2014年02月17日
【仕事術】『後悔しない社会人1年目の働き方』森本千賀子
後悔しない社会人1年目の働き方
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、もうすぐ社会人になる方にはうってつけの1冊。また、帯にもあるように、そういう新人さんを指導する立場の方にも、お役立ちな内容が満載でした。
アマゾンの内容紹介から。
先輩の行動、真似をするならココ!仕事を面白くする、とっておきのコツ。価値観をさぐるのに適した雑談ネタは?ヤル気ダウンに効く処方箋。希望どおりの働き方を実現するには?失敗したとき一番に心がけたいこと…など、仕事の仕方やコミュニケーション術が満載。今すぐ使える!ずっと役立つ!仕事のルール58!
もちろん2年目以降の方なら、当然実践済みですよね?
【ポイント】
■1.いつも笑顔で、誰よりも元気に挨拶するHAPPY / rnrlogo
私が新入社員のころ、いちばんに意識していたのが「いつも笑顔でいること」「誰よりも元気にあいさつすること」でした。
私が会社や所属部署に対して貢献できることといえば、今はそれしかないと考えたからです。まだ売上を立てれるわけじゃないし、雑用ひとつするのだって先輩に時間を割いていただき、1つひとつ教えてもらわなきゃできない。忙しい先輩たちにとってみれば、むしろ「メンドクサイ」存在ともいえます。であれば、私は新人ならではのフレッシュなパワーやエネルギーといったものを発揮して、周囲に伝播しよう!と。それが私の役割であり、存在価値であると考えたのです。
■2.最初の3ヵ月間は「質問魔」になる
Frequently Asked Questions - F.A.Q - FAQs on Keyboard / photosteve101
最初の3ヵ月くらいは、わからないことは何でも、どんどん聞いてしまっていいと思います。呆れられたり怒られたりすることもあるでしょうが、そのリアクションを見るうちに「聞くべきこと」「自分で判断すべきこと」の線引きがわかってくるものです。それまでは遠慮しないでください。聞くことをためらって質問できないまま・解決できないままにしておくと、いつまでも知識やノウハウが身につきません。
■3.雑用ひとつにも工夫をこらす
Office Space / Zach Welty
たとえば、「これ、コピー取っておいて」と言われたら、ただコピーを取るのではなく、まず「どんな場面でどのように使うのか」を想像します。わからなければ、先輩に「どんな使い方をするんですか」とたずねます。その上で、「両面コピーにして2つ折りにしたほうがいい」「ここをホチキスで留めておいたほうがいい」などを考え、「こうしたらどうですか」と提案するのです。それが的を射た提案であればプラス評価につながりますし、違っていたとしても今後に生かせる「ノウハウ」を獲得できます。
■4.お礼のメールでは「ビジネス定型文」は使わない
Thank You / MoneyAware
お礼メールは最低限のマナーを守った上で次のポイントを意識してみましょう。⇒ビジネスメールの定型文をそのまま使うより、目の前で話すような表現で書く
⇒「うれしかった」「楽しかった」「感動した」など、素直な感情を伝える
⇒ひっくるめて「ありがとうございました」「勉強になりました」で済ませず、具体的にどの話が印象に残ったのか、自分がどう感じたのかを伝える
■5.「お叱りは期待の表れ」と考える
angry face / _gee_
なお、顧客や取引先から叱られることもあると思います。クレームを受けるとうっとうしいなぁ」なんて思いがちですが、クレームをつけてくるお客様、怒りをぶつけてくるお客様には、むしろ感謝すべき。怒る行為、クレームを発する行為というのは、相手にとってもすごくエネルギーを使うことなのです。不満があるならだまって同業他社に乗り換えればいいところ、あえてクレームをつけるのは、「期待されているからこそ」ととらえましょう。
■6.会社や上司には、反発しないでいったん受け入れてみる
No tolerance, acceptance II / Juan Manuel Cruz del Cueto
会社や上司は、あなたの何倍もの経験を経て、それをもとに判断を下しています。非合理的に思えても、大枠で見ると長期的なメリットにつながるなど、何らかの意義が含まれていたりするものです。私自身、会社が決めた営業戦略に最初は疑問を抱いたものの、いざ実行してみるといい成果につながった、という経験が何度かありました。
■7.凹んだときにはおいしいものを食べる
Have Your Cake And Eat It / garryknight
人間は単純です。おいしいものを食べれば、自動的に幸せな気分になれます。落ち込んでいるときこそ思い切ってぜいたくをして、おいしいものをたくさん食べてくたさい。
もしくは、趣味に関するものなどを買ってもいいでしょう。「目標達成したときのご褒美」としてだけでなく、落ち込んだ自分を立ち直らせるときにも、ちょっとしたぜいたくをするのはアリだと思います。
【感想】
◆いかがだったでしょうか?今回は特に、「私が新人時代に言われていたら、実践したかったこと」を選んでみたつもりです。
ですから、ぶっちゃけ「能力」や「スキル」はそれほど必要としないものばかり。
これから社会に出られる方でも、十分実践可能なハズです。
もっとも、著者の森本さんご自身は「あの」リクルートの出身。
しかもそこで「入社1年目にして営業成績1位、全社MVPを受賞」という実績を上げられている位ですから、どれだけハードに働かれていたのやら……。
◆実際、本書の「はじめに」には、ある経営者から教えられた話として、「フルマラソンで言うなら、優勝するには、最初の数キロまでの時点でも必ず先頭集団にいるものだ」というご指摘がありました。
要は、ビジネスの世界で成功を目指すためにも、最初が肝心である、ということ。
また、森本さんが講演で新人時代のお話をすると「もっと早くに聞いておけばよかった」という声がたくさんあるのだそう。
……私に至っては、この手のビジネススキル本を読み始めたのがアラフォー過ぎなので、手遅れどころの騒ぎではないのですがw
◆本書は基本的には、やはり新人さん向けではあるのですが、もちろん2年目以降の方でも得るところは多々。
たとえば上記ポイントの7番目は「落ち込んだときの5つの立ち直り術」からのものなのですが、これなどは、全世代的に通じるモノでしょう。
何か失敗等して落ち込んだ時は、自分を罰する意味でも、色々と我慢しがちなのですが、ここはむしろ美味しいものを食べるべき。
その他の4つのTIPSについては、一応本書にてご確認ください。
◆私がいい年して、こうした新人さんが読むべきご本を取り上げているのは、もちろん検索等して、当ブログをご訪問された学生さんのために、という面はあります。
ただ同時に、「かつての自分に向けて書いている」部分もありまして。
私が新卒時に勤めた会社員での自分の評価は、決して低くなかったと今でも思っていますが、それでも今から考えたら後悔することばかりでした。
ですから、もし今自分に新人の部下がいたら、こういう本を渡して、同じ過ちを繰り返させないようにしたいと思う次第です。
ズバ抜けた新人になるために!
後悔しない社会人1年目の働き方
プロローグ "社会人のよくある“お悩み集
Part1 絶対に心得ておきたい6カ条
Part2 基本のスキル・知識を身につける
Part3 求められる人材になる
Part4 人間関係を築く
Part5 壁を乗り越える
Part6 心を強くする
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【編集後記】
◆昨日の「未読本・気になる本」の記事に載せられなかったのですが、「マグロ船」の齊藤さんのご本がもうすぐ出ます。そうか! 「会議」はこうすればよかったんだ (マイナビ新書) 」
講演会等では、ヘルメット常備(?)の齊藤さんですが、ご本は真面目ですw
ご声援ありがとうございました!
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