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2014年02月27日

【ハーバード流?】『自信は「この瞬間」に生まれる』柳沢幸雄


自信は「この瞬間」に生まれる
自信は「この瞬間」に生まれる


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、東京大学名誉教授である、柳沢幸雄先生の自己啓発本

開成から東大を出て、ハーバードでも教授をされていたという、「エリート一直線」のキャリアの柳沢先生ですが、実は結構泥臭いやり方をなさってらっしゃいました。

アマゾンの内容紹介から。
ハーバードで「ベストティーチャー」に選ばれ続けた日本人教授が教える「一生ブレない人」の秘密!

成長し続けたい方は、要チェックです!






Harvard University / Prayitno/ more than 2 millions views: thank you!


【ポイント】

■1.成果が出なくともあきらめない
人の成長は、正比例のグラフのように右肩上がりの直線をたどるわけではありません。「S字カーブ」の曲線を描いて伸びていきます。(中略)
「さあ!」と何かを始めても、最初はまったくの無風状態。それがしばらく続いたあと、一気にカーブが立ち上がり、ググッと伸びていく。
 つまり、かけた時間と労力が、目に見える成果とてあらわれるまでには、それなりの時間が必要ということです。


■2.成長の「S字カーブ」をつなげる
 私たちはよく、成長を感じられなくなると、「壁にぶつかった」と嘆くけれど、そうではないのです。(中略)
 これは、「成長が止まった」のではなく、単に「成長の最初のサイクルが終わった」にすぎません。次のサイクルが待っているのです。
 成長を続ける人は「S字カーブ」を何度もつなぎ合わせられる人。「最初のサイクルが終わった=壁にぶつかった」と感じても、また次の「立ち上がり」が始まるまで努力を続けられるかどうか。そこがミソです。


■3.自分の失敗を冷静に受け止める
 たとえば、テストで失敗して赤点を取っちゃった時、「自分が得意な問題じゃなかった」「あれが出なければ、できたのに」と全部まわりのせいにすることだって、もちろんできる。だけど、なるべく若い頃は「自分の失敗は自分の責任」と引き受ける習慣をつけたほうがいいと思います。そうしないと、自己評価ばかりが高くて実のともなわない「残念な人」になってしまう。


■4.あえて「基礎」は固めない
 迷うくらいなら、どんどん先に進んでしまえばいい。
 私はそう思います。とりあえず動いてしまった方が得るものは多いし、じっと考えているよりいろんなことが見えてきます。(中略)
 麓から頂上を見上げるより、頂上から全体を俯瞰したほうが、物事はよく見えます。基礎を固めてからと長い時間をかけてコツコツやるよりも、多少粗はあっても先に進んでしまう。すると、自分に足らない部分、自分が不得手な部分がはっきりとわかる。わかれば、いったん道を引き返して「穴」を埋めてしまえばいいのです。


■5.「不遇の時代」は上手に乗り切る
 大切なのは、「今は運が悪い時期なんだ」と自覚すること。
 人と人が関わる以上、そういう事態はつきものです。ある程度はしかたがない。今は不運な時期だと認識をして、まずはその状況を受け入れる。気持ちを切り替えるのです。
 そして、もう1つ大切な認識が、その不運は「期間限定」であるということ。いつかは終わるのです。親は替えられないけれど、上司は一定期間がすぎれば替わる。普通の会社なら、相手が経営者でない限り、3年もすれば自分か上司のどちらかが異動になるでしょう。期間限定の不運だと考えれば、乗り切る気力も湧いてくるものです。


■6.ギリギリまでやり尽くす
 人生を後悔しない唯一の方法は、「あれ以上はできなかった」と思えるまでやること。「これ以上は無理!」というギリギリの限界点までやり尽くす。そうすれば、「あそこまでやってダメなら、自分には向いていなかったんだな」とスッキリあきらめがつきます。


■7.背水の陣は敷かない
 私は何を始める時も、絶対に背水の陣は敷かない。
 チャレンジする時に大切なのは、「撤退する道筋」を見つけておくこと。つまり、いざという時に困らないように「稼げる柱」を1つ作っておくのです。それがあることで、新しいことにも臆せずチャレンジできる。
 そして、もしもうまくいかなかった場合は、その「1本の丸太」をつたって、ササッとこちらの岸に戻ってくればいいのです。


【感想】

◆本書はリアル書店で買ったのですが、その際チェックしたのは、目次を除けば序章から数ページのみ。

ただ、この部分がかなり濃厚だったので、速攻でレジに持って行ってしまいました(単純w)。

本書に収録されたTIPSの数々は、どちらかというと、あまりスマートではないものの、その分「響く」ものがあるというか。

逆に「ラクして成果を得る」のがお好きな方には、向いてないと思いますのでご留意を。


◆なにせ割愛した中でも「『詰込み型の教育はよくない』なんて言う人がいるけど、私はまったくそうは思わない」「知識はできるだけ詰め込んだほうがいい」なんてお話が。

さらには、「伸びる瞬間」とは「臨界点を超えること」ということで、そこまでの「努力」を推奨しています。

……って、ここまでが全部序章からなんですから、「どんだけハードコアなの?」という感じ。

もっとも、上記ポイントの4番目のように「基礎は固めないでよし」なんてTIPSもありますので、「ただ教科書通りに努力すればよい」わけでもないようなのですが。


◆本書は下記目次をご覧頂ければおわかりのように、第3章あたりまでは、自己啓発の王道テーマが並びます。

第4章で「お金」が出てきて、一瞬戸惑いますが、ここで興味深かったのが、柳沢先生が「『食える知識』を身につける」ことを推奨されていたこと。

教育者でもある先生が、「教養」のような「食えない知識」よりも、金になる「食える知識」を優先しているのは意外でしたが、これは海外の大学が、金を稼ぐことに嫌悪感を持ってないことにも関係しているのかもしれません。

ただし、実際に収入を増やす方法して「人の2倍働くことです」と言われているので、先生ご自身は、あくまで「愚直」なタイプの模様。


◆ちなみに柳沢先生のご本としては、当ブログでは、こちらをご紹介済みです。

エリートの条件
エリートの条件

参考記事:知らないと損する『エリートの条件』(2014年02月07日)

ページ数もページ数ですし、正直エッセイに近かったこの本に比べると、本書はかなり作り込まれているな、と。

先生ご自身が、ハーバードで人気教授だったこともあってか、アメリカの社会や大学との比較が数多く出てくるのが気にならなければ、本書は自己啓発書好きには、かなりオススメできると思います。


開成〜東大〜ハーバード流の生き方がここに!

自信は「この瞬間」に生まれる
自信は「この瞬間」に生まれる
はじめに 自信は「この瞬間」に生まれる!
序章 自信が生まれる瞬間を科学する
第1章 自分は「この瞬間」に見えてくる
第2章 知識は「この瞬間」に身につく
第3章 結果は「この瞬間」についてくる
第4章 お金は「この瞬間」に活きる
第5章 脳は「この瞬間」に育つ
第6章 伸びる空気は「この瞬間」に生まれる
第7章 人生は「この瞬間」に楽しくなる
終章 日本は「どの瞬間」に伸びるのか
おわりに


【関連記事】

知らないと損する『エリートの条件』(2014年02月07日)

【エリートは見た!?】『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』ムーギー・キム(2013年12月22日)

【仕事術】『世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?』戸塚隆将(2013年08月18日)

社会人なら押さえておきたい『ハーバード式「超」効率仕事術』(2013年07月10日)

【国際派?】『米国製エリートは本当にすごいのか?』佐々木紀彦(2011年07月21日)


【編集後記】

◆気になるプレゼン本がこちら。

パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術
パーソナル・インパクト 「印象」を演出する、最強のプレゼン術

この方も、東京オリンピックの仕掛け人らしいんですが、ニックさんとの関係は……?


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