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2013年09月06日

【仕事術】『96%の人がやっていない 稼ぐ人の常識破りの仕事術』北岡秀紀


96%の人がやっていない 稼ぐ人の常識破りの仕事術
96%の人がやっていない 稼ぐ人の常識破りの仕事術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、一般的な「常識」とはちょっと異なる「仕事術」のご本。

著者の北岡さんはコンサルタントであり、「実際に成果を出している人」の働き方や考え方から導き出されたものが本書になります。

アマゾンの内容紹介から。
「お客を大切にしろ」「人脈を広げろ」「時代のいく先を読め」「メールは即レスしろ」こんなことをしていても成果は出ない!トップ4%が実践する最短で成果を生む方法を教えます。

王道的な仕事術の本に慣れた方には、「目からウロコ」となりそうな予感!?


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【ポイント】

■1.電話は取らずに折り返す
 実際、弊社のクライアントで経営者のAさんは、自分が電話を取らないことでどれだけ仕事がはかどるかを実感し、スタッフの集中力を高めるため会社の電話を鳴らなくしました。全て、電話転送サービスで在宅秘書に取らせるようにしたのです。
 本当に緊急で重要な電話だけは、社内の人間だけが知っている秘密の電話番号に、在宅秘書が電話をしてくれます。それ以外の要件は、「○○さんから△△の件で電話がありました」と、専用のアドレスに在宅秘書がメールを送ってくるだけです。(中略)
 どうしても電話を取らないといけないことが多い営業部などでも、今日の電話番を決めて、その人だけが取るようにさせました。(中略)
 その結果、この会社は「生産性が倍以上」になりました。


■2.仕事はすぐやらず、いったん書き出す
 具体的には、全ての業務を書き出す日を作ることです。どんなに簡単なもの、すぐにやれるものであっても、すぐにはやらずに全て書き出します。このとき、付箋を使うと、後で並べ替えがラクです。ひとつの付範につきひとつの業務を書き出します。
 つまり、書き出すというワンクッションを置くのです。その上で自分自身がやるべきで、かつ成果につながると判断した仕事は、今後も「すぐやる」でOK。
 そうでない仕事は「すぐやる」のは間違いなので、今後、同種の仕事が来たら捨てる、他の人に振るなど、対応を決めます。そうすることによって、自分の意図や基準を無意識化し、どんどん脊髄反射に変えていきます。


■3.効率をあげるより、やることを減らす
 効率的に働くことに注力するよりも、「この業務は本当に売上につながるのか?」と考えながら仕事をするほうが、よほど成果につながります。
 その方法は、こうです。
「あなたの仕事において成果とは何か?」「あなたが会社に求められていることは?」これを明らかにします。そして、仕事が降ってくるたびに、直接的な因果関係がある仕事だけをやります。ただ、それだけです。
 何となく因果関係がありそうなものというのが、要注意。それは無視を決めます。
 無能な上司がしょうもない仕事を振ってきたら? 黙殺でず。5回もスルーすれば、あなたにしょうもない仕事を振ってこなくなります。


■4.「緊急度の低い重要な仕事」はアポイントとして扱う
 では、重要な仕事を優先するにはどうすればいいのでしょうか? 私が提唱するのは、一週間ごとに重要な仕事をアポイントとして入れておくことです。
 毎週最低ひとつは、長期的視野に立って重要なことを完了させる
というルールを作ります。それを「重点行動」として、毎週末に翌週のスケジュールにあらかじめ、行動のための時間をブロックするのです。手帳に、「○時〜○時までマニュアル作り」というように、アポイントとして記入しておきます。他の仕事が入りそうになった場合も、「あ、その時間は約束があるので」と断るようにします。


■5.競合ではなく全く違う業界を見る
 もしあなたが本当に、競走から抜け出したいなら、競合を見るのは金輪際やめるべきです。あなたが見るべきは、全く違う業界です。全く違う業界の方法論を取り入れることで、新しいビジネスが展開できます。
 例えば、私のクライアントのあるレストラン。毎月自動引落しで5000円の会費を取っています。会費を払った人は裏メニューを頼むことができる権利と、常連同士のパーティに参加することができる権利がもらえます。
 毎月自動引落しするレストランなんて、聞いたことがないでしょう。だから、めちゃくちゃ新しい感じがしますが、この店は単にフィットネスクラブの月額会員の仕組みをパクっただけです。
 あなたが競合を見ている限り、こうした新しいアイデアが思い浮かぶことは一生ありません。


■6.人脈はつくるものではなく、自然とでき上がっていくもの
 本当の人脈というのは、何か相談を持ちかけた際にその人自身ができなくても、他にできそうな人を探してくれる人のことです。
 そこまでの人脈を作るためには、自分もそれなりの人間になっておかないといけません。でないと、相手も動いてくれませんから。相手が動く気になるのは、動くことでWin-Winの関係が築けると判断したときだけ。こちらから何かギブできるものがあるときだけです。
 先はど、「人脈構築のカギをにぎるのが、自分のスキル」と言ったのは、まさにそこにあります。人脈で何とかしようとする人は、そんな当たり前のことを忘れています。そりゃうまくいくはずがありません。


【感想】

◆引用量が多くなったので、この辺で。

まず、タイトルの「96%」の根拠ですが、これは「トップ4%」以外の人のこと。

そしてこれは、パレートの法則によって「80%の収益を稼ぐ20%の人」を考えた場合に、さらにこの20%の人の中にも「80%を稼ぐ20%の人」がいて、その人こそ「64%を稼ぐトップ4%」である、と。

ホントにこの上位4%の人すべてが、本書に書かれたような働き方をしているかは知りませんが、極端なものもいくつか目に付きました(上記ポイントでは、比較的大人しめのものを選んでいますがw)。


◆たとえば、初っ端の「電話を取らない」ケース。

個人で「携帯には出ないで折り返す」人はそれなりにいますが、「会社の電話を鳴らなくする」というのは、なかなか聞きません。

ただこれは、自分が経営者でもない限りできないことなので、実現性は低いかもしれませんが、それでも「生産性が倍以上」と聞くと、いかに電話が仕事の邪魔をしているかが分かります。

とりあえずは、「携帯電話に出ない」ことから挑戦してみるのも良いのではないでしょうか。


◆またポイントの3番目の「やることを減らす」というのも、会社員なら難しいところ。

これが私のような自営業なら、「やる/やらない」を自分で決められますが、逆の立場で考えて、もし頼んだ仕事をやらない部下がいたら、私だったら、査定で評価を(ry

本書では「出世うんぬん」の話が出てこないので、この辺は曖昧なんですけど、会社勤めをするのなら、「数字は出すけど煙たがられる」存在にはならない方がいいような気がします。

もちろん、自分自身で決められる範囲内の仕事であれば、積極的に「やることを減らす」のは良いことではありますが。


◆なお、割愛した中には「『いつか必要かもしれない』という考えで英語を勉強しても無駄」みたいな話もあって、まさに「成毛 眞さんと同じ」だな、と。

他にも、本書内で否定されている「常識」については、アマゾンの目次欄にてご確認下さい(全48個列挙されています)。

ただ、こうした「変化球」的な提言は、成毛さんくらい著名な方に言われるなら納得できる人も、そうでない場合(北岡さんには失礼ですが)には「カチン」と来るかもしれません。

それに関しては、北岡さん曰く「まずは一旦、書いてあることをそのまま飲み込んでみてほしい」「飲み込んでみて、マズければ吐き出す。そういうスタンスで読んでみてほしい」とのこと。


「良薬口に苦し」です!?

96%の人がやっていない 稼ぐ人の常識破りの仕事術
96%の人がやっていない 稼ぐ人の常識破りの仕事術
【第1章】「時間管理」の常識を破る仕事術
【第2章】「マーケティング」の常識を破る仕事術
【第3章】「人間関係の構築」の常識を破る仕事術
【第4章】「スキルアップ」の常識を破る仕事術
【第5章】「マインドセット」の常識を破る仕事術


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【仕事術】『仕事は6倍速で回せ!』石塚孝一(2013年03月30日)

【仕事術】『結果は「行動する前」に8割決まる 世界上位2%だけが知っている「達成思考」仕事術』金田博之(2012年12月05日)

【仕事術】『20代で身につける成長の法則』長井 亮(2012年09月03日)


【編集後記】

◆ちょっと気になる本。

ウェルチに学んだ 勝ち組と負け組の分かれ目
ウェルチに学んだ 勝ち組と負け組の分かれ目

著者のビル・レーンは、ジャック・ウェルチの20年に渡る「側近」だった人のようです。


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