2013年09月13日
【睡眠】『誰でもできる! 「睡眠の法則」超活用法』菅原洋平
誰でもできる! 「睡眠の法則」超活用法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、1年程前、『あなたの人生を変える睡眠の法則』が当ブログでも好評だった菅原洋平さんの新作。帯にもあるように、前作の「実践編」ということで、より一層私たちにとって活用しやすくなっています。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
この「睡眠の法則」第2弾では、多くの方が、疑問にもたれた質問にお答えすることと、もっと睡眠の法則が活用しやすくなるテクニックを、まとめてお伝えいたします。
私の職業は、作業療法士です。現状の中でどんな行動をすれば、生活が向上するかという、具体的な方法を提示するのが私の仕事です。
本書では、今の忙しさを、明日への推進力に変えるために、脳科学と臨床に基づいたリアルな方法を、お伝えいたします。
きっと「これならできる」という、ご自分にぴったりの方法が見つかるはずです。
まさに、今現在の私の睡眠方法が「NGだらけ」であることが良く分かりました!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.眠り始めの3時間が勝負眠り始めを充実させる成長ホルモンは、睡眠が深いほど分泌量が増えます。(中略)
成長ホルモンは、眠り始めの3時間にピークがみられ、そのピークは眠る時間に合わせて変わるということが知られています。つまり、先ほどの成長ホルモン分泌を促す刺激の中では、睡眠が最も強力な因子であり、その睡眠の中でも眠り始めの3時間が最も重要ということです。
■2.朝は強い光を見て、夜はなるべく暗くする
眠りの中盤を充実させるメラトニンは、光によって分泌量が決まります。
メラトニンは、睡眠のリズムをつくる役割を担い、光を感知すると分泌が減り、暗くなると分泌が増える特徴があります。メラトニンは、朝減って夜増えるというリズムをもっているので、朝は強い光を見てメラトニンをしっかり減らし、夜はなるべく暗くすることが大切です。
■3.睡眠不足は慣れるが、生産性は低下する
私たちは、睡眠を削るほど、確実に認知機能が低下しますが、その認知機能の低下を知らせるサインである眠気には気づかなくなっていくということです。つまり、本人は大丈夫だと思っていても、実際の生産性を客観的に評価してみると、恐ろしく低くなっていることがあるということです。
■4.作業の前に1分間目を閉じる
例えば、車を運転するときは、シートべルトを締めてキーを回して、といろいろ操作をしているので、脳は一時的に覚醒しますが、運転を始めて15〜30分程度経過すると眠気が出てくることがあります。これは、もともと眠気があったにも関わらず、運転を始める操作をすることで脳が覚醒し眠気がマスクされて、運転が始まってから眠気が出てきたという現象です。
そこで、運転を始める前に1分、目を閉じてみましょう。運転を始める前は、自分では眠気は感じていませんが、このタイミングで目を閉じることが大切です。会議を始める、パソコンで資料を作るなど、長時間集中し続けなければならないときは、始める前に目を閉じると決めておくことで、いつも眠いという状態から脱却することができると思います。
■5.夕方には絶対眠らない
本書を通して最も知っていただきたいことは、「夕方(起床から11時間後)だけは絶対に眠らないでください」ということです。4-6-11の法則のうち、どれから取り組めばよいかな、と迷っていらっしゃる方は、ぜひ、タ方眠らないということを最優先にしてください。
(詳細は本書を)
■6.浴室の照明を消してみる
浴室は、他の部屋に比べて照明と目との距離が近く、また全体が白っぽい壁であることで光が多く反射します。そこに、ゆったりとお湯につかって過ごすので、一定時間強い光を浴びるわけです。試しに、浴室の照明を消してみましょう。(中略)
難しい案件に取り組んだ日や、たくさんの初対面の人と会った日などは、脳の中の情報量が非常に多いので、入浴中の光を減らし、脳の覚醒を低下させることも、翌日に疲れを持ち越さないためにできる工夫です。
■7.目覚ましのスヌーズ機能は使わない
スヌーズ機能は、目覚めが悪いから使うものですが、使い続けていると目覚めが悪くなるとは、どういうことでしょうか。スヌーズ機能と睡眠慣性の関係について調べられた実験では、スヌーズ機能を使用している人は、使用していない人より、起床後の全般的な活力が低下していたという結果がみられています。
【感想】
◆本書は前作の「実践編」ということで、一部かぶっているネタもありました。例えば上記ポイントの5番目にある「4-6-11の法則」。
これは前作で「睡眠の法則の3つの大原則」としてうたっていた、「起床から4時間以内に光を見て、6時間後に目を閉じ、11時間後に姿勢を良くする」というものです。
もちろん本書内でも解説されていますが、一応こちらの記事で詳細について触れておりますのでご参考まで。
参考記事:【睡眠】『朝昼夕3つのことを心がければOK! あなたの人生を変える睡眠の法則』菅原洋平(2012年10月06日)
◆それはさておき、冒頭で申しあげたように「自分の睡眠スタイル」にNGが多すぎて頭の痛いワタクシ。
まず、「仕事の終わった夕方に仮眠取ってますが何かw?」
一方本書では、夕方は寝るどころか、むしろ「ラジオ体操をせよ」と指導しています。
その理由等、詳細については本書を読んで頂くとして、簡単に言うと「深部体温が高くなるはずの夕方に眠ると体温が上がらないため、その後の眠る時間に体温が下がらなくなり寝付けなくなる」のだとか。
実は著者の菅原さんも同じだったそうですが、私は子どもの頃、学校から帰ってきてからいったん眠って、その後塾に行っておりました。
眠いし、疲れているので、それが当然だと思っていましたが、逆に「帰宅後に眠っていたから疲れやすい体になっていた」と知りビックリ。
ウチの子どもも、夕方には寝ないようにさせないと……。
◆また、割愛した中でやっていたNGの1つが「音楽を聞きながら眠る」こと。
本来人は、「入眠時心像」と呼ばれる「脳が自らの注意をひきつけるために画像や音、体の感覚を生み出すこと」によって、外部の感覚を遮断して睡眠を促すのだそうです。
ところが音楽を聞くことは、脳のこのような努力を妨げてしまうことに。
私の場合、タイマー機能によって10分間で音楽が終了する設定にしているため、睡眠に悪影響はないかと思っていましたが、そういう弊害があったとは。
試しに夕べは、「音楽ナシ」で寝てみましたが、聞きながら眠ることが完全に習慣化していた(少なくとも職場での昼寝の際は、周囲の音を消すため必須)ので、慣れるまで時間がかかりそうです。
◆そしてもう1つ問題なのが、上記ポイントの3番目の「睡眠不足の慣れ」。
本書では「睡眠時間による間違いの数と眠気の関係」という実験結果について、グラフを用いて解説がされています。
これは、画面の上の刺激にできるだけ早く反応するという課題を、「徹夜」「4時間」「6時間」「8時間」という睡眠時間ごとの被験者に14日間実施したところ、日数が経過するにつれて、睡眠時間が短い被験者ほど成績が悪化した、というもの。
これは感覚的にも理解できます。
しかし興味深いのが、同じ被験者に眠気の強さを回答してもらった結果で、徹夜以外の被験者は最初の1週間は眠気が強まったものの、それ以降は眠気の度合いが変わらなかったのだとか。
これこそまさに、上記で引用したように、本人は大丈夫と思っていても、生産性が悪化しているということ。
私は1日当たりの睡眠時間が「仮眠込みで5時間弱」でも、何とかやってるツモリでしたが、実際はそうでもないようですね。
◆なお、本書の第6章では「超活用法」ということで、イレギュラーなケースについても分析。
「1日2食のタクシー運転手」
「子ども寝かしつけ後、夜中に起きて4時頃再び寝る女性」
「シフトのある工場勤務の社員」
「3時間睡眠のエンジニア」etc...
といった方々の、「睡眠の工夫」について触れられています。
この中で私に近いのが、寝かしつけをする女性のケースで、なるほど私もここに気を付ければよいのだな、と納得(詳細は本書を)。
自分が「睡眠不足」と思う方なら、一読の価値アリです!
誰でもできる! 「睡眠の法則」超活用法
第1章 わかりやすい睡眠のメカニズム
第2章 朝にしたいこと
第3章 昼にしたいこと
第4章 夕方にしたいこと
第5章 夜にしたいこと
第6章 不規則な生活でも成果が上がる! 「睡眠の法則」超活用法
第7章 やりたかったことができるようになる! 「脳を成長させる方法」
第8章 よくある問合せ27にバッチリ回答! 菅原洋平の「スリープスクール」
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【編集後記】
◆こちらは、本書の著者である菅原さんのムック本。やる気がでる! 超睡眠法 (別冊宝島 2022)
イラストや図解が多めの本のようです。
ご声援ありがとうございました!
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この記事へのコメント
小久保剛史です
確かにそおですよね。
確かにそおですよね。
Posted by 小久保剛史 at 2013年09月14日 00:55
>小久保剛史さん
初めまして。
こめんとありがとうございます。
この本ためになるので、機会があればぜひご一読を!
初めまして。
こめんとありがとうございます。
この本ためになるので、機会があればぜひご一読を!
Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年09月14日 06:03
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