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2013年11月01日

そろそろ本気で学びませんか? 『スマートトーク』


スマートトーク ~成功する伝え方~
スマートトーク ~成功する伝え方~


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、多様な用途に使える「話し方」の指南書。

著者のリサ・B. マーシャル女史は、クライアントにロシュ社、エクソン・モービル社、ハーバード大学、スタンフォード大学等を抱えるコミュニケーション分野のエクスパートです。

アマゾンの内容紹介から。
かしこい話し方ができれば、他人を動かし、仕事や人生で、求めているものを手にすることができる。言い回しから、根回しまで―、人を魅了して、成功するコミュニケーションのノウハウ完全ガイド。プレゼン力、交渉力、影響力がみるみるアップする!

なお、タイトルは「ホッテントリメーカー」のお世話になりました!




【ポイント】

■1.正しい握手の仕方
 握手するときには、右腕の脇を締めたまま軽く肘を曲げ、手を前に差し出します。(中略)
 指を伸ばし、親指を上に向けて、手のひらが床に垂直になるようにします。必ず、親指と人差し指の間を十分に広げてください。
 握手では、まず親指と人差し指の間を相手のものと合わせ、次に、指で相手の手を包み込みます。ギュッと握るのは、必ずそのあとにしてください。最初に相手と親指と人差し指の間を合わせることが、上手な握手の秘訣です。


■2.集団の中での自己紹介では、ネタを用意しておく
決められた内容を話す場合は、情報を漏れなく盛り込んで簡潔にまとめ、前の発言者たちのコメントに反応して脱線しないように気をつけましょう。
 自由に話していい場合は、まわりの人たちと関係がありそうなものを3つほど挙げることをお勧めします。そういう場合に備えて、つねに6つか7つのネタを用意し、携帯機器の音声メモやテキストメモに入れておくといいでしょう。仕事関係のネタとプライべートなネタの両方を用意しておけば、準備万端です。


■3.恩送りをする(ぺイ・イット・フォーワード)
私たちは、自分が何の貢献もしていない人から恩を受けることもあれば、恩がある人に直接恩返しできないこともあります。ですから、恩送り(ぺイ・イット・フォーワード)という考え方でフォローアップ活動に取り組むことをお勧めします。つまり、人脈の人たちに価値をもたらし、見返りを求めないということです。(中略)
 人脈を作れるイべントや集まりがあったら、あなたの厚意が直接あなたに返ってくることを期待せずに、ほかの人たちに貢献しましょう。最初の会話のときに、「質問」を使って、相手の役に立つには自分の才能をどう生かしたらいいか判断しましょう。そして無償で、見返りを期待せずに貢献しましょう。


■4.言葉を慎重に選ぶ
 言葉を選ぶときには、自分が言いたいことを表す言葉を考えるだけでは足りません。相手にどう聞こえるかも、考える必要があるのです。相手は、あをたが意味した通りに自動翻訳してくれるわけではありません。
「あなたは○○しなければならない」「あなたはいつも○○する」「あなたは絶対に○○しない」。こういう言い方は避けましょう。
 代わりに、「あなたは○○と考えているかもしれませんね」「もし○○したら、さらに強カかもしれませんね」「○○のような気がします」といった、ぼかした言い方をしてはどうでしょう。


■5.批判せずに快復フィードバックする
「快復フィードバック」というのは、礼儀正しく、客観的で、協力的なフィードバックのことです。こうしたフィードバックを提供するには、聞き上手になり、進んで対話をし、問題を解決し、責任感を持つ必要があります。
 快復フィードバックというのは、見落としがちな盲点に、プラス思考で光を当てるようなものです(たとえば受け手が、「わー、それは知らなかった! 教えてくれてありがとう!」と感じるもの)。快復フィードバックは、自信を与え、自尊心を育てるためのものです。快復フィードバックがなければ、部下たちは学びませんし、成長もしないのです。


■6.批判的なコメントの内容と、コメントした人を切り離して考える
コメントの内容と、それに対する悪感情やコメントの伝え方とを切り離して考える必要があります。自分にこう問いかけてみてください。「同じコメントを、支えになってくれている友人がやさしく伝えてくれたとしたら、自分はこのコメントをもっと信じるだろうか?」。


■7.人間関係を損なわないような9つの「ノー」の言い方(抜粋)
●「イエス」+「ノー」+「イエス」

●簡単なお詫び」+「ノー」+「ありがとう」

●「イエス」+「しかし、ノー」

●「ほめ言葉」+「ノー」

●「ノー」+「理由の簡単な説明」+「代替案」

(詳細は本書を)


【感想】

◆本書は下記目次のように、最初の方の章で「自己紹介」や「人脈のメンテ」等の話があるので、いわゆる「人脈本」かと思いきや、後半の方では「交渉」の話まで出てきて、ちょっとビックリ。

しかも第11章では、影響力のツールとして『影響力の武器』の6つの法則まで登場するという。

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

参考記事:【速報!】最強のビジネス本「影響力の武器」の[第二版]がいよいよ登場!!(2007年08月18日)

この本が出てくる時点で、本書がただの「人付き合いをよくする本」ではないことが明らかです。


◆そう言えば、第1章の「自己紹介の仕方」でも、上記ポイントの2番目のような一般的なお話がある一方で、「仕事に結びつける自己紹介」についても触れられていました。

これは著者が「対話型自己紹介」と呼ぶもので、具体的にはこのようなもの。

「こんにちは、リサと申します。ちょっとおたずねします。もしあなたが、部署の深刻なコミュニケーション問題を一夜にして魔法のように解決できたとしたら、翌日にはどんな変化が起こると思いますか?」

加えて、著者の場合はクライアント企業の事例をいくつか用意し、しゃべる練習もしておくのだそう。

実際いくつか質問をしているうちに、相手はまず間違いなく「何の仕事をしているのか」聞いてきます。

そこで「私はコミュニケーションの専門家で、あなたのような方々を手助けしています。たとえば……」と言って、相手と同じような問題を抱えていたクライアントを手助けした事例を紹介するのだとか。

自己紹介の時点で商売がらみの会話に巻き込むなんて、恐るべし……。


◆また、バッサリ割愛してしまったのが、第9章の「扱いにくい人たちへのタイプ別対処法」。

ここでは「告げ口屋」「気むずかし屋」「知ったかぶり屋」「愚痴り屋」等、合計9つのタイプ別に、具体的な対処法が解説されています。

例えば「知ったかぶり屋」に対しては「うっとうしいが罪はない」ので、「何かを教えてもらったら、必ずお礼を言う」等々。

実は、他にも結構付箋は貼ったのですが、ここから1つ2つ選ぶのもどうかと思いカットしてしまったという。

いや、こうした「困ったチャン」は日本もアメリカも関係ないんだな、とw


◆本書では、ポイントポイントで「気をつけよう」「考えてみよう」と題した「留意点」を挿入。

さらに必要に応じて、章の終わりに「エクササイズ」が付されており、ここでワークをする仕様になっています。

今回は記事執筆の為読み飛ばしましたが、ここも実践すれば効果が望めそう。

コミュニケーションスキルを幅広く高めたい方なら、本書はきっとその役に立つと思います。


コミュニケーションの達人ワザを知りたい方なら必読!

スマートトーク ~成功する伝え方~
スマートトーク ~成功する伝え方~
第1章 自己紹介の仕方
第2章 会話上手になるためのテクニック
第3章 何を言ったらいいか困る場面―ケースごとの対処法
第4章 人脈を築くためのフォローアップ手法
第5章 「気くばり」と「思いやり」の外交術
第6章 「快復フィードバック」の伝え方
第7章 批判されたときの対応の仕方
第8章 むずかしい話し合いの進め方
第9章 扱いにくい人たちへのタイプ別対処法
第10章 上手な「ノー」の伝え方
第11章 影響力を発揮して、人を動かす方法
第12章 上手な交渉の仕方
第13章 ポジティブな言葉の使い方
第14章 あなたの中のカリスマ性を引き出すには?


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お前らもっと『30秒で話を伝える技術』の凄さを知るべき(2013年10月06日)

【オススメ】『話し方! こう変えればうまくいく パワートーク36の技術』ジョージ・ウォルサー(2013年04月11日)

【元ネタ本?】「なぜ、この話し方だと成功するのか」アーチ・ラストバーグ(2010年06月14日)

【話し方】「たった1分間で相手を引きつける話し方13のテクニック」アラン・ガーナー(2010年06月06日)

【速報!】最強のビジネス本「影響力の武器」の[第二版]がいよいよ登場!!(2007年08月18日)


【編集後記】

◆小飼 弾さん、久々の新刊。

小飼弾の失言学
小飼弾の失言学

……もう発売なのにアマゾンの情報が。


人気blogランキングご声援ありがとうございました!

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