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2013年06月17日

【仕事術】『外資系コンサルの仕事を片づける技術』吉澤準特


外資系コンサルの仕事を片づける技術
外資系コンサルの仕事を片づける技術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、リアル書店でゲットした仕事術のご本。

「外資系」「コンサル」「仕事術」と、当ブログ的に「ツボ」な要素が含まれていて、思わず買ってしまいましたw

アマゾンの内容紹介から一部引用。
「膨大な仕事量を、いかに効率よく、質を落とさずやるか」
現役の外資系コンサルがやっている仕事をサクサク片づける方法、公開!

「53のTIPS」と「23の心構え」をどうぞ!


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【ポイント】

■1.すべての仕事は、4つに分かれる
 あらゆる仕事は、「仕事の中身」と「仕事の流れ」に分かれます。仕事の中身にかかわることと、仕事の流れにかかわることは、まったく性質が異なるからです。さらに、「自分向け」と「相手向け」にも分かれます。自分に向けた仕事のやり方と、相手に向けた仕事のやり方はやはり性質が異なるからです。
 これら2つの観点を軸にすると、(1)相手の話を正確に"聴く"、(2)情報をわかりやすく"伝える"、(3)効率的に仕事を"段取る"、(4)働きかけて人を"動かす"の4つに整理できます。仕事のやり方を体系的に意識するようにしましょう。


■2.誘導尋問を避ける
 相手から意見を引き出すことと、自分の思い込みに当てはまる意見を引き出すことは異なるものです。特に、「自分はうまく仕事をやっている」と自負している人に限って、相手に自分の理解を押しつけがちで、結果として、ヒアリング相手の意見をねじ曲げてしまうことがあります。
 相手が言い淀んでしまっても、当人が次の言葉を続けるまではじっと我慢して、ありのままの発言を引き出すことを心がけて下下さい。会議のように、あまり時間の猶予がない場では、後日確認することを前提として、会議中の質問を切り上げてしまうのも1つの手です。


■3.得られた情報は、事実と推測に分ける
外資系企業では「No Guess (ノーゲス)」といういう言葉を使って、「推測でものを語らずに事実だけを見つめろ」と戒められることがあります。事実情報の不足が思い込みによる勘違いを助長し、コミュニケーション齟齬が引き起こされるのです。
 私は、相手の発言に推測が含まれている場合には、「その情報に根拠はありますか」と速やかに尋ねることにしています。時間がたってしまうと発言者も記憶があいまいになってしまうため、確認するなら、思いついたそのタイミングがべストです。判断するために必要な情報が不足しているなら、それを推測で補うのではなく、まずは情報元に事実を確認しましょう。


■4.メールは件名だけで伝わるようにする
 件名に「参考」、または「FYI」(For Your Informationの略)とつけたら情報共有メールとして扱う、というルールを使った経験はあるかもしれませんが、同じようにメールの種別を表す識別記号は他にもあります。これらはオープンサブジェクトと呼ばれ、国内だけでなく、英語圏のメールでもよく使われています。以下は使用頻度の高いものになります。
【回答】:質問への答え
【返不要】:返信は不要です
【送付】:添付ファイルを見て下さい
【質問】:質問があります
【保存】:保存しておいて下さい etc...


■5.10分調べてダメなら人に聞く
 他の人に聞けばすぐにわかることなのに、なかなか質問できずに1人で問題を抱えてしまった。程度の差はあれ、多くの人が経験したことがあるはずです。(中略)

 そこで私が実践しているのは、「10分調べてもわからなかったら他の人に聞く」というルールです。10分という時間枠は、インターネットや社内ネットから情報を検索するのに必要と感じられる長さから設定しています。
 こうすれば、「自分で調べたところ、この程度が限界でした。ここから先はお知恵を拝借させて下さい」と頼っておけば、自分の時間を浪賛せず、必要以上に相手の手をわずらわすこともなくなるでしょう。


■6.仕事を頼むときには依頼と期待を伝える
仕事を頼まれるときは「上司の目線でやるべきことを考える」べきですが、逆に頼むときは「依頼と期待を相手へ伝える」ようにするべきです。
 もし、依頼する仕事のアウトプットをあなた自身がイメージできないのであれば、それはまだ誰かに頼む段階ではありません。まずは自分自身で作業の全体イメージを持って下さい。


■7.議事録は会話順ではなく、議題ごとのくくりで並べる
議論は議題ごとに行いますが、前の議題にさかのぼって討議が生じることもよくあるため、議論された順番に書いていると、同じ議題が複数の箇所で登場することになります。これでは、議事録を頭から終わりまで熟読しなければ内容を的確に把握できません。効率的に内容を把握できるよう、議題ごとに発言をまとめましょう。会議の冒頭であった討議について、会議終盤で再びやりとりがなさた場合は、冒頭箇所に関する記述に続けて終盤のやりとりも記述しましょう。


【感想】

◆上記ポイントの1番目にもあるように、本書の内容は大きく4つに分かれています。

このうち「相手向け」の「伝える」「動かす」に関しては、当ブログでは「コミュニケーション」カテゴリとして通常扱われるべきもの。

たとえば、今回は割愛しましたが、交渉術では広く知られる「BATNA」「ZOPA」といったフレームワークも、本書には登場します。

実際に内容について触れているのは、当ブログではこの本ですとか。

実践!交渉学 いかに合意形成を図るか (ちくま新書)
実践!交渉学 いかに合意形成を図るか (ちくま新書)

参考記事:【交渉】「実践!交渉学」から学ぶ3つのポイント(2010年05月07日)


◆また第5章では、フレームワークとして「GTD」が登場。

とはいえ、厳格な意味での「GTD」ではないので、初心者にとっては鬼門(?)である「頭の中にある気になることを全部書き出す作業」のようなものはありません。

本書での「GTD」の扱いは、「ToDoリスト」や「すぐやるリスト」といった、あくまで第5章のテーマである「段取り」を補助するためのもの。

著者の吉澤さん曰く「アレンジ版GTD」とのことですので、その旨ご了承ください。


◆ちなみに、今回割愛したTIPSとしては、こんなところが。

・論理的な考察と主観的な感想を分ける

・改善目標と制約条件を整理する

・「空中戦」を避け、具体的に確認する

・会議は目的とゴールを決めてから始める

・チームの外側にメンターを持つ
etc...

本書の特徴として、図解を上手く活用していることと、事例が会話形式であること等が挙げられるのですが、それが故に、当ブログのような引用中心のまとめ方だと、残念ながらカットせざるを得ないものが結構あったという……。


◆本書はタイトルに「外資系コンサル」と入っており、正直書店では身構えたのですが、いざ開いてみたところ、こんな図解があって、個人的には結構ツボでした。

(アマゾンへのリンクなので、クリックしても拡大しません)

外資系コンサルの仕事を片づける技術

アマゾンレビューで☆4つの人も、「著者の書籍を初めて読む方は☆5つになるのではないか」と言われていますし、クオリティとしては確かに☆5つでもおかしくないところ。

唯一残念なのが「横書きの左開き」なことなんですけど、上記の図解のようにフローを多用しているので、これまた致し方ないのかな、と。


仕事術好きなら、手に取ってしかるべき1冊です!

外資系コンサルの仕事を片づける技術
外資系コンサルの仕事を片づける技術
0章 「できる人」と「そうでない人」のたった1つの違い
1章 まず、「仕事の鉄則」を身につけよう!
2章 仕事は「4つ」に分けると、うまくいく!
3章 「聴く」スキルを高める
4章 「伝える」スキルを高める
5章 「段取る」スキルを高める
6章 「動かす」スキルを高める
7章 プロフェッショナルであり続けるために
8章 成長の先にあるキャリアを考える


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【編集後記】

◆ちょっと気になっている本。

本当に使える経営戦略・使えない経営戦略
本当に使える経営戦略・使えない経営戦略

あの新 将命さんが「まさに名著」と言われているみたいなので、読んでみようかな、と。


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この記事へのコメント
               
仕事で大事なエッセンスが満載な本のようですね。

キーワードを書いて、著者にメールする事で、特典PDFがもらえるようです。購入して応募したいと思います。

http://itura.seesaa.net/article/366239728.html

Posted by トム at 2013年06月19日 19:09
               
>トムさん

コメント&情報ありがとうございます!

ただ、書いて頂いたURLがちょっと違うというか、ハイフォンが足りないみたいです(汗)。
正しくはこちら。

http://it-ura.seesaa.net/article/366239728.html

私も申し込まねば!

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年06月19日 23:41