2013年09月11日
【必読】『1万円起業』緊急レポート
1万円起業 片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、「身の丈サイズ」の起業を薦めた1冊。著者のクリス・ギレボーはさておき(?)、監訳者として久々に本田直之さんのお名前がある以上、見逃すことはできませぬ!
アマゾンの内容紹介から一部引用。
本書は、元手たった1万~数万円でビジネスを始め、年間500万円以上の収入をあげた人を徹底調査してできました。
しかも、登場人物のほとんどは、起業家をめざしていたわけではありません。
ちょっとしたアイデアから自分のビジネスをつくる世界一カンタンな起業の教科書です。
全米で「この本を読んでビジネスを始めた」と熱狂的な支持を受けたベストセラー。
ヨーロッパ、インド、ブラジルなど世界20か国で翻訳の話題書が、本田直之さんの監訳で待望の日本版刊行!
思わず付箋も貼りまくり!
なお、タイトルは久しぶりに「ホッテントリメーカー」のお世話になりましたw
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.「1万円起業」の基本モデル最終的に、集まった回答者は1500人以上。そしてその全員が、次の6つのうち、少なくとも4つの基準に合致していた。(1)情熱主導型モデル
(2)超・低コスト
(3)利益が少なくとも年間5万ドル(500万円)
(4)特別なスキル不要
(5)収支の完全公開
(6)従業員5人未満
(詳細は本書を)
■2.共通部分を探す
共通部分とは、あなたが好きなことや得意なこと(その両方を兼ね備えていればいちばんいい)と、他人の興味が重なる部分だ。
その他人の興味は、喜んでお金を払うほど強いものでなけれぱならない。
あなたが大好きなこと、得意なことが何でも人の興味を引くわけではないし、ビジネスにつながるわけでもないのだ。
この点を勘違いすると悲劇のもとでしかない。
■3.特徴よりもベネフィットについて語る
大切なのは、「価値」は消費者が感じる「感情的な必要性」に結びついているということだ。売り手はよく、「私たちの商品の特徴は……」と語るが、客が受け取るべネフィットについて語るほうがはるかに説得力がある。
特徴は説明的だが、べネフイットは感情的だ。(中略)
マットレス店のマイケルは、次のような話をお客にするそうだ。
「うちに長く通ってくれるお客様もいるんです。小さな幼児を連れて買いに来てくれた家族が、2年後にまた来てくれて、3歳になったその子のマットレスを買い替えてくれる。これほどうれしいことはないですよ」
こんな温かいストーリーは、ボックススプリングやマットレスの等級について話すよりもはるかに興味をそそられる。
■4.「ニーズ」の簡単な見つけ方
シンプルにいうと、私たちはみな、あるものをより多く増やしたいと願い、あるものはより少なく減らしたいと願っている。
それぞれをリストアップしてみよう。
「増やしたいもの」には、愛やお金、自由や時間、人から認められることなどがある。(中略)
「減らしたいもの」には、望ましくないものが入る。ストレスや長時間の通勤、うまくいかない人間関係などがそうだ。これも普遍的な真理だ。
あなたのビジネスが、人のほしがるものをより多く提供するか、ほしくないものを取り除くこと(あるいはその両方)を目標にしているなら、そのやり方は間違っていない。
■5.情熱だけでは成功しない
図式化すれば、次のようになる。
(情熱+スキル)×(問題+市場)=ビジネスの機会
情熱は重要だが、この数式の一部でしかないことに注目してほしい。
特典航空券を予約するゲイリーのスキルが突然消えてしまったら、彼がどれほど旅行に対して情熱的であろうと意味がない。ミーガンがいくらドレスに情熱を傾けようと、それらを買いたいと願う人の市場がなければ、ビジネスは成り立たない。
■6.「よくある質問(FAQ)」はPRのためにある
「よくある質問(FAQ)」のぺージは、質問に答えるためにあると思っていないだろうか。とんでもない! それは違う……少なくとも、それが唯一の役割ではない。よくできたFAQのページには、もう1つ非常に重要な目的がある。「反諭つぶし作戦」と呼べるものだ。
つまり、潜在的な買い手に安心を与え、反論を抑えるのだ。あなたは、予想される反論を先取りして考え、あらかじめそれらに対処しておかなければならない。
■7.価格で競わない
提供するべネフィットに基づいて価格を決めるときは、一歩も引かない覚悟をしよう。いくらにしようと、高すぎると文句を言う人は必ずいる。
これまで会った人たちのなかで、「新しいビジネスが成功しているのは業界最安値をつけているからだ」と言った人は、ほとんどいなかった。
出血大サービスの戦略がウォルマートでうまくいくからといって、おそらくあなたや私にとってはうまくいかないだろう。価値で競うほうがはるかにいい。
【感想】
◆優先度の問題から、ほぼすべて割愛してしまったものの、本書には「1万円起業」の個々の事例が豊富に収録されています。アマゾンの内容紹介(割愛した部分)にも
マイレージの利用法を教えるだけで年収750万円
音楽教室のスケジューリングをするだけで年収3000万円
カンタンなブライダルアクセサリーづくりで年収500万円
といった事例が紹介されていますが、それに劣らないユニークな事例がわんさか。
ちなみに、上記ポイントの3番目に登場するマットレス店のことは、本書を読む前から本田さんはご存じだったのだとか。
Welcome to The Mattress Lot
TEDにまで登場しているとは……。
◆事例で個人的に興味深かったのが、インドのプルナ・ドゥギララという「『エクセルの達人になる』トレーニング」をビジネスにしている人物。
日本語でググってもヒットしなかったので、適当にスペル入れてやっと探しあてましたよ(涙目)。
About Chandoo.org | Chandoo.org - Learn Microsoft Excel Online
このトレーニングプログラムで、彼の3年目の利益は2000万円を超える見込みとのこと。
本書でも指摘されているように、「インドで2000万円」って、とんでもない収入ですよね。
たまたま最近、はてな界隈ではこんなエントリーが話題になってましたが、この田中先生も、やりようによってはこのくらい稼いでらしても不思議ではないかと。
田中亨氏のExcel講義が面白すぎる(名言集) - NAVER まとめ
◆特徴的なのが、こうした「1万円起業」の主人公の多くが、起業を志していたわけではないこと。
たとえば、マットレス店のマイケルの場合、きっかけは仕事をクビになったことでした。
また、「印刷業者の最低ロット数(50部)の関係で、余った自作の地図をネットで売ったら10分で売り切れたため、起業した」のが、デザイナーのジェンとオマールです。
何と言う「成り行き任せ」ww
皆が皆ではないものの、起業は「目的」ではなく「手段」という感じを受けました。
先日ご紹介した、この本に登場する皆さんとは、かなり違いますね。
2回以上、起業して成功している人たちのセオリー (アスキー新書)
参考記事:【起業】『2回以上、起業して成功している人たちのセオリー』博報堂ブランドデザイン(2013年08月16日)
◆とはいえ、単に「好きな事」「得意な事」であれば成功する、というわけではありません。
上記ポイントの2番目にもあるように、最低限、他の人が「喜んでお金を払うほど」のものである必要があります(広告モデルを除く)。
それをもっと端的に表したのがポイントの5番目で、この数式の要素が欠けていると、ビジネスとして成立しないことに。
なお、それぞれのビジネスモデルによって、「強み」と「欠点」も当然でてきます(詳細は本書を)。
いずれにせよ、本書の多くの事例に触れることによって「自分ならこうする」「自分のこんなスキルが使えるハズ」という気づきがあれば、本書を読む価値は十分あると思われ。
起業を考えるなら、まず読んでおきたい1冊!
1万円起業 片手間で始めてじゅうぶんな収入を稼ぐ方法
監訳者のことば
プロローグ 必要なものを、あなたはすべて持っている!
第1章 自分を再発見しよう
第2章 「魚」を与えよ!
第3章 情熱だけでは成功しない
第4章 ノマド起業の真実
第5章 顧客の年齢層を調べるな
第6章 ビジネスプランはA4用紙1枚に
第7章 断れないオファー
第8章 本日発売!
第9章 売り込みは穏やかに
第10章 儲かり続けなければ仕事じゃない
第11章 収入を倍増させる微調整
第12章 自分をフランチャイズしよう
第13章 大きくなるのはいいこと?
第14章 あなたはもう、いちばんの専門家!
エピローグにかえて もっと知りたいあなたは……
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【速報】『なぜ、週4時間働くだけでお金持ちになれるのか?』の拡大アップデート完全版がついに登場した件(2011年01月31日)
【起業&仕事術】「小さなチーム、大きな仕事―37シグナルズ成功の法則」(2010年02月26日)
【編集後記】
◆昨日の未読本の記事で取り上げそこなった本。なぜ、結婚はうまくいかないのか? (ディスカヴァー携書)
モテ本として読めるなら、ご紹介したいのですが……。
ご声援ありがとうございました!
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