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2014年09月09日

【勉強法】『一発合格者が磨いている「超効率」勉強力』横溝慎一郎


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一発合格者が磨いている「超効率」勉強力(フォレスト2545新書) (Forest2545Shinsyo 105)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、最大手資格試験スクールLECの人気講師、横溝慎一郎さんの書き下ろし最新刊。

昨年、同じ版元さんから出された『最短で最高の結果を出す「超効率」勉強法』(注:以前当ブログでご紹介した『68点を確実に取る勉強法』の改題・改訂本)の続編に当たる作品になります。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「最短で結果を出したい人」「時間がない人」「努力を結果につなげたい人」「本番に実力を発揮したい人」……etc.
高校受験、大学受験はもちろん、資格試験、英語試験など、時間が足らない現代人必読の1冊です!
これをマスターすれば、「記憶力」「集中力」「継続力」「勝負力」がグングン上がります!

新書ながら、なかなか中身が濃い1冊でした!





December 18th / Fiorenza Thompson


【ポイント】

■1.行動が伴うとモチベーションは勝手に上がる
友達との約束があるのに「今日は面倒くさいなぁ」なんて思うことはあるでしょう。ここだけの話ですが、私はしょっちゅうあります(笑)。これも同じです。
「まあ約束したから行ってみるか」なんて考えて、とりあえず待ち合わせ場所に行き、実際に友人に会うと、なんだか楽しい時間を過ごすことができるものです。
 このようにモチべーションは、行動を伴うと、その中で徐々に上がっていくものなのです。だから、無理矢理上げようとするのは、かえってマイナスに働くことがあることを忘れないでください。
 ごちゃごちゃ言う前に、とりあえずやってみる。
 行動が伴うと、本人が意識していなくてもモチべーションは勝手に上がっていきます。


■2.問題は解いた後が肝心
 問題集と全く同じ問題が出るような検定試験であれば、しっかり間題集をやりこむことが大切であることは当然です。
 しかし、同じ問題は出されないというのが通常でしょう。だとすると、問題集に掲載されている問題を解けるようにすることを目指すのではなく、そこで問われている知識の正確性を上げることを目指すほうが正しいということです。
 だから、問題を解いた後が肝心なのです。
「その問題で問われていた知識はどのようなものであるのか?」
「自分はその知識のどの部分がわかっていなかったから、その問題を間違えたのか?」

 まず、最低限確認するべきことはこの2つです。
 さらに、その知識だけではなく、周辺論点まで広げて確認することまでできていれば完璧でしょう。


■3.毎日の勉強成果は必ず記録を取る
「前向きな見直し」をするためにも、毎日の勉強成果は必ず記録を取ってください。その日の目標と実際の成果を並べて書いていくことで、今週のノルマ達成のためにはこの後どのくらいのぺースで勉強を進めていけばよいのか? を明確にできます。
 実は「時間がない」と嘆く人は、時間がどう使われているかを自分で把握できていないことが原因であることに気がついていないことが多いのです。
 記録を取る場合に大切なのは、1週間の勉強計画と実際の成果がまとめて確認できること、進み具合による計画の修正がやリやすいことの2点です。


■4.他人のアドバイスを修正して受け入れる
 他人からアドバイスを受けた場合は、それが自分で考えていた内容と違っていたとしても、そのアドバイスで得た方法をひとまずやってみる。
 やってみた結果、自分に合う点はそのまま受け入れ、合わない点はどう修正すべきか、その修正ポイントを探リ出すのです。
 修正ポイントを見つけることができない場合は、そのアドバイスは迷わず破棄しましょう。修正ポイントが見つかったのでであれば、修正して受け入れます。
「修正ポイントを探り出して、修正する」という流れは、その工夫を自分で考えたにしても、周囲のアドバイスから得たにしても、勉強している間は必要に応じて繰り返してください。


■5.全体の80%を把握すれば、次に進んでよい
 まず「全体の流れ」を把握し(全体の20%)、その上で必要に応じて詳細な情報を肉付けしていく(残りの80%)という勉強の方法は、とても有効な方法論なのです。
 残りの80%のうち、試験対策で必要とされるのは60%くらいでしょう。残った20%は試験対策上、不要な知識と考えてかまいません。
 したがって、最大で全体の80%が把握できた段階で、その壁は乗り越えたと評価し、次に進んでいいということです。
 間違っても、「100%把握しなければ先に進まない」という方針をとってはいけません。2対6対2の法則は、試験対策において忘れてはいけない法則のひとつなのです。


■6.試験中に「解けるはずの問題が解けない場合」の対処法
「絶望のメリーゴーラウンド」が目の前に現れたら、まず目をつぶります。
 そして、「この問題はわからない。でも、他にわかる問題があるはずだ。だから大丈夫」と自分に言い聞かせます。これも切り替えるためのルーティンです。
 そして、目を開けて、わからない問題以外の問題に移っていく。そのときには、「他のわかりそうな問題を解いたら、解けるはずのあの問題に戻ろう。そしたらきっと解くことができる。だって、解けるはずなんだから」と、自分の中で約束をしておきます。
 それにより、他の問題を解いているときに、「解けるはずの問題」が気になって、集中できないという状態に陥ることを防ぐことができます。


【感想】

◆今回、特に画像は載せませんが、新書の割には結構付箋を貼りました。

さすがに、学者先生の作品ではありませんので、「新たな実験や調査に基づく新説」というような「大ネタ」はないものの、手堅い作り。

この辺は、塾や専門学校等で講師経験のある方に共通する特徴とも言えると思います。

……たまに「一流大学卒業」という看板で、「その人個人の資質に依る」勉強本を出される方がいるのですが、それとは違うと言いますかw


◆まず本書は、下記目次にもあるように、第1章にて「モチベーション」について鋭く分析。

そもそも受験生が「モチベーションが……」と言ってるときは、モチベーションが下がっているままの状態である、という指摘は、なるほど確かにw

実際、勉強が順調に進んでいる時に、「モチベーションを意識している」という話はあまり聞きません。

結局、モチベーションに頼らず、コンスタントに「やるべきことをやる」のが大切なのだな、と。

ちなみに、先日ご紹介したこの本では、「モチべーションが下がることを予め想定する」ことを推奨されていましたが。

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難関資格に確実に合格する勉強法

参考記事:【勉強法】『難関資格に確実に合格する勉強法』尾崎智史(2014年07月16日)


◆続く第2章は、具体的な勉強法について。

実は上記ポイントの多くが、この第2章からの引用になりますし、付箋を貼りつつ割愛した部分もここが一番多かったです(ページ数も全体の1/4弱ありますが)。

一方第3章は、タイトルに「切り替える力」とあって、何のことかと思いきや、勉強期間中に起こる「さまざまな障害」に対する「対応策」だったという。

小見出しをいくつかご紹介すると、

「まわりから否定的なことを言われたとき」

「ネットで否定的な情報を見たとき」

「勉強の成果が出ないとき」
等々。

なお、「試験中に『もうダメだ』と思ったとき」というパートでは、切れかかった気持ちを持ちなおすためのルーティンが6つほど紹介されていましたので、「万が一」に備えて、身につけておくと良いかもしれません。

同様に、上記ポイントの6番目にある「絶望のメリーゴーラウンド」という状況(解けるハズの問題が解けず、それが気になって集中できず、他の問題も解けない状態がグルグル続く)も、試験中には本気でシャレになりませんので、そこのルーティンもマスターしておきたいところです。


◆今回はボリュームの関係で、この第3章まででしか引用できませんでしたが、第4章以降も読みどころは多々。

特に第5章の「集中力」と第6章の「記憶力」のお話は「超効率横溝メソッド」と付いているように、TIPS集になります。

ネタ的には、類書や横溝さんの過去の作品と一部かぶりますが、これはまぁしょうがないかな、と。

いずれにせよ、新書でこれだけ内容が充実しているなら、一読の価値は十分あります。


資格試験等を受験される方なら、要チェックで!

4894519534
一発合格者が磨いている「超効率」勉強力(フォレスト2545新書) (Forest2545Shinsyo 105)
第1章 モチベーションに左右されない人が合格を勝ち取る
第2章 最短で合格する人が養っている「やりきる力」
第3章 勉強を効率化する「切り替える力」
第4章 途中で失速しない人が持っている「巻き込む力」
第5章 超効率横溝メソッド1「集中力」
第6章 超効率横溝メソッド2「記憶力」



【関連記事】

【Amazonキャンペーン有】「68点を確実に取る勉強法」横溝慎一郎(2010年06月10日)

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【勉強法】『難関資格に確実に合格する勉強法』尾崎智史(2014年07月16日)

友達には秘密にしておきたい『最強! 科学的勉強法』(2013年06月21日)


【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

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一瞬で心をつかむ話し方: 「気持ち」を伝えて「信頼」を勝ち取る74のテクニック

60万部突破した『誰とでも 15分以上 会話がとぎれない!話し方 66のルール』でお馴染みの野口 敏さんの最新作です。

すでにKindle版が出ているのも、ポイント高し!


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