2013年07月07日
【仕事術】『初速思考 30代で一気に突き抜ける人の集中戦略』金田博之
初速思考 30代で一気に突き抜ける人の集中戦略
【本の概要】
◆今日お送りするのは、以前『結果は「行動する前」に8割決まる』をご紹介させて頂いた、金田博之さんの新作。前作は「プレゼンネタ」「リーダーシップネタ」等、バラエティに富んでいましたが、今回はガチに「仕事術」が中心になっております。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
「計画は6割で見切り発車」「見える結果をすぐに出せ」「成功要因をもとに仮説を組み立てる」「一気に『ヨコ展開』して大きな成果をもたらす」など、
グローバルITソフトウェア企業の最前線で常に結果を追いかけ続ける著者が編み出した思考法を伝授。
結果と成長を問われるすべてのプロ・ビジネスパーソンに役立つヒント満載。
当ブログの読者の方にとっては、本書はきっとハマりそうな!?
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.初速にこだわり、見切り発車する計画は思い通りにいかないことを前提にしつつ、はずしてはいけないポイントを上司と相談し、6割程度で見切り発車します。その代わり「見える結果を出す」までの初速にこだわります。これを見事に達成した後、その行動を「動きっばなし」で放置せず、すぐに振り返って成功要因を分析し言葉に落とし込みます。その成功事例を引き金にして、一気に展開することを考えます。
■2.成功要因の展開に集中し一気に展開する
突き抜ける人は、失敗の克服は「失速しない程度」にとどめ、成功要因を分析し、それを一気に展開することに集中しています。
「集中戦略」は、いかに時間を投資して結果というリターンへと結びつけるかという時間投資の配分を考えることと言えます。(中略)
そこで考えるべきなのが「うまくいった成功体験」にフォーカスする方法です。得意なことにフォーカスすれば、結果へと短時間でアプローチしやすくなります。
■3.「曖昧な記憶」より「具体的な記録」によって加速する
私が実践している振り返りの工夫の1つは、経験した事実を「次の行動」につなげるために言葉で「記録」することです。
「曖昧な記憶」に頼るよりも、そのときに「具体的な記録」を見返すほうが、確実な成果が見込めるからです。大切なことは頭で記憶できる人もいると思いますが、少なくとも私には記録することが合っていたのです。(中略)
「振り返り」というと、どうしても面倒なイメージがあるかもしれません。そこで私は、1行でいいから記録しておくという工夫をしています。
■4.「事実」と「次の行動」を矢印で結ぶ
自分が行動した結果の成功体験、つまり事実を1行で記入し、次にそれに関連して自分が実践すべき「次の行動」を1行で書きます。
そして「事実」と「次の行勘」を矢印で結ぴます。(中略)「たまたま手にとった本を読んですぐに改善に役立ったこうして1つの小さな成功体験からたくさんの「次の行動」を導き出せます。これらはノートに記録しアクションリストにまとめていけば、行動を再現できます。あるいは、同じミスをしないようにすることができます。
→忙しいときでも、自分が知りたい内容を、本からピンポイントで学ぷだけで対策の一手が打てる」
■5.人からのフィードバックを活かす
例えば、私は「金田さんって○○ですよね」などと言われたときには、より注意深く聞くようにしています。内容はうれしいものもあれば、落ち込むものもありますが、これも自分について第三者から見たときにどう見えるかという貴重なフィードバックです。その要素を記録しておけば、次に生かすことができます。次に生かしたいことをノートに1行書き加えておきましょう。
■6.過去の成功体験をもとにアクションリストを作る
自分が過去に印象に残ったシーン(困難を克服したり、スキルを発揮したり、目標を達成した例)について、ノートやデバイスに1行で記録しておいた内容をただ複写するかコピーペーストするだけです。ゼロからアクションリストをつくることを考えると、ほとんど時間を必要としません。アクションリストを作成しておけば、その日の気分や体調に関係なく、よりすばやく、より安定した、より高い結果を生み出せます。
■7.STARで体験を整理して成功パターンを導き出す
例えば、「お客様から、突然、○○のクレームが入ったとき(状況)、その日のうちに回答するために(課題)、そのお客様との過去のトラブル履歴と今回の問題の事実をまず確認し(行動)、お客様の不安を解消する(結果)」といった「クレーム対応の成功パターン」を認識できていれば、今後同様の事態が起きた際に、「準備もなくあわててお客様に返答する前に、そのお客様との過去の卜ラブル履歴と今回の問題の事実をまず確認する」ことを迅速に判断することができるのです。
【感想】
◆冒頭でも触れたように、前作に比べて、本書は「仕事術」的な要素が色濃いです。特に特徴的なのが、第1章で掘り下げられている『「1行」記録術』。
金田さんの場合、PDCAサイクルのうち、Pではなく「振り返り」であるCに集中されているのですが、その「振り返り」に威力を発揮するのが、『「1行」記録術』に他なりません。
自分の仕事のみならず、打ち合わせや商談でも、相手から聞きだした情報を「1行」だけでも記録している人とそうでない人とでは、大きな違いになるもの。
そうでない人について金田さん曰く「経験と時間の垂れ流し状態」である、と。
それなんて俺(ry
◆具体的な『「1行」記録術』のメモについては、第1章に掲載されているのですが、まずは「小さな成功」を記録していきます。
その際、「スキルアップ」「マインド」「目的・目標・役割」の3つの視点を意識すると良し。
そして、メモの先頭には「130707」のように、日付も付しておきます。
さらにこれを発展させると、上記ポイントの4番目のように『「事実」と「次の行動」を矢印で結ぶ』ことで、経験をノウハウに昇華させることも可能。
こうして、過去の経験を1行メモで蓄積することによって、アクションリストをブラッシュアップしていき、次の行動に活かすという、PDCAサイクルの完成です。
◆もちろん、成功体験だけでなく、失敗やトラブルも記録しておくのは当然のこと。
ただ面白いのが、金田さんの場合「チェックリスト」を作るのではなくて、あくまで「アクションリスト」という形で「やるべき行動」にフォーカスしています。
本書内では特に言及されていませんが、これも「スピードを落とさない」ためかもしれません。
実際にどのような「アクションリスト」を作られているかについては、本書の第2章にてご確認を。
◆なお、後半の第4章と第5章では、自分自身並びにチームとして実行する際の「90日プラン」が収録されています。
まずは、『自分をスピーディに成長させる90日プラン』として、このようなものが。
●プレゼンスキルを磨くための90日プラン
●読書を習慣化するための90日プラン
●TOEICのスコアを伸ばすための90日プラン
続いて『リーダーのための初速を生み出す90日プラン』の中から。
●組織を立て直すための90日プラン
●新しい組織のリーダーを任されたときの90日プラン
●新規事業を立ち上げるときの90日プラン
それぞれの詳細については割愛しますが、なるほど金田さんが、外資系の社内で「史上最速」の記録を打ち立てられていった秘訣が窺い知れました。
一気に突き抜けたい方ならマストです!
初速思考 30代で一気に突き抜ける人の集中戦略
序章 初速思考―30代で一気に突き抜ける人の集中戦略
第1章 経験と時間をムダにしない「1行」記録術
第2章 ミスやトラブルを防ぎ「最低速度」を上げる
第3章 成功パターンをかけ算して「最高速度」を上げる
第4章 「初速」で一気に差をつける90日プラン
第5章 最速で結果を生み出すチームの90日プラン
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【編集後記】
◆金田さんのご本2冊読んで、どちらもクオリティが高かったので、この本もどうしようか検討中。29歳からの人生戦略ノート
29歳はとっくに過ぎていますが、何かw?
ご声援ありがとうございました!
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