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2013年08月30日

学生のうちに知っておくべき『仕事が9割うまくいく雑談の技術』のこと


仕事が9割うまくいく雑談の技術    人見知りでも上手になれる会話のルール (角川oneテーマ21)
仕事が9割うまくいく雑談の技術 人見知りでも上手になれる会話のルール (角川oneテーマ21)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、コミュニケーションスキルを高める事必至な1冊。

論理的な人ほど、つい軽視しがちな「雑談」について、分かりやすく指南してくれています。

アマゾンの内容紹介から。
顔見知りとエレベーターで2人きり。どんなことを話せばいいのかわからない――。コミュニケーションを円滑に進める上で欠かすことのできない「雑談」。テクニックとして割り切って学ぶことでストレスは解消される!

沈黙が続き、気まずい雰囲気になった事のある方なら要チェックかも!?

なお、タイトルは久しぶりに「ホッテントリメーカー」のお世話になっておりますw


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【ポイント】

■1.あまり真剣になりすぎない
 男性は会話に対してある意味、真面目に取り組み過ぎるため、相手の投げかけた言葉をまともに受け止め、それを正確に投げ返そうとする傾向があります。
 しかし雑談は、言葉をふわっと受け止め、それをまた緩く投げ返すようなもの。あまり真剣になりすぎないほうがいいのです。(中略)
 雑談は質疑応答でも議論でもありません。なんとなく場の空気をつくるコミュニケーション術だと覚えておきましょう。


■2.相手の得意分野なら聞き役に徹する
 相手がウインドウショッピングや株の話をしたとき、話し手はあなたと議論したいわけでも、何か新しい情報がほしいわけでもなく、ただその話を聞いてほしいだけ。あなたに知識があるかないかは、まったく関係ありません。(中略)
 もともと、人は自分の話を聞いてほしいのですから、自分の知っていることについて興味をもって聞かれれば、悪い気はしません。聞き手にとっても、自分の知らない世界の話を聞かせてもらって、知識が広がります。知らない話題は敬遠しないで、積極的に聞き役に徹するようにしましょう。


■3.驚きの気持ちをプラスする
「え〜! ハワイですか?」
 このように驚きの表現をプラスすると、これだけで、相手は聞き手の「素敵!」「うらやましい!」といった気持ちを感じ、自分の気持ちをわかってくれる人と認めて、どんどん話をしたくなります。こうなったら、会話が盛り上がらないわけがありません。(中略)
 どのような合いの手でも、「オウム返し」でも、気持ちをプラスした驚きのスパイスをきかせれば、会話ははずみます。


■4.自分が話し過ぎていないかチェックする
 自分が「話し上手」と自負している人や、いつの間にか話を独占していることが多い人は、自分の話が面白いからみんなが聞き手になっているのではなくて、相手の話をとってしまっているだけではないかと、反省する必要があります。(中略)
 もし、自分ばかりしゃべっているなと感じたら、
「あなたは、どう思いますか?」
 と、さりげなく話す機会を譲る心配りをみせましょう。黙っているのは、あなたの話に聞き入っているのではなくて、自分が話す機会を待っているにすぎないということを覚えておいてください。


■5.自分の話は2割にする
 雑談は、お互いが聞き手と話し手になって盛り上げていくものなのですが、これをきっちりと5対5の割合としたら、どうしてもお互いに「自分は話し足りない、聞いてばかりだ」と感じるものです。
 相手が心地よく満足する割合は、8対2くらいと考えていいでしょう。相手が話す分量が8で、あなたが話す分量が2です。これだけ遠慮しても、相手は五分五分ぐらいにしか感じないものです。


■6.相手を主人公にした表現にする
「今日は、大降りの雨ですね」
「今日は、暑いですね」
 これでは、ただの時候の挨拶です。相手は「そうですね」「ほんとうに暑いですね」で終わってしまって、あなたの心遺いに気づきません。
「大降りの雨で、大変だったでしょう?」
「さぞ暑かったでしょうね」
 というように、相手を主人公にする表現にすると、相手はあなたの気遣いを感じるのです。


■7.会話の上手な間の取り方(抜粋)
・ずっと話し続けず、時々間をおき、相手にそこまでの話が定着するようにする。

・意識的に沈黙の時間をつくって、相手が考える時間をつくる。

・相手に質問する場合も、漠然としたものではなく、いくつか選択肢などをあげ、相手が答えに困って話が中断しないように配慮する。

・自分の考えを主張するだけではなく、時々「〜と思うのですが、あなたはどうですか?」と疑問を投げかけ、相手が話の内容をより深く考えるように仕向ける。


【感想】

◆男性の場合、ポイントの初っ端にあるように、会話をロジカルに考えすぎる傾向がある、という点に関して、身に覚えのある方は多いのではないでしょうか?

確かに、一般的には「会話」は、目的ではなく手段に過ぎません。

しかし、こと「雑談」に関しては、話が別。

たとえ「くだらない」「しょうがない」「結論がない」話であっても、雑談をすること自体が目的となっていることが、非常に多いです。

間違っても「ポイントを3つにまとめよ」などと言ってはいけません(当たり前w)。


◆これに関連して、本書では「雑談の基本ルール」なるものが5つ掲げられています。

・会話に軸や結論を求めないこと

・どんな方向に話が転がっていっても、元に戻そうとしないこと

・落ちを求めないこと

・まとめようとしないこと

・会話の流れにまかせる


これぞまさに「女性の井戸端会議」的なるもの。

そう言えば、女性で「雑談が苦手」という方もあまりいませんよねw(私の観測範囲内では)


◆かといって、話は「どこへでも転がっていい」わけではなく、いくつか注意したいことが。

まずありがちなのが、自分が得意でない話を相手が振った時に、自分の得意ジャンルに話を変えようとしないこと。

これは、プライドが高い人や、自分が話したがりな人に多く見られる傾向ですが、それこそ上記ポイントの2番目にあるように、聞き役に徹すればOKです。

また、いない人の悪口もやっかいで、面と向かって否定も同意もできません。

本書では「話をすり替えよ」と指南しており、これは先日ご紹介したこの本ともほぼ同じ対応法です。

スルーする技術 (宝島社新書)
スルーする技術 (宝島社新書)

参考記事:その発想はなかった! 新しい『スルーする技術』(2013年08月17日)

さらに、そもそも「タブー」とも言えるものが2つあるのですが、これは本書にてご確認を。


◆ちょっと「怖い」と思ったのが、とある大手サービス業の学生向け会社説明会や入社試験で行われていること。

そこでは「休憩をはさみますので、自由に情報交換をしてください」とアナウンスし、学生を観察するのだそう。

すると、面接官には雄弁に話していた学生が、スマホ画面に見入ったり、ノートを出して書き込みをする一方で、面接ではぎこちない話し方しかできなかった学生が、近くに座った人に「どちらの大学ですか?」「緊張しますね」等話しかけたりするのだとか。

そして、この会社が積極的に採用するのは、後者の学生。

細かい理由は本書でご確認頂くとして、「雑談、侮りがたし!」と改めて思った次第です(ちょうど、この話がうまく記事タイトルに繋がりましたねw)。


コミュニケーションの基本は雑談から!

仕事が9割うまくいく雑談の技術    人見知りでも上手になれる会話のルール (角川oneテーマ21)
仕事が9割うまくいく雑談の技術 人見知りでも上手になれる会話のルール (角川oneテーマ21)
第1章 雑談の基礎知識
第2章 聞き上手は雑談上手
第3章 相手が心地よいと思う雑談を
第4章 こんな話題が好かれます
第5章 オフィスで役立つ雑談パワー
第6章 初対面の相手と話をつなげるルール
第7章 嫌われない雑談とは


【関連記事】

その発想はなかった! 新しい『スルーする技術』(2013年08月17日)

【オススメ】『「対面力」をつけろ!』齋藤 孝(2013年06月19日)

【モテ?】『飲みの席には這ってでも行け!』に学ぶ「コミュ力」アップ7つのポイント(2013年06月03日)

【オススメ!】『コミュニケイションのレッスン』鴻上尚史(2013年05月28日)

【好印象?】『100%好かれる1%の習慣』松澤萬紀(2013年04月21日)

知らないと損する『「なぜか人に好かれる人」の11の法則』 活用法(2012年03月26日)


【編集後記】

「雑談」と言えば、この本がブームです。

雑談力が上がる話し方―30秒でうちとける会話のルール
雑談力が上がる話し方―30秒でうちとける会話のルール

「2013年8月現在、21刷36万部を突破」とのこと。

多作で知られる齋藤先生の、3年以上前の本ということで、正直あまり食指が伸びなかったのですが、今からでも読んだ方が良い気が……。


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  仕事が9割うまくいく雑談の技術 人見知りでも上手になれる会話のルール (角川oneテーマ21)   こういった本は類書がたくさん出ています。  頂上は同じでも登り方が違うと景色が違うように、その違いを比べるのも楽しいものです。  私のような雑談が苦手な者は、苦手
[自己啓発]仕事が9割うまくいく雑談の技術【OLDIES 三丁目のブログ】at 2014年11月02日 20:35