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2014年09月28日

【働き方】『コミットする力 いつもの仕事をスペシャルな冒険に変える』ジョン・ヤンツ


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コミットする力 いつもの仕事をスペシャルな冒険に変える


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店で見かけて、捕獲してきた1冊。

「カリスマ的人気を誇るマーケティング・コンサルタント」であるジョン・ヤンツ氏の仕事術本です。

アマゾンの内容紹介から、推薦文を引用。
ヤバいくらいに大胆で、驚くほどに意味深い。じっくり読むべき1冊だ。
――セス・ゴーディン(『「型を破る人」の時代』著者)

僕はヤンツの本の大ファンだ! これを読めばビジネスが大きく成長することは確実。とにかく今すぐ読みはじめよう。
――クリス・ギレボー(『1万円起業』著者)

本書曰く、コミットする力があれば、仕事のやりがいが100倍増になるのだとか!?

なお、同時にKindle版も出ていました!

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コミットする力 いつもの仕事をスペシャルな冒険に変える





Commitment / eschipul


【ポイント】

■1.背伸びした目標にコミットする
 無難すぎる目標を立てると、成長できないたけでなく、失敗してしまうことが多い。「がんばらなくても達成できる」という、気のゆるみが生まれるからだ。
 背伸びした目標にコミットすれば、全力でやるしかない。だから、大きなことを達成しやすい。
 たとえば、あなたが「売上を10%上げる」という目標を立てたとしよう。思いきった方向転換をしなくても、ちょっとウェブサイトを改善すれば何とかなるかもしれない。
 一方、「売上を3倍にする」という目標の場合はどうだろう。小手先のことを考えるより、思いきってビジネスのやり方を考え直そうとするのではないだろうか。


■2.仕事の「なぜ」を伝える
 顧客を引きつけるのは、心の奥底から出てきた本物の目的意識だ。「これが何よりも大好き」「死ぬまでこれだけはやりとげたい」という切実な思いが、ビジネスに魂を吹き込む。その思いが本物であれば、人びとはあなたの会社を信頼してくれる。
 そこに強力なコミットメントが生まれるのだ。
 ビジネスで何よりも大切なのは、「なぜ」それを売るかだ。「何を」売るかはそのあとでいい。「なぜ」に共感してもらえたなら、あなたが何を売ろうと、人びとはついてきてくれるだろう。


■3.お金になる仕事に集中する
ちょっと手を止めて、会社の売上がどんなときに発生するかをふり返ってみよう。1日中すべての行動が売上につながっているということはないはずだ。たいていの場合、30分ほどの集中的な仕事が何度かあり、それが1日の売上の大半を生み出している。
 では、それ以外の時間は何をやっているのだろうか?
 答えは簡単。何のお金にもならない仕事をやっているのである。
 お金にならない仕事にかける時間を極限まで減らし、お金になる仕事にかける時間をできるだけ増やせば、売上は大きく伸びる。


■4.相手の話を深く聴く
 深く聴くスキルかあれば、顧客の隠れたニーズを開拓することも可能になる。たとえば「今は別に必要ないんです」というセリフの裏には、「ちょっと違う商品だったら今すぐ買うのに」という本音が隠れているかもしれない。そこを掘り下げれば、本当に顧客の求めているものを知ることができる。
 あるいは部下と話をするとき、「問題ありません」という言葉の裏に大きな不満が隠れているかもしれない。本音をうまく引き出せば、それまでよりずっと積極的に、楽しく働いてもらえることだろう。


■5.仕事が教えてくれた10のこと(抜粋)
●最初よりも最後が肝心
●使命はむこうからやってくる
●いい顧客とつきあおう
●困難は情報源
●苦手なことをやってはいけない
●人に助けてもらおう


(詳細は本書を)


■6.採点アンケートを実施する
「私たちの商品は、10点満点で何点ですか?」というシンプルな質問を投げかけよう。その結果に応じて、次に行くぺージを切り替える。4点以下なら、すぐにサポートから連絡を入れる旨を表示し、何が原因なのかを調査。5〜7点なら、改善すべき点をたずねるアンケートを表示しよう。
 8点以上と答えた顧客には、商品についてひとこと書いてもらうフォームを用意しよう。そのコメントを、クチコミ情報に利用するのだ。さらに、個別のインタビューに応じてもらえるかどうかを打診してみよう。


【感想】

◆冒頭では推薦文を載せてしまいましたが、アマゾンの内容紹介には、本書で言うところの「コミットメント」の意味についても触れられています。

つまり、一般的には「責任を持って関わること」ですが、本書ではもっと広範囲で「仕事に対する意気込み、力強い文化、相乗効果を生み出すコミュニティ」さらには、これらさまざまな要素が絡み合い、コミットメントができあがっている、とのこと。

なるほど、そういう視点で見ると、上記ポイントはいずれも「コミットメント」と言えそうです。

「切実な思い」や「集中する」というフレーズはまさにそうかと。

……最後の6番目のだけは、マーケティング的な戦術論ですがw


◆ところで、私が本書についてリアル書店でチェックしたのは、他の本同様に、目次や「はじめに」、そして第1章等の最初の部分でした。

そして、その時は気が付かなかったのですが、本書は中盤以降、ポイントの箇条書き的な内容が増えていきます。

具体的には、上記ポイントの5番目がそうで、実際「仕事が教えてくれた10のこと」なんて、これだけ掘り下げてもブログで記事が1本書けるくらい。

他に割愛した中にも

・選ばれる会社になるための7つのヒント

・魅力的な会社が大切にしている7つのこと

・最強のチームをつくる5つのルール

・プランニングの7ステップ

・社員がひとり残らず知っておくべき7つのこと

・コミュニティを盛り上げる5つのアイデア


等々、興味深いテーマがありましたので、興味がある方は、ぜひ本書にてご確認を。


◆また、本書は上記のように、「ネタ詰め込み過ぎ」な傾向があるせいか、事例は比較的少なめです。

ただし、第8章の「コミュニティ」のところで、「商売を始める前に顧客のコミュニティをつくる」という興味深いお話があったので、それをちょっとご紹介。

主人公は「ヘルシーなベジタリアン食を提供するオーガニックカフェを開く」という夢を持っていた、アルバイトでその日暮らしをしていた米国の女性です。

彼女はお店の開店前に、健康食について学んだり、ヨガをやるワークショップを定期的に開催。

さらにカフェの開店資金を集めるためにギフトカード(1000ドルで購入し、1200ドル分の飲食に使える)を発行し、その売上でお店の準備を進めました。

これらの情報は、メーリングリストで逐一報告され、トラブルが起こるとそれも皆で共有。

カフェはもはや彼女ひとりの問題ではなく、そこに集まった人びと全員のプロジェクトとなっていきました。

そして、いよいよカフェ開店の日、お店の前には長蛇の列ができていたのだとか。

なるほど、著者のヤンツ氏が言うように、これは理想的な起業の方法だな、と。


◆本書の構成というかテイストは、なんとなくブライアン・トレーシー氏を彷彿とさせました。

たとえばこの本とか。

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フォーカル・ポイント

参考記事:【成功本】「フォーカル・ポイント」が中身濃すぎな件(2009年10月04日)

個人的にはネタが多い方が好きなのですが、人によっては、それぞれのテーマについて「狭く深く」掘り下げて欲しいと思われる方もいらっしゃいそうな感じです。

それでも、原書の評価を見る限りでは、本国でもかなり支持されている模様。

The Commitment Engine: Making Work Worth It: John Jantsch: 9781591844877: Amazon.com: Books

著者のジョン・ヤンツは、日本ではあまり知られていません(ですよね?)が、こちらでも著名人が推薦したら、ドカーンと行きそうな気もします(無責任発言)。


自己啓発書好きなら要チェックです!

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コミットする力 いつもの仕事をスペシャルな冒険に変える
はじめに コミットメントとは何か
第1章 目的 ― あなたはなぜ、働くのか
第2章 集中 ― 内なる自分を発見する
第3章 具体化 ― 夢をビジネスに進化させる
第4章 共有 ― すぐれたリーダーはすぐれた語り手である
第5章 メンバー ― 社員のパフォーマンスを最大限に引き出す
第6章 計画と実行 ― 計画を制するものは仕事を制する
第7章 成長 ― 仕事は成長の場である
第8章 コミュニティ ― すぐれたビジネスは人をつなげる
第9章 ストーリー ―誰もが主役になりたがっている
第10章 拡大 ― 世の中に価値を広めよう
まとめ コミットメントの7要素
おわりに


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【生産性向上】『「仕事が終わらない! 」を抜け出す200のアイデア』ローラ・スタック(2013年11月04日)

【必読】『1万円起業』緊急レポート(2013年09月11日)

【"かなめ"になる】『「新しい働き方」ができる人の時代』セス・ゴーディン(著)神田昌典(監訳)(2011年07月01日)

【成功本】「フォーカル・ポイント」が中身濃すぎな件(2009年10月04日)


【編集後記】

◆ちょっと先になりますが、こんな本が出ます。

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ピクサー流 創造するちから

ピクサーの共同創業者、エド・キャットムルの本ですから、これは読まねば!


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