2013年03月24日
【気くばり】『「気がきく」人がやっている53のこと』能町光香

「気がきく」人がやっている53のこと
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、以前『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をレビューしたことのある能町光香さんの最新刊。存じ上げなかったのですが、『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』って、19万部突破されてたんですね!
アマゾンの内容紹介から。
残業の気がきく断りかたは? 好印象を与えるメールって? 先輩・上司に話しかけるタイミングは? 世界企業で働いた一流秘書だからこそ知っている、成果を出す人がやっているシンプルな習慣。
直接的ではないものの、これも一種の仕事術ではないでしょうか?

【ポイント】
■1.オフィスに適した靴を履くオフィスにいるときでも、いつでもお洒落でいたい、リラックスしていたいという気持ちもわかります。でも、オフィスでは、「いつ外部の方の目に触れるかわからない」という意識をもって、節度ある靴を選ぶ必要があります。あなたの靴は周りの人から見られていることに気づいていますか? 周りの人は、あなたがどんな「靴」をはいているのかによって、あなたがどのぐらい「仕事に対するコミットメント」があるのか、つまり、あなたの「仕事のプロフェッショナル度」を確かめているのです。
■2.名刺を渡すときの5つのポイント
(1)名刺入れから取り出して渡す
(2)サッとタイミングよく渡す
(3)立ち上がった状態で渡す
(4)両手で名刺を持って渡す
(5)自分から相手に歩み寄り渡す
■3.感謝のメールを始業時間15分前に送信する
よく「なぜ、始業時間15分前に送るのですか」という質問を受けるのですが、理由は、朝の時間をお互いが気持ちよく過ごせるからです。朝出社してパソコンを立ち上げ、メールボックスを見たときに、一番上にあるサンキュー・メールがパッと目に入ってくると、相手は朝からうれしい気持ちのまま仕事をスタートさせることができます。なぜ夜遅くのサンキュー・メールではダメなのか。それは、その後に送られてくるその他のいろいろなメールに混ざってしまい、埋もれてしまう可能性があるからです。
また、サンキュー・メールを送るほうは、前の日にお世話になった人の顔を思い浮かべ、感謝の気持ちを伝えることから気持ちよく仕事をはじめることができます。
■4.上司に相談する際の3つのポイント
関係性にもよりますが、あなたにとって、困ったときの一番の相談役は、「上司」なのです。
とはいうものの、むやみに上司に相談をいていいわけではありません。上司に相談をするときは、次の3つのことを頭に入れておきましょう。(1)悩みの「内容」を明確にしておく
(2)悩みを相談するときは「簡潔に」話す
(3)悩みを相談する「タイミング」は早めに
■5.自分の強みは周りの人のほうがわかっている
私が転職をし、たくさんの人たちと働いてきた中で気づいたことは、自分の強みや魅カは周りの人たちが知っていて、その人たちから頼まれる仕事こそが「自分に合った仕事」「自分らしい仕事」である、ということです。
周りの人たちから「任される仕事」こそが、あなたの才能の原石なのです。これからは、どんな業界・職場にいたとしても「自分の強み」がわかっていることが大切です。そして、その強みをいかすことのできる人が、どんな状況であっても生き抜くことができるのです。
■6.断るときに大切な「3原則」
「断る」ことが苦手だという人の多くは、「断り方」が上手でない、適切ではない、ということが多いのです。私もそのうちの一人でしたから、その気持ちがよくわかります。
「断る」ときに大切な「3原則」は、次のことです。(1)「きっばり」と断る
(2)断る理由は、具体的に伝える
(3)早めに断りの返事をする
■7.つねに「自分ならどう思うか?」と問うクセをつける
新人社員にとって、上司や先輩に積極的に意見を言うことは、立場的に難しいことかもしれません。ですが、相手から質問されなくても、「こういう場合は、私だったらどう考えるのか?」「こんなとき、私だったらどうするのか?」というように、自分に問いかけるクセをつけておくといいでしょう。若手を幹部に起用する、できるだけ新人の企画を採用しようという企業が増えてきている時代に、どんな場面でも、自分の頭で考え、しっかりとした意見をもち、発言ができる人は、会社にとって必要な人材です。そのためにも、「自分=一人称」で考え、意見を言う、という習慣をつけておくことが大切です。
【感想】
◆冒頭でも触れましたが、能町さんのデビュー作が、19万部もいっていたとは、本書の内容紹介を読むまで知りませんでした。この出版不況のおりに、無名の著者さんが10万部もいったら、それだけでも大ヒットなのに、そのほぼ倍ですから、どれだけスゴイことかと。
自分が読んだのは、ほぼ発売と同時期なので、周りでは(当たり前ですが)まったく盛り上がっておらず、また、今思いだしてみても、それほど「スゲー!」という記憶もなく。
改めて自分のレビューを読んでみても、激プッシュしているわけでもないですし、ごく普通の扱いですね……。
参考記事:【気づかい】『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』能町光香(2010年11月15日)
単に私に「ヒットを見抜く目」がなかっただけなんですがw
◆その後能町さんは、何冊かのご本を出されて、最新の作品が今回ご紹介した『「気がきく」人がやっている53のこと』になります。
タイトルでも「気がきく」という部分がかぶっているように、本書は、『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』の続編、という扱いのよう。
本書の「はじめに」にも、こういう一節があります。
私が「気がきく」を伝えはじめるきっかけになった拙著、『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』(クロスメディア・パブリッシング)が発売されてから、2年以上が経過しました。(中略)要は『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』の実践編といったところでしょうか。
そして、2年以上のときを経て、「気がきく人」はいったい何をしているのか、どんな行動をとっているのか、また、「気がきく人」がやっていることはどんなことか、について、より具体的、かつ実践的な内容をまとめたものが本書なのです。
◆ただし、本書は「新入社員」「新社会人」をかなり意識した作りになっています。
上記ポイントでは、7番目のものくらいしかその表現はありませんが、アマゾンの内容紹介でも「新人社員が誰にも聞けなかった、でも一番聞きたかったこと」というフレーズがありますし。
実際下記目次をご覧頂くとお分かりのように「社内&社外マナー術」「報連相術」といった辺りは、まさに新人向けと言えるもの。
もちろん「気がきかない人」というのは、新人でなくても多々いますが、これらのTIPSは、新人のうちに気をつけておけば、後で恥をかかずに済みます。
そういう意味では、確かに「新入社員」「新社会人」の方が「会社や社会の常識」を知るために読むにはうってつけかもしれません。
◆なお、個人的に興味深かったのが、巻末の番外編「今さら聞けない気がきく人の12のマナー」。
・休日、ばったり上司と遭遇。声をかけるべき?
・飲み会の席で、上司から「恋人はいるの?」と聞かれたら
・取引先の人からプライベートの連絡先を聞かれたら?
・出張先の夜、上司から飲みに誘われたけど、断りたい
等々、一歩間違えたら、かなり際どい(?)質問がサラッと載せられていて、思わず読みいってしまいました(詳細は本書をw)。
特に「取引先の人からプライベートの連絡先を聞かれたら?」なんて、こういうとき「気がきく人」なら……
/ ̄ ̄\
/ _ノ \ 枕営業はまずいだろ、常識的に考えて……
| ( ●)(●)
. | (__人__)____
| ` ⌒/ ─' 'ー\
. | /( ○) (○)\
. ヽ / ⌒(n_人__)⌒ \ >>とっとと教えて契約とれば ムググ
ヽ |、 ( ヨ |
/ `ー─− 厂 /
| 、 _ __,,/ \
確かに新人さんなら読んで損はない1冊です!

「気がきく」人がやっている53のこと
1 気がきく人の社内&社外マナー術
2 気がきく人の電話・メール術
3 気がきく人の報連相術
4 気がきく人の質問術
5 気がきく人のコミュニケーション術
6 気がきく人の時間術
7 気がきく人の成長術
番外編 今さら聞けない気がきく人の12のマナー
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【編集後記】
◆ちょっと衝撃的なタイトルの本がw
6時間以上寝ていないあなたの肩こり・腰痛は 何をしたって 治るわけがない!!
6時間なんて、病気にでもならないかぎり、寝たことないッス……。

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