2013年04月12日
【新社会人必読?】『ビジネスメールの作法と新常識』杉山美奈子
ビジネスメールの作法と新常識 会社では教えてくれない気くばりメール術 (アスキー新書)
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、以前『好かれるメール 嫌われるメール』というご本を紹介させて頂いた、杉山美奈子さんの最新作。今回はよりビジネスシーンに特化しており、新しく社会に出られる方が知っておきたいビジネスメールのTIPSが満載でした。
アマゾンの内容紹介から。
失礼にならない返信期限、トラブルにならない転送の仕方、「させていただく」を連続させない、「お世話になっております」より効果的な1行目に、「クッション言葉」を使い分ける、返信メールの常識・非常識、失礼にならない断り方、婉曲表現を身につける…etc.お礼・お詫び・催促などそのまま使える文章表現も多数紹介。
もちろん帯にもあるように、「中堅・ベテランも要注意」かも!?
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.返信は24時間以内にメールを受け取って、そのままほったらかしておくのはマナー違反です。24時間以内に何らかの返信をすることを心がけましょう。メールを送った側は、送信した瞬間から相手の返信を待ち始めます。回答できることは、できるだけすばやく返信すれば、好印象を持ってもらえます。
■2.読みやすいレイアウトのコツ
読みやすいレイアウトにするにはコツがあります。まず、改行する箇所。1行の文字数は長くても30文字以内で収めます。1行の文字数が少なくても、内容が変わる箇所、切りのいい箇所では改行してかまいません。画面内の空白を多くすると、読みやすいメールになります。そして文章のかたまりとかたまりの間を1行空け、内容の違いがわるようにレイアウトします。
また、全体の行数は40行以内で収めます。これは2画面分にあたる行数で、それ以上長いと相手はメールを読むのを苦痛に感じます。
■3.「クッション言葉」で柔らかい表現にする
相手に依頼をするときは「クッション言葉」を添えて伝えましょう。クッション言葉とは「お手数ですが」などのように、文頭に付ける前置きの言葉です。頼みごとを切り出す前に付けると、言い方をやわらかい印象にする効果があります。ビジネスメールでは、相手にお願いするときにおもに用います。
たとえば「返信をお願いいたします」なら、「恐れ入りますが」を添えて、「恐れ入りますが、返信をお願いいたします」にすると、ていねいに伝わります。
■4.Wordで間違いをチェックする
Wordには文章の間違いを指摘する校正機能が付いています。メールソフトに書いた文章をコピーして、Wordに貼り付けるだけで自動的に校正されます。ただし、自動判定ですから、指摘された箇所が必ず間違いというわけではありません。自分でもう一度読み返して、直すべきかどうか判折するといいでしょう。
■5.断り方の3つのポイント
まずは、断ることをいちばん最初に書くことです。メールでは結論を最初に持ってくるのが基本です。言いにくいことは相手に気をつかい、つい後回しにしがちですが、最初に書いてしまうほうが親切です。
2つ目は「おわびを切り出す言葉」を添える方法です。まことに申し訳ございませんが、ご希望には添いかねます」「せっかくのお申し出ではありますが、ご要望には添いかねます」のようにていねいに書きます。これは106ぺージで紹介したクッション言葉のテクニックです。
最後は、断る理由、代案、今後につなげる言葉を書く方法です。「この方法は難しいのですが、別の方法なら検討が可能です」のように代案を出せば失礼になりません。
■6.感じのいい返答をする
好印象を与えるには、「はい」という返事を付けて同意することです。「○○の件、かしこまりました」は、「はい。○○の件、かしこまりました」で、ていねいな返答になります。また、「承りました」も、「たしかに承りました」と書けば相手を立てて、好印象になります。
「何か必要なものはありますか?」とう問いには、「とくにありません」より、「ありがとうございます。とくにありません」と返答すれば、相手の好意を受け止めたうえでの返答だと伝わります。
■7.「婉曲表現」で確認を求める形にする
相手への催促は強気で押すより、婉曲的に伝えたほうがうまくいきます。たとえば「資料がまだ届いておりません。早急にお送りください」より、「お願いした資料は、いかがなりましたでしょうか。ご確認のうえ、お送りいただけるとありがたいです」のほうがスムーズに事が運びます。また、「金額が間違っています」も「金額が異なっているようです。ご確認いただけますか」と確認を求める形で書きます。婉曲表現なら、相手を追い詰めずに逃げ道を用意できます。
【感想】
◆今般、この記事を書くにあたって、杉山さんの過去の著作の記事を確認したんですが、そっちではPCメールの返信期限について「できれば48時間以内を心がける」となっていてワロタwどうもこの3年で、タイムリミットは半分になった模様w
まー、PCメールとはいえ、確かビジネスメールに限定してなかったハズなので、48時間もアリだったのかもしれません。
もちろん、前回同様「期限までに何らかの返答をすればよい」のですから、時間がかかりそうだったら「読みました」メールや「いつまでに回答します」メールでも可。
ビジネスメールである以上、こちらがリアクションを取らないと、相手に迷惑をかけることもあるワケですから、心がけたいところです。
◆また、上記ポイントの3番目の「クッション言葉」に関しては、この本でも取り上げられていましたね。
会話力の基本 (ちょっとした言い回しで損をしない99のルール)
参考記事:【知らないとヤバい?】『会話力の基本』に学ぶ「言い回し」の7つのポイント(2011年05月26日)
こちらは「会話」でしたが、もちろんビジネスメールでも同じこと。
クライアントの経理担当の女性で一人、このクッション言葉をうまく使ってる方がいるんですけど、やはりそれ以外の普通の仕事も良くできます。
正直、新社会人が、その方の書くようなメールが書けたら、周りも一目置いちゃいそうな。
◆そして、「目からウロコ」だったのが、ポイントの4番目のWordの活用法。
私はチェック機能がないGmailオンリーなので、たまにキチンと見直しせずに出して、誤字脱字が含まれていることがあったのですが、今後は出来る限り活用してみます。
と言うか、当ブログの引用部分は、ペン型スキャナーで読み取っていて、それが必ずしも精度が高くなくて……。
参考記事:【動画アリ】ペン型スキャナー「mini ScanEYE3」を試してみました!(2010年05月17日)
一応、確認はしているのですが、見落としは日常茶飯事。
そこで、この記事を書くにあたって、引用部分のみWordでチェックした所、何ヶ所かミスが見つかったという。
今までWordを使う際、赤の下線が「ウゼー」って思ってたんですけど、考えを改めねば。
◆なお本書はアスキー新書らしく(?)、序章でOutlookやThunderbird等の「メールソフト」の比較を行っています。
それに続く第1章も、メールソフトの設定ということで、この辺りは携帯メールがメインだった新社会人の方にはありがたいところではないか、と。
さらに、上記引用部分では割愛しましたが、具体的なメールの例も豊富に収録。
巻末の付録「そのまま使える! 気持ちが伝わる文章表現」に至っては、丸写しした上で、必要に応じて修正すればOKでしょう(ヲイw)。
今ひとつメールに自信のない方はなら、一読の価値アリです!
ビジネスメールの作法と新常識 会社では教えてくれない気くばりメール術 (アスキー新書)
序章 ビジネスメールにうってつけのメールソフト徹底比較
第1章 メールソフトを使いやすく設定する
第2章 メールの基本マナーを習得する
第3章 定型パターンを覚えると相手に伝わりやすくなる
第4章 メール文書に磨きをかけるひと押しテクニック
第5章 成果にかかわる返信メールの常識と非常識
第6章 相手に好印象を与える文書テクニック
付録 そのまま使える! 気持ちが伝わる文章表現
【関連記事】
【メール作法】「好かれるメール 嫌われるメール」杉山美奈子(2010年03月25日)【これは便利!】『ビジネスメール言い換え辞典』から選んだNG7選(2012年08月16日)
【これは便利!】『ビジネスメール ものの言い方辞典』(2011年06月07日)
【メール作法】「メール好感度」を格段に上げる6つの技術(2009年11月19日)
【ビジネスメール】「5分で送信! ビジネスメール 速書き文例集」川島 冽(2008年08月14日)
【編集後記】
◆その杉山さんの以前ご紹介した本がこちら。好かれるメール 嫌われるメール (静山社文庫)
マーケットプレイスでもそれほど値崩れしてないのがスゴイです。
レビューは上記関連記事にて。
ご声援ありがとうございました!
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