2012年11月28日
【超速レビュー】『LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか?』コグレマサト,まつもとあつし

LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか? (マイナビ新書)
【本の概要】
◆本日の夜の記事は、私のちょっぴり苦手なITネタから。おなじみ「ネタフル」のコグレさんが、IT系ジャーナリストのまつもとあつしさんと組んで出されたのが、『LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか?』。
コグレさんは、すでにLINEの公式ガイド本を出されていますが、本書はLINEのガイド本ではなく、サービス自体を分析したもの。
特別インタビューも含め、なかなか興味深い内容となっています!
【所感などなど】
■LINE流行のきっかけはテレビ?LINEはテレビがきっかけだったと言えるかもしれません。2011年秋、LINEは大々的にテレビCMを流しました。出演したのは、旬のタレントのベッキーです。◆そもそもこのテレビCM自体を見ていない私にはアレですが……って、YouTubeがあるジャマイカ!
ベッキーが、スマートフォンでLINEをしながら、つまりテキストチャットでスタンプをしたり、無料通話をしているわけですが、笑ったり、涙を流したり……LINEに限らず、グループチャットというものを知っていたり、またLINEが後発のサービスであることを知っている、いわゆる業界の"アーリーアダプター"の目には、「いまさら何をしているんだろう……」と映ったのではないでしょうか。
ほうほう、今や「ウリ」となってるスタンプや無料通話が全面に出ていて、確かに訴求してそうな感じです。
■始めた瞬間から友だちがいる
「しかし、ユーザー数が多いというのは正義ですね。話題になっているので久しぶりにインストールし直したのですが、その瞬間から友だちがたくさんいるわけですよ。テレビCMは大正解でした(非IT系の中学時代の友人までいた!)」◆これは、実はコグレさんのネタフルでのエントリーから引用されたもの。
[N] 【今さら聞けない】無料通話&チャットiPhoneアプリ「LINE」の始め方
TwitterでもFacebookでも始めた時は「ぼっち全開」なものですが、LINEは違います。
もっとも、それを可能にするために、アドレス帳のデータ(の一部)をアップロードしているんですが、そういうのをあまり気にしない人は、それは飛びつきます罠。
■キモ可愛いスタンプ
メッセージ性があって、コミュニケーションを引き出す、感情表現ができるデザインはそれなのか? ということを検討しました。◆こちらは運営元であるNHN Japan株式会社執行役員、舛田淳さんのお話から。
そこで、社内でデザインパターンをA案、B案、C案と複数作って、このようなコミュニケーションのニーズが高いのは女性ですから、10代後半から30代の女性にきてもらって、グループインタビューをさせていただきました。
A案もB案も良いと言っていただいたんですが、C案だけ賛否両論だったんですね。良いとも言われたし、気持ち悪いとも言われたし……つまり感情が動いていたんですね。キャッキャ、キャッキャ言ってくれたので、これだよね、と。それが今あるムーンやブラウンの表情のパターンだったんです。
無難なA案やB案にしないところが、イキオイのある会社らしいところです。
なお、スタンプについては、「コーポレートロゴをスタンプにしたい」というお話がたくさんあるのを断っているのだそう。
なぜなら、ユーザーが使わないと思うから。
たとえお金をいただいたとしても、企業ブランドのためだけに場を提供する気持ちは1ミリもないんです。ユーザーが得することをやってください、と。心意気よし!
ちなみに、あのイラストは、社内の1人のデザイナーがやってらっしゃる、というのにはちょっとビックリしましたがw
■その他まとめ
◆ホントはもっと深いお話が多々あるのですが、「超速レビュー」なのでこの辺で。
もうちょっと素養があれば、本書を読んで「LINE成功の7つのヒミツ」みたいにまとめられるんでしょうけど、相変わらず「5年落ちのPHS」使ってる私には、ちょっと難しい気がw
なるほど、と思ったのが、TwitterやFacebookは、オープンが主体で、クローズド(メッセージ等)がサブなところ、LINEはその逆であるということ。
もっとも、LINEの「オープン」なパーツであるタイムラインは、今のところあまり使われていない、というお話もあるのですが……。
mixiが死ぬどころか、LINEのタイムラインが全然使われていない件「毎日閲覧する」はわずか10% | サイプロ 〜とあるサイトプロデューサーのブログ〜
◆ただ、思った以上にLINEを全面支持されていたのが、巻末のインタビューに登場する、夏野剛さん。
質問に応じて、自身が手がけられたiモードや、現在タッチしているニコニコ動画と比較したり……。
最後の方ではインタビューのまとめとして
やっと日本から世界に通用する、モバイルサービスがLINEとして出てきたのが、僕はうれしくてしょうがないんです。しかも、ちょっと革命的だと思うんです。キャリアしかできなかった領域に踏み込んでいて、AppleもGoogleもやってないところで、Skypeも見落としていて……だから、LINEが世界中で使われるようになったらいいと思っているんですよ。なんて言われてます。
個々のテーマについては、インタビューが20ページにも渡っていますので、そちらをご覧いただきたく。
LINEというサービスをより深く知るために!

LINE なぜ若者たちは無料通話&メールに飛びついたのか? (マイナビ新書)
第1章 世界中で数千万人が熱中するLINE
第2章 これまでのネットサービスとの違い
特別インタビュー(1)内閣広報室IT広報アドバイザー いしたにまさき氏
第3章 LINEでつながる人、つながらない人
第4章 スマホシフトがもたらす課題
特別インタビュー(2)NHN Japan株式会社 執行役員・舛田淳氏
第5章 LINEはどこへ向かうのか
第6章 LINEが示すインターネットの未来
特別インタビュー(3)慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授 夏野剛氏
【関連記事】
【メモ】『LINE 公式ガイド』にコグレさんとまつゆうさんのサインをもらいに行ってきました!(2012年06月27日)【オススメ!】『ソーシャルもうええねん』村上福之(2012年10月28日)
【ネタフル流】『"知りたい情報"がサクサク集まる!ネット速読の達人ワザ』コグレマサト(2011年08月05日)
【号外】『できるポケット+ Evernote 改訂版』&『できるポケット Twitterをスマートに使いこなす基本&活用ワザ100 [できる100ワザ ツイッター 改訂新版]』発売のお知らせ(2011年04月04日)
【編集後記】
◆こちらはLINEのガイドブックの中では最新のものになります。
LINEを100倍楽しむ本 (アスペクトムック)
私もやってみたい……って、まずはスマホにしなくてはw
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