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2014年03月04日

【プレゼン術】『世界最高のプレゼン術 World Class Speaking』ウィリアム・リード


世界最高のプレゼン術 World Class Speaking (ノンフィクション単行本)
世界最高のプレゼン術 World Class Speaking (ノンフィクション単行本)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、「1999年にトーストマスターズ・インターナショナル主催の大会」で「世界中の25000人の中で優勝したクレッグ・バレンタイン氏が開発したプレゼンメソッド」である「ワールド・クラス・スピーキング」の認定コーチ資格の世界第1号であるウィリアム・リード 氏のプレゼン本

そのリード氏も、TEDxに2度登壇したという、プレゼンのスペシャリストです。

アマゾンの内容紹介から。
演台も水もすべて片づけよう、「5C」でストーリーをつくる、10分で1つのポイントを伝える、クロージングは質疑応答のあとに。世界中の25,000人の中で優勝した驚異のメソッドを日本初公開!

そして実は、私自身、リード氏のセミナーを1度受けたことがありまして……。





White Board Markers Presentation Strategic Planning / stevendepolo


【ポイント】

■1.コンテンツの4本柱を立てる
 コンテンツの4本柱とは、次の4つです。これらを明確にすることによって、コンテンツの柱が定まります。プレゼンの骨組みといってもいいでしょう。
(1)あなたが求める結果(目的)
(2)アンカー・ポイント(説得材料)
(3)聴衆か得られること(相手のメリット)
(4)オープニングとクロージング


■2.質問をなげかけ、相手の世界に入る
「相手の世界に入る」ための簡単なコツを紹介しましょう。それは、誰もが体験したことがある当たり前の質問を投げかけるのです。
「あなたは、車に乗ったことがありますか?」
「あなたは、和食を食べたことがありますか?」
「あなたは、嫉妬の感情を抱いたことがありますか?」
 もちろん、答えは「イエス」です。
 当然、このあとに伝えたいメッセージによって適切な質問は変わってきますが、このような誰もが共有できる当たり前の経験について質問をすると、同じ世界に立つことができます。


■3.オープニングでは聞き手の利益を約束する
 プレゼンや講演を聞きに来る人は、退屈しのぎで参加しているわけではありません。貴重なスケジュールを割いて、あなたの話を聞きに来ています。(中略)
 したがって、プレゼンや請演が始まるオープニングでは、聞き手が得られるべネフィット(利益)を約束するのです。
「私の話から、あなたは○○を得られます」と。
 たとえば、「効果的なプレゼン技術」がテーマであれば、「売り上げが10倍になったプレゼンテーションの技を公開します」とイントロの段階で宣言します。(中略)
 プレゼンは、あなたがどれたけすごいかを自慢をする時間ではありません。あくまでも、聞き手にためになる情報を提供するのが目的です。


■4.ストーリーを使って「主役」を譲る
 ストーリーを用いて伝えることには、重大なメリットがあります。それは、「自分が主役にならずに済む」ことです。
 プレゼンは、「自分が主役になること」だと思っている人が多くいます。人前に立って、自分の経験やアイデアを披露したり、人の役に立つことを話したりするのですから、「自分が主役」と思いたくなる気持ちもわかります。
 しかし、それは大きな勘違いです。
 プレゼンの主役は自分(プレゼンター)ではなく、プレゼンを聞いてくれる聞き手が主役でなければなりません。でなければ、プレゼンターの独りよがりの内容になり、上から目線の印象を与えてしまいます。


■5.ストーリーは「5F」をネタにする
(1)First(初体験)
(2)Fault(欠点・短所)
(3)Fear(恐怖)
(4)Failure (失敗)
(5)Frustration ((不満)
 これらの「F」を頭文字とする5つの視点からストーリーを発想することによって、共感を得やすいネタを引っ張り出すことができます。

(詳細は本書を)


■6.話の内容を体で示す
 たとえば、「今日はお伝えしたい内容が3つあります」と言うとき、指を3本立てます。「売り上げが右肩上がりです」と強調したいときは、腕を斜め上の方向に動かして、上昇しているイメージを体で表現します。
 実際にやってみるとわかると思いますが、こうしたちょっとしたジェスチャーがあるかどうかで、プレゼンのインパクトは大きく変わってきます。


■7.舞台をタイムラインで表現する
 プレゼンを効果的に見せるテクニックのひとつに、「舞台をタイムラインで表現する」というものがあります。
 簡単にいえば、舞台上に「過去」→「現在」→「未来」の位置を設定し、その時間軸上で移動しながらスピーチするのです。(中略)
 プレゼンのコンテンツに過去と現在、あるいは未来の話が出てくる場合は、タイムラインのテクニックが有効です。また、ストーリーを語って説明するときも、タイムラインを使うと、聞き手は話の流れを理解し、感情移入しやすくなります。


【感想】

◆冒頭で「リード氏のセミナーを受けたことがある」と申し上げましたが、それは実はこのセミナーでした。

★ブザン ジャパンの「マインドマップ・セミナー」に行ってきました(2005年08月30日)

2005年8月末って、私がまだこのブログを始めて8ヵ月弱ですよ!

当時、日本におけるマインドマップのとりまとめは、この「ブザンジャパン」さんがやっていたのですが、その後色々あって(詳細略)、現在の体制になっております(ドメイン乗っ取られているところが、時の流れを感じさせますが)。

それはさておき、その時からリード氏は日本語ペラペラ!

YouTubeにそのTEDxの動画があがっているのでご覧ください。



テーマが「ナンバ」(ナンパではありませんよ!!)と、ちょっと変わったものですが、そもそもリード氏は、合氣道7段で書道の師範……って、ほとんど日本人じゃないですかw

ちなみに、上記動画のプレゼンは、各スライドと発言内容、さらにはその意図するところまで、本書の序章にて解説されていますので、そちらでご確認を。


◆さて、リード氏のプレゼンテクニックは、きわめて実践的な感じ。

たとえばオープニングに関して、上記ポイントの3番目の「聞き手の利益を約束する」以外にも、「ショッキングなデータや言葉から始める」なんてものもありました。

また、上記ポイントの5番目の「ストーリーのネタの5F」というのも、言われてみれば、なるほど納得。

これらは「自分の弱みや隙」であり、そういうストーリーであれば、聴衆も感情移入できそうです。


◆同じくストーリーに関しては、冒頭の内容紹介にもあったように「ストーリーをつくる『5C』」というのもありました。

これは「キャラクター(Characters)」「困難・トラブル(Conflict)」……といったもので、確かにこれに沿って考えれば、流れのあるストーリーができそう(詳細は本書を)。

中でも営業の方なら、このうちの「3C」を意識すればOK!

さらに「C」を加えて「9C」にすれば、ストーリーがより魅力的になるという……。

他にも割愛した中では、「3種類の会話(ダイアログ)の使い方も」参考になりました。

「会話」というと、大抵「人と人」をイメージしますが、他にもあったんですね(ネタバレ自重)。


◆ところで、オリンピックがあったせいなのか、最近プレゼン本をよく見かけるような気が。

それら全部をチェックしたわけではないのですが、本書はプレゼン本としては理解しやすく、初心者の方でも実践しやすい点で秀逸だと思います。

また、たとえプレゼンをしない方でも、上記の「3C」のように、実際の仕事の現場で使えるテクニックもありますし、ビジネスパーソンなら一読の価値はああるかと。

まぁ、私自身、リード氏のセミナーに参加して、その人柄に魅かれている、という部分はあるのですが、それを差し引いてもオススメしたく。


私にも実践できそうな1冊!

世界最高のプレゼン術 World Class Speaking (ノンフィクション単行本)
世界最高のプレゼン術 World Class Speaking (ノンフィクション単行本)
序章 これが「ワールド・クラス・スピーキング」だ
第1部 コンテンツをつくる
 第1章 柱となるコンテンツを整理する
 第2章 オープニングからクロージングまでの流れをつくる
第3章 魅力的なコンテンツをつくる
 第4章 スライドをデザインする

第2部 伝え方を磨く
第5章 もっとよく伝わる体の使い方
 第6章 もっとよく伝わる環境のつくりかた


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【編集後記】

◆リード氏は、スライド操作のリモコンで「指輪タイプ」を推奨していました。

具体的な機種名は書かれていなかったのですが、価格からしてこれかな、と。

サンワダイレクト リングマウスプラス 指マウス 5ボタン ワイヤレスマウス フィンガーマウス 400-MA040
サンワダイレクト リングマウスプラス 指マウス 5ボタン ワイヤレスマウス フィンガーマウス 400-MA040

……とりあえず私は、スライド作る所からやらないとですがw


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