2014年01月09日
【話し方】『実はあなたもやっている!? ウザい話し方』五百田達成
実はあなたもやっている!? ウザい話し方 (PHP文庫)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「作家・心理カウンセラー」である五百田達成(イオタタツナリ)さんのコミュニケーション本。自分が、思ったほど「人に好かれていない」と思っているなら、本書でご自身の話し方を確認すると良いかと。
アマゾンの内容紹介から。
人間関係にはそれなりに気を遣っているつもり。なのに、いまひとつ人から好かれず、人付き合いの幅も広がっていかない…そんな人は、知らず知らずのうちに「人を疲れさせる話し方=ウザい話し方」をしてしまっている!本書ではその実例を50パターン挙げ、改善法をアドバイス。これ1冊で、話していて「疲れる人」から「楽しい人」に変われて、人間関係のさまざまな問題も一挙解決!
私自身、実は思い当たるフシが……。
【ポイント】
■1.相手の話をやたらと要約したがる折り入って悩みを聞いてもらいたい、困ったことがあるので相談にのってほしい……そう思って話しているのに、要所要所で相手は「それって、こういうことでしょ?」「つまりまとめると、問題はこういうことだよね」と得意気に要約を挟んでくる。
これをやられると、「この人、全然共感してくれていないな」「単に自分の頭の良さをアピールしたいだけなのでは?」といった不満が溜まっていくのを感じるでしょう。
■2.「私なんて」「私だって」が口ぐせ
自分を卑下するのがクセになっている人、いますよね。こういう人は「私なんて……」という言い方をよくします。しかも、「私なんて……」のあとには「頭が悪いから」「仕事できないし」「みんなに迷惑かけてばっかりだから」「全然取り得がないので」など、うかつに「本当だね」と同調するには危険すぎる自己評価を乗せてくるので油断がなりません。(中略)
「そんなことないよ」とフォローしてくれることを期待している。その期待が透けて見えるから、聞かされるはうとしては「面倒くさいなあ」と疲れます。
■3.「あなたのためを思って」と言って説教をする
「あなたのためを思って」が相手をうんざりさせるのは、そこにウソがあるからです。
人を注意する動機というのは、えてして利己的なものです。自分が気に食わないから、自分が不快に感じたから、改善してもらえば自分にとって都合がいいから。(中略)
ところが、ここで自意識が首をもたげます。
「利己的と思われるのはかっこわるい」「叱ることで相手に嫌われたくない」という恐れが生まれるわけです。
そこで、利己的な自分を隠すために(実際はバレバレなのですが)、「あなたのためを思って」とわざわざことわって説教を始めるのです。
■4.ほめると「そんなことないですよ」と否定する
ほめられたときに素直に認めると、「偉そう」と思われるのでは、と心配になる気持ちはわかります。
とはいえ、相手がせっかくほめてくれているのに「いやいや」「そんなことないです」と否定してしまうのは、かえって失礼というもの。
そもそも、人をほめる言葉というのは必ずしも本気とは限りません。「今日もかわいいね」なんていうのが典型ですが、単なる会話の潤滑油な場合も少なくないのです。それなのにそれを真に受けて「とんでもないです!」などといちいち謙遜していては、「別にそこまでほめたつもりはないけど……」とかえって面倒くさがられます。
■5.周りがひくほどビッグマウス
相手がひくようなビッグマウスを日常会話で披露してしまう人というのは、「いま、どういうテンションで会話がなされているのか」に鈍感です。会話の「内容」ばかりに目がいって「トーン」に気配りが足りないとも言えるでしょう。
「どっちが先に社長になるか競争だ!」と熱い誓いを交わしたライバルと語り合うときに、大きなことを言うのはほほえましいこと。起業家志望者が集まるセミナーで「結果を出せないヤツは……」とぶち上げても場違いではないでしょう。でも、それを日常の会話に持ち込むから面倒くさいわけです。
■6.「よくあることだよ」と言って慰める
現代の人はみな、多かれ少なかれ自意識過剰で「私は特別だ。ナンバーワンよリオンリーワンだ」と思いたい。それなのに「そんなのよくあること」と慰めるのは、「あなたの不幸はありふれている。オンリーワンですらない」と否定するようなもの。最悪です。
「何か声をかけてあげたい!」という気持ちはよくわかりますが、この際捨てましょう。悩みを打ち明けられたときには完全に「無」になって、スポンジのように吸収することだけを心がけるのです。
■7.相手に想いを寄せず「指示待ち」
「何か困ったことかあったら言って、なんでもやるよ」「言ってくれなきゃわからないよ、どうしてほしいの?」といった類の質問を彼女や奥さんにしたことのある男性は多いはずです。「言われればなんでもやる」と献身的に振る舞っているつもりでも、女性からすればまるで気持ちが感じられない。「そこに君の想像カや意志はないのかね?」ということになります。仕事で質問ばかりしてくる人に対するイラ立ちは、おそらくこれに似ているのではないでしょうか。
【感想】
◆私のことは置いといて、実際に周りにこういう方がいたことは、過去何度かあった気が。まず、上記ポイントの2番目の「私なんて」。
やたらと謙遜する方、というのは、時おりいらっしゃいます。
多少なら、まぁ可愛いものですが、それも度を過ぎると困りもの。
本書には、その対処法が触れられており、こういうケースでは「決してフォローしない」のが吉。
「私なんて」が始まったら、「へー、そうなんだ」と何食わぬ顔で、話題を変えてしまうのが良いのだそう。
◆また本書では、このような相手に対する対処法のみならず、自分自身が「ウザい」場合の改善法も紹介されています。
例えば、上記ポイントの4番目のようにほめられるのが苦手な場合。
「そんなことないですよ」と言う代わりに、ほめられたら「すぐお礼&ほめ返し」せよ、と。
具体的に言うと、「新しい髪型、すごく似合ってますよね」とほめられたら、「ありがとうございます。○○さんこそ、いつもすごくオシャレですよね」と返せば、傲慢な印象にならず、かつ、相手も気分が良くなることウケアイです。
私自身、ほめられるのが苦手で、すぐ謙遜する癖があるので、これは意識しておきたいところ。
◆さらに、ポイントの一番最後の「指示待ち」については、この本のレビューでも告白したように、私自身、思い当たるフシがありまくり……。
キレる女 懲りない男: 男と女の脳科学 (ちくま新書)
参考記事:【モテ】スゴすぐる「女性脳のトリセツ」7選(2012年12月12日)
なんたって、「言ってくれればやったのに」は、サンケイリビング社のアンケート調査、「夫のムカつく一言」ランキングで、堂々の2位ですからね。
【ワイドショー通信簿】妻がブチ切れる 禁断の一言 - ライブドアニュース
確かに、男同士では、あまりこういう問題は起きていない気がするので、あくまで男女間(というか男性)の問題かもしれませんが、ご留意頂ければ。
◆なお、本書の第6章では、『「話していて楽しい人」になるために』と題して、コミュニケーション上手になるためのアドバイスが7つ収録されています。
ぶっちゃけ、ここだけで記事書いても良かったくらいなのですが、それはまた機会があれば。
『サバンナ高橋に学ぶ「おいしいの3段活用」』とか、ネタ的にも美味しいモノもちらほらありましたし、どうぞご期待ください。
もちろん、ひと足先に本書でご確認頂くのもいいんですけどねw
書き下ろし文庫本で、コスパ高し!
実はあなたもやっている!? ウザい話し方 (PHP文庫)
第1章 その話し方、エネルギーを吸い取られます
第2章 「この人、ほんと面倒くさい!」と思われる話し方
第3章 こんな話し方では、食事&飲み会に誘われなくなる
第4章 こんな話し方の人とは、仕事をしたくない
第5章 その口ぐせ・言い回し、少しイラッとします
第6章 「話していて楽しい人」になるために―あまり言われないけれど、実は重要な7ポイント
【関連記事】
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【貴方は大丈夫?】『嫌われない話し方 100のルール』植西 聰(2012年02月16日)
【編集後記】
◆土井さんに先越されてしまった1冊。成功する子 失敗する子――何が「その後の人生」を決めるのか
これも、最近マイブームな「科学的な自己啓発本」として、注目はしてたんですよね……。
ご声援ありがとうございました!
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