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2014年03月30日

学生のうちに知っておくべき『戦略的上京論』のこと


戦略的上京論 (星海社新書)
戦略的上京論 (星海社新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店で見かけて、思わず買ってしまった1冊。

久し振りに星海社新書を読みましたが、相変わらず面白いところを突いてくるなとw

アマゾンの内容紹介から。
進学、就職、転職、転勤…様々な理由のもと、毎年数万人が転居してくる街、東京。あらゆる種類の“プロ”が集まって覇を競うこの街で突出するためには、意識的に他人とは違う道を行く必要があります。飛躍の鍵になるのは、「行動」と「出会い」。そして、若いあなた自身が持つ絶対的資産「時間」の使い方―。さあ今すぐ、“戦略的上京”、その第一歩を踏み出しましょう!

本書を読んだ地方の方は、東京に出てきたくなるカモ!?

なお、タイトルはしっくりきたので「ホッテントリメーカー」作のものを使っております。





Shinjuku Night View - 36 / Kabacchi


【ポイント】

■1.住まいは立地優先で
 では、何を最優先にすべきか。私の独断であなたにアドバイスするとしたら、築年数や日当り等の環境、その他多くの点を犠牲にしても、「どこに住むか」、つまり立地だけは重視すべきです。
 東京に出てくるからには、達成しようとしている目的や目標が必ずあると思います。東京には、その目的や目標に最適な地、すなわち「聖地」があります。まずはその近くに住むことを最優先に考えましょう。
 明確に目標がない人も、「おもしろい人と知り合いたい」、「今まで知らなかった世界を覗いてみたい」といった欲求があるはずです。そういった人にもやはり、それぞれの分野の一流の方々が多く活動する場、よく出没するエリア、その近くに住むことをおすすめしたいと思います。


■2.聖地から「1駅ずらす」
 仮に、あなたが渋谷や新宿といった繁華街の近くに住みたいという希望を持っているとします。こういった駅の周辺できちんと生活が成り立つ賃貸物件を探すのは容易ではありません。選べる物件が少なく、何よりも賃料が驚くほど高いのが実情です。
 さて、それではどうしたら良いかと言うと、まずは、1駅隣の駅まで選択肢を拡げて探してみるとよいでしょう。


■3.アルバイトに精を出し過ぎない
 大学を卒業する時、4年間で稼ぎ出したお金をざっくり計算してみたのですが、これが相当な金額(約600万円)になり自分でも驚いてしまう程でした。
 私はこの大学時代のアルバイト生活のことを後々まで、随分長く後晦しました。
 その中身を幾つか恥を忍んでお伝えします。悔いても悔やみきれない4つの後悔です。
1「大学4年間、マネージャーでもよいから大学のクラブでスポーツを徹底的にやるべきだった……」
2「もっと世界を見て回ればよかった……」
3「もっと沢山の映画を見て、本を読めばよかった……」
4「もっと恋愛も友達つきあいも、とことんすればよかった……」


■4.自分を鍛えるために一人旅をする
 20代の頃、元ヤクザで小説家の安部譲二氏と、当時の文化人筆頭でありNHKの看板アナウンサーだった鈴木健二氏が同じことを言っていて、驚いたことがありました。
 それは「人が自分を鍛える方法が1つある」と、その方法が「一人旅」だと言うのです。
 片や元アウトロー作家、片や筆頭文化人、全く異なる世界の方が同じことを言うのだからこれは間違いないと直感しました。そして私は20代の後半に休みの度に1人旅をしまくりました。


■5.外に出て頻繁に人に会う
 確かにインターネットは劇的に発達し、ネット上に実に多くの情報が存在しています。
 問題は、その情報やチャンスの「質」や「濃さ」です。
 我々は、できうるならば「A級」の情報を求めるべきです。
 A級の情報は、これだけITが発達した今も、フェイス・トゥー・フェイスで語られています。「ネットには書けないけど、対面なら言える」という情報が、ビジネスマンにも、経営者にも、そしてあなたの友だちにもあるはずなのです。
 ネットで全ての情報が手に入る! と語られている今こそ、外に出て頻繁に人に会う事が、付加価値になり、同世代との差別化に繋がるのではないでしょうか?


【感想】

◆引用のボリュームがあったのでこの辺で。

私の場合、生まれは関東圏でしたが、小学校に入る前から東京に引っ越してきて、以来、海外に半年ほどいた以外は、人生の全てを東京で過ごしております。

それだけに、あまり客観的に東京のことを見ることができない、というか、「ありがたみ」を感じないで、「それが当然」と思っていることが多々。

来日アーチストは当然公演を行いますし、観たい映画もほぼすべて「都内のどこかでは」上映していると思います。

他にも、今まで何度も色々と指摘された気もしますが、既にそれが「当たり前」になってしまっていると、「私に言われても……」と困惑してしまうという。


◆施設や文化面はさておき、東京にいるメリットとして本書で力説されているのが、「人との出会い」です。

これだけITが発達して、距離の問題が解消されていても、たとえばシリコンバレーでは、日々新しい結びつきが生まれているであろうワケで。

ですから、どれだけ「立地優先」で住まいを決めても、そこに引きこもっていては意味がありません。

著者の長谷川さんの場合、とにかく立地を優先した結果、部屋が狭く、またクーラーもなかったため、暑さが続く時には毎日のように近所のカフェに通い、そこの店の人や常連さんと話すようになったのだそう。

また、炊飯器を置くスペースすらなく、毎夜外食をした結果、密度の濃いつきあいができた、とのこと。

この辺、最近まったくオフ会的なものに顔を出さなくなった自分としては、反省しきりでした。


◆一方、本書の第5章では、東京に住む「リスク」を挙げています。

代表的なのが「詐欺」。

実際、長谷川さんも大学卒業を控えたある日、「モデル事務所」にスカウトされたことがありました。

ただし、最初に「レッスン費用として8万円、プロのカメラマンに宣伝用の写真を撮ってもらうのに10万円の、合計18万円かかる」とのこと。

普通、こうした話は「ハイハイ」で流しちゃうところ、長谷川さんは信じてしまったという……。

果たして18万円の行方は!?(ネタバレ自重)。


◆ところで本書は、後半にかけて、「コミュニケーションの本質」に関するお話がいくつか登場してきます。

具体的に言うなら

「どういう人が本当の友人か」

「信頼を築くのに一番大事な事は何か?」

「直感を養うために、どうしたら良いか?」

といったところ。

「人との出会い」を推奨する立場からしたら、コミュニケーションを重視するのは当然なのですが、そこだけ読むと、いわゆる「自己啓発書」テイスト満載なのでご留意を。

ただし、都内在住である私には、この部分がもっとも「お役立ち」だったのですがw


東京はアナタを待っています!

戦略的上京論 (星海社新書)
戦略的上京論 (星海社新書)
第1章 上京の目的から、住まいを考える
第2章 聖地にとびこめ!
第3章 最初の3ヶ月で、スタートダッシュを決める
第4章 東京を攻略するために
第5章 リスクを制するもの、東京を制す


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【編集後記】

◆同じ星海社新書から。

キャバ嬢の社会学 (星海社新書)
キャバ嬢の社会学 (星海社新書)

キャバクラって、全然行った事ないんですが(汗)。


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