2013年01月25日
【仕事術】『入社3年目までに知っておきたい プロフェッショナルの教科書』俣野成敏
入社3年目までに知っておきたい プロフェッショナルの教科書
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、デビュー作の『プロフェッショナルサラリーマン』がスマッシュヒットした俣野成敏さんの新刊。対象は25歳のビジネスパーソン……って、私は全然お呼びじゃないんですけど、「こまけーこたー(AA略)」。
アマゾンの内容紹介から一部引用。
リストラ予備軍から最年少役員、そして起業した男が教える「キャリアの心構え」。今日からでも自分自身は大きく変えられる。
若手向けとはいえ、グサっと刺さる部分が多々ありました!
いつも応援ありがとうございます!
【ポイント】
■1.アウトプットするつもりでインプットするTeaching the youngster to feed / foxypar4
あなたが本を読むときも、人から話を聞くときも、それを誰かに伝えるということを前提に吸収すると受け止め方が変わります。
「この人に教えるつもりで学んでいく」
これが一番頭によく入る。誰かに教えると思えばいい加減なことは言えないし、わからないことはそのままにできません。だから自然と真剣になるというわけです。
■2.自信がないなら、自分で表彰台を作ってのぼる
The podium / goldberg
受験勉強をしていたときは、ノートの分厚さが自信になったはずです。それは自分で勝手に表彰台をつくったのと同じことです。
誰かに言われてやろうと自主的にやろうと、結果が同じなら、勝手に表彰台をつくったほうが何度も表彰台に上れます。ここで大事なのは表彰台の高さではなく、回数です。何回も表彰台に上ったことがあれば、いざ他人のつくった表彰台を示されたとき、上ってみようと思える人間になります。でも日本一の表彰台しか価値がないと思っていると、一生上れない。そんなことでは、僕ら凡人は永遠に自信なんかつくはずがありません。
■3.上司から指示を受けたら「確認」する
Pickling Cukes For Sale / dreamsjung
何も考えていない人は、たとえば上司から「パソコンでチラシを作って」という指示を受けたとき、「ハイ、わかりました」と言うだけで、自分の席に戻ってしまいます。
プロフェッショナルは、ここで必ず「これは、他社よりも安いということを強調するんですね?」などと「確認」をします。仕事に取りかかる前に、自分の理解が上司の意図と本当に合っているかどうかを確認するのです。
■4.マクロな視点を意識する
念のためにいいますが、身近な上司の言うことなど聞かなくてもいいということではありません。そうではなくて、それとは別に、誰かが自分の仕事を見ていると考え、その視点をマクロなものとする。直属の上司よりも部門長、部門長よりも社長、社長よりも日本という国、いや、それよりも世界に認められたいと思って仕事をしている人のほうが、大きなことができるはずです。
■5.会社の名刺を出せる自分でいる
Business Card Design / Jesse Yardley
サラリーマンの行動の目的は、突き詰めれば会社のブランドを高めるという一点に集約されます。
いついかなるときでも、会社を代表する一員として、堂々と会社の名前の入った名刺を出せる自分でいるべきです。そして辞めた後でさえ、お世話になった会社のブランド価値を高めるように意識して行動すれば、その会社の存在意義を退社後にだって高めることができるはずです。
■6.「イライラ」を強みに変換する
Vanilla Face / SimplyAbbey
ここで、誰にでも簡単にできる強みの見つけ方のヒントをご紹介します。
他人にイライラすることはありませんか。
「もっと、こうすればいいのに」「どうして、ここでこうしないかなあ」というように、他人のの言動に対してイライラすることがあるなら、それはあなたの強みの原石です。(中略)
ですから、イライラに気づいたらそれはチャンス。イライラノートを用意し、強みのネ夕帳にしてみてください。左側にイライラしたことを書き止め、右側にそれを自分の強みとして変換させるだけでもきっと多くの発見があるはずです。
■7.仕事は自分でつくる
110817 / yoco**
仕事ができる人とは、仕事をつくれる人です。
たとえばいつもは東京にいる僕が、何かの用事で福岡に行くとする。
すると仕事ができる人は、その機会をムダにしません。
「福岡、いいですね。じゃあ、ついでにおもしろそうなあの会社にアポを入れます!」
と言って、実際に福岡でのメイン以外の仕事をする手筈を整えてしまいます。
せっかく福岡に行くんだから、ほかの店を見てこようとか、あの人に会ってこようというように、自分でプラスアルファの課題を設定できる。
【感想】
◆冒頭でも触れたように、本書は「入社3年目=25歳」のビジネスパーソンに向けて書かれています。ただ、よく「誰々に向けて書いた」という話は聞きますが、本書の場合、実在する1人の「都内の企業に勤めている25歳の男性」が対象となっているとのこと。
彼をこの本の最初の読者にすると決めて、彼の質問を受ける場を何度か持ちながら、彼に伝えたいことを全部吐き出しました。何でもその男性は「真面目で、いいやつ」(本人曰く「ほかにほめるところがないから」)なのだとか。
そして、こういう人材が活躍しないのはもったいない、という想いが俣野さんにはあり、本書の執筆に至ったのだそうです。
◆私の場合、「25歳」というと丁度四半世紀前であり、当時はガムシャラに働けば、何らかの形で報われる、と皆信じていました。
私自身、今では笑い話ですが、当時は本気で「従業員ン千人の上場企業」のシャチョーになるつもりで、結構ハードに働いていましたしw
ただ、本書の「はじめに」にもあるのですが、「ムダなことに一生懸命になるほどのムダはない」のも事実。
今思い返すと、随分としなくてもよい努力をしてきたものだな、と(遠い目)。
本書は、そんな「迷える25歳」を、「正しい道」に導くもの。
あの頃この本があったなら……って、当時は本を読む習慣すらなかったんですけどね(ダメじゃんw)。
◆なお、割愛した中に、俣野さんの考える「プロフェッショナルの3条件」というものがありました。
●自分の言葉をもっていること
●自分の顧客をもっていること
●自分で自分の持論に反対できること
詳細は本書でご確認頂くとして、俣野さん曰く、3番目が最も難しくて最も重要である、とのこと。
これは要するに、自分の理論に突っ込みを入れることであり、常に持論に突っ込みを入れている俣野さんは、仮に誰かから非難されても「自分より突っ込みが甘い」と思われているのだそう。
日頃から叩かれやすい人はもちろん、今後出世していく方は、後ろ指を指される機会も増えるでしょうし、心しておきたいところです。
◆そして本書の「おわりに」には、本書の項目は「試す」必要はなく、「実行に移せ」とありました。
なぜなら、すべて俣野さんが「実験を済ませた」ことだけだから。
どれか1つでも100%実行に移せば、まわりが驚き、やがて人生が変わり始める、と。
リストラ予備軍から、某上場企業の最年少役員になられた俣野さんのお言葉だけに重みがあります。
若いうちに読んでおきたい1冊!
入社3年目までに知っておきたい プロフェッショナルの教科書
第1章 社会人のおもしろさを味わい尽くせ―答えも結果も自分でつくり出せる楽しさを知ろう
第2章 まずは自分の評価者を知れ―上司から見て当たり前のことができるか
第3章 会社のイメージを自分自身でアップできるか―あなたは会社そのものだ
第4章 問題解決能力はオフタイムで訓練できる―一生の武器「仮説思考」を身につけろ
第5章 退路を断ってこそ、真の挑戦だ―自分の人生は自分で決めろ
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【編集後記】
◆本書の中で紹介されていた1冊。A4 1枚で「いま、やるべきこと」に気づく なかづか日報
内容紹介にある「手帳を捨てたら、成長できた」というフレーズが、個人的に気になりますねw
ご声援ありがとうございました!
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