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2014年04月12日

【オススメw】『世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書』林 雄司


世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書
世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、人気ウェブサイト「デイリーポータルZ」の編集長・林 雄司さんの手による「ゆるビジネス書(アマゾンの内容紹介より)」。

タイトルからして「ゆるゆる」というか、『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』のパロディなのですが、意外とまともなTIPSも数多く収録されていました。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
・なるべくラクして仕事したい!
・プレゼンを適当に乗り切りたい!
・催促するのは気が重い!
・ネットで炎上したくない!
⇒そんなすべての会社員におくる77の裏技メソッド!

「ペリーがパワポで開国提案書を持ってきたら」でお馴染みの、林さんのあの語り口そのままのテイストで全編統一されており、「好きな人にはたまらない」1冊です!






【ポイント】

■1.資料の図表は手描きにする
 ちょっとトリッキーなテクニックだけど、図表を手描きにすると素晴らしいアイデアのように見える。
 ホワイトボードやノートにアイデアを描いているときは盛り上がっていたのにパワーポイントで清書すると急につまらないものに見えることがある(あれはなんなんでしょうね)。
 パワーポイントの図を手描きにしたらちょっといい感じに見えた。
 いきなり手描きにはせず、パワーポイントで下書きして、それをフォトショップでなぞるという手間のかかることをした。時間のあるときにどうぞ。


■2.プレゼンはこっそり練習する
 プレゼンの練習は資料を印刷して、それを見て本番どおりにぶつぶつしゃべりながら、資料には書いてないけど話す内容を赤字で書いている。
 赤字は話し言葉のまま書いている。冗談も書いている(恥ずかしい!)。
「これ、おかしいと思う人もいるかもしれませんが、実は、おかしいんですよねー」などアドリブっぽいセリフもコリコリ書いている。書きながらここウケるな、というポイントでは笑い声も聞こえる。なんてボジティブな幻聴。
 いちど書くと資料が真っ赤になってしまうので、もう1回印刷してもう1回やる。プツブツ言いながらまたセリフを書き入れる。また幻聴が聞こえる。


■3.プレゼンはモノマネして乗り切る
 プレゼンでは誰かのモノマネのつもりで話すと気が楽になる。僕は知り合いのラジオDJになったつもりでしゃべっている。
 ラジオDJだけあって調子がいい。たまにダジヤレを言うのだがそのときも躊躇がない。ダジャレがおもしろかろうがそうでなかろうが思いついたことをスパッと口に出す。
「おれ、こんなこと言ったらばかみたいかも」という意識はないほうが話しやすくなる。なのでモノマネ気分は楽である。ばかみたいだとしてもそれは自分ではないのだ。


■4.お詫びメールのテクニック

 ●「ごめんなさい」を効果的に入れる

 ●慌てる
改善案)「すいませn急いでお見積もりをお送りいたsます」
 慌てて変換すらおろそかになっている雰囲気を出した。こっちのほうがリアルだろう。
 ●「iPhone から送信」をつける
 iPhoneからメールを送ると末尾に「iPhoneから送信」という文字がつく。これをつけておくといかにも出先から慌ててメールを返信したように見える。


■5.催促メールはしれっと書く
 原稿をなかなか送ってくれないライターには、催促することになる。お詫びよりも面倒なのが催促だ。嫌味にならないよう、でも相手を動かさなければならない。
・催促してるみたいですいません(してるんですが!)
・首を長くして待ってます(もちろん比喩で)
・行き違いだったら申し訳ありません(ちょっと慇懃でしたね)
・○○さんの家の方を向いて待ってます
など、なるべく冗談っぽくして書いている。(中略)
 催促している相手がSNSに書いて遊んでいるときは黙って「いいね」したり、ファボ(お気に入り登録)して圧をかけている。たいしておもしろくなくてもだ。


■6.知識でおびきよせてエピソードで引きずり込む
「デイリーポータルZ」はエピソード重視である。知識を得たい人はWikipediaを読んでくれというスタンスだ。
 ただ、通りすがりの人にアピールするには知識のほうがわかりやすい。
 いちど読み始めてもらえたらエピソードのおもしろさに引きずり込めるのだが、まずは読んでもらわないといけないのでタイトルには知識っぽい感じを出している(「芋はホイルで包むと包まないでは焼き上がりの味が違う」「1人で彼女にあーんしてもらっている写真を撮る方法」)。
 どちらもライターの経験がもりもり書かれている記事だが、タイトルは知識っぽさを醸しだしている。


【感想】

◆個人的には、かなりツボにハマった1冊でしたw

書影をパッと見る限りは、どこから見ても「ビジネス書」。

というか、書名の最後の「ビジネス書」の部分だけフォントサイズが極端に大きくなっているのも、それを狙ったものなのでしょう。

しかもアマゾンではカットされてる帯の部分には、「なるべくラクして仕事したいすべての社会人におくる、最小限の努力で仕事ができる(ように見える)、77の裏ワザメソッド!」なんて書いてあるワケです。

一応、著者名の林さんの肩書きが「デイリーポータルZ編集長」となっているので、分かる人が見たら、「ハイハイww」ってなるのでしょうけど、例えばウチのオカンに書名を伝えて「実物見て、ネタじゃなくてちゃんとしたビジネス書だったら買ってきて!」と頼もうものなら、フツーに買ってきちゃうレベルです(謎)。


◆そもそも、林さんがニフティの社員である、というのは本書を読むまで知りませんでした。

ですから冒頭の内容紹介で「すべての会社員におくる」とあるのも、まんざらウソではないというか。

ただし、やってることは「デイリーポータルZ編集長」ですから、普通の会社員とは結構違います。

結果的に「普通の会社員が実践できること」としては、第1章の「プレゼン」、第2章の「企画・マネジメント」あたりになるので、上記ポイントでもそこを中心に抜き出した次第。


◆ホントは第3章の「アイデア・企画をひねり出す」が、一番「デイリーポータルZらしい」ユニークさなのですが、たとえば他のサイトなりブロガーなりが真似できるかというと、ちと微妙だと思います。

というのも彼らの運営は、ニフティからの資金や、コラボ企画という広告収入や、「友の会」という読者からの収入で賄われているから。

デイリーポータルZ友の会でキミの人生が変わる! - デイリーポータルZ:@nifty

おかげで、ウェブ媒体としてはめずらしく「PVを無視していい」仕組みになっているわけです。

だからこそ、色々な「オモシロ企画」というか「ネタ企画」が、デイリーポータルZではバンバン量産されているのだな、と思わず納得。


◆そんな「フリーダム」な環境の中から生まれた、ヒット記事の数々をご覧ください。

『デイリーポータル Z:@nifty』 の人気エントリー - はてなブックマーク

はてブ付き杉ワロタww

本書では、こうしたヒット記事の中から、厳選した5記事を巻末にフルカラーで収録!

また、微妙に役だつ(?)「かっこいいビジネス用語言い換え辞典」の最新版(2014年)も7ページ半に渡って掲載しています。

ぶっちゃけこのコンテンツの質&量で、「税込み1080円」というのは、お買い得でしょう!(ネタ好きな人ならw)


自転車で2つ先の駅の書店まで買いに行った甲斐がありましたw

世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書
世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書
第1章 憂鬱なプレゼンを乗り切る

第2章 最低限の努力で人を動かす

第3章 アイデア・企画をひねり出す

第4章 インターネット上の処世術


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【警鐘?】『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』漆原直行(2012年02月25日)

「『あっという間に月25万PVをかせぐ人気ブログのつくり方』を読んで、自分のブログを振り返ってみた」の巻(2011年09月04日)

【新ライフハック】「クビにならない日本語」ココロ社(2009年07月06日)


【編集後記】

◆本書の発売を記念して、本日4月12日(土)に「林雄司プレゼンツ・ビジネスナイト」が行われるそう。

林雄司プレゼンツ・ビジネスナイト TOKYO CULTURE CULTURE:@nifty

前売りは終わってるのですが、林さんのツイートによると、当日券もあるそうなので、お時間がある方はぜひ!


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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