2012年11月27日
【出世の秘訣?】『入社1年目から使える「評価される」技術』横山信治

入社1年目から使える「評価される」技術
【本の概要】
◆今日ご紹介するのは、SBIモーゲージ取締役執行役員常務である横山信治さんのコミュニケーション術。タイトルには「入社1年目から使える」とありますが、若いうちからここまでできたらスゴイ、という結構ハイレベルな内容です。
アマゾンの内容紹介から。
昨日よりたった数回、「評価される」技術のアクションを増やすだけで、人生が大きく変わる。もう、まわりの評価に苦しまない。95%の人が気づいていない成功のコツ。
たとえ同じ実績であっても、コレができるのとできないのとでは、確かに人生大きく違いそうです!

【ポイント】
■1.いばられたらほめ返すいばる上司に対する対応は、実はすごく簡単です。
いばるという行為は、自分をもっと認めろというアピールです。自分より弱い立場の相手(部下)にそのような行為をするときは、上司が内心劣等感を抱いているときです。
このときが、上司に好かれる絶好のチャンスなのです。上司が褒めてほしいというシグナルを送ってくれているのですから、どんどん褒めてあげましょう。
■2.相手の「言っている意味」だけを聞く
たとえば「どうして、こんな業績しか出せないんだ! 一体何をやっていたんだ。それだからおまえはダメなんだ。具体的な計画書を出すように。もっと成績を上げないとボーナスが出ないぞ」と怒鳴られたとします。
上司の怒っているという感情や、「それだからダメなんだ」とか「何をやっていたんだ」、「ボーナスが出ないぞ」という感情からくる非難の言葉は聞き流します。
ここで唯一意味をなしているのは、「具体的な計画書を出すように」という指示です。
そこで一歩下がって、「申し訳ありませんでした。早急に計画書を出します」と言うのです。
■3.知ったかぶりをせず質問する
会話の中では知ったかぶりをしないで、どんどん相手に質問してあげましょう。ある程度の知識がないと、的確な質問はできません。質問することで、あなたの知識は周りの人に十分伝わっています。
会話で知識をアピールするのは、聞かれたときと、誰も答えられないときだけでいいのです。
■4.感謝の気持ちを忘れない
たとえば、取引先でプレゼンテーションをして、にべもなく断られたとします。この後の考え方が、成功する人と成功しない人とでは大きく違います。
成功する人は、忙しい中時間をとってくれた先方の担当者に感謝し、自分のプレゼンの何が悪かったのかを検証します。きっと次の機会に繋がっていくでしょう。
成功しない人は、断られたことに文句を唱えます。
相手の担当者は自分のプレゼンのよさがわからない無知な人間だと言ったりします。そして、無駄な時間を使ったことを後悔するだけで、自分の作成した提案書を直そうとはしません。これでは次の機会もまた無駄にしてしまうかもしれません。
■5.怒りの感情は声を出して発散する
ちなみに、人は怒りの感情を我慢すると、抑圧したものが内面にたまるといいます。
ぜひ、スポーツやカラオケ、友達と話すなど、声を出すことで発散してください。たわいないようですが、声を出して発散するのはとてもいいストレス解消方法です。スポーツ観戦を好むのは、応援して発散できるからです。カラオケが楽しいのは、声を出して自分を解放できるからです。コメディ映画を見て笑うのもいいでしょう。気の合う友達と飲んで笑うのもいいでしょう。山に登って大声を出すのもいいでしょう。
■6.正義を語らない
相手の自己重要感を下げる行為に「正義を語る」ことがあげられます。
「正義を語る」のも自慢と同じか、それ以上に損な行動です。
正しいことをもっともらしく話をされると、相手は自分の行動が正しくないと言われているように感じます。
たとえば、あなたがボランティアに参加した話を武勇伝として話したとします。または大金を寄付した話をすると、それを聞いている相手は自分も同じことをするように強要されているような気がします。決していい気分ではありません。
■7.勝った人を称賛する
本書では、成功の近道にして連戦連勝する方法をお教えします。
それは自分自身か勝つのではなく、勝った人を称賛してあければいいのです。(中略)
世の中は認めてほしい人が多く、認めてあげる人が少ないために、軋轢が生まれるのです。認める側の数が圧倒的に不足しています。
だから認める側の人間になることにより、多くの人を喜ばせてあげるのです。
すると、人に対しての褒め言葉やエールは、自分に対してのエールになります。人は誰もが応援されると嬉しいのです。応援してくれた人に好意を抱きます。その好意をたくさん集めたとき、あなたはものすごく大きなパワーを得るのです。
【感想】
◆冒頭で「結構ハイレベルな内容」と書きましたが、今、抜き出したものを読んでも、私にはぁゃιぃものばかり。少なくとも「入社1年目から」クリアできるものではありません。
ただし、本書の「はじめに」には「完璧になる必要はない」とあります。
つまり1日に何百回、何千回と起こすアクションのうち、数回でもいいので、これら「評価される」技術を使えば、人生が大きく変わるとのこと。
まさに「当ブログ向け」なやり方ですねw
◆さて、本書の第1章の冒頭では、本書における「大原則」が述べられています。
それは
「すべての人間は自分を認めてほしい」と望んでいる。ということ。
要は「自己重要感を満たしたい」わけです。
その前提で上記ポイントを再度眺めてみると、5番目以外はすべてこの大原則に則っていることが分かります。
その5番目だって「怒りを相手にぶつけない」という意味では、原則通り。
ですから、上記で挙げていないシーンでも、是非この「大原則」を意識してみてください。
◆また、本書を読んでいて思ったのが、「自分が正しい」ことと、「それが故の行動」とは分けて考えるべき、ということ。
例えば、上司と意見が対立したとして、相手を真正面から叩き潰すような言動は、自分が正しい時のほうがむしろ危険です。
上司は理詰めでは納得できたとしても、感情的なしこりはまず残るでしょう。
かえってこちらが間違っていて論破された方が、上司の自己重要感は満たされます。
そういう「自分の感情と逆な行為」ができることこそが、「評価される」秘訣なのかな、と。
◆ちなみに本書の帯には「実績は変わらないのに、給料がアップしました。(32歳、営業)」というフレーズがあるのですが、なるほど納得w
確かに本書のTIPSの多くは、具体的に「実績を上げる」ものではなく、純粋に「評価を上げる」ものにフォーカスしています。
ただし「実力や実績があるのに、思うように評価されない」という方は、「正当に評価される」わけですから、是非とも実践して頂きたく。
もちろん、「それなりの実力や実績」の方にも効果はありそうですw
「人は感情で動く」という事を再認識しました!

入社1年目から使える「評価される」技術
1章 評価される人になるための大原則
2章 評価される人になるための上司とのコミュニケーション
3章 評価される人になるための習慣
4章 評価される人になるための考え方
5章 評価される人になるための行動
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【編集後記】
◆同じ「ハーバード」でも昨日の本とは違って宴会ではない模様w
話す技術・聞く技術―交渉で最高の成果を引き出す「3つの会話」
こちらは「全米70万部突破」のベストセラーとのことです。

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