2013年12月16日
【知的生産術】『1日に10冊の本を読み3日で1冊の本を書く ボクのインプット&アウトプット法』千田琢哉
1日に10冊の本を読み3日で1冊の本を書く ボクのインプット&アウトプット法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事の中でも注目を集めていた1冊。なお、タイトルと書影からだと「著者になるための方法」のように見えますが、実際には「勉強」「人脈」「仕事」といったテーマごとに、千田さんのやり方が述べられております。
アマゾンの内容紹介から。
出し惜しみせずにアウトプットすることで、大量のインプットができるのだ。千田流大量インプット&アウトプットの極意。
「ひと皮むけたい」方なら、要チェックです!
【ポイント】
■1.本は読み終わったら即処分する繰り返し読む本は、全蔵書のうち1%もない。
99%以上は1回読んで終わりなのだから、飾っておいても仕方がない。
「いずれまた読む」と思って保管しておいても、1年経ってもどうせ読まないのだ。
そこで24時間以内に再読した本以外のすべては、読み終わったら処分すると決断した。
すると本との出逢いは一期一会と考えるようになり、今までよりも速く深く既めるようになった。
どんどん読んで、どんどん処分していくと、読書が質量ともに大幅にアップしていくのがわかった。
■2.時間を忘れて本に没頭する
さらに厳密に言えば、速く読めるか否かは問題ではない。
時間を忘れて没頭できるものが、本当にあなたに向いている本なのだ。
大好きで没頭できる本は、いちいち周囲の目を気にして読まないはずだ。
脇目もふらず読んでいる姿が、あなたにとって最高の速読なのだ。
うっかり寝食を忘れて読破した本の山は、あなたの将来そのものなのだ。
■3.今、傍にいてくれる人を大切にする
「最近たった1人の親友と喧嘩してね……」と友人に相談している人がいるが、これほど失礼な話はない。
今、目の前にいる友人は親友じゃないと念を押しているようなものだ。
笑い事ではなく、今、傍にいてくれる人を大切にしないというのはこれと同じだ。
今、目の前にいる人こそが、あなたの人脈なのだ。
■4.名刺は捨ててアクションを起こす
現在の私はといえば、名刺は全部即捨てだ。
名刺交換したらお礼ハガキを書いて投函するから、その直後に捨てるのだ。
もしご縁があれば、後日ハガキの返事かメールが届けられるだろう。
名刺なんかなくても、返事があれば住所やメールアドレスが残るから心配ない。
名刺を大切に保管している人より、名刺を捨ててアクションしている人のほうが人脈は増えていくのだ。
■5.メールは極力短くする
自慢ではないが、私のメールは失礼なほど短い。
件名に10文字以内で要件をまとめて、本文は白紙というのがスタンダードだ。
「原稿拝受/千田琢哉」「明日午前着で発送完了/千田琢哉」といったように、相手に届いた瞬間に内容がわかるようにメールする。
相手の命の断片である時間を奪わないためだ。
その結果、相手からのレスポンスもすぐに届く。(中略)
だからいつも仕事がとんとん拍子に進むのだ。
■6.あえて斜陽業界を狙う
「独立するためにはどんな業界が狙い目ですか?」
「今成長中の業界を教えてください」
独立を考え始めたサラリーマンからそんなメールが頻繁に届けられる。
そんな質問をしてくる人は、絶対にサラリーマンをやめないほうがいい。
独立してもすぐに廃業するのが目に見えているからだ。(中略)
経営センスのある人は、むしろ斜陽業界を狙う。
斜陽業界には超トップレべルの人材は少ないから、努力が報われやすい。
相変わらず旧来のやり方にこだわる頭の堅い人が多いために、外からやってきた人間にこそチャンスがある。
何を隠そう、私が出版業界でやっていけると踏んだのもそうした理由だ。
■7.自分が勝てると確信を持てる土俵で勝つ
もしあなたが自分のことを不器用なカメタイプだと思っているなら、チャンスだ。
不器用な人がどうして"不器用"という評価をされてしまうかといえば、わざわざ自分の苦手分野で勝負しているからだ。(中略)
童話『うさぎとかめ』は、器用なウサギが油断して途中で昼寝してくれたおかげで、不器用なカメが追い抜いて勝ったことになっている。
それも1つの教訓ではあるが、最初からカメは泳ぎで勝負に挑んでもよかった。
戦略とは、「自分が勝てると確信を時てる土俵で、確実に勝つこと」なのだ。
【感想】
◆読書のスタイルをざっくり分けると、「良書を何度も繰り返し読む」派と「多読」派とに二分されると思うのですが、上記ポイントの1番目にあるように、千田さんは思いっきり後者。実際私も、本当にごく一部の本を除けば、再読することはほとんどありませんし、必要があれば自分のブログで確認しております。
これでも昔はダンボールごとに本のリストを作って整理していたのですが、貸したりあげたり、インタビュー等のために抜き出して戻さなかったりしていたら、もうカオスw
今でも、勉強本とモテ本だけは独立した箱に入れていますが、それ以外の本については、リストも作らず、職場と自宅にドーンと詰んであります。
さすがに私も、いいかげん5年以上前の本については、処分しないと限界なので、千田さんを見習いたいところ。
それとも、自炊してから処分するのがいいんでしょうか……。
◆また、メールを短くするお話は、類書でも言われていることかと。
それでも、千田さんのように、タイトルで全部言い切って「本文白紙」というのは、私はまだ見たことありませんが(携帯メール除く)。
むしろ、そこまで短くするくらいだったら、今ならLINEでやり取りする方がいいかもしれませんね。
そして、本の執筆のように、複数の人間が関係する業務のメールは、自分がボトルネックにならぬよう、他のメールよりもタイムリーに処理すべし、と以前勝間和代さんも言われていた気が。
◆ちなみに、割愛した中で面白かったのが、「大好きな作家のゴーストライターを目指す」というお話。
てっきり、文体を真似て、ノンフィクションなり小説でも書くのかと思いきや、千田さんの場合、新入社員の頃、営業日報で芥川龍之介の文章を真似ていたのだとか。
するとその時の上司からは「お前の日報、何かイラッとくるな」と厭味をいわれたのだそう。
……いや、そういう問題じゃないような気がしますがw
◆そこで、上司がイラッとこないように気を使って、石川啄木風に三行日記で綴ったり(上司からは「切ないな」といわれたとのことw)、三島由紀夫、太宰治、川端康成等々、ひと通り挑戦。
ただし、上司のウケはおしなべてよくなかったそうです。
なお、最後にとある著者さん(ネタバレ自重)を真似たところ、書類全部の書き直しを命じられてしまうのですが、それが転職のきっかけになった……というより、明らかに今の千田さんの文章は、この方の影響を受けているハズ(もっとも、本書は私が今まで読んだ千田さんの著作の中では、フォーマット的には一番影響が薄かった気がしますが)。
なるほど、著者を目指す方も、このように日常業務の中で「アウトプット」修行をするのも良いかもしれません。
「千田流知的生産術」の秘訣がここに!
1日に10冊の本を読み3日で1冊の本を書く ボクのインプット&アウトプット法
1 勉強のインプット&アウトプット
2 人脈のインプット&アウトプット
3 仕事のインプット&アウトプット
4 お金のインプット&アウトプット
5 人生のインプット&アウトプット
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【編集後記】
◆やはり千田さんが最近出された本から。本を読んだ人だけがどんな時代も稼ぐことができる
タイトルからは分かりにくいですが、ブックガイドのようです。
ご声援ありがとうございました!
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