2013年02月23日
【ホリエモン再び】『刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻』堀江貴文

刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、ご存知堀江貴文さんの獄中手記の続編。前作も512ページとかなり分厚かったのですが、今回はさらに増量して575ページもあるという力作(?)です。
アマゾンの内容紹介から。
前歯が抜けた! 30キロやせた!
刑務所に収監されて1年、ホリエモンの前向きムショ日記もシーズン2です。時事ネタ分析と書評、豪華な面会録、もちろんマンガも!
基本的な構成は前作と同じなので、その辺りは前作のレビューを読んで頂くとして、今回はその時々のニュースについて堀江さんがコメントする「時事ネタオピニオン」中心に参ります!

【ポイント】
■1.出版デジタル機構、大手出版社が出資して100万冊を電子化へつか、何コレ? 単なる中抜き無駄団体じゃねーの? いまどき出版の元データなんて、ほとんどテキストファイルでしよ? そのままでよいと思うけど。つか、この団体は何すんのさ?
大手出版社のネームバリューなんかもうないも同然なんだから、著者は優秀な編集者とレべニューシェアで個別契約して、Twitterでフォロワーを増やして、アマゾンやアップルと契約すりゃイイと思うのは私だけ? 既存出版社は紙の本を売るときだけ個別で契約というスタンスでよいと思うのだが……。
■2.タブレット〜テレビ市場について
中島聡氏のメルマガに、「『汎用タブレット市場』なる市場は存在せず、『アプリ豊富なiPad』、『本読みKindle』という目的に沿ったデバイスの市場があり、"売れる"タブレットは目的を明確化すべし」との意見が書かれている。私もそれは正しいと感じる。(中略)
次の主戦場は当然テレビとなる。モニタは所詮『液晶/有機EL etc.』のパネルでしかなく、鍵となるのが外付けのコントローラだ。「大量モバイルネット環境」「ジェスチャー・音声でのストレスフリーな操作性」「大容量ストレージ」の3要素を揃えたところが勝つ!
しかし、GoogleはAndroidでどう"儲ける"つもりなのか? GoogleはアプリではなくオープンなWEBの世界の広告にしか収入源がない。なので、そこに誘導するしかないのに、今は迷走をしている。
■3.マイクロソフト、新タブレット端末「Surface」発売
コレは失敗というか、そもそも「こいつを何に使うのだろうか?」って感じ。ユーザーはiPadとかアマゾンKindleが欲しいのであって、「タブレット端末」が欲しい訳ではないと思うんだけど? マイクロソフトはiTunesとかのように通販サイトがないわけだから、単に「対 Apple」のためにタプレット端末を発売するのは、「?」な感じだ。
■4.ヤマト『クロネコメンバーズ』
テレビCMで『クロネコメンバーズ』というヤマト宅急便のサービスを観た。事前登録すると自分宛の荷物等の受け取り場所・時間を選べるサービスである。これ、日本郵便でやって欲しい。メールで通知してくれ、ダイレクトメールとかはチェックしておけば勝手に廃棄してくれ、ハガキ・手紙も自動でスキャンしてウェブ閲覧できるの。便利だよなぁ。これがあれば有料でも使いたいと思うよ。
■5.楽天、グループのカナダ『コボ社』端末で電子書籍参入へ
楽天プックスのやる気のなさを見る限り正直、うまく行きそうにないと思う。それと、タプレット端末で電子書籍を読む層というのは、老眼になった40代後半以降の人だと思う。加えて、無料でなくても絶対に読みたいと思うモノ、例えば『村上春樹の書き下ろし新作クラス』がその端末でしか読めないレべルのことをやらないと、その年齢層の人って飛び付かないと思うんだよね。ってか、「メルマガでいいじゃん」と思うのは私だけ? ルピとか装丁とか必要あるの?
■6.iOS6のMAP不具合の問題
Androidを出したグーグルへのジョプズの「怒り」だけは死後も引き継がれたが、肝心の製品品質への異常なまでのコダワリは引き継がれなかった様子。スマホを使う強力なモチぺーションの1つは超便利なグークル製のMAPアプリだったわけで、それがアップル純正の糞アプリになったってのは、悲惨の一言に尽きる。彼が生きていたら、多分iPhone5リリースが半年〜1年くらいズレていたはず。噂通りのタイミングで出てきたから変だなーって思ったのよ。「蟻の一穴」という言葉が示すように、アップルは超キャッシュリッチな会社で焦る必要がないのに、改善見込みの当分ないMAPアプリを出した。これがアップルの転落の始まりだと思った。
■7.友人を励ましたホリエモン
友「そう言えぱ、僕が会社を潰して一番凹んでる時、最初に連絡くれたのが堀江さんだったんですよ。覚えてますか?」
堀「覚えてるかも」
友「その時、何て言ってくれたか覚えてますか? 『お前まさか落ち込んでるんじゃないだろうな? そんなの余裕だろ!! お金がなくなっただけだろ。俺なんかお前の何倍もお金が全部なくなって犯罪者になって、しかも、ここれから刑務所に行くんだぞ!? それより全然イイだろ!!』と言われて、実はかなり楽になったんです」
堀「へ? そんな話したっけ? ま、でも、その時の気持ちが少しはわかったから連絡したんだと思うよ。やっぱり同じ様な厳しい状況の人にしかわからない気持ちってあるから」
【感想】
◆冒頭でも触れましたが、本書はまず「読破」するのにも大きな障壁が。とにかく「厚い」です(涙目)。
本書は一昨日購入していたのに、結局読み切るのに、丸2日かかりました。
やはりページ数が600ページ弱もあると、1日で読み切るのはキツいです。
また、立ち読みで済ませようとされている方も、本書はペーパーバックタイプであり、あまり書店で開いたままにしていると、本に「開き癖」がついてしまうので、ご注意を。
◆さて、本書は前作同様、「日記」部分がメインとなっています。
毎日の三食の食事や、刑務所での出来事等々。
基本的には、この「日記」は一字一句読むべきところではないのかもしれませんが、たまにポロっと重要な事を言ってるので、油断なりませぬ。
例えば上記ポイントの2番目は、3月19日の日記部分から。
中島聡さんのメルマガを読んで考えたことですから、「時事ネタ」ではなくて、日記で掘り下げたようです(ちなみに、堀江さんは以前から中島さんの有料メルマガを推奨されていました)。
同様に、上記ポイントの7番目は10月14日の「スタッフは見た」コーナーからで、こういった第三者の目からも、堀江さんの動向や言動があからさまにされているのが、本書の特徴と言えるかと。
◆他にも本書を読んで、新たに知った情報もいくつか。
例えば、『夢をかなえるゾウ』の水野さんは、堀江さんに獄中で小説を書かせようとしており、出所と同時に作品発表を目論んでいる模様(肝心の堀江さんが、全然書いてないのですがw)。
堀江さんに『成り上がり』を読ませて、その感じで文章に感情移入させる……ってどんな小説になるのやら。
また、「オタキング」岡田斗司夫さんは、堀江さんが面接の際に緊張してしまう数少ない相手とのこと。
それは岡田さんが「鋭い」からであり、堀江さんは出所後、岡田さんと一緒に仕事をするのを楽しみにしているようです。
◆さらに巻末には「刑務所図書館」と題して、書評&映画評が計172本!
当ブログ的には、この中から気になるモノや、当ブログでも紹介済みのものをピックアップしてまとめた方がニーズがありそうでしたが、それはまた追々やろうかと。
とにかく、カテゴリーで「堀江貴文」を設けるくらいに、堀江さんの作品を読んでいる私としては、本書も十分楽しめました。
獄中の生活で「仕事ができない人のことがわかった」「人の気持ちがわかった」という堀江さんの出所後の活動を、今から期待せずにはいられません。
やっぱこのボリュームでこのお値段なら「買い」でしょう!?

刑務所なう。シーズン2 前歯が抜けたぜぇ。ワイルドだろぉ?の巻
「人は牢獄ではじめて真にその国家を知る」を実感!
20年ぶりにセンター試験を解いてみたら…。
飛行機のライセンス勉強中。出所したら飛ぶぞ!
刑務所からの確定申告、住所はどこなんだ?
きな粉でご飯も難なくこなせるようになっちまったぜ。
あの刑務所アイドル『ペペ』が長野に慰問に来た!
ついに痔が治ったのか?薬がないのは久しぶり。
前歯が取れてしまった!!歯抜けで超ウツ…。
なぜか歯抜けが好評。「親しみが持てる」だと…。
何を言われてもグッと我慢の子。忍耐力がつく空間である。〔ほか〕
【関連記事】
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【堀江流成功本】『夢をかなえる打ち出の小槌』堀江貴文(2009年10月24日)
【編集後記】
◆『ザ・ゴール』のゴールドラット博士の息子さんのご本。
エリヤフ・ゴールドラット 何が、会社の目的を妨げるのか
これもちょっと読んでみたいところです。

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