2013年05月05日
【ファッション】『仕事力をアップする身だしなみ 40のルール』日野江都子
仕事力をアップする身だしなみ 40のルール (日経ビジネス人文庫)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、先日の記事の編集後記で取り上げた1冊。2006年に出た『NY流 魅せる「外見」のルール』の文庫化なのですが、単行本の方が未だ値崩れしておらず、送料考えたらこの文庫本を買った方がお得だという。
アマゾンの内容紹介から。
初対面の印象がその後のビジネスの成否を左右する。国際化時代にさらに重要になるビジネス人のイメージ戦略。第一線で活躍する国際イメージコンサルタントが、仕事力をアップさせる身だしなみの基本を実践的に説く。
服装から、小物、グルーミング、表情等々、多岐に渡って「身だしなみ」を指南してくれるお買い得な作品でした!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.自分の肌のアンダートーンを把握するVintage Huguenin dresswatch, back from service / GuySie
イメージ・コンサルティングの世界では、肌の色を、大きく「クール(寒色系)」と「ウォーム(暖色系)」の2つのグループに分けて考えます。これがアンダートーンです。(中略)
自分のアンダートーンを調べるのは、簡単です。金色と銀色のアクセサリー(例えば時計のようなもの)を、1つずつ両腕にはめてみてください。(中略)
手の甲や指の印象が明るく、映りがよく、シワが目立たず、キメがなめらかに整って、健康的に見えている方の手にしたアクセサリーの色が、あなたのアンダートーンといえます。銀色と相性が良い場合はクール、金色と相性が良い場合がウォームです。
■2.日本人に紺やチャコールグレーが似合う理由
あなたの全体像の中にあるカラーバランスを上手く取り、その人なりの強さを表現するには、自分の持っている色素の中で一番濃い部分(たいていの人は髪と瞳)と、身に着ける色の一番濃い色を同じにするのが、大原則です。髪や瞳よりも濃すぎる(強すぎる)色の衣服は、あなたの持つせっかくの個性を抑えたり殺したりしてしまいますし、中途半端な色ははっきりしないイメージになります。(中略)
したがって、ダークで深い色を持つわれわれ日本人の瞳や髪を引き立てる色の衣服は、やはり同じようを深さと濃さを持つ紺やチャコールグレーとなります。
■3.3種類の「白いワイシャツ」
純白は、青白さを感じさせる白で、クールトーンの人に向いています。中でも、髪も眉も瞳も黒く、お顔の印象が強い方を、もっとも引き立てます。
一番選びやすく、一般的なのが純白よりもソフトなオフホワイト。「ユニバーサルカラー」と言われ、万人に合いやすい色です。
そして、白のシヤツの色として数は多くなく、少々カジュアル感が増しますが、アイボリーホワイト。少し黄味がかった白で、ウォームトーンの人に向いています。肌に黄味があり、もともとの髪や瞳が茶色い方に合います。
■4.万能の紺ネクタイのさらなる選びかた
より自分に合った紺のネクタイを選ぶには、肌がクールトーンの方は、紺地に寒色系の柄が理想的です。濃紺に白や、同系色である青系の柄が入ったもの、ワイン系の色が入ったものなども良いでしょう。
ウォームトーンの方の場合は、柄にアイボリーホワイトや、黄色、グリーンやブラウン等の暖色系の色が取り入れられているものを選ぶようにされるのが、紺を上手に使用する方法です。
■5.BC(ビジネスカジュアル)のジャケットの選びかた
ジャケットの場合、形はあまり崩さず、色か柄か素材のいずれかでカジュアルダウンをすることがポイントです。このとき、個性的な色を選んだ場合は、素材はシンプルに。個性的な素材を選んだ場合は、色はスーツに近いビジネスべーシックな色合いを選ぶといった「コーディネートの足し算ひき算」のバランスの取り方に、それを選んだ人の弁えと知性が現れます。女性のメイクでも、「目元を強調したら、口元は控えめに」と調整をするものです。ジャケットも同じことです。
■6.スーツのズボンは単品で履かない
スーツのズボンは、他のジャケットと組み合わせたり、それだけ単体で履くのはNGです。スーツのズボンは、組み合わされたジャケットと一緒に着ることが前提で形を作られています。単品で履いてしまうと、なんとも締まりのないスタイルになるのです。
やはリセットアップされたものは、それらが対になってパーフェクトなのです。
夏のBCスタイルで、「ノージャケット、ノーネクタイ、ズボンはスーツのズボン」の方を目にすることがありますが、暑くてスーツのジャケットを脱いでしまっただけの人にしか見えません。これは、ズボンをきちんと単品で作られたものにするだけで、装いとしてのバランスが完成します。
■7.松井選手の口閉じ・口角上げテクニック
もともとの顔立ちが実年齢よりも老けて見えるタイプで、唇の輪郭があまりはっきりしておらず、口角が上がってはいない松井選手。しかし、この口角上げでグッとポジティブで澄刺とした表情となり、自信を感じられる顔になりました。
この「松井選手の口閉じ・口角上げ」のテクニックは、誰でも簡単にできます。
軽く口を閉じ、「ん」と発音する気持ちで、口角をほんの少しキュッと上げればOKです。最初は実際に「ん」と発音しながら練習するといいでしょう。
【感想】
◆ビジネス系のファッションネタの本にしては、やれ「スーツは紺にしろ」とか「シャツはセミワイドにしろ」といったネタがないとお思いかもしれませんが、あにはからんや!本書の場合、そうした王道ネタはほぼ全て押えた上で、それ以外(以上?)のお話があったので、今回はそちらを中心に選んでみました。
下記リンク先の全目次を見て頂くとお分かりのように、カバーしている範囲がハンパではありません。
Amazon.co.jp: 仕事力をアップする身だしなみ 40のルール : 目次
正直、これ1冊あれば、ビジネスシーンでの身だしなみについては、ぬかりなくできるのではないか、と。
◆とは言え、元となる単行本が出たのが2006年ということで、「流行遅れ」のようなものが気になる方はいらっしゃると思います。
ただこれに関しては、例えばジャケットに関する部分で「2013年現在、再びダブルスーツのスタイルがファッションとして復活しています」といった記載があるところから、文庫化に際してリバイスがなされている模様。
もっとも、元々のテーマが「オーソドックスなビジネススタイル」であることから、7年前と状況はほとんど変わっていないハズ。
相変わらず日本人に似合うのは「紺やチャコールグレー」ですし、靴は「ストレートチップやプレーントゥ」が基本です。
スーツはもちろん、小物や靴、香水にも、一切オススメブランド等が出てこない点も、普遍性を高めていると言うか。
おそらく、さらに5,6年後に読んでも、普通に通用するコンテンツだと思います。
◆今回取り上げた中で興味深かったのが、上記ポイントの初っ端の「アンダートーン」のお話。
そもそも自分がゴールドの時計を付けたことがなかったので、自分では「クール」だと思ってヨメにも聞いたところ、確かにそうである、と。
と言うか、逆に日本人でゴールドが似合う人がいるのかと思ったら、ヨメがそうでしたww/(^o^)\
私の場合、たまたま持っている紺ネクタイも、上記ポイントの4番目にあるように「濃紺に白や、同系色である青系の柄が入ったもの」ばかりで、結果オーライ。
その上のポイントの3番目の「白いワイシャツ」の件もそうですが、本書ではちょこちょここのアンダートーン絡みの話がでてきます。
読者の皆様におかれましても、単に「自分が好きか嫌いか」ではなくて、肌の色等から「似合う似合わない」という観点も、今後は意識してみて頂きたく……。
◆ところで、本書は文庫本であるが故か、カラーページが一切ないのが泣き所と言えば泣き所。
本文中にないのはしょうがないですが、巻頭や巻末にもカラーページや写真がないのは、ファッション本としては珍しいカモ。
ただし、ジャケットの形やワイシャツの襟のタイプ、靴の形やネクタイの結び方等、必要に応じてイラストは掲載されていますので、色以外の部分については、分かりにくいことはないと思います。
初歩から中上級レベルの方まで、お役立ちになるであろう1冊。
身だしなみで損をしないために!
仕事力をアップする身だしなみ 40のルール (日経ビジネス人文庫)
<プロローグ> イメージ・コンサルティング―なぜビジネスパーソンに「自己演出」が必要なのか?
<チャプター1> イメージ分析――装いのベースとなる個性の分析方法
<チャプター2> ビジネスドレス――仕事力をアップする装いのルール
<チャプター3> ビジネスカジュアル――親しみやすさと信頼感のバランスを取るテクニック
<チャプター4> 小物&アクセサリー――地位と個性をスマートに演出する小道具の選び方
<チャプター5> グルーミング――清潔感と生命力をアピールするためのボディーケア
<チャプター6> ポスチャー――自信に満ちあふれた表情と姿勢の作り方
【関連記事】
【勝負服?】『一流の男の勝てる服 二流の男の負ける服』政近準子(2013年02月21日)【外見力】『「見かけ」が仕事を決める!』大森ひとみ(2012年05月07日)
【お洒落】『成功する男のファッションの秘訣60』宮崎俊一(2011年12月21日)
【服選び】『大人の男の服装術』滝沢 滋(2011年07月04日)
【敏腕スタイリスト発】『男のお洒落の方程式 たかが見た目で損をしない』森岡 弘(2011年06月02日)
【Amazonキャンペーン有】『男の「外見」コーチング』が文庫になって再登場!(2010年06月11日)
【服装戦略】『男の価値は「色」で決まる! 』今井志保子(2008年05月06日)
【編集後記】
◆こちらは逆に、カラーありまくりのムック本。smart特別編集 THE SUIT BIBLE (e-MOOK)
それにしてもページ数が少ないとはいえ、ムックで600円しないとは……。
ご声援ありがとうございました!
この記事のカテゴリー:「ファッション」へ
「マインドマップ的読書感想文」のトップへ
スポンサーリンク
この記事へのトラックバックURL
●スパム防止のため、個別記事へのリンクのないトラックバックは受け付けておりません。
●トラックバックは承認後反映されます。
当ブログの一番人気!
10月10日まで
9月26日までのところ一部値引に移行して延長中
Kindle月替わりセール
年間売上ランキング
月別アーカイブ
最近のオススメ
最近の記事
このブログはリンクフリーです