2013年05月29日
『島耕作流?』「プロサラ対談」での弘兼憲史先生がいいことおっしゃってる件
【はじめに】
◆先日当ブログでご紹介した、俣野成敏さんの『プロフェッショナルサラリーマン ― 実践Q&A編』。この本の巻末には、俣野さんと『島耕作』シリーズでおなじみの弘兼憲史さんとの対談が収録されていたのですが、スペースの都合で、ブログ記事ではその部分をカバーできませんでした。
とはいえ、この対談は、そのままスルーしてしまうには、惜しいコンテンツでして、特に弘兼先生のお言葉は、流石「サラリーマン漫画」を長年書き続けてきただけのことはあるな、と私自身、強く思った次第。
そこで今回は、その対談パートから珠玉の言葉を選んでみました。
プロフェッショナルサラリーマンを目指す方なら必見かも!?
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.上司には可愛がられるようになるCherishing Children - Labour's manifesto for Children / The Labour Party
◆弘兼さん曰く、「サラリーマンなら上司から好かれる人間になった方がいい」とのこと。
いつも反抗的な態度をとったり、上司の言うことも聞いてるんだか聞いてないんだかみたいな態度はよくない。本当は聞いてなくてもいいから、まっすぐ上司の目を見て相づちを打ちながらメモをとったりすれば、もうそれだけで上司はうれしいものです。「本当は聞いてなくてもいいから」というのはいかがなものかと思いますがw
たとえばローソンの新浪剛史社長は、経済同友会あたりのべテラン経営者たちから非常に好かれています。体育会系でシャキッとしているし、相手の目を直視して、「はい! わかりました!」と大声で返事をする。だから「こいつは可愛いやつだ」と思われる。それは組織のなかで仕事をする以上、やっぱり必要なことなんです。おべっかを使ったり、摺り手操み手をしろと、いうことじゃなくてね。「体育会系」ということでは、楽天の三木谷浩史会長もそうですね。
そして、プロ野球参入時に堀江貴文さんが三木谷さんに敗れたのも、三木谷さんがオリックスの宮内義彦さんや西武の堤義明さんといった「重鎮」に好かれていたから、と言われていますし、この教えはまんざらではなさそう。
■2.不平不満を言わない
Dissatisfaction / suneko
◆その「上司に好かれる」ためのポイントとして弘兼さんが挙げていたポイントがこれ。
上司から好かれるために一番大切なのは、不平不満は絶対言わないということです。誰だってみんな不平不満はあるに決まっている。でも絶対に口にしちやいけない。僕は心の中でさえ不平不満を持たないようにしていました。不平を言ってると自分の中の生産的なものが全部消えていくし、上司のやることも全部否定したくなってしまう。だから仮に上司から納得できないことを言われても、「これはいいことを教えてもらってるんだ」と思うようにしていました。言わないだけでなく、「心の中でさえ持たない」というのはスゴイです。
そう言えば、弘兼さんならぬ島耕作も、相手に交渉することはあっても、不平不満を口にするのは、あまり見たことがないような(全部読んでいるわけではないですが)?
また、加えて弘兼さん曰く「メチャクチャ理不尽なことを言われたら、それを状況中継するように楽しめ」と。
そういえば、この本によると、あのイチロー選手もピンチの時には「自分の行動を実況中継する」そうですし、これまた取り入れてみたいな、と。
頭の回転が速くなるすごい!法 (知的生きかた文庫)
参考記事:【能力開発】『頭の回転が速くなるすごい!法』佐々木豊文(2011年08月29日)
■3.目の前の仕事を一生懸命やる
◆ベタですが、それだけに重みのあるお言葉。
ビジネスマンとして大成した人は、たとえばユニクロの柳井(正)さんにしても、ソフトバンクの孫(正義)さんにしても、そんなに先の大きな計画は考えていないんじやないかな。とにかく目の前の仕事を一生懸命やってきただけだったと思う。たぶんチャンスって、どんな人にも平等に目の前をスーッと流れていくと思うんですよ。だから孫さんみたいにいきなリボーダフォンを買わないかみたいな話があったとき、2兆円出してもバクッと食いつく力があるかどうかでしようね。そこまで大きな話は僕らにはこないけど、それぞれ分相応にその人なりのチャンスっていうのはくるんですよ。そして、そうやって目の前の仕事に食らいついていれば、「目の前に来るチャンスの数も飛躍的に増える」とのこと。
また同時に「やりた仕事にこだわる」のではなく、「苦手な仕事でも面白いところを探す」ことを薦められていました。
■4.部下は徹底的にほめる
Good job / jontunn
◆今度は自分に部下が出来たときのお話を。
弘兼さんは「徹底的にほめる」のだそう。
A君という人がいて、彼は全体の3割はすごくいいんだけど、あとの7割が全然ダメだとしましょう。でも僕はこういう場合でも絶対に叱らない。3割のいい部分をほめてあげます。本当は「君、ここを何とかしろ」と言いたいんだけれど、「ここ君、うまいじゃないか」と言う。するとA君はものすごくやる気を起こして頑張るので全体が底上げされる。するとダメな部分まで持ち上がってきます。逆にダメなところを直せとうるさく言ってると、いい部分まで沈んでしまう。なるほど、そういうもんですかー。
私は子供の頃、あまりほめられた記憶がない(「できて当然」)ので、自分の娘の勉強もあれこれ言いたがる方なのですが、それではいけないのかも。
■5.自分の「武器」を持っておく
Double barreled ninja attack / Aidan.Morgan
◆島耕作は転職はしません(出向はしてますw)が、終身雇用も風化し、これからは転職も当たり前となるハズ。
そこで必要なのが「英語力」を初めとした「ビジネススキル」です。
言語に限らないのですが、そういう自分の武器になりそうなものをたくさん持って、ある種の武装をしておいたほうがいいですね。チャンスはいつ巡ってくるかわかりませんから、今まで自分がやった仕事の実績をパソコンなどに入れていつでもすぐに見せられるようにしておくとか。自分の会社はいつなくなるかわからない、自分はいつクビになるかわからない、という危機感を常に抱いていたほうがいいでしょうね。確かに、自分の意志で転職するツモリはなくとも、会社が潰れたり、リストラされる可能性は常にあります。
そういう意味では、今の職場に満足されている方でも、スキルを磨いたり、履歴書や実績をまとめておくことは必要かもしれません。
ただ、職場でカバンに履歴書が入っているのを見られたら、あらぬ疑い(?)をかけられるかもしれませんがw
【まとめ】
◆簡単ですが、この辺で。ちなみに、この対談で、俣野さんもいいことおっしゃっているんですが、記事のコンセプト上割愛させて頂きました(スイマセン)。
「上司は自動車教習所の教官のようなもの」「ブレーキは踏めてもアクセルは踏めない」なんていうのは言いえて妙だな、と。
他にも付箋を貼ったところはあるのですが、原則「1冊の本は1回しか紹介しない」当ブログとしては、「ネタバレ自重」の点からも、これが限界でございます。
これ以上は本書にてご確認を。
◆もちろん、本対談以外のパートも、この『プロフェッショナルサラリーマン ― 実践Q&A編』は、読み応えあり。
元となる『プロフェッショナルサラリーマン』をお読みの方は、もちろんネタかぶり的なものはありますが、出てから1年半ほど経っていますし、復習するにはよい時期かと。
そして、いずれも未読の方なら、この機会にぜひ。
新人さんから管理職まで、多方面にお役に立つこと必至です!
自社の「島耕作」を目指す方に!?
プロフェッショナルサラリーマン ― 実践Q&A編
はじめに サラリーマンの正しい悩み方とは?
第1章 仕事ってなんだろう?
第2章 会社で働くということ
第3章 困った上司とのつきあい方
第4章 未熟な部下をどうマネジメントするか
第5章 プロサラ流、仕事術&勉強法
第6章 出世する人としない人、どこが違うか
第7章 真のプロサラとは 弘兼憲史×俣野成敏
【関連記事】
【仕事術】『プロフェッショナルサラリーマン ― 実践Q&A編』俣野成敏(2013年05月16日)完全『プロフェッショナルサラリーマン』マニュアル 改訂版
【仕事術】『入社3年目までに知って
【編集後記】
◆未だチェックしていないのがこちら。プロフェッショナルサービスマン ― 世界に通じる「汗と涙のホスピタリティ」
とうとうアマゾンでも品切れになってしまいました(涙目)。
ご声援ありがとうございました!
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