

基本的には、シンプルな図やその組み合わせで、目的を果たす仕様。

上記以外にも、具体的にどんなのがあるのかご紹介したかった……とYouTubeで検索かけたら、見事にありました!

HOW TO PITCH WITH DIAGRAMS FULL PRESENTATION - YouTube

こんなことなら、この動画をキャプって、必要な画像を使えばよかった……。

         / ̄ ̄ ̄ \
      /   :::::\:::/\
     /    。<一>:::::<ー>。
     |    .:::。゚~(__人__)~゚j
     \、   ゜i⌒i.⌒´,;/゜
    /  ⌒ヽ.ノ ノ'"´(;゚ 。  あんな図でも、描くのに結構時間かかったんだお……。
   / ,_ \ l||l 从\ \
    と___)_ヽ_つ_;_ヾ_つ.;.
         ベシベシベシ



図解好きなら、ゲットすべし!

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イギリス式シンプル問題解決法図解思考50のルール
PART1 三角形とピラミッド
PART2 四角形と軸
PART3 円とパイチャート
PART4 タイムラインとカレンダー
PART5 フローとコンセプト


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【オススメ】「超ビジュアルシンキング」ダン・ローム(2009年05月25日)

【図】「図で考えるとすべてまとまる」村井瑞枝(2009年09月13日)


【編集後記】

◆今日の本に関連して(?)。

4040671376
図解・いきなり絵がうまくなる本 (メディアファクトリー新書)

実際に書店で確認したのですが、確かに絵心がなくとも、絵が描けるようになりそうです。

ただ、今日の本とは比較にならないくらい「絵」が多いので、当ブログでレビューするのは難しいかと。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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