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2013年07月28日

【目標達成!】『絶対に達成する技術』永谷研一


絶対に達成する技術
絶対に達成する技術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、先日の「未読本・気になる本」の記事で取り上げた1冊。

普通「絶対に」といったフレーズがあると信憑性が低くなるものですが、本書はなかなかの説得力でした。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
目標達成とは、根性論や気合いとは無縁の、単なる「技術」です。
やる気があるかどうかも関係ありません。
基本は単に「知っているか、知らないか」、それだけです。
だからこそ、われわれ「ごく普通の人」でもできるものなのです。

ダイエットやランニング、英語勉強等で、途中で挫折した経験のある方なら、必見です!


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【ポイント】

■1.行動目標は「問題」「課題」「成果」の3つを組み合わせてつくる
行動目標は、
「問題」を解決するため、「課題」を行い、「成果」を実現する
といった、3つの言葉を組み合わせることで作成することができます。このような構造となっている目標こそが、行動につながる「正しい目標」なのです。
▼野球チームの例
[優先的に解決すべき問題] 守備が弱い
[設定された課題] 足腰を徹底的に鍛える
[成果] 次の春季大会でエラーゼロの試合を実現する
             ↓
【行動目標】 守備が弱いことを解決するため、足腰を徹底的に鍛え、次の春季大会ではエラーゼロの試合を実現する


■2.行動計画は誰でもわかる簡単な言葉で
 行動計画は、もっと具体的にする必要があります。私はよく「小学生でもわかる簡単な言葉を使いましょう」と言います。もっともそうな言葉より、誰でもわかる簡単な言葉ほど、行動に結びつきます。先ほどの例を、簡単な言葉に変えると、次のようになります。
「部内の信頼を獲得する」
「毎日30分前に出勤し、部内書類の並理を行う」
「お客さまの満足を得る」
「お客さまに会うたびに、商品の改善点を聞く」
「商品の品質を向上する」
「出荷するときに、再度、不具合がないか確認する」


■3.行動の実践が期待できない計画「3つのNGワード」
(1)頭で考えることで、行動ではないもの
「心がける」「意識する」「考える」「検討する」など

(2)何をするのか、曖昧でわからないもの
「徹底する」「管理する」「向上する」「育てる」「発展させる」など

(3)人やタイミングによって、解釈がブレるもの
「努力する」「励む」「踏ん張る」「理解する」など

(詳細は本書を)


■4.習慣化させたい行動は「ついでに」やる
「毎日○○する」「毎週○○する」といったタイミングを計画する人が多いのですが、それでは習慣化することはほとんどありません。なぜなら、忘れてしまうからです。
 たとえばダイエットをしているときには、毎日体重を測る必要があります。しかし「体重を測る」という行動を、つい忘れてしまうのです。
 そこでおすすめなのが「ついでに」やること。そのとき、なんの「ついで」にやるのかが重要ですが、すでに習慣化している行動に着目します。たとえば、お風呂に入ることを忘れる人はいないでしょう。そこで、毎日お風呂に入る「ついでに」体重を測るのです。すると忘れないで、習慣化することができます。


■5.フィードバックは「共感+質問」で表現する
 フィードバックの構造は「共感+質問」です。共感だけでも、質問だけでもいけません。両方セットであることが肝心なのです。(中略)
 ここ1週問で、みなさんが取り組んで、「できたこと」を1つ思い出してください。たとえば「お客さまに提案した」「設計書が完成した」「経理処理が終った」など、たとえ成果でなくても「できたこと」ならなんでもよいです。
 では、私からフィードバックします。
「よくやりましたね。いつもがんばっている姿に感心しています。○○○ができたとのことでよかったですね。このまま順調にいけそうですね。また同じことがあったとして、こうすればよかったな、という点があるなら、次はどんなことが工夫できますか?」


■6.「3週間」続かなかったら「もっと簡単な行動」に変える
目標達成における習慣化の目安は「3週間」です。3日では成果が出ませんし、3ヵ月ではビジネス環境が変わってしまいます。
 ここで大切なのは、「3週間」続けられなかったら、もっと簡単に続けられる行動に計画し直すことです。行動は続けることに価値があります。続けられなければ、目標にたどり着けるはずがありません。
 続けられなかったら、変えればよいのです。難しく考える必要はありません。続けられないという事実を受け止め、すぐに行動計画を変えてしまいましょう。行動計画をより簡単にすることは、レべルダウンではなく、継続という観点ではレべルアップです。


【感想】

◆またまた引用部分が多くなってしまったので、この辺で。

本書では、まず「習慣化しない行動」について触れられているのですが、その行動というのが以下の3つ。

 ●自分を律する行動
 ●勉強関係の行動
 ●立派な言葉の行動


これは、著者の永谷さんが「のべ1万人以上の行動実践のデータを分析」した結果から判明したことですから、信憑性は高いと思います。

何でも、この3つは本人の「やる気」の有無にかかわらず、続かないのだそう。


◆この中で、特徴的なのが「勉強関係」で、ジャンルごと「アウト」なのがスゴイですw

本書では、実際に行動を続けられなかった「勉強関係」の行動計画が挙げられていたのですが、それがどれだか、次の中から選んでみて下さい。

 ・最新技術について、1日30分勉強する
 ・英語の例文を、1日10個覚える
 ・参考書を読み、ドリルを1日5ページ進める
 ・いろいろなジャンルの本を、毎月3冊読む




……答えは何と全部!

一番最後の「毎月3冊」というのは、当ブログの読者さんにとっては「え?」って感じでしょうが、元々「毎月3冊」としている時点で、読書習慣がない方でしょうから、あにはからんや。


◆一方で、ある女性は「1年で365冊の本を読む」という「目標」を立てました。

この目標を達成するために、どのような行動計画を立てるべきか?

普通の人なら「1日1冊本を読む」とするところでしょうが、これは「最も続かない行動計画」である、と永谷さんは指摘します。

ところが彼女の取った行動というのは、なんと「いつでも本を開けることができる環境を整え、3分でも時間が空いたら本を開く」というもの。

そのために彼女は、同じ本を複数冊買ってあらゆるところに置くのですが、このように「勉強する」という行動より、そのために「時間を有効活用する」行動をとることが、勉強関係では効果的なのだそう。


◆これはまた、上記ポイントの4番目にも関連し、要は「ついでに」やるということ。

事例で挙がっているのはダイエットですが、勉強で言うなら、「通勤」のついでに「ポッドキャスティングで英語を聞く」というのもそうです。

なお、ビジネスシーンでも「ついでに」は有効で、例えば

「出勤した直後に朝の挨拶をする」ついでに「上司に報連相をする」

「お客さまと会う」たびに(ついでに)「商品の満足度をお聞きする」

というように、あらゆるシーンで利用が可能。

なかなか習慣化できない行動がある方は、意識して頂きたいところです。


◆そういえば、昨年の秋ごろ、「意志力」をテーマにした良書が相次いで出版されました。

スタンフォードの自分を変える教室
スタンフォードの自分を変える教室

参考記事:【オススメ!】『スタンフォードの自分を変える教室』ケリー・マクゴニガル(2012年11月02日)

ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣
ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣

参考記事:【スゴ本!】『ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣』イアン・エアーズ(2012年10月30日)

本書もそれに通ずると言いますか、読者それぞれの「目標を達成する」という点においては、むしろ本書の方が効果がありそうな。

本記事では、その仕組みについて総括的に述べるのではなく、断片的に抜き出してしまっていますが、上記2冊がツボだった方なら、読んで得るところは大きいと思います。


成し遂げたい目標がある方なら、必読!

絶対に達成する技術
絶対に達成する技術
序章 「達成できないスパイラル」から抜け出すのは今!
第1章 絶対に達成する人の「目標を立てる」技術
第2章 絶対に達成する人の「行動を続ける」技術
第3章 絶対に達成する人の「行動を振り返る」技術
第4章 絶対に達成する人の「人から吸収する」技術
第5章 絶対に達成する人の「行動を変える」技術


【関連記事】

【オススメ!】『スタンフォードの自分を変える教室』ケリー・マクゴニガル(2012年11月02日)

【スゴ本!】『ヤル気の科学 行動経済学が教える成功の秘訣』イアン・エアーズ(2012年10月30日)

【スゴ本】「予想どおりに不合理」ダン・アリエリー(2008年12月15日)

ビジネスの達人がこっそり教えてくれる『「先延ばし」にしない技術』の真実(2012年01月09日)

【行動科学】『すごい「実行力」』石田 淳(2007年07月07日)


【編集後記】

◆ちょっと気になる1冊。

悪の引用句辞典 - マキアヴェリ、シェイクスピア、吉本隆明かく語りき (中公新書 2226)
悪の引用句辞典 - マキアヴェリ、シェイクスピア、吉本隆明かく語りき (中公新書 2226)

HONZで成毛 眞さん辺りがご紹介してくれそうなw


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この記事へのコメント
               
Kindle版があったので今朝方購入しました。

先日、Amazon関連の本へのコメントを書いていたら、ええ800字を超える大作を書いたら、字数オーバーでかき消されてしまって落ち込んだ五条です。

電車の行き来ですが、気になるところを何度も読んでます。

私も根性で目標を達成するタイプで挫折経験も多々あるため、この本は新たなコンパスになってくれそうです。

何度も読み返し、メモを取り、早速実践します。

さぁ、収入倍増のため行動します。そして、ブルックスブラザーズのジャケットとトラウザーズを買うっぺ!
Posted by 五条 勝 at 2013年08月01日 20:19
               
>五条勝さん

ご無沙汰してます。
お買い上げ、ありがとうございました☆

そしてコメントについては、字数制限もさることながら、NGワードというのがありまして、それが入っていると投稿ボタンを押して弾かれても、元に戻れないことがあります。
五条さんのように長文コメントされる方は、メモ帳にコピペまでは不要ですけど、書き終えたらいったん全文コピーを取っておいて、弾かれた時に備えておいた方がいいと思います。

NGワードは、スパムを弾くためのエロ関係が多いのですが、ブランド品とかもいくつか含まれているので、何でダメなのか投稿された側では分かりにくいので……。

そしてこの本も、これから投稿するランキングに入っております。
皆さん前向きで素敵だと思います!

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年08月02日 06:25