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2014年04月19日

『勉強の鬼原則』のあまりの凄さに戸惑いを隠せない


勉強の鬼原則~合格したかったら、この本に書いてあることをやりなさい~
勉強の鬼原則~合格したかったら、この本に書いてあることをやりなさい~


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、東進ハイスクール国語講師である板野博行さんの手による勉強本。

私は全然知らなかったのですが、現代文や古文・漢文の「ゴロゴシリーズ」なるもので有名なお方のよう。

アマゾンの内容紹介が、目次の列挙になっているため、版元サイトから。
受験を勝ち抜くにはたった3つの勉強法をやるだけ!この1冊で参考書問題集100冊分の価値があります!

なお、タイトルはお約束(?)の「ホッテントリメーカー」作なのですが、「あまりの凄さ」まではいかなくとも、個人的にはオススメの1冊です!





Study study. / lethaargic


【ポイント】

■1.最も効果の高い「セルフレクチャー」
「セルフレクチヤー」というのは、言葉の通り、「自分で自分に授業をする」ということです。
 たとえば、普通であれば受けっぱなしにしている学校や塾の授業内容をそのままにせず、必ず思い出してみて、先生がどんなふうに説明していたかをもう一度自分の言葉でリピートしてみたり、何を板書していたかノートを見ずに頭の中に思い描いたり、紙に書き直してみたりします。(中略)
 その時、できなかったらもう一度ノートを開いて確認です。どんどんカンニングをしてかまいません。というか、1秒でも自分で自分に説明できない、思い出せない瞬昧な箇所がある場合は、無理に思い出そうとせず、すぐさまノートを見てかまいません。


■2.ホワイトボードを使って、声に出して説明する
 1人でやる場合は、前にも書いたように「ホワイトボード」を買ってきて、それに書きながら仮想の友達に向かってセルフレクチャーをしてみてください。
 1人2役になりますが、ここでも恥の意識は捨てて、必ず「声に出して説明」してください。(中略)
 ここでも完全主義は捨て、説明しながらわからないところが出てきたら、すぐノートや参考書の解説を見てかまいません。「あっそうか、こうなるんだったな」と思わずつぶやくことが多いでしょう。その瞬間が、とても勉強になっています。そして理解できたと思ったら、もう一度最初から最後まで通しでセルフレクチャーを繰り返します。


■3.超反復の2つの視点
 1つ目は、問題演習や復習時においても、試験と同じように時間を決めて行うこと。ダラダラとやらない。
 2つ目は、できる限りスラスラと解法再現ができるように努めること。「速く、正確に!」です。流暢な感覚があるほど理解度も高いのです。それはまだ見ぬ次なる問題の正解に結びつく可能性の高さです。


■4.カード式モバイル勉強法の3つのポイント
 まず、カードを作るという行為自体がカードに要点をまとめる作業なので、サブノートを自分で作ってしまうのと同じ効果が得られます。(中略)
 2つ目に「カード式モバイル勉強法」という名の通り、持ち歩きが容易にできるというのはカードの利点です。(中略)
 そしてなにより3つ目。これが最大のポイントです。カード式のもたらすシャッフル効果です。(中略)
 シャッフル効果での暗記・理解を経て脳に刻み込まれていると、知識の多角的な組み合わせを可能にし、使える知識としてアウトプットできるからです。


■5.カードの書き方
 カードには表に問題を書き、裏に解法と答えを書きましょう。ただしこの時、表の問題は黒ぺンで書くのに対して、答えにあたる裏面は青ぺンや赤ペンで書き込んでください。このカードはいずれ段ボール箱に入れてしまいますが、あとでもう一度取り出す時に、一発で表と裏がわかるようにするためです。また、カードを作成する時にしても、めくって答えを見る時にしても、大切なところが赤ぺンで書いてあると、ポイントが頭に入リやすくなるというメリットもあるからです。

(詳細は本書を)


■6.「逆日めくりカレンダー」で記録する
 まず、1日でやるべき勉強の項目をリストアップし、A4の紙に書きます。そして、勉強の項目を1つこなしていくごとに二重線で消していきます。できなかった項目は「次の日へ」などと書き込んでいきます。
 その紙を机の前に貼っていくのですが、前の日の紙の上に次の日の紙をセロテープで貼っていくのです。そうです、日めくりカレンダーの逆の形をとっていくのです。そうすると、10日も経つと、その紙が10枚重なってきます。
 紙が何枚にも重なってくると、セロテープが何重にもなるので見た目はイマイチな姿ですが、なんといっても勉強の成果が目に見えるので"やる気が持続"します。
 たまにぺラペラとカレンダーのようにめくると、何日もの努力が目に見えるので自分でもうれしくなってきます。


【感想】

◆アマゾンで本書のページを最初に見た時は、確か内容紹介がなく、詳細については分かりませんでした。

書影を見る限りでは、一般書のようですし、社会人の資格試験の勉強にも使えそうな感じ。

しかし、書店で取り置きを頼んでみたものの、本書の目次を見る限りでは、ぶっちゃけ「大学受験仕様」だったワケでして。

何たって、第5章は「センター試験を乗り越えろ」ですからw

この時点で、購入を断念しても良かったのですが、本文までチェックしたところ「勉強法マニア」の鼻が利いて、結局購入。

これが見事「オモテ」に出ました。


◆まず、勉強法自体には汎用性があること。

アマゾンの目次をご覧頂ければお分かりのように、メインコンテンツとしては「原則」が3つと「細則」が5つ。

そのどれもが資格試験にも応用が可能です。

特に、上記ポイントの1,2番目で触れた「セルフレクチャー」については、過去、類書でチラっと見たことはありましたが、ここまで強調されていたのは、本書が初めてのハズ。

よく「他人に説明すると身につく」などと言われます(本書でも「仲間を作ってお互い教え合うこと」は推奨されています)が、むしろ「ぼっち上等」でw

ホワイトボードはもちろんのこと、板野先生の生徒には、「クマのぬいぐるみに向かって授業した」子もいたのだそう。


◆また、ポイントの4,5番目の「カード学習」については、やったことのない人はいないと思われますが、板野先生はこの勉強法を激プッシュ!

と言うのも、先生自身が受験生時代に、この「カード式モバイル勉強法」によって、苦手だった英語の偏差値を30以上もアップさせたから。

使うカードは、基本的には「名刺サイズ程度」ということなのですが、もう少し大きなサイズでもよい、とのこと。

本書で推奨されていたのは、「ライフ情報カード」という100枚で300円程度のものでした。

情報カード 白 5×3 J857
情報カード 白 5×3 J857

ただし、実際の「カード式モバイル勉強法」の詳細については、長くなるので割愛しております(スイマセン)。


◆もう1点、本書で強調しておきたいのが「モチベーションをアップする」記述が多いこと。

そもそも板野先生自身が、ご家庭の事情で「国立一本」に絞らざるを得ず、さらには現役時代にはセンター試験の英語で0点を取って(詳細は本書をw)浪人。

その浪人時代も、予備校に通うお金がなく宅浪してまで勉強された方ですから、勉強に向かう姿勢は「ハードコア」そのものです。

細則の5番目は、「どうやって自分を奮い立たせるか?」ですし、本書の第4章は「メンタル補強編 …甘い気持ちを吹き飛ばせ!」ですから、ここを読むだけでも、気持ちが引き締まること必至。

ホント「メンタルが大事」なのは、大学受験も資格試験も同じですからね……(遠い目)。


◆また、本質的なコンテンツとは違うのですが、本書における強調の仕方は、個人的に「ツボ」でした。

「太字」と「拡大文字」と「オレンジ色のマーク」の仕方が絶妙で、そういう点も地味にポイントが高かったです。

さらに、これは今後別記事で投稿するツモリなのが、「できない受験生の5大パターン」なるもので、税理士になるのに想定外に苦労した私としてもうなずきまくりでした。

一応、社会人にとって使えないのが、第3章の「夏休みの過ごし方」と第5章の「センター試験対策」なのですが、これらはページ数的には全体の15%ほどですから、無視しても大丈夫かと。


これは試してみる価値のある勉強法です!

勉強の鬼原則~合格したかったら、この本に書いてあることをやりなさい~
勉強の鬼原則~合格したかったら、この本に書いてあることをやりなさい~
第1章 今日からできる最強習慣 勉強法の鬼三大原則
第2章 本番力を身につける! 勉強法鬼細則5
第3章 気合いだけで終わるな! 受験の天王山夏休みを制す!
第4章 メンタル補強編 …甘い気持ちを吹き飛ばせ!
第5章 ここで合否が決まる! …センター試験を乗り越えろ!


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【効率的】『どんな試験も1年で合格! 資格試験<超効率>勉強法』井藤公量(2012年05月10日)

【再びオススメ】「試験勉強の技術―東大・司法試験に一発合格」柴田孝之(2010年03月18日)

【ガチ系勉強本】「資格試験の合格技術」多田健次(2009年04月23日)


【編集後記】

◆これも一応勉強本の一種かな、と。

記憶力の鍛え方 (TJMOOK)
記憶力の鍛え方 (TJMOOK)

小ネタが多そうなので、これはこれでアリだと思います。


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