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2014年08月14日

【スゴ本】『<決定版>年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書』和仁達也


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<決定版>年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、このジャンルの本にしては珍しく、発売当時のアマゾンの総合ランキングでベスト5に入っていた人気作。

すぐに品切れとなり、なかなか入手できなかったのですが、やっとアマゾンでも在庫が確保できたようです。

アマゾンの内容紹介から。
顧問料を上げる8つの「スキル」。著者自身の事例のほか、成功している人たちの事例も紹介しながら、成功のための発想と具体的なメソッドについて解説。

私自身も士業の1人として、非常に勉強になりました!





Michigan Municipal League consultant Gene King Talks About Social Media in Alpena Michigan / Michigan Municipal League (MML)


【ポイント】

■1.年間報酬1000万円のカベを超えられない理由
実際、年間報酬1000万円未満の経営コンサルタントに聞いてみるとわかりますが、ほとんどの場合「あなたのクライアントは、なぜあなたの望む報酬額を支払っても、それ以上のリターンを得られるのか?」を明快に説明できないのです。
 そのため、「一生懸命に顧客のために尽くしているのだから、もう少し報酬をもらっても良いのではないか」と心の中では感じているのですが、それをクライアントに対して説得力を持って口にすることができません。
 つまり、「自分の貢献がクライアントにどのように影響を与え、どう利益アップにつながり、その結果、自分へのコンサル報酬以上の利益がどのタイミングでもたらされるのか」を、コンサルタント自身がイメージできていないのです。


■2.どの市場を選ぶかで報酬は自動的に決まる
 ところで、一般論としてビジネスではどの市場(ターゲット)を選ぶかで、おおよその報酬が決まってしまうということがあります。先ほど大企業と小企業では売上規模の違いから予算のケタが違うという話をしましたが、それと同じで、たとえば個人向けのサービスと、法人向けのサービスでは予算がまったく違うからです。
 1例をあげると、「カウンセリング」の仕事1つとっても、サラリーマンや主婦などの「個人」を対象に行う場合と、会社の舵取りをする立場にある社長、すなわち「法人」を対象に行う場合では、お客さんがそのサービスに支払える予算がまったく違います。


■3.見込み客が100%「お困りごと」を告白してくれる魔法の一言
数をこなしていくうちに、「この質問をすれば100発100中で悩みをしゃべり出す」マジッククエスチョンをついに編み出しました。
 それは、このひと言です。
「社長、これだけ順調にいっていると、●●なんか、ないですよね?」(ネタバレ自重)
 そう尋ねると、ほぼ決まってこういう返事が返ってきます。
「いやいや、そんなことないんですよ。結構、いろいろ大変なんだよ」と。それで、「と言いますと?」と尋ね返す。すると、そこからは、今まで滅多に人に語ることがなかった悩みごとの独白会に変わるんです。


■4.クライアントが一番関心を持っているのは「自分」
 繰り返しになりますが、トップ3、すなわち見込み客の頭の上のほうにあるお困りごとを言語化し、アプローチすることが高額報酬を得る上では不可欠です。ここを外してしまうと、いくら高度なスキルや知識があっても、高額報酬は得られません。
 顧客にとって一番関心があるのは、コンサルタントのスキルや知識ではなく、「自分」なのです。よって、見込み客のお困りごとトップ3から外れたスキルや知識は、ただの自己満足でしかありません。
 ですから、「見込み客のお困りごとトップ3は何か?」そして、「どんなユニークな方法で、僕はそれを解決してあげられるのか?」、この2つの問いは、深く深く掘り下げて考えたいことです。
 そしてその努力の成果は、あとで必ず報酬となって返ってきます。


■5.コンサルタントは社長にアドバイスしてはいけない
 世の中のコンサルタントでアドバイスする人はたくさんいます。でも僕は、滅多にアドバイスをしません。なぜだと思いますか?
 実務家として社長の経営をサポートしてきた経験から言うと、社長は人から「ああしろ、こうしろ」と言われたくないのです。
 別の章でも詳しくお話ししますが、特に「正解を知っている(と思い込んでいる)人から、上から目線で教えられる」ことは、嫌いな社長が多い。そもそも自分で考えてやりたいから、社長になったんですからね。
 人からあれこれ言われたい人は、たぶんサラリーマンをやっています。


■6.相手の考え方の核心に一気にたどりつく質問
 クライアントとの会話の中で、よく上っ面をなぞるようなやり取りに終始することがあります。もっと核心に踏み込みたいな、とずっと思っていましたが、ある時にそのコツを見つけました。
 シンプルな方法なんですけど、意外とやっている人は少ないです。
 それは、クライアントの考えを一通り聞いた後に、ひと言、「なぜそう考えるのですか」と聞くことです。
「なぜそう考えるのですか」と聞くと、クライアントはそれまで「それが当たり前」と思っていた思い込みに対して、理由を探し始めます。


【感想】

◆今回、画像は割愛しますが、付箋を貼りまくりました。

読者層を選ぶとはいえ、メルマガで土井英司さんが「これは迷わず『買い』の一冊」と言われてたのも納得の充実ぶり。

その「読者層」ですが、アマゾンの内容紹介にあるように、「大企業を顧客とする戦略系コンサルティングファームに所属する人」ではなく、「中小企業を顧客とする独立系コンサルタントや士業者」並びにその予備軍になります。

アマゾンでベスト5に入ったくらいですから、この「読者層」(特にその予備軍の方)が、結構いらっしゃったんでしょうね……。


◆和仁さんは、まずコンサルタントを「4つのモデル」に分けられています。
「プロジェクト型」「アドバイス型」「ワークショップ型」「パートナー型」
これらは「契約期間の長短」と「フォーカスポイント(問題点⇔ビジョン)」とで「2×2」の4象限にプロットでき、和仁さんが目指したのは、「長期×ビジョン」である「パートナー型」。

これらは、それぞれに一長一短があり、自分のコンサル特性に合うモデルを選ぶことが大事である、とのこと。

また複数のモデルを使い分けることもアリですし、現に和仁さんはそうなさっています。


◆本書でスゴイな、と思ったのは、和仁さんが「独立したての27歳の経営コンサルタント」であるにもかかわらず、最初から月々の顧問料を「15万円」に設定し、契約するに至った経緯。

本書では比較の対象として、税理士や社労士が挙げられているのですが、普通はそれぞれ「3〜5万円」「2〜3万円」といったところです。

これらと比較してしまうと、「15万円」は確かに「無謀」といってもいい金額かと。

そこで和仁さんは比較の対象を、いい意味で「すり替えて」しまいました。

すると、「15万円」という金額聞いた社長たちは、みな「安っ!」という表情をされたのだそうです(詳細は本書を)。

もちろん、その金額に見合うだけのリターンを、和仁さんが提供し続けたのは当然ですが。


◆さらには、その「15万円」から値上げしていき、最終的には「30万円」にまでアップしていった手順も、本書では明かされています。

この辺もなかなかに秀逸なのですが、まずは最初の顧問先を獲得する方が先でしょうから、ここでは割愛。

加えて本書では、「士業者が報酬を上げていくための方法」と題して、税理士や社労士が顧問料を上げるコツも指南されていました。

簡単に言うと「『会社のお金の流れ』に関われ」とのこと。

まずは和仁さんのこの本を読んで勉強しなくては……。

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お金の流れが一目でわかる! 超★ドンブリ経営のすすめ―――社長はこの図を描くだけでいい!


◆なお、本書の第7章では、「年収3000万円を超えて稼ぎ続ける『ビジネスモデル』のつくり方」と題して、「継続的に利益を生む仕組み」を解説されています。

よく言われる「フロントエンド(低額の集客商品)⇒バックエンド(高額の収益商品)」の流れのそれぞれに、どのようなアクションを取るべきか?

ブログやTwitterはもちろん、メルマガやセミナー、本、CD&DVD教材等々を通じて、最終的には個別コンサルや、和仁さんの場合であれば同業者の「養成講座」に繋げるワケですね。

実際、本書をきっかけに、土井英司さんのエリエスでもセミナーが行われるそうですし(今朝の段階で残席6だったので、締め切られていたらごめんなさい)。

「年間報酬3000万超えが10年続くコンサルタント」になるための、スペシャルセミナー
「コンサルタント・士業が顧問料を上げる8つのスキルと出版・コンテンツ企画の技術」


まさに、1冊丸ごと「刺さる人には刺さる」内容だと思います。


これはコンサル志望者&士業の方なら必読でしょう!

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<決定版>年間報酬3000万円超えが10年続くコンサルタントの教科書
序章 <報酬設定> なぜ、コンサルタントの報酬はピンキリなのか?
1章 <勝ちパターン> コンサルタントで年収3000万円稼ぐための「正しい努力」とは
2章 <営業戦略> 独立1年目から安定収入を得るための着眼点
3章 <新規開拓> 営業で顧客を前のめりにさせる「お困りごと」の引き出し方
4章 <聞く力> クライアントとの信頼関係を構築する「聞いて気づかせる力」
5章 <契約交渉> ビジネスを上向きにする「価格設定」と「値上げ」の技術
6章 <サービス向上> 顧客とのつき合いが10年以上の「長期契約」になる秘訣
7章 <事業拡大> 年収3000万円を超えて稼ぎ続ける「ビジネスモデル」のつくり方


【関連記事】

【スゴ本!】『コンサルタントのための“キラーコンテンツ"で稼ぐ法』五藤万晶(2013年09月05日)

【キャリア】『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』(2013年09月01日)

【オススメ】『「プライスレス」な成功法則 クライアントの落とし方、マーケットの動かし方』ケヴィン・アレン(2013年02月24日)

【ノウハウ満載!】『人は誰でも講師になれる』中谷彰宏(2012年08月27日)

【習い事】『「新・家元制度」顧客獲得の仕組み』前田 出(2008年07月15日)


【編集後記】

◆本書と一緒に読んでおきたい1冊がこちら。

既に和仁さんの本をお持ちの方にも、併せてご一読頂きたいところ。

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コンサルタントのための“キラーコンテンツ"で稼ぐ法 (DO BOOKS)

なぜか中古がプロパーより高いと言う。(謎

レビューは上記関連記事をご覧くださいませ。


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