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2014年03月26日

【勉強】『なぜ受験勉強は人生に役立つのか』に学ぶ中学受験7つのポイント


なぜ受験勉強は人生に役立つのか(祥伝社新書)
なぜ受験勉強は人生に役立つのか(祥伝社新書)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「中学受験のプロ」と「教育学者」の対談本。

お馴染み齋藤孝先生が、灘・開成・麻布・桜蔭・女子学院等の名門校に2500人以上を合格させてきた西村則康さんと熱く語らってらっしゃいます。

お話自体は多岐に渡っていたのですが、今回は特に「中学受験」にフォーカスして、西村さんの発言から7つほど選んでみました。

小学生のお子さんをお持ちの方なら、要チェックです!






Study of Study / chefranden


【ポイント】

■1.リビングで勉強させる
 子ども部屋にはマンガやゲームがあり、親の目が届かないため、誘惑に負けてしまいがちです。リビングの食卓で勉強していると、母親が料理をしていて包丁でトントンと刻む音などが聞こえてきますが、こういった自然の音があった方が、人間の脳は活発に活動します。何よりも、子どもが小さいうちは、母親がそばにいると安心していられます。

◆これは我が家では実践しております。

というか、ムスメの机の上が常時ちらかっていて、片づけられないのでリビングでやっているのですが……。


■2.親が読書を楽しんでいる姿を見せる
「子どもは親の背中を見て育つと言いますが、まさにそういうことでしょう。子どもは自宅の本棚に並んでいる本の背表紙を見て育ちます。だから、子どもに本を読ませたいなら、親が読書を楽しんでいる姿を見せるのが一番です。

◆絶賛実践中!!

もっとも、家族で出かける時も、電車の中で本を読みたいがために、家族と離れた所に座る父親は問題ですけど……って私ですが、何か?


■3.鉛筆を正しく持たせる
 鉛筆の持ち方は、学習の能率に大きく影響します。正しい持ち方は、上から見て鉛筆が45度の斜めになっている状態です。正しくない持ち方にもいろいろなパターンがありますが、なかでも親指が伸びたままになったケースが一番問題です。この持ち方では、自分が書いている文字が見えないからです。

◆私はいいんですけど、ヨメはまさに親指が伸びたままの持ち方でした!

ヨメの方が、字がキレイなので気にしていませんでしたが、「自分が書いている字が見えない」というのは、受験には問題ですから、子どもの鉛筆の持ち方には注意しなくては。


■4.「てにをは」を意識させる
 問題文を読んでも、誰が中心で誰と比べているのかという比較対象がはっきりしない子が多いのです。たとえば、「15を3で割る」と「15で3を割る」を間違えたら、全く違う答えになってしまいます。「てにをは」をはっきりさせると、それが頭のなかでビシッと収まってきます。

◆こういうのって、読書量が多ければ自然と何とかなるのかと思っていました。

算数の文章題の間違いで、この手のものがないのか意識していきます。


■5.質の高いコンパスを買い与える
 まず、図形の正しい形がわかります。100円ショップで買ったコンパスだと、クルッと回すと最後がずれる(笑)。そうなると、この点を必ず通るという予測ができなくなります。それから、これは気持ちの問題ですが、きれいに描けるとやっぱり快感があるのです。製図用コンパスであれば、グルッと回ってピタリと元のところに来ますから。(中略)
 理系脳に育っていく重要な要素が、手先の器用さです。私の経験では、コンパスがうまく使えずに理系脳になった子はほとんどいません。だから、子どもにはぜひ質の高いコンパスを買い与えてほしいのです。

◆昨年私が近所の文房具屋で、ムスメにコンパス(500円くらいのもの)を買った事があったのですが、間違っても製図用ではありませんでした。

アマゾンで見る限り、この製品のように最低でも1000円くらいはする模様。

ステッドラー マルス 559 WP00 コンパスセット
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■6.父親は子どもの勉強に直接タッチしない
 サラリーマン家庭の父親を考えた場合、子どもの勉強に関われる時間などあるはずがないと思うのです。今、日本の会社で、そんなに楽な会社はありませんから。
 そういう父親がたまに子どもが勉強しているのを見て「なんだ、こんな問題がわからないのか」などと余計なことを言う。あるいは、たまたま点数が悪かった塾のテストを見て「おまえ、何やっているんだ」と威圧する。そういうことになるわけです。自分の時間が自由に使える自営業や研究職の父親であれば、また別の話ですが。

◆我が家では、ムスメの勉強はほぼ100%ヨメが面倒を見ています。

あー、でもたまに分からないこと聞かれて「そんなのも分からないの(汗)?」と言ってしまうことありますね(反省)。


■7.思考を促す問いかけをする
 小学生の場合は、まず「問題を黙読してごらん」から始まり、「問題文を最後まで読んだ?」(行動の確認)、「何がわかったの?」(仮定の確認)、「何を聞かれているの?」(結論の確認)と順序立てて聞いてあげる。それでも黙ってじっとしている子に「何を書けば、解けそうな気がする?」と聞く。この質問で何か答えがあったら「他にない?」と聞くのです。

◆……できてませんでした。

分からないことがあったら、解き方をすぐ教えてしまっていたので、激しく反省。


【感想】

◆ムスメは今度小学校高学年になるのですが、一応塾通いをしております。

ただし、一流校を受験するレベルどころか、むしろ学校の授業に毛が生えた程度のクラス。

塾の宿題も、指定された分すら終わらないので、他の子よりも減らされているような状態です。

私自身、都内の区立中学から某大学の附属高校に入ったパターンなので、別に公立中学でもいいのでは、と思っているのですが、ヨメはあくまで私立を主張。

毎晩目を吊り上げて、「スパルタ教育」(?)をしております。

……いや、誘惑に負けて、宿題終わってないうちに、毎日外に遊びに行っちゃうムスメがいけないのですが。


◆こんなムスメでも、一時期だけ算数の成績がよかったことがありました。

それは、私がつきっきりで九九を覚えさせた時。

参考記事:【備忘録】資格試験方式でムスメに九九を教えた話(2012年02月01日)

その学期の成績表を見て、算数に自信を持ったものの、その自信も次の学期で脆くも崩れ去ったという……。

これは本書の中での指摘なのですが、「機械的な反復作業が算数の勉強だ」という感覚を身に付けてしまうと、ある段階から学力が伸びなくなる、とのこと。

そういう意味から、公文式もだいたい2年間くらいに留めておくことを推奨されています。

ちなみに甥っ子が、今度小4なのに、公文ではもう小学校の範囲を終わらせてるみたいなので、今度小学校のムスコにもその位まではやらせたかったのですが。


◆なお、今回は中学受験部分にのみフォーカスしましたが、本書はもうちょっと広範囲な内容になっています。

そもそもタイトルにも「人生に役立つ」と入っていますし、齋藤先生の大学の学生のお話や、大人になってからの思考のお話なども収録。

たとえば、ネガティブ思考の原因について、「単に思考の方向性の問題に過ぎないのでは」という西村さんのご指摘には目からウロコ(詳細は本書を)。

本格的に中学受験を目指されるご家庭は、もうちょっと専門的な本を読むべきかもしれませんが、上記ポイントの6番目にあるように、勉強に深く関われないお父さんなら、本書を読む価値は大きいでしょう!


ムスコの中学受験には必ず活かします!

なぜ受験勉強は人生に役立つのか(祥伝社新書)
なぜ受験勉強は人生に役立つのか(祥伝社新書)
はじめに――人生で大切なことは受験勉強で学んだ(齋藤孝)
第1章 「頭がいい」とは、どういうことか
第2章 読み書き算盤は一生モノの武器になる
第3章 家庭教師のテクニックに学ぶ教える技術
第4章 中学受験で「思考のワザ」を身につける
第5章 受験勉強は社会に出てから役に立つ
あとがき――中学受験で培う「本質に迫る力」(西村則康)


【関連記事】

【備忘録】資格試験方式でムスメに九九を教えた話(2012年02月01日)

【学歴】『食える学歴』中野雅至(2014年03月10日)

【受験】『受験必要論 人生の基礎は受験で作り得る』林 修(2013年10月08日)

【理系の子?】『人気講師が教える理系脳のつくり方』村上綾一(2012年11月18日)


【編集後記】

◆西村則康さんの、単著での最新刊。

勉強ができる子になる「1日10分」家庭の習慣
勉強ができる子になる「1日10分」家庭の習慣

ウチのムスメも10分で何とかなるんじゃろか……?


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