2013年09月05日
【スゴ本!】『コンサルタントのための“キラーコンテンツ"で稼ぐ法』五藤万晶
コンサルタントのための“キラーコンテンツ"で稼ぐ法 (DO BOOKS)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、コンサルタント並びにコンサルタントを志す方なら必読の1冊。著者の五藤さんは、コンサルタント専門のコンサルタントで、指導した人の中には年収1億円プレーヤーもいるのだそう。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
「売れているコンサルタント」と「その他大勢のコンサルタント」との違いとは何か?
売れるコンサルタントに共通していることは、その人独自の強みや特徴を持っているという点。この独自の強みこそが「キラーコンテンツ」である。 (中略)
他者に真似をされない「キラーコンテンツ」をどうやって作り出せばいいのか、自身の強みを“売れるカタチ"にするにはどうすればいいのか、をわかりやすく解説した1冊。
タイトルに「稼ぐ」なんてフレーズがあったので、若干警戒(?)していたのですが、いい意味で裏切られました。
思わず付箋も貼りまくり!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.コンサルタントに資格は邪魔!?「コンサルタントになるのに資格は要らない」と申し上げましたが、むしろ私は、「資格は、場合によっては邪魔になる」とさえ考えています。理由は簡単です。「資格が、あなたの独自性を消してしまうから」です。(中略)
批判を恐れずに申し上げれば、そもそも多くの中小企業の社長にとってみれば、全国に○万人もいる○○士の方に対して、それほど重きなど置いていません。替わりがいくらでもいるからです。
■2.本がリーチすべき対象者に届いているか?
よく、コンサルタントは本を出せば売れるようになる、という話を聞きます。これは、ある面では正しいのですが、本を出しても、全然仕事が増えないという人も珍しくありません。売れるためには、重要な条件があるのです。簡単に言えば、最終的にリーチすべき対象者に、コンサルティングテーマが届いているかどうか、ということが最大のポイントです。
■3.コンサルタントとしての成功方法とは?
Fさんは、これまでにいろいろな人に「どうすれば、売れるようになるか」を、山ほど聞いてきたそうです。「人を引きつける講演ができていないからダメだ」実際、私も同じようなことをおっしゃる方に、お会いしたことがあります。しかし、私の考えは違っていて、これらのことをまったく重要とは考えていません。むしろ、間違いとさえ考えています。
「本がヒットしていないからで、売れる本を出さないと……」
「セミナー会社や商工会の担当者などに、もっと顔を売って……」
「ホームページに、もっと幅広くメニューを掲載するべきだ」(中略)
なぜなら、どれも本質的に、「コンサルタントとして成功する」ことには関係がないからです。
■4.講師はコンサルタントになれない
言ってみれば、Dゾーンの人にとってセミナーとは、コンサルティング契約を獲得するための販売促進の一手段と言っても過言ではありません。
一方のBゾーンのセミナー講師、研修講師の場合、セミナー終了後にコンサルティング契約が取れることは稀であり、最初から研修や講演に特化している方も珍しくありません。つまり、Bゾーンの方にとってセミナーや研修とは、それそのものが本業ということです。
この違いは大きな意味を持ちます。なぜなら、コンサルタントはセミナー講師をすることができますが、講師はコンサルタントにはなれないからです。
■5.自分のパーソナル情報を出さない
いずれにしろ、違う職業を目指しているならともかく、売れるコンサルタントになるためには、パーソナル情報をずらずらっと出すのはやめることです。やればやるほど、「二流臭」が出てきて、本物の経営者は近寄って来なくなります。
そういう意味では、折りたたみ式の名刺に、ご丁寧に小さな文字でびっしりとパーソナル情報を埋め尽くしている方にお会いすることがありますが、どうせ大きな紙面を使うなら、自分のコンサルティング内容をビッシリと書くことです。
■6.キラーコンテンツの作り方:その1「経営者向けに変換する」
ご自身のされているテーマを基に、最も都合のよい方向性でお考えいただければいいのですが、同時に複数だと考えにくい場合は、「経営者向け」に絞ったほうが考えやすいと思います。
その方法とは、テーマを、
「社長のための、○○○のやり方」
「エグゼクティブのための、○○○のやり方」
「中小企業のための、○○○のやり方」(中略)
といった表現に書き換えて考えるという手法です。
あまりにも、当たり前の方法のように思われるかもしれません。このことをお伝えして、「馬鹿にしているのか!」と怒り出す人がたまにいらっしゃるのですが、とんでもない、こちらは大まじめでお伝えしています。
■7.パッケージングする
現状、多くのコンサルタントは、業種や得意分野などで専門性を打ち出し、月額顧問料はいくら……と提示されてはいても、具体的なコンサルティングの内容や進め方に関しては個別対応という方がほとんどです。
もちろん、このやり方がまったくダメなどと言うつもりはありません。旅行でも、コンシェルジュ型できめ細かい対応がウリという旅行会社はいくつも存在しているからです。
ただし、これからコンサルタントをはじめる方から、「売りやすいのはどちらか」と聞かれれば、話は別です。パッケージ化のメリットは「需要喚起」や「売りやすさの実現」にあります。旅行の場合と同じで、「パッケージングされているコンサルティングのほうが圧倒的に売りやすくなる」と断言します。
【感想】
冒頭の画像でもお分かりのように、付箋をかなり貼りまくりました。その分、泣く泣くカットした部分の多いこと!
今回は、ちょっと引用量が多いかな、とも思ったのですが、これ以上カットするのが忍びなかったので、イキオイで掲載してした次第。
そうでなくとも、本来なら引用してしかるべき重要さであるにもかかわらず、「ネタバレ自重」せざるをえなかった箇所もかなりありました。
◆たとえば、上記ポイントの3番目。
実際にはここで挙げられている量の倍以上、アドバイスが収録されているのですが、いずれも間違いである、と。
それでは何が問題かという事に関しては、本書でご確認頂くとして、私はここを読んで「なるほど確かに!」と目からウロコが落ちました。
もっとも、これがコンサルタントではなく、研修講師やビジネスタレント、講演家等々であれば話は別。
そう言う意味では、上記ポイントの5番目の「パーソナル情報の開示」も、コンサルタント以外の道を目指す方にとっては「アリ」なやり方でしょう。
◆実はこの辺りの分類については、本書の第2章で詳しく解説されています。
教えている内容が「高度⇔やさしい」と「大人数⇔少人数、マンツーマン」によって2軸で切り、4象限に分類。
セミナー講師や研修講師は「専門度"高"&大人数」という象限に入る(本書ではここを「Bゾーン」と呼んでいます)のに対して、コンサルタントは「専門度"高"&少人数、マンツーマン」の象限に入るワケです(上記ポイントの4番目の「Bゾーン」「Dゾーン」とはこのお話です)。
この第2章を読むと、コンサルタントとそれ以外の「先生」業の違いが分かって、腑に落ちる事ウケアイかと。
◆また、本書のタイトルにもある「キラーコンテンツ」に関しては、上記ポイントの6番目に。
「怒りだす人」もいるそうですが、確かにこれは盲点でした。
要は、テーマが「サラリーマン」や「ビジネスマン」を対象にしている限りは、Dゾーンの人がターゲットとする経営者は見向きもしてくれない、ということ。
たとえば、担当レベルの話である「文章の書き方」も「経営者のための文章の書き方」とすると、一瞬にして経営者向けのテーマになるわけです。
また、もし「経営者のための」で違和感があれば、「経営者が考えるべき」「経営者が手を打つべき」と言ったフレーズにするのも1つの手である、と。
なお、キラーコンテンツの作り方は、もう1つあるのですが、これまた本書にてご確認を(ネタバレ自重)。
◆自分自身が「士業」なので、やたら張り切って(?)ご紹介してきましたが、普通の会社員の方にとっては、あまりピンと来るテーマではないかもしれません。
とはいえ、著者の五藤さん曰く、「10年以上会社の現場や第一線で活躍してきた方なら、必ずと言っていいほどキラーコンテンツづくりは可能」とのこと。
上記ポイントで、チラっと登場するFさんのほか、本書の第6章では、実際にコンサルタントとして活躍するに至った方々のお話が紹介されていますので、これからコンサルタントを目指そうという方なら、ここは要チェックで。
私自身も、自分の身の振り方について、色々と考えさせられました。
独立志向のある方なら必読!
コンサルタントのための“キラーコンテンツ"で稼ぐ法 (DO BOOKS)
1章 キラーコンテンツこそ、コンサルタント最強の武器
2章 一流コンサルタントになるための、テーマ設定の原理原則
3章 絶対にやってはならない、5つの間違い
4章 独自のキラーコンテンツの作り方
5章 キラーコンテンツをもっと輝かせる販売実務
6章 一流コンサルタントになって大きく飛躍する
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【これはスゴイ!】『経営学を「使える武器」にする』高山信彦(2012年05月20日)
【編集後記】
◆ちょっと気になる本。現役東大生が教える! 頭がよくなる7つの習慣 (PHP文庫)
以前、『現役東大生がこっそりやっている、頭がよくなる勉強法』が当ブログでも大人気だった、清水章弘さんの勉強本です。
ご声援ありがとうございました!
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