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2013年02月22日

【勉強法】『資格マエストロがこっそり実践する 驚異の『合格』勉強術』鈴木秀明


資格マエストロがこっそり実践する 驚異の『合格』勉強術
資格マエストロがこっそり実践する 驚異の『合格』勉強術


【本の概要】

◆今日ご紹介するのは、『All About』の「資格」ガイドを務められている鈴木秀明さんの勉強本。

本書の一番の特徴は、「既存のやり方の見直し」や、「逆転発想の勉強法」というコンセプトで全体をまとめていることかと。

アマゾンの内容紹介から一部引用。
試験を独学で突破するための具体的なノウハウを紹介。
精神論的な内容にとどまらず、具体的なノウハウとそのメリットや効果もしっかり明記する。
一見非常識だが、実績ある著者ならではの画期的勉強法や試験会場で役立つ、様々なテクニックを伝授!

勉強がマンネリ状態の方なら、要チェックです!


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【ポイント】

■1.がんばったこと自体に満足しない
 試験勉強というのは「自分の実力と合格ラインとの差を埋めていく」ことが目的なのに、たとえば「今日は10時間も勉強した」という「がんばったプロセス」についてのみ満足してしまう。「偏差値が上がった」など、実際に成果が出ていることについて満足するのであればまだよいのですが、「10時間勉強した」というだけで、もし実力はさほど上がっていないのであれば(とりあえず時間だけはかけたが頭にはほとんど入っていないなど)、一見がんばったように見えても実はなんにもなっていないのです。
「がんばれば結果が出るというものではまったくない」というのが現実です。変に悲観的になる必要はありませんが、このことは事実として受け止めておくべきだと思います。


■2.先に勉強時間を確保してしまい、仕事は残りの時間でなんとかする
「時間はつくるものだ」ということはよくいわれていますが、「勉強時間をいかにつくるか」とは、裏を返せば「勉強以外に使っている時間をいかに減らすか」ということにほかなりません。
 トピック冒頭のような質問をされる方は「仕事が忙しいので、それ以外の時間を効率的に使うための方法を教えてほしい」のかもしれませんが、それ以前に「勉強時間を確保するために、仕事を効率化させて仕事にかける時間を減らす方法」を考えたほうが、よりあなたの人生の全体的なパフォーマンスや充実度を向上させることができるのではないでしょうか。


■3.「一問一答形式」問題集の4つのメリット
(1)勉強の単位が細分化され、見るべきポイントがすっきりする

(2)個々の選択肢をより真剣に吟味するようになる

(3)出題傾向がつかみやすくなる

(4)個々の選択肢が出題ジャンルごとに再編成・整理されている


(詳細は本書を)


■4.参考書を初めて読む時は、全体をざっくり理解する
 私はテキストを初読する際、まずは「流し読み」という感じで全体にさらっと目を通すということをやります。もちろん、テキストの細かい内容はほとんど頭に入ってきませんが、それでも「○○って単語がキーワードっぽいな」とか「前半は少しは知ってる内容だな」とか「最後の章は雑則的な感じで、試験には出なさそうだな」ということ程度はわかります。
 というより、最初はこの程度のことがつかめれば十分です。初読でざっくりつかんだ全体の印象から、「このテキストをどのように読み進めていくか」という戦略を立てるのです。この段階でいかに初読で得られた情報を整理しておくかが、二読目以降における参考書の内容の吸収度や読書効率に大きく影響します。


■5.理解できなくても暗記して先に進むワケ
 たとえば簿記の勉強をしていると、「なんでこの取り引きの会計処理はこんなふうに計算しなきゃいけないんだ?」とつっかえてしまうことがよくありますが、そこをいったん飛ばして全然違う箇所を勉強しているときに「ああ、あれはこういうことだったのか」と理解できることがあります。簿記で出てくる様々な会計処理は、いろんな要素が有機的に絡んで組み立てられている理論なので、他の分野を勉強してから戻ってくると理解しやすいことがあるわけです。


■6.気分転換で休憩せずに勉強に関連することをやる
 勉強に飽きたとき・疲れたときの気分転換や息抜きというと、テレビや雑誌を見たり、ゲームをしたり、軽く運動するといったことが考えられますが、そうではなくて、気分転換の矛先自体をも別の「勉強的な何か」にしてしまうのです。たとえば、
・その勉強の内容に関係のある小説やマンガや雑学本を読む
・問題集を解くのに疲れたら休憩中にテキストをぼんやり眺める
・ある科目の勉強に飽きたら他の科目の勉強をする
・ある試験の勉強に飽きたら他の試験の勉強をする
などです。「休憩中にも勉強するなんて、そんなの息抜きになっていないのでは?」と思われるかもしれませんが、同じ「勉強」でもその対象が変わっただけで、意外と気分転換や息抜きになるものです。


■7.「○×問題」は、まず「×の箇所」を探す
 ある文章が「○か×か」を判定するにあたり、「×である」と判定するのは「○である」と判定するよりも簡単です。○だという判断は文章全体として正しいかどうかを総合的に吟味しないと下せませんが、×だという判断については、文章の一部にでも誤りの記述があれば文章全体が誤りだといえるからです。○×判定型の問題阻では、まず×の箇所を探すことからはじめて、○の文章は消去法的に探すというのが効率的な解き方です。


【感想】

◆ここ最近の勉強本の中では、かなり付箋を貼った1冊でした。

もう、第1章の『勉強以前の「合格戦略」』の初っ端からペタペタとw

割愛した中の「一発合格を狙う ⇒ 思いたったらすぐ受ける、合格するまで何度でも受ける」というのは私にも覚えがあって、税理士試験の最初の年は、1科目だけですが4月から勉強を初めて、その年の8月に受験しました。

当然のように「玉砕」したのですが、本試験の雰囲気を体感できたのは、翌年の試験にプラスに働きましたし、決して無駄ではなかったかと。

鈴木さんも「不合格の回数を重ねること自体はまったく恥ずかしいことではない」と言われてますし、下手なプライドを持つよりも、可能な限り直近の試験を受けられることを私もオススメしたいです。


◆また、上記ポイントの5番目の「理解できなくても先に進む」というところでは、簿記の例が挙げられていましたが、まさにそう!

素直な人だと「そういうものなんだー」と言われた通りにやって先に進むのですが、ちょっと理屈っぽい人だと「納得できない」「何でそうなんだ」と、理解できるまで足踏み状態になってしまいます。

もちろん、理解できればそれに越したことはないのですが、できずに先に進んでいても、後に何かの拍子に「なるほど!」となったりするんですよね、これが……。

ただ、そうなる前の段階で「いつか分かる日が来る」とか言われても、「分かりました」となれない気持ちも理解できます。

結局、簿記に限らず「いろんな要素が有機的に絡んでいる」ことはよくありますので、こういう場合には、ある程度の「割り切り」は必要ではないかと。


◆なお、第7章は『試験前日・当日の過ごし方』ということで、具体的な問題解答法についてもアドバイスがありました。

上記ポイントの7番目もそうですが、問題を見る以前に、ある程度「戦法」は固めておくべきだと思います。

例えば本書には「解けそうな問題から解こう」というTIPSがあるのですが、鈴木さんによると、問題の1問目というのは、むしろ「難問」が出題されることが多いのだとか。

逆に最後の問題は、比較的簡単に解けるものが多いそうなので、「何が何でも1問目から順に解く」ようなことだけは避けたいものです。

他にも、「人気6資格の選択肢別正解確率」(5つの選択肢のうちどれが正解か)なんてのが、過去5年分掲載されていますので、分からない問題が出たら、それに従ってみるのもアリかもしれません(ご利用は自己責任でw)!?


◆ところで、本書の「おわりに」で、鈴木さんは「最適な勉強法」というものは『「自分(主体)」と「勉強する対象(客体)」との2軸で考えてみてはじめて見つかるもの』だと言われてらっしゃいます。

本書に限らず、勉強本を読んで勉強法を習得するにせよ、あくまで「主体」と「客体」とをかけあわせた結果で決まってくるものである、と。

つまり、皆が同じ勉強法でやるべきなのではなく、一人ひとりが「最適な勉強法」を自分自身で見出すべきなのです。

そういう意味では、本書のように「視点を変える」勉強本は、よい刺激になりました。

ちょっと「裏ワザ」チックなやり方も含まれていますが、それがマッチする人(少なくとも鈴木さんはそう)もいるわけですから。


要は受かればいいんです!(`・ω・´)キリッ

資格マエストロがこっそり実践する 驚異の『合格』勉強術
資格マエストロがこっそり実践する 驚異の『合格』勉強術
第1章 勉強以前の「合格戦略」
第2章 ココがヘンだよ!? 勉強法
第3章 参考書の選び方・読み方・使い方
第4章 記憶・暗記のコツ
第5章 勉強スタイル
第6章 モチベーションをアゲる技術
第7章 試験前日・当日の過ごし方
第8章 資格別勉強法


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【Amazonキャンペーン有】「68点を確実に取る勉強法」横溝慎一郎(2010年06月10日)


【編集後記】

◆勉強本と言えば、この本も人気が高いですね。

世界基準で夢をかなえる私の勉強法
世界基準で夢をかなえる私の勉強法


……これは読まねば!


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この記事へのコメント
               
著者の鈴木です。
前作に引き続き、取り上げていただいてありがとうございます!
しかもかなり肯定的に書いていただいて…(笑)
おかげさまでAmazonのランキングもぼちぼち上がってきました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

Posted by 鈴木秀明 at 2013年02月22日 13:46
               
>鈴木英明さん

著者様直々のコメントありがとうございます。
また、当記事のツイートのRTも感謝です。

タイミング的に前作からあまり時間を空けていないのに、内容的に結構満足しました。
さすが「資格マエストロ」(笑)。

こちらこそ今後ともよろしくお願いします。

Posted by smooth@マインドマップ的読書感想文 at 2013年02月23日 08:17