2013年09月14日
【自己啓発】『まずは、自信をつけてしまえ!』ブライアン トレーシー
まずは、自信をつけてしまえ!
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、結構ガチな自己啓発本。著者のブライアン・トレーシーと言えば、以前『フォーカル・ポイント』をレビューしたことがありましたが、それを彷彿とさせる1冊です。
アマゾンの内容紹介から。
自己啓発のカリスマが書く「自信のつくり方」。多くの成功者を対象に研究してきた著者の結論は、「自信」である。本書では、自信を高めるための心の持ち方、長所を生かす方法、逆境の乗り越え方など「自信をつくる」ための理論と方法が、段階的に述べられる。
まさに「自信の持てない方」なら必読です!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.自分の価値観にこだわる自分の価値観を定めるということは、今後、どんな生き方をするかを明確にすることでもある。そして、その価値観をどの程度堅持するかによって、あなたの人格、人間としての真の特性を示すことになる。
揺るぎない自信は、自分の価値観に徹底してこだわることから生まれる。心の奥で自分の信念を決してまげないと思っていれば、あなたは自信に満ちて、正々堂々と、あらゆる状況に対処できるという強い気持ちになる。
■2.目標を設け、達成する
私たちは小さな目標に力を注ぐことで、より大きな目標に取り組む自信が持てるようになる。できないことは何もないというところまで到達すれば、自信はずっと高まる。
事実、より大きな自信と能力を得るには、より大きな目標を設け、達成することを習慣づけなけれぱならない。自分は目指すことができるとわかって初めて、自分を信じることができるのだ。
■3.ネガティブなものの影響を受けない
専門家によると、人がすること、言うこと、考えること、そして感じることの優に95パーセントは、周囲からの暗示の影響を受けているという。例えば、他人の無礼な言葉に動揺し、何時間も憤慨する。一方、ほめ言葉には気をよくし、一日中、気分よく過ごす。私たちはみな、暗示に左右されやすい。
強固な自信を得るには、自分なりの判断を下し、あなたをネガティブにしたり不幸にしたりするものの影響を受けないようにしなければならない。自分の考えも周囲からの暗示もコントロールし、心に入れるものは自分が望むもの、なりたい人物像にかなうものにしなければならない。そして、ほかのあらゆる影響を排除するよう努めるのだ。
■4.緊張したら目標のことを考える
「置換の法則」によれば、意識下の心は一度に1つの考え、ポジティブな考えかネガティブな考えか、どちらかしか持てない。意識してポジティブな言葉やイメージを心に描けば、あなたはポジティブになり、ネガティブなものは遮断される。
例えば、何かで緊張したり、不安や怒りを感じそうになったとき、気持ちを切り替えて、目標のことを考えるようにすれば、たちまちポジティブな気持ちになるだろう。ポジティブな、未来志向の目標について考えることで気持ちが高まる。目標について考えるのと同時に、動揺したり怒ったりすることはできない。
■5.「映画の最後」の気持ちになる
映画を見にいって、再上映が始まるまであと10分というところだったと想像しよう。あなたはロビーで待つのではなく、場内に入り、最後の10分を見ることにする。すると筋立てがどうなるか、ドラマがどう決着するか、映画がどのようにして納得できる終わり方をするかがわかる。それから数分後、再上映が始まり、映画を最初から見る。(中略)
この方法は、ほぼすべてに応用することができる。どんな状況でも、最後にどうなるかすべてわかっていると想像することで、あなたは自信を持つことができる。あなたを緊張させたり不安にさせたりする事態や問題が起きそうなときは、この「映画の最後」の気持ちになるのだ。会議や訪問販売、面接の前には、意識して「映画の最後」の気持ちになろう。
■6.自分の得意分野に全力を注ぐ
世のリーダーたちのきわだった特徴の1つは、さまざまなことをなしとげるための1つの道具のように、自分を1つの資源とみなしていることだ。彼らは重要な変化をもたらすことができる、自分の得意分野にのみ精を出す。自分が成功できる分野に集中するのだ。
あなたはこう自問すべきだ。「私にできて、しかも、私だけができて、うまくいけば私の立場に多大な変化をもたらすものは何か?」。
■7.クレームや批判は必ずあると心得る
私は、セールス、マネジメント、モチべーションなどについて講演をする。ときおり、話が気に入らないと言いにきたり、手紙を寄こしたりする人がいる。私が受け取るEメールや手紙の99パーセント以上が好意的であっても、不満を持つ人が必ずいる。これは私の仕事にはついてまわる蚊なのだ。
あなたが何をしようと、それに対するクレームや批判は必ずある。それはあなたに弱点があるということではなく、別の人の見方、意見にすぎないと考えたほうがいい。
【感想】
◆画像は貼りませんが、本書も付箋を貼りまくりました。というか、今まで当ブログでご紹介してきたブライアン・トレーシーの本は、おおむね付箋だらけだったので、ある意味想定内ではありましたがw
ただし、類書でも良く見かける「目標を紙に書きだす」と言ったお話は割愛。
どうしても、この本にある「『イェール大学の目標達成研究』が実際に行われたという事実はない」という指摘が引っかかっておりまして。
その科学が成功を決める (文春文庫)
参考記事:「その科学が成功を決める」がもっと評価されるべき5つの理由(2010年03月23日)
とはいえ、トレーシー氏自身には効果があったようですし、それだけを持って、本書の他の部分を否定するつもりはありませんが。
◆また、今回ことごとく割愛してしまったのが、頭文字関連(?)のお話です。
例えば「内なる自信の4C」なるものは、以下の4つ。
1.Clarity(明確さ)
2.Conviction(確信)
3.Commitment(意欲)
4.Consistency(一貫性)
もう1つ、「成功と自信をもたらす4つのD」。
1.Desire(願望)
2.Decision(決断力)
3.Determination(決意)
4.Discipline(自制心)
詳細は本書を……というより、これらだけでエントリー書いた方が、注目されていたかもしれませんねw
こういったキャッチーなまとめ方をしているのも、トレーシー氏の売れっ子たるゆえんかと。
◆ただ、本書で一番感銘を受けた(?)のが、以下の「成功がいかに自信からもたらされるかを示すあるエピソード」です。
……昔、1人の男性が大きな取引に失敗し負債をかかえ、支払いを迫られたため、会社をたたむかどうか迷っていました。
思い悩んで橋の上に立って水面を見つめていると、年配の男性に話しかけられたので、問われるまま自分の現況を話します。
するとその老人は「1年後の今日、ここで会おう。そのとき返してくれればいい」とその場で小切手を書いて渡したのでした。
その金額は何と50万ドルで、しかも署名にあった名前は「ジョン・D・ロックフェラー」!
◆男性は当初、その小切手を換金しようとしますが、金庫にしまい、逆にその小切手があることで自信を持って問題に対処するようになります。
仕入れ業者や債権者と渡り合うことで、業績は好転し、やがて負債を失くして黒字化を達成。
1年後、男性は現金化していない小切手を手に、その公園に向かい、あの老人と再会したのでした。
男性が胸躍る成功物語を話そうとしたとき、衝撃の事実が!?(以下ネタバレ自重)。
そう、結局は事態が好転したのは「自信のおかげ」だったんですよね。
◆本書は原題を『The Power of Self-Confidence』と言い、本国でもおおむね好評。
一箇所アレな誤植があったんですが、こまけーこたー(AA略
翻訳本でそれなりにページ数がある割に、お手頃価格なのも嬉しいところ。
日頃から自信がない、自分に自信が持てない、という方なら一読の価値は十分あるかと。
自信を手に入れれば、人生が変わります!
まずは、自信をつけてしまえ!
はじめに 何ものも恐れない境地になる
第1章 自信の基礎
第2章 目標と個人の力
第3章 能力を獲得し、仕事に熟達する
第4章 自信をつける心のゲーム
第5章 強みをフルに生かす
第6章 逆境が自信を磨く
第7章 行動に見る自信
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【ネバリズム】『たった1つの言葉が人生を大きく変える』マーディ・グロース(2012年04月04日)
【成功本】「フォーカル・ポイント」が中身濃すぎな件(2009年10月04日)
【編集後記】
◆上記でも登場したこの本は、中古でも未だ値崩れしておりません。フォーカル・ポイント
当ブログにおける2009年年間ランキング3位の人気作ですので、未読の方は要チェックで!
ご声援ありがとうございました!
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