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2013年09月16日

【ネタ?】『影響力の武器 コミック版』が想像の斜め上だった件


影響力の武器 コミック版
影響力の武器 コミック版


【はじめに】

◆先日発売となった、ロバート・B・チャルディーニ著の『影響力の武器 コミック版』。

私はオリジナルをしっかり読んでましたし、そもそもコミック版という様式にあまり興味がなかったのでスルーしていたのですが、実際に書店で手に取ったところあらビックリ。

何と言うか、「私の想像の思いっきり斜め上」とでも言いますかw

オリジナルの熱狂的なファンとしては、色々な意味で(?)ご紹介しておかねばならない、と思い、今般エントリーを書いてみました。


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【特徴その他】

■1.日本の企画ではなく、原書がある

◆ここで言う原書とは、オリジナルの原書(『Influence: Science and Practice』)ではなく、コミック版の原書のこと。

Influence: Science and Practice: The Comic
Influence: Science and Practice: The Comic

要は、コミックの洋書版を日本語に翻訳したのであって、企画自体も洋書に準じているのだと思います。

よく、オリジナルを分かりやすくした「図解本」とか「マンガ本」等がありますよねw?

てっきり『影響力の武器』のそのパターンを、日本で企画して出版したのかと思ったのですが、全然違いましたw

版元も『影響力の武器』と同じく誠信書房ですから、まさに「オフィシャル版」の模様。


■2.ただし、縦書きに直してある

◆基本的には原書を翻訳したバージョンのようですが、1点違うのが、「縦書き/横書き」の部分。

アマゾンの内容紹介にもあるように、コミック版の原書は「横書き(&左開き)」なのを、日本版は「縦書き右開き」としたようです。

確かに本文中で、メモ書を左手でとるシーンがあったのですが、これは左右逆にしたからかと。

他にも、銃を撃つ手が左だったり、子どもが手を伸ばすシーンでも左手だったりと、意識すると何箇所かそれらしき名残がありました。

これはまぁ、しょうがないかな、と。


■3.絵柄はアメコミ調w

◆原書がアメコミなんですから、当然本書もアメコミ調

今回、イラストを担当したのが、ネイサン・リュート(Nathan Lueth)という男性です。

上記の洋書版でチャルディーニ氏の似顔絵が表紙にありましたが、あんな感じのテイスト。

Influence: Science and Practice: The Comic


他の本からも。

Altucher Confidential


またこれは別の本ですが、丸々1ページ載っているのがあったので、ついでに。

The United States Constitution: A Graphic Adaptation (A Round Table Comic)

まさにこんな感じです(本書はモノクロですが)。

良くも悪くも(?)「アメコミ」と言いますか。


■4.ストーリーは「近未来戦闘系」(?)

◆ここまでは、分かるのですが、「想像の斜め上」だったのが、本書のストーリーというか展開です。

アマゾンの内容紹介から。
西暦20××年――人間社会を思慮のない怠け者集団に変えようとする闇の勢力が、密かに市民社会に潜行していた。闇の勢力は、承諾誘導のプロや人工頭脳ロボット、そして6種の「影響力の武器」を導入し、人々を襲い始めた。状況が悪化していくなか、軍事司令部はロバート・B・チャルディーニ博士を軍事参謀として招聘し、闇の勢力との「承諾誘導戦争」への指揮を依頼した。そして、戦いの幕が開いた――『影響力の武器』のダイジェスト版が、近未来戦闘系コミックとして登場。6つの影響力の武器を巧みに使い次々と襲ってくる敵を、チャルディーニ隊の面々が撃破していく。武器の特徴や使われ方、承諾させられそうになったときの逃げ方などがわかる。
……ここだけ読んでも良く分からないと思いますが、実際に通して読んでも良く分かりませんでしたww

とりあえず、前提条件からしてアレなんですけど、そういうものだと思い込まないと話が進みません。


◆また、「闇の勢力」というのが、外見から分からない(ものの「影響力を使うので分かる」)のかと思いきやあにはからんや、見た目からして思いっきりぁゃιぃフォルムとなっております。

その敵をやっつけるのにも、「論破」するとかではなくて、文字通り「撃破」

チャルディーニ隊長以下、メカに強い隊員や、マッチョな隊員等いて、彼らが武術を使ったり銃を撃ったりと、気分は「特攻野郎Aチーム」です(?)。



というかこのストーリー上でチームを率いる、チャルディーニ隊長って1945年生まれなんすけど、そんなご老体にムチ打たんでも……。


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|.....||__|| (     )  どうしてこうなった・・・
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|.....||__|| ( ^ω^ )  どうしてこうなった!?
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/ || ̄ ̄|| r( ^ω^ )ノ  どうしてこうなった!
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| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/ノ´` ♪
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| ̄ ̄\三  / ̄ ̄ ̄/  ´`ヽ、_  ノ
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【まとめ】

◆以上、超簡単にレビュー(?)してみました。

正直、『影響力の武器』のオリジナルの方をお読みの方にとっては、本書を読む必要性をあまり感じられず。

かといって、関連書籍をまったく読んでいない人にとっては、本書の少ないページで、オリジナルにあるような濃いコンテンツを理解するのは不可能なような。

私も何で本書を買ったかと言うと、リアル書店で手に取って、ありきたりな図解/コミック本とあまりにもかけ離れていたので、つい出来心で……というのがホントのところ。

ぶっちゃけ、素人にはお薦めできないっす。


◆もっとも、本書にも良い点があって、たとえばオリジナルでも登場するいくつかの事例は、コミック化されたことにより、イメージしやすくなったこと。

具体的には、「朝鮮戦争の時に捕虜になったアメリカ兵が、反米思想に染められるお話」とか、「この世の終わりを信じるカルト集団のお話」等々。

ただしページ数が少ないこともあって、結局説明文がびっしり書かれていたりするので、コミック化の必要性があったのか微妙なところ。

……って、このエントリーを書いているうちに投稿されたアマゾンのレビューに、「マンガにする意味なくね?」と同じようなこと書いてあってワロタw


『影響力の武器』マニア(だけ?)に捧げる1冊w!

影響力の武器 コミック版
影響力の武器 コミック版
プロローグ
返報性
コミットメントと一貫性
社会的証明
好意
権威
希少性
エピローグ


【関連書籍&記事】

オリジナル並びにその「実践編」は、いずれも名著なので、未読の方はマストで。

影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか
影響力の武器[第二版]―なぜ、人は動かされるのか

参考記事:

【モテ】彼女が欲しい? よろしい、ならば『影響力の武器』だ!(2012年02月10日)

【速報!】最強のビジネス本「影響力の武器」の[第二版]がいよいよ登場!!(2007年08月18日)


影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣
影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣

参考記事:【スゴ本】「影響力の武器 実践編」がやっぱりスゴかった件(2009年06月10日)


【編集後記】

◆初心者向け(?)に、Kindle版ですがこんな本も。

やさしく解説 5分で読める『影響力の武器』
やさしく解説 5分で読める『影響力の武器』

もちろん一番いいのは、オリジナルをお読み頂くことなんですがw


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