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2014年08月28日

【勝負師?】『勝率9割の選択』プロギャンブラーのぶき


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勝率9割の選択


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店で見かけて気になっていた1冊。

当ブログの読者層から考えて、「賭け事ネタ(?)」はどうかと思ったのですが、ライフハッカーさんが大々的に取り上げてらしたので、便乗することにしましたw

アマゾンの内容紹介から一部引用。
ただ一度の勝利や、大勝ならば、勝負の数をこなすことでいつかは得ることができる。これは運に任せた結果と言える。
しかし、常に勝つ、結果を出し続けることは、運任せでは絶対にできない。運は自分でコントロールすることも、予測することもできないからだ。
本書は、運・環境・他人などに左右されず、自分の人生を自分の手で切り拓いていくための指南書である。

確かにギャンブルのみならず、仕事や人生に活かせる内容でした!





A blackjack hand at the casino / Images_of_Money


【ポイント】

■1.「今のベストはなにか?」と考え、行動する
 時間が空く度に「今やるべきべストな行動はなにか?」を考え、決断し、実行する。
 例えば「この1時間で何をするべきか?」と、短いスパンに区切って考え、答えを導いていく。
 時間というのは、誰にでも平等に流れている。どんなに能力のある人でも、まだ右も左もわからない新人でも、1日24時間は同じ。
 しかし、その使い方で人生は変わってくる。
「今のべストはなにか?」という視点を持つことで、つい、無駄に過ごしてしまいがちなマイナス時間を、プラス時間に転化していくことができる。


■2.先月の自分に勝てる自分をつくる
 トヨタ式の「カイゼン」が有名だが、きっちりと改善を続けて常に自分をリニューアルしていく意識は、モノづくりの現場でなくても重要なことだ。
 だから、僕は「先月の自分に、勝てる自分をつくれ」と、自分に言い聞かせてきた。
 勝負の世界はシビアなので、ひとつの勝ちパターンや、一度の勝った経験にすがっていては生き残ることができない。
 時代は変わっていくし、ギャンブルでの勝ち方も絶えず変わっていくため、今まで勝てた方法だからといって、また同じやり方で、今月も勝ち続けられるとは限らない。
 先月と同じ自分では、すでに通用しなくなっている可能性もある。


■3.「想定外」をつくらない
 予想から外れることが起きたら、どうしようもないじゃないか、と思うだろう。
 でも、それは本当に「予想できないこと」だろうか。
 世の中の大半のことは、過去に必ず同じような事態が起こっている。
 それを予想できないということは、これまでの事例を調べきれていなかった、ということ。
 過去に事例がなかったとしても、さまざまな方向から検証し、仮説を立てるなどをしておくことはできる。
「想定外」ができること、それはつまり、「準備不足」ということだ。


■4.勝ちパターンを疑う
 長く生き残っている企業やサービスと、消えてしまった企業やサービスの違いはなにか。
 僕は「時代の変化に適応できるスタンスを持っていたかどうか」だと考えている。
 ある勝ちパターンやヒットの要因があったとして、それがいつまでも続くとは限らない。むしろ、勝ち方が見つかるし、みんなこぞってそこに殺到してしまう。
 そうすると、ビジネスでいうところの「レッド・オーシャン」、つまり競争の激しい既存市場になってしまう。そこは、血で血を洗う戦場なのだから、当然それまでのやり方では、容易に勝つことはできない。
 新たな勝機は、また違う場所に転がっているかもしれない。
 そのためには、常に新しいやり方を試したり、違う視点で物事を見るということが必要なのだ。


■5.「理論」と「経験」は足し算ではなくかけ算
 たとえば、「10という時間を用いて、理論と経験を積み重ねた2人」がいるとする。
 1人は、理論と経験が、それぞれ5のレべル。
 もう1人は理論が8で経験が2。
「理論×経験」で計算すると、前者は5×5=25で、後者は8×2=16にしかならない。
 合計値は同じ10でも、理論と経験をかけ算によって表すと、実は25点と16点と、9点もの差が開く。
 この1点は、それで勝ちか負けかに分かれるほどの大きな差がある。
 それぐらい、バランスが勝負を決める。


■6.理論ある直感に従う
自分がほとんど無意識で行ったプレイも後で振り返ってみると、ほとんどの場合は、裏付けがあったことに気づく。
「理論のある直感というのは、どうして生まれるのか?」と考えたとき、それは「自分の中の成功体験から生まれる産物」と言えるだろう。
 成功体験が自分の中に蓄積されて、いざというときに、目の前の状況への答えを。パッと出してくれる。この直感には、必ず従うべきだ。
 理論的な裏付けのある直感を活かすことで、ギャンブルでもビジネスでも、どんな世界であってもスピーディーに物事を動かしていくことができる。


【感想】

◆TIPS的なことではないので、上記では割愛しましたが、本書の著者であるのぶきさんは、非常に勉強家です。

ギャンブルの専門書を洋書を含め(というかほとんど洋書)800冊も読み、カジノで実際に勝負する前には、バーチャルで1000時間以上プレイしたとのこと。

また、新しい国で勝負した後には、10時間以上をかけてでも熟考。

ちなみに、のぶきさんは、5種類のギャンブルにゼロからトライし、5種類すべてを、確実に勝てるレベルにまで身につけてらっしゃいます。

……集中して勉強するために「知り合いもおらず、携帯電話も通じない」という理由でインドに行ったものの、高熱と下痢でフラフラになり、1ヶ月後に緊急帰国されたのはアレですがw


◆それにしても、何で1つだけに絞らずに、複数のギャンブルをされているのかと思ったら、胴元ではなく「プレイヤーが勝てるルール」を適用しているカジノは、世界に10ヶ所くらいしか存在しないのだそう。

さらに、勝負をしているうちにプロであると分かると、カジノから追い出されてしまうのだとか。

本書では、「ビジネス書仕様」を意識されているせいか、ギャンブルのルールやその特徴についてほとんど触れられていないのですが、ここで言う「勝てるルール」の1つが、この本にあった「ブラックジャックのカード・カウンティング」なのかな、と。

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競争優位で勝つ統計学 ---わずかな差を大きな勝利に変える方法

参考記事:【オススメ】『競争優位で勝つ統計学---わずかな差を大きな勝利に変える方法』ジェフリー・マー(2012年05月04日)

要は、「使用済みのカードを記憶してしまう事」。

イカサマではないものの、これを禁じられてしまったら、それは勝てる勝負も勝てなくなります罠。

のぶきさんが「5大陸82か国を旅してきた」理由の1つは、これなのかもしれません。


◆ところで、本書で大々的に触れられており、かつ、何度も登場するお話が、「レベル3の視点で働く」というもの。

本書のその部分には、私も付箋をしっかり貼ったものの、冒頭のライフハッカーさんの記事で、大々的に取り上げられてしまっているんで、泣く泣く割愛したという……。

勝つためには「レベル3の視点」で働け:プロギャンブラーに聞く仕事術(1) | ライフハッカー[日本版]

詳しくは、リンク先にてご確認を。

というか、記事タイトル「プロギャンブラーに聞く仕事術」に「(1)」とあるってことは、少なくとも後2回は記事が出るってことですよね(全2回なら「前篇」「後編」のハズだから)?

私が基本的に、1冊の本は1回しかレビューしないのに比べたら、ライフハッカーさん、激推しの模様w


◆当ブログでは、これまで将棋の羽生さんや、野球の王貞治さん、ゲーマーの梅原さんといった「勝負師」と呼ばれる方のご本を何冊かご紹介してきました。

皆さんそれぞれ、たゆまぬ努力と強い意志をお持ちでしたが、それは今回ののぶきさんも同じこと。

ただし、ギャンブルであるが故に「運」に左右される部分が強く、その分、掘り下げてらっしゃる印象を受けました。

のぶきさん曰く「運の『いい人』『悪い人』は存在しない」「運を自らマネジメントする」

気になる方は、本書の第5章をご覧ください。


「神の領域」にまで達した男の思考法がここに!

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勝率9割の選択
第1章/勝ち続けるための決断術
第2章/全勝をもぎとる行動力
第3章/ブレないメンタルで心理戦を支配せよ
第4章/勝つ思考回路で勝ちグセをつくれ
第5章/運にもてあそばれる人 運をマネジメントする人


【関連記事】

【オススメ】『競争優位で勝つ統計学---わずかな差を大きな勝利に変える方法』ジェフリー・マー(2012年05月04日)

【成長法則】『勝負論 ウメハラの流儀』梅原大吾(2013年10月04日)

【棋士の思考法?】『直感力』羽生善治:マインドマップ的読書感想文(2012年11月07日)

【勝負師対談】『人生で本当に大切なこと』王 貞治,岡田武史(2011年12月07日)

一流職人もびっくり 驚愕の『究極の鍛錬』(2012年06月13日)

これは凄い!『上達の技術』を便利にする7つのツール(2011年04月24日)


【編集後記】

◆同じくリアル書店で目にした1冊。

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【昭和・平成】お色気番組グラフィティ

世代的にもツボだったので、読みたい反面、当ブログでレビューするのはGoogle先生の手前難しそうな……?


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