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2013年07月24日

【自己啓発】『わが息子よ、君はどう生きるか』に学ぶ7つのNG


わが息子よ、君はどう生きるか (単行本)
わが息子よ、君はどう生きるか (単行本)


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、全世界で1,100万部突破したという、イギリスの賢人、フィリップ・チェスターフィールドによる自己啓発書の名著。

帯にお馴染み成毛 眞さんの推薦文があったので、思わずゲットしてしまいました。

アマゾンの内容紹介から。
著者は、イギリス最大の教養人の一人と称され、大使、閣僚としても活躍した。本書は、その彼が、自分の息子にあてて人生全般の心得を切々と説き送った教育的書簡。著者一流の機知と常識、愛情あふれる名文は全世界で読み継がれてきた。日本のすべての父親、母親、息子、娘にとっても、最高の「人生ガイド」となっている。

なかなか耳イタイお話が多かった中、特に「NGポイント」についてまとめてみましたので、ご覧ください。


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【ポイント】

■1.目の前の物事や人から目をそらさない
 不注意な人、注意力散漫な人ほど、一緒にいて不快な人はいないと思う。それは、相手を侮辱しているのと同じことなのだ。侮辱は、どんな人にとっても許し難いことだ。考えてみてほしい。人は、畏敬の念を抱いている人、愛している人を前にして、気が散ったりするだろうか。するはずはない。つまり、どんな人でも、注目に値すると考える人に対しては、集中できるのだ。そして、いかなる場合でも、注目に値しない相手などいはしない。


■2.人の弱みや短所を暴露しない
 若者にはよくあることだが、優越感を示したいがために、あるいは周りの人を喜ばせたいがために、人の弱みや短所を暴露するような真似をする。だが、これだけはけっしてしてはいけない。そういった誘惑には打ち勝たなければいけない。そういうことをしたら、たしかにその時は、周りの人を笑わすことができるかもしれない。けれども、そのことによって、君は生涯の敵をつくることになる。それに、その時は君と一緒に笑った友だちだって、あとで思い出したらゾッとするにちがいない。そして結局は、君のことを嫌いになってしまうだろう。


■3.自分の価値観だけで世間を測らない
 人間は、それぞれ自分の考えに従って行動するものだ(またそうであってほしい)。それを自分とまったく同じ考えでなければいけないなどと思うのは、自分と体型も大きさも同じでなくてはいけないと言うのと同じくらい、傲慢なことだ。人間はそれぞれ、自分が正しいと思って生きている。ところが、ほんとうにだれが正しいかを知っているのは神一人なのだ。
 だから、自分の考えとちがうからといって人を馬鹿にするのはおかしいし、自分の信じていることとちがうからといって、異教徒扱いして迫害するのはおかしい。人間は、自分が考えるようにしか考えられないし、信じるようにしか信じられない生き物なのだ。


■4.だらだらと過ごさない
 世の中には、だらだらと時を過ごす人が大勢いる。大きな椅子にもたれてあくびでもしながら「何かを始めるには、ちよっと時間が足りないし……」などと、のたまう。けれど実際に時間が空いても、こういう人は何かを始めることなどない。結局、何もしないで時は過ぎ去っていく。気の毒な性格という以外ない。たぶんこういう人は、勉強でも仕事でも大成することはないだろう。


■5.知識をひけらかさない
 もし君が、学者ぶって鼻持ちならない奴だと言われるのが嫌だったら、かといって学がないと思われるのも嫌だったら、一番いいのは、ことさらに知識をひけらかさないようにすることだ。(中略)
 知識は懐中時計のように、そっとポケットにしまい込んでおけばいい。見せびらかしたくて、必要もないのにポケットから取り出してみたり、時間を教えたりする必要はない。時間を聞かれたら、その時だけ答えればいい。時間の番人ではないのだから、聞かれもしないのに、時を告げることはない。


■6.自分の話をしない
 自分からは何も言わずに黙っていれば、かえって長所があると思われるものだ。少なくとも奥ゆかしいと思われることはたしかだ。それに、不必要なねたみやそしりや嘲笑を受けて、正当な評価を妨げられることはない。しかし、どんなにうまく変装し得ているつもりでも、自分でそれを言ってしまえば、周りの人の反感を買い、思ってもみない結果に肩を落とすことになるだろう。そんなことにならないためには、自分の話をしないのが一番だ。


■7.シラを切って相手を欺かない
 同じシラを切るにしても、手の内を読まれないようにシラを切るのと、相手を欺くためにシラを切るのとでは大ちがいだ。そしてまちがっているのは、後者の方だ。人を欺くために感情を隠すのは、道徳にもとるだけでなく、さもしい行為と言わざるをえない。
 かのべーコン卿も書いている。柑手を欺くのは、真の知的人間のすることではない。手の内を読まれないように感情を隠すのは、トランプのカードを見せないようにするのと同じだが、相手を欺くためにそれをするのは、相手のカードをのぞき見するようなものだ、と。


【感想】

◆冒頭でも触れましたように、本書は成毛眞さんが推薦文を書かれています。

残念ながらアマゾンでは帯が表示されないので、ここでその一文をご紹介。

「本書にあるのは、一見普通で利己的にも思えるアドバイス。でもそれは、この人間社会を生き抜くために絶対欠かせない"処世術"なのだ」

本書の「利己的」な部分にフォーカスされるとは、さすが成毛さんw

成毛さんも、娘さんを「成毛さん流」に英才教育しただけあって、本書に通ずるものを感じたのかもしれません。


◆ちなみに、今回は数多く付箋を貼った中から、あえて「NGポイント」だけ抜き出したので、それ以外の部分は丸ごと割愛しているワケでして。

その中で興味深かったのが、人のほめ方。

いわく、正面からほめるのではなく、「陰でほめよ」と。

さらに、陰でほめたことが確実に伝わるように、「ほめたことを伝えてくれそうな人を選ぶこと」とも言われています。

……うん、確かに利己的だわw

どういう経緯でこの手紙が書籍化されたかは知りませんが、まさか、公にされるとは思っていなかったのではないでしょうか?


◆また、本書の第8章では「品格」について掘り下げており、この辺りは「英国人」らしいと言いますか。

身なりはもちろんのこと、しぐさや声、しゃべり方など、かなり細かく指示が出されています。
人の心をつかみたいと思ったら、まず、五感に訴えることが大切だ。目を楽しませ、耳を楽しませる。そうやって理性を金縛りにして心を奪うのだ。
特に表情については、「1週間のうち、たったの30分でいいから」と、魅力的な顔つきになるように、鏡の前で研究することを主張。

一瞬「モテ本」かと思うばかりでしたが、それだけ強調するからには、それに見合う効果があるのだと思います。


◆なお、本書は同タイトルので同じ著者の本が1988年に出版されており、本書はその新版となるもののよう。

わが息子よ、君はどう生きるか―父親が息子に贈る人生最大の教訓
わが息子よ、君はどう生きるか―父親が息子に贈る人生最大の教訓

軒並み高評価な新版のアマゾンレビューも、日付を見ると現時点ですべて発売日以前のものなので、おそらくそのまま再販されたのだと思います。

カーネギーの名著に匹敵する、との評価もありましたし、自己啓発書好きの方なら、一読の価値は大きいかと。


私もいつか、自分の息子に読ませたいと思います!

わが息子よ、君はどう生きるか (単行本)
わが息子よ、君はどう生きるか (単行本)
第1章 わが息子へ―「今この時をどう生きるか」が君の人生を決める。
第2章 「人間の器」を大きくする生き方―「人並み」で満足したら進歩はない。大欲をかけ、あとは意志の力、集中力だ。
第3章 「最高の人生」を送る日々の心がけ―仕事(勉強)も遊びもしっかりやれ。
第4章 自分の「殻」が固まらないうちにやっておくべきこと―本をたくさん読みなさい。そして、とにかく「外」へ出てみなさい。
第5章 自分の「意見」を持て―自己主張のない人間は絶対に伸びない。判断力・表現力を身につける決め手。
第6章 一生の友情をどう育てるか―自分を伸ばす友人、引き立ててくれる人をどう見つけ、どうつき合うか。
第7章 「人間関係」の秘訣―人を陰でほめているか、気配りが自然にできているか。
第8章 自分の「品格」を養う―学問ばかりが勉強ではない。
第9章 わが息子に贈る「人生最大の教訓」―人間、タフでなければ生きられない。


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【名言集】『ショーペンハウアー 大切な教え』(2010年10月07日)


【編集後記】

◆今日ご紹介した本の中で、推奨されていた1冊。

ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫)
ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫)

レビューを見る限り、これまた辛口なテイストのようです。


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