2013年07月01日
【成功法則】『上位20%に入れる人だけが一生成功する 〜会社が必要とする人の成功法則〜』横山信治

上位20%に入れる人だけが一生成功する ~会社が必要とする人の成功法則~
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、昨年『入社1年目から使える「評価される」技術』をご紹介して好評だった、横山信治さんの最新刊。今回は「成功法則」ということで、「会社で上位20%の人」の共通点から、横山さんが実践して効果があったことのみ列挙されています。
アマゾンにまだ情報がないので、版元サイトから。
会社という組織の中で「必要とされる人」の共通点を、3000人の採用面接に立会い、人材育成をしてきた著者が教えます。
横山さんによると、「成功する人は2週間で分かる」のだとか!?

【ポイント】
■1.自分を知る多くの人は、自分のことは自分が一番よく知っていると勘違いしています。
自分を知るとは、「自分から見た自分を知る」ことではありません。「他者から自分がどのように見られているか」を知ることです。(中略)
物事がスムーズにいかない時は、その行動が自分にとって当然の行動でも、他者から見て当然なのかを検証する必要があります。
上位20%に入る人は、自分の立場を踏まえて、自分の取った行動が他者にとっても、企業にとってもよいことなのかを常に考えています。
■2.嫌な経験をプラスに変える
成功者は「過去の辛い体験があったからこそ今日がある」とよく話します。この話を文字どおり受け止めてはいけません。成功者でも辛い体験は同じように辛いのです。しかし、その体験をプラス転換する考え方が身についているのです。
プラス転換することで、完璧ではありませんが責任回避することなく、変えることができるものは前向きに努力し、変えることができないものに対しては、人や環境を恨むことなく、素直に受け入れることができるようになるのです。
■3.相手の話を聴く
あなたは人の話を聴きながら、「こうすればいいのに」「こうしたほうがいい」「どうしてこんなことしたんだろう」と沸々と言いたいことが湧き出てきた経験はありませんか?
多くの人は、自分では気づいていないかもしれませんが、人の話を理解しようとして聴いているのではなく、何と答えようかと考えながら聴いているのです。
そのため、相手が話している途中で自分が思うことを伝えたくなったり、「わかった。結論はこうだろう」と決めつけてしまったり、相手の話を遮って、自分の意見を口にしてしまうのです。
■4.自分から変わる
人間は誰でも、いつからでも変われます。私が保証します。
但し、1つだけ条件があります。それは「自分で変わろうと思うこと」です。
誰から何を言われても、どんなに環境を変えても、自分の意思で変わろうとしない限り永遠に変わることはありません。
上位20%に入ろうという強い信念があれば、上位20%に必ず入れます。なぜ、そう断言できるかというと、1つ1つの法則は誰でも意識さえすれば簡単にできることばかりだからです。
■5.苦手なことは人に頼む
まず自分の得意、不得意を把握してください。そして、不得意なことの改善に時間を割くのはやめて、得意な人にお願いしましょう。
人に頼む場合は、コストがかかります。会社内の場合は実際にお金は払いませんが、相手の時間を奪うことになります。その分、相手の苦手な分野を補ってあげればいいのです。
■6.過去の自分に負けない
上位20%の人は、自らの結果を他人と比較して一喜一憂することがありません。
他人と比べると、できない自分に落ち込むか、変な優越感を持つだけで、どちらも好ましくありません。ですから絶対に他人と比較しないでください。(中略)
では、誰と比べればいいのでしょうか? この世の中で、環境も遺伝子もまったく同じライバルが1人だけ存在します。それは「過去の自分」です。
他人と比べて負けていても何ら恥じることはありませんが、過去の自分にだけは負けないでくたさい。
【感想】
◆本書はコンパクトにまとまっており、ページ数も多くないのでこの辺で。冒頭でご紹介した、同じ横山さんの『入社1年目から使える「評価される」技術』と比較すると、本書はより一般的な印象を受けました。
というと、類書と比べてあまり秀でていないように思われるかも知れませんが、そういう意味ではなく、要は「実践しやすい」ということ。
と言うのも『入社1年目〜』は、レビューを書いていて、「いいこと言われてるけど、これはちと難しいかな」と思っていたくらいなので、こと「実践しやすさ」という点では、本書の方が上でしょう。
◆上記ポイントの2番目について少々補足しておくと、マイアミ大学で行われた実験で、次のようなものがあったのだそう。
⇒300人の学生に嫌な思いをした体験を書いてもらい、彼らを3つのグループに分類
⇒第1グループは、その時自分がどんなに起こったか、いかにマイナスの影響を受けたかを書いてもらう
⇒第2グループは、体験から得たプラスのこと(以前より強く賢くなれた等)を書いてもらう
⇒第3グループは、単に翌日の予定だけを書いてもらう
⇒実験の結果、プラスのことを書いた第2グループは、怒りや不快感が大幅に減少した
なるほど、成功する人は、辛い体験でも「プラスの学び」に変えてしまえるのだな、と。
ちなみに出典は、当ブログでも人気だったこの本です。

その科学が成功を決める
参考記事:「その科学が成功を決める」がもっと評価されるべき5つの理由(2010年03月23日)
◆ところで、下記目次を見て頂くと、第5章のところに「上位20%の人は、全速力でタバコを買いに行く」というものがあって、「はぁ?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、これがなんと、若き日の笑福亭鶴瓶さんのお話で、当時の師匠(笑福亭松鶴)からタバコを買ってくるよう言われた鶴瓶さん(当時20歳w)は、「全速力で走って」タバコを買ってきたのだそう。
もっとも、それよりもスゴイのが、その話が他人から聞いたものではなくて、横山さんご自身が目撃したものであるということ。
というのも、その鶴瓶青年のすぐ上の兄弟子だったのが、実は当時まだ小学校6年生だった横山さんだったから(詳細は本書を)。
その頃弟子たちにとって「唯一の息抜き」だったお使いにまで、全力をつくす鶴瓶さんの姿に、横山さんは「成功者の原点を見た」と言われています。
◆なお、冒頭で申しあげた「成功する人は2週間で分かる」というお話。
これは、厳密には「中途入社なら2週間」「新入社員なら6ヵ月」で、成功する人が分かる、と横山さんが本書の編集者さんに語ったものであり、それが本書の出版のきっかけとなったのだとか。
また横山さん曰く、「すべてを実行する必要はない」とのこと。
当ブログのいつものパターンなのですが、「できるものからコツコツと」やっていけたら、と思います。
上位1%は無理でも、上位20%ならこの本で!

上位20%に入れる人だけが一生成功する ~会社が必要とする人の成功法則~
第1章 成功法則 上位20%の人は、成功し続ける
第2章 コミュニケーション力 上位20%の人は、「えこひいき」されている
第3章 考える力 上位20%の人は、選択と集中ができる
第4章 時間力 上位20%の人は、「忙しい」と言わない
第5章 モチベーション力 上位20%の人は、全速力でタバコを買いに行く
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【編集後記】
◆酒井 穣さんの新刊がいよいよ登場。
ビジネスでいちばん大事な「心理学の教養」 - 脱「サラリーマン的思考」のキーワード
これはテーマ的にも見逃せませんね!

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